水野線(1/2) | 打ち上げ花火

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かつて筆者が運営していた「東京西北部の中小河川」
「東京西北部の送電鉄塔」の関連情報も掲載。

※この記事は、かつての筆者が開設していたサイト「東京西北部の送電鉄塔」に掲載していたものを再編集したものです。古い写真なので建て替えられた鉄塔もあるかも知れません。

 

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水野線(1/2)
みずのせん
Mizuno-sen line
東電 66kV

 

南狭山変電所と入間変電所を結ぶコの字型の路線。南狭山変電所付近は8回線で24本もの電線を束ねた巨大な鉄塔が連なっている。途中で分岐する支線も多く、高いの低いの可愛いの何でもありの見応えのある路線です。

 

南狭山変電所

https://ameblo.jp/uchiagehanabi-jsakurai/entry-12849228428.html

 

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南狭山変電所構内。(07.12.24)

 

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変電所を出るといきなり巨大な鋼管矩形鉄塔が現れる。こんな鉄塔を筆者は他で見たことがない。全国的にも珍しいスタイルなのではないだろうか。どれがどの回線かを表す札が付いており、水野線のところは後からシールを貼られている。剥がしたら下には何と書いてあるのだろうか。(07.12.24)

 

4本の鉄塔から8回線分の電線が集結している。電線も凄く太いものが使われている。(07.12.24) 

 

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やや向きを変える。(07.12.24)

 

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赤白で高い (×部分が4段)。次の5号まではロングスパンのため重りが途中3か所も付いている。(07.12.24)

 

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フラワーヒル団地内。これも4号と同じ64m。プレートには平4つまり92年に立てられたとあるが、それにしては色褪せが酷すぎる。なお昔の空撮写真を見ると70年代には既にこれらの鉄塔の姿が確認できる。全く同じ形の鉄塔に建て替えられたのだろうか……。(07.12.24)

 

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再び無塗装鉄塔に戻る。川越線を分岐。(07.12.24)

※川越線はこちら

 

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巨大矩形鉄塔はここまで。膝折線を分岐して左右に散開する (右が膝折線)。(07.12.24)

 

巨大鉄塔6本を見渡せる位置から。(07.7.16)

 

近年の撮影。6号と7号は黄色い帽子を被ったが、何を意味しているのかは知らない。(20.11.15)

 

シールの謎――水野さんの旧姓は上ノ原さん?
配線図に貼られている「水野線」のシールの下には何と書かれているのだろう。剥がさずに何とか見えないだろうか。接近して写真に撮ってみた。よく見ると下に薄っすらと凸凹が見える。もしかして……。画像を調整してみたところ、「上ノ原線」という文字が浮かび上がってきた。上ノ原といえば、水野線の支線である小谷田線(廃止済み)の終点にあるのが上ノ原変電所。と言うことは……

 

 

各鉄塔の建設年を調べてみる。水野線前半には「昭43.1」と書かれた鉄塔が多い。一方で小谷田線分岐点から先は「昭53.3」など、前半部分よりも新しいものが多い。そして小谷田線の鉄塔には水野線前半と同じ「昭43.1」が多い。

 

 

以上から推測すると、以前は水野線~小谷田線はひとつの路線であり、上ノ原線と呼ばれていた。水野線8回線部分の「平4.8」というのは、上ノ原線から水野線へ改名された年月を表しているではないだろうか。これで建設年の割りに色褪せた鉄塔や、昔の空撮写真に写っていた同じ形の8回線鉄塔も説明できる。この8回線巨大矩形鉄塔はかなり以前から立っていたのである。

 

その後、ある閲覧者の方から情報をいただいた。

以前は水野線1~46・小谷田線全線は「上ノ原線」、水野線47~51を「豊岡線」と名乗っており、現在の豊岡線(青梅変電所~豊岡変電所)は「黒部幹線」と呼ばれ、黒部ダムから来る歴史のある長大な路線の一部だったらしい。99年の豊岡変電所増強時に現在の名称になった模様。やはり想像通り、水野線と小谷田線は1つの路線だったのだ。  

 

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大きく向きを変えて南へ向かう。4回線となり形もごく普通の鉄塔と化す。(07.12.24)

 

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ネオポリス団地内。(07.12.24)

 

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(07.12.24)

 

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畑の中に出る。(07.12.24)

 

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(07.12.24)

 

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(07.12.24)

 

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畑と雑木林の境界。(07.12.24)

 

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完全に雑木林の中に入ってしまい、撮影困難。(07.12.24)

 

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(07.12.24)

 

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所沢変電所構内。左へ曲がっているのが水野線。右は東大和線。(07.12.24)

 

所沢変電所
西武線沿いにある小型変電所。水野線と東大和線が分岐する。東大和線の4回線のうち2回線は水野線17から直接分岐、もう2回線は水野線18→鉄柱→変電所→鉄柱→東大和線58と繋がっている。線路の反対側 (手前) には西武線の入曽変電所もある。(07.9.17) 

 

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東大和線への残り2回線が分岐。いきなりどんより空なのは撮影日が違うため。(07.12.22)

 

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ここからは2回線。私道を入った狭々しいところに立つ。(07.12.22)

 

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県道50号線を越えたところ。(07.12.22)

 

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小学校の敷地内。(07.12.22)

 

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(07.12.22)

 

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両手を大きく広げた23mの可愛い鉄塔。上部を電源開発の只見幹線が交差する。(07.12.22)

 

24
こちらも可愛い24mの鉄塔。やはり両手を広げている。只見幹線建て替え前は低い位置に水平に電線が張ってあっただろうと想像できる。(07.12.22)

 

25
この先深い森へと入ってゆく。(07.12.22)

 

続く

 

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