以前、傷害事件を起こした予備校生がいました。
その際,新聞では、容疑者の肩書を「予備校生」として報じていました。
一方、ある学習塾に通っている生徒が、
不適正な行為をしたからといって、・・塾生と報じられることはまずないと思います。
このことについて説明します。
一般に予備校と塾はどう違うのかというと、名称上での違いはありません。
大学受験を教える大手が予備校で、小中学生対象の中小の塾が学習塾と呼ばれるように思われますが、大手でも河合塾と言う名称もありますし、中学受験でも**予備校と言う名称もあります。
しかしながら、学校法人であるか、そうでないかというのは、きわめて大きな違いです。
学校法人というのは、文部科学省によって認可された公的な存在です。
一方で、学習塾と言うのは民間企業なので、監督官庁は強いて言えば経済産業省になります。
全国学習塾協会も経済産業省のもとに作られていますが、ただし学習塾が加盟しなければならないと言う義務もありませんし、指導に従う法的根拠もありません。よく聞かれる個人指導と個別指導の違いについても、経済産業省の関与による1つの目安(統一契約書による)だとしか言えません。
私の塾では保護者に全て説明しています。統一契約書ではこう決まっていますから、一般にはそう言われるかもしれませんけれど、これは法的根拠がありませんので、加盟してない塾もありますのでと細かく説明して
保護者には個人指導は常に教師が専属で1人生徒が1人。一方で監督管理は、塾全体であると説明した上でマンツーマンレッスン、個別指導はグループレッスンと呼んでいます。(こうすれば、最初から保護者は納得します。トラブル対策するよりも、最初からトラブルを回避するのが経営者の責任です。トラブルがあれば1番困るのは子供です。)ぜひとも、個別指導塾の経営者の方はご参考にしていただきたい。
以下、統一契約書からの引用です。
(学習指導の形態)
第3条 契約書記載の指導形態については、以下の通りとします。
1 一斉指導とは、所定の教室で所定の指導時間内に一人の講師が複数の生徒に対して授業形式で指導するものとします。
2 個別指導とは、所定の指導時間内に講師が生徒の必要に応じて個別に学習指導を行うものとします。
3 個人指導とは、一人の講師が一人の生徒に対し、所定の指導時間を通して、マンツ-マンで指導を行うものとします。
少し細かく説明するならば、浪人して1年間ある学校法人の予備校に通う場合、JR等の学割がききます。それは公的な存在で、いわゆる「2条学校法人」です。*短期の講習には、学割が効かないとか、大学生が同じ大学でキャンパスが2つあるときにどっちに所属するかによって変わるとか、複雑な問題がありますので、詳しくはそれぞれの鉄道会社にお問い合わせください。一般には、私の鉄道は、JRに準ずるとしているところが多いようです。
高校の中に駿台模試の案内は掲示できても、東進の案内はできないのです。
学校法人には2種類あって、私立の大学や中高一貫校などは、1条学校法人で、もう一方、専門学校とか、河合塾や駿台予備校のような大手予備校は、2条学校法人と言われます。
この二つの違いは、公職選挙法ではっきり分けられています。立場を利用して選挙活動ができるか?です。
*ただし、これが大変解釈は難しいわけであって、公務員でも個人で勤務時間外にやったと言えば、思想の自由ともいえますので現在に至るまで、学校の先生が日の丸、君が代に反対した場合に、どこまでが教員の立場を利用してるかとか、難しい問題がございます。
ですから、浪人して1年間、学校法人の予備校に在籍する場合、基本的に、JRなどの通学定期が使えます。そのため、月払いの授業料にはできないのです。
また、文部科学省が認可した学校法人ですから、在学証明書も卒業証明書も発行できます。
もっとも、予備校に卒業証明書を取りに来られる方はほとんどいないと聞いておりますが。
このように、学校法人の予備校に通う場合は、入退学にも手続きがいります。
一方、株式会社の英会話学校や学習塾には、入るのもやめるのも自由、どこかに届ける必要もありません。
そうしますと、学校法人としての予備校と、株式会社としての塾や予備校というのは、大きな違いがあるわけです。
学習塾を経営していると、まったく知らない方からは、生徒は何人ぐらいいるのですかと聞かれることが多々あります。
生徒が多いほうがいい塾だ、もうかっていると思われる節もあります。
ところが学習塾には学籍簿がないので、生徒が何名かということを、必ずしも確定できないということがお分かりでしょうか。
そういう質問に、「約30名ぐらいだ」と答えると、「おまえは自分の塾の生徒数もわかってないのか、いい加減な奴だな」と言われます。
しかし、もともと学籍簿がないので、生徒数を確定することは不可能です。
塾に入会するのに住民票がいるとか、塾をやめるのに届けがいるとか、そういうことはまったくないのです。
例えば、何年も通っている生徒から、「学校の授業が忙しいのでしばらくお休みします」というメールがあったとします。
その場合に、もうそれからずっと来ないかもしれないし、実際に数か月後、再開することもある。この際、休学手続きもいらないし、在籍料を払う必要もありません。
そうすると、民間企業である学習塾と学校法人の予備校の実績を比較するのは、極めて危険なことです。
仮に浪人して1年間駿台予備校や河合塾のような学校法人の予備校に通年で通うとすれば、他の予備校と掛け持ちすることは考えられません。
ですから、毎日朝から晩までそこの予備校の授業を1年間聞いて**大学に合格した、それが実績になります。
一方株式会社の予備校においては、週1回通っているだけでも、それを実績にすることができます。
毎日朝から晩まで授業を受けても東大合格者1名、週1回通っただけでも東大合格者1名ということになります。
さらに、代々木ゼミナールが大幅に校舎撤退したことについても、多くのマスコミ報道は間違っています。
学校法人が通年で生徒を預かる場合、これは、各種税金、固定資産税などは一般的に免除になります。
一方で浪人生の数が減っているという事実があります。これはつまり、どこの大学でもいいというのであれば、どこかの大学には入れるのが現在の状況です。
いわゆる三大予備校が急成長しているときは、大学の定員よりも高3生の数が多かったわけですから、必然的にたくさんの浪人生が出たわけです。難関高校ほど現役進学率が低いのです。私立文系・中堅大学をターゲットとしていた代ゼミが1番先に影響きたわけです。
ですから、学校法人である、駿台の合格実績と株式会社である東進衛星予備校の合格実績をみて、それを単純比較するということは、間違っているのです。