SAP初心者の勉強方法
「SAP?何それ?」これは、新卒として就活をした私が「君、SAPの部署に配属ね!」と言われ最初に感じたことです。この記事にたどり着いたあなたも同じように感じた1人のはず!と言うことでこの記事では、「SAPって何?」「どうやって勉強したらいいの?」という点に焦点を当てて解説していきます。※ちなみに、私がSAPエンジニアになったいきさつは以下の記事に書いてあるので、ぜひご覧ください。『文系大学院(修士課程)を中退した後の話~未経験エンジニア(SAP)~』2022年は文字通り激動の1年でした。文系大学院(修士課程)を留年して、卒業に必要な単位を取り切ったのにもかかわらず中退して、修士2年(1回目)と修士2年(…ameblo.jpSAPって何?ERPって何?ではまず結論から。「SAPとはERPパッケージである」以上。と言われても「???」ですよね笑ではもう少し詳しく説明していきましょう。ERPとはまずERPから。ERPとはEnterprise Resource Planningの略であり、日本語では「企業資源計画」などと訳されます。まぁ、この日本語訳がイケてないわけで「なんのこっちゃ」っていう感じです笑要するに企業に関する「ヒト・モノ・カネ」の流れを一元的に管理しましょうね、という「考え方」のことです。逆に言えば、従来は一元的に管理されていなかったわけです。例えば、販売部門は販売部門で、生産部門は生産部門で別々に帳簿をつけていました。すると、データの連携が困難であったり、齟齬が生じたりします。これでは迅速かつ正確な経営判断はできません。これを改善しようと生まれたのがERPという考え方なのです。SAPとは次にSAPについて。SAPはドイツに本社を置くソフトウェア開発会社の名前です。しかし一般的には、このSAP社が提供しているERPパッケージを指すことが多いです。まだ分かりにくいと思うので、もう少し詳しく。先述したように、ERPとは会社のありとあらゆる情報を一元的に管理しようとする考え方です。したがってこれを実現しようとすると、超巨大なシステムになることは間違いありません。そんなシステムを企業ごとに一からスクラッチしていては、導入のたびにとんでもない労力とコストがかかってしまいます。そこで、あらゆる企業における業務フローを分析・標準化し、それをソフトウェアとして提供しているのがERPパッケージというわけです。そして、そんなERPパッケージを提供している企業の1つがSAP社であり、同社のERPパッケージのことを単に「SAP」と呼ぶこと多いということです。要するにERPとは企業あらゆる情報を一元管理する考え方のこと。↓それを実現するのがERPパッケージと言うソフトウェア。↓SAP社はERPパッケージを提供している企業の1つ。↓SAP社のERPパッケージを「SAP」と言うことが多い。SAPに必要な知識・技術と勉強方法SAPに携わる上では、様々な知識や技術が必要になります。どんな知識や技術が必要で、どのように学んでいけばいいのか。これについて簡単にまとめておきます。SAPの知識SAPに携わる以上SAPに関する知識・技術は当然必要になってきます。SAPに関する必要な知識や技術は、基本的にOJTで学んでいくことになります。と言うのも、SAPに関する知識や技術についての参考書がほとんど存在しておらず、ある種「職人芸」みたいな様相を呈しているからです。とは言え、全く存在しないわけではありません。SAPの全体像をつかむのには、以下2冊の書籍がおススメです。『世界一わかりやすいSAPの教科書 入門編』はまさしくSAPの全体像をザックリ把握するの最適な本です。世界一わかりやすいSAPの教科書 入門編Amazon(アマゾン)1,515円『よくわかる最新SAPの導入と運用』の方がより詳細な内容となっています。図解入門 よくわかる最新SAPの導入と運用Amazon(アマゾン)2,178円SAPではABAPという言語を用いてプログラミングをします。『SAP ABAPプログラミング入門』はABAPの基本的な書き方についてまとめられています。SAP ABAPプログラミング入門Amazon(アマゾン)4,277円また、そもそもSAP社はどういう企業なのを知っておくと、製品に対する解像度が上がります。設計思想みたいな話です。『SAP 会社を、社会を、世界を変えるシンプル・イノベーター』はこれを知るのにうってつけです。(少々SAP社を持ち上げすぎな印象を受けますが...。)SAP 会社を、社会を、世界を変えるシンプル・イノベーターAmazon(アマゾン)1,485円簿記の知識SAPはERPパッケージである、と言うことは先述しました。そしてERPパッケージの本丸は「会計」にあります。モノを買う・作る・管理する・売る。企業活動のすべてにおける「お金」の出し入れを管理するのがERPであり、その記載方法を定めているのが「簿記」だからです。したがって、SAPに携わるのであれば簿記の知識は必須になってきます。最低限簿記3級の知識は欲しいところです。簿記3級をマスターすれば、簿記に関する基礎的な知識を身につけることが出来るからです。簿記3級は50~100時間勉強すれば合格できます。かなりコスパの良い資格なので、ぜひ取得を目指してみてください!私は以下の参考書・過去問を使用して合格しました。スッキリわかる 日商簿記3級 第14版 スッキリわかるシリーズAmazon(アマゾン)940円合格するための本試験問題集 日商簿記3級 2023年SS対策 [ネット試験・統一試験 完全対応](TAC出版) (よくわかる簿記シリーズ)Amazon(アマゾン)1,477〜10,352円欲を言えば、簿記2級の知識があるとなお良しです。簿記2級をマスターすると、製造業で必須となる原価計算や、大企業で必須となる連結会計の知識を修得することが出来るからです。ただ、簿記3級と比べると難易度はかなり上がり、200~300時間くらいの勉強時間が必要になってきます。しっかりと取り組まななければ合格はできませんが、その分評価はかなり高いです。私は以下の参考書・過去問を使用して合格しました。スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第15版 [Webアプリ仕訳猛特訓+模擬試験プログラム+解き方講義動画&ワンポイントWeb解説](TAC出版) (スッキリわかるシリーズ)Amazon(アマゾン)1,650〜8,248円スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第11版 [Webアプリ仕訳猛特訓+模擬試験プログラム+解き方講義動画&ワンポイントWeb解説](TAC出版) (スッキリわかるシリーズ)Amazon(アマゾン)1,650〜8,248円合格するための本試験問題集 日商簿記2級 2023年SS対策 [ネット試験・統一試験 完全対応](TAC出版) (よくわかる簿記シリーズ)Amazon(アマゾン)2,188〜7,882円IT全般の知識ITパスポートネットで検索すると「ITパスポートは無意味」なんて記事をよく目にしますよね。確かに、ITパスポートを持っていたとしても、会社での評価が上がることは稀でしょう。しかし、IT初心者が「IT業界のイロハ」を学ぶのにはもってこいの教材です。それは、ITパスポートはテクノロジー・マネジメント・ストラテジーの3つの領域で構成されてるからです。すなわち、IT技術のみならず、経営やプロジェクト管理に関する知識まで「広く浅く」知ることが出来るのです!当然のことですが「知っている」のと「知らない」のでは雲泥の差があります。「広く浅く」知識を修得しておき詳細についてはOJTで学んでいく、というのが良いと思います。私は以下の参考書・過去問を使用して合格しました。【令和5年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集Amazon(アマゾン)