新いけばな主義 リレー個展 会期③ 大泉 麗仁 | 理系男子による自由に花をいける秘訣(自由花)

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花をどういけたらよいか? 自由花のいけ方、そのポイントをお伝えしています。

・新いけばな主義 リレー個展 会期③ 大泉 麗仁

 

斎藤です。

 

新いけばな主義 リレー個展に

行ってきました。

 

会期①6/  3-12 秋山 美晴(草月流)終了

会期②6/17-26 伊藤 庭花(小原流)終了

会期③7/  3-10 大泉 麗仁(草月流)終了

会期④7/17-24 篠田 岳青(草月流)

会期⑤7/29-8/3 工藤 亜美(小原流)

麻布十番ギャラリー 10:00-19:00 無料

(最寄り駅:麻布十番駅)

 

使用した作品の素材の一部を

次の作家さんにリレーする、

ユニークな個展です。

 

会期③は大泉 麗仁さんです。

(会期は終了しました)


18時頃、

あたりが暗くなってから

会場を訪れました。

 

足元に目を落とす。

新いけばな主義
 

天井を見あげる。

新いけばな主義

 

内に光をかかえるかのように

ほのかに光る

幻想的なシーンです。

 

白の世界につつまれて

 

雲のなかにいるような、

夢のなかにいるような、

 

暑さを、心をもやもやを

吸いとってくれます。

 

白い素材は和紙です。

新いけばな主義

 

和紙の重ねることで、

疎密をうみだしています。

新いけばな主義

 

そして、床から天井までの

1枚の大きな和紙です!

新いけばな主義

 

ご自宅で

1.5mくらいの大きさで制作し、

 

クルクルっとまるめて

会場にもちこみ、

会場でくっつけたそうです。

 

ヤマト糊ではりつけて、

待ち針でとめただけとか。

 

え、それだけでくっつくんですか!

丈夫な和紙ならでは、ですね~

 

 

真っ白な和紙に

目をとらわれがちですが、

 

しばらく会場に

身を置いていると

 

白い和紙のすき間から見える

どうだんつつじに気づきます。

 

和紙のあちこちの

すき間から

のぞき込んでみると、

 

和紙の外側を

沢山のだうだんつつじの枝が

包みこんでいました。

 

この作品を制作した

いけ手のメッセージは何だろう?

 

そう思いながら、

会場を奥へと進んでいくと、

 

前のいけ手から受け継いだバトン、

「しだ」です。

 

『白ー包樹』

 白きものへのまなざし

 すべてを包み込んでいく力

 澄みわたりめぐる命

 

 この混沌の中から

 立ち上がってくる

 

 変転する世界の中で

 失われていくもの

 

 浄化とめぐりの森へ

 柔らかな呼吸を

 

 

前の期の作品で

「しだ」で生命力を

表していました。

 

同じようなたくましい生命力が

どうだんつつじにあります。

 

お聞きすると、

 

どうだんつつじの枝は

生命のめぐり、循環を

あらわしているのだそうです。

 

さらに、会場の一番奥へ

足をふみいれると

 

足もとをみると

ここから会場いっぱいに

白による浄化と、植物による再生が

ひろがっていきます。

 

ここは単なる

癒しの空間ではなく

 

植物から生命力をとおして

わたしたちが浄化し

再生してくれる空間なんですね。

 

 

 

余談ですが、


実は、前回のこの方の作品を見た

力強さの印象から

おっかない人かと

思っていました(笑)

 

実際お会いしたら

お優しく気さくなお方で

そのギャップにびっくり!

 

おもわず、

「この個展の作家さんですか?」

とお聞きしてしまいました。

 

その節は失礼しました(笑)

 

個展って作家さんと

お話しできるのがいいですね。