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個別報告 川崎のMさん

1/25 本日も晴れましたが冷え込んでます。

昨日に引き続きMさんのL-7の作業報告です。
本日は新たに付け直すペグに合わせた穴開け加工とフレットの仕上げ作業全てが終了致しました。

元々この個体に付いていたペグはグローバー製のペグとしてはウェイトが重いタイプでした。
それを今回はクルーソン・タイプに変更します。
長年この手の重量の在るぺグをマウントしておきますとヘッド重量の影響でネック自体が1弦側にカーブして行きがちです。*仮にレフティー仕様の場合は反対側にカーブします。

ご多分に漏れずこの個体もそれなりにカーブしておりました。酷くなるとその影響でノーマルフレッティングのピッチの悪さに加えてローポジションがカーブする影響でますますピッチズレが悪化しますので注意が必要です。
基本、ペグが重い物はなるべく避けた方がサウンド面でも機能面でも無難です。木は負荷が架かると折れまいとして曲がっていきますからね。

明日からこの個体は木製のブリッジ台座がトップ・アーチと全くフィットしていませんのでトップに接する台座ボトム面をアーチ形状にフィックスさせる加工を行ないます。

Mさんもう暫くで完成させますのでお楽しみに。

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個別報告 川崎のMさん

1/24 冷え込みますね~

写真はMさんのご依頼でチューンナップ作業中のギブソンL-7です。
本日までのところではリフレットとペグの埋木/タッチアップまで進行し、明日からはフレット整形作業へと進めます。
今回のリフレット作業には手を灼きましたが、それ自体よりも意外に思えるかもしれませんが楽器の製作や修理作業もそうなんですが、結構体を屈伸させる事が多いんです。作業段階で目線や視点を変えて作業経過などの確認を行なう折に腰を屈めてみたりする為です。まあ作業者によっても違うんでしょうけどね。

ワタクシの場合は腰を屈めたり体を沈めたりして視点を変化させ、様々な角度から作業経過を確認するものですから丁度ヒンズースクワット的な動きを繰り返すんですね。勿論作業そのものの多くが前屈み体勢ですので腰への負担は架かりっぱなしなので、最近では限界時間が早くなりましたねえ。
でもまあ、どんな仕事も基本は根性ですからね。仕事で自分の体が楽だという事は、楽をしている、とも言えるんですね。と言う事は適当なレベルの仕事で済ませているとも言い換えられますね。

どんな仕事でもプロであるなら追求/探究心は不可欠。自分の現状での実力の限界だって試して知っていなくちゃね。少なくとも楽器製作家はそーでなくちゃあ~いけません。いい仕事に代償は付きもの。
皆さんだって自分の楽器が中途半端な人間にいじられたら嫌でしょ? (^-^)

ワタクシが皆さんと同じユーザーとしての立場だったら、どうせなら世界のトップクラスの実力者に作業して欲しいですもん。どんな世界でもそれは同じですよね。だからそれぞれの世界でトップを目指して頑張ることがお客様への誠意でありプロの基本なんだと思いますね。 
少なくともそうして頑張らなくっちゃ、やる気満々の中国の方に日本人は仕事ぜーんぶ取られちゃいますよ。マジで。

その他の作業では特価販売としたTELESA-MM/WHーLGTが大阪のIさんに売却が決まりましたので再仕上げ処理を行ないました。明日には出荷予定です。

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個別報告 その他

1/22 本日もヨコハマ快晴

写真は本日引き渡しとなるTB-5・JJ/ZT(試作品)です。試奏器として全国のホールライブで活躍の後で嫁入り。最終調整を行ない直しての旅立ち。さよなら元気で。

港区のMさんオーダーのTB-4・SS/JJーFLの生地加工が本日終了。ピックガードを乗っけて、こんな感じですショット。既にフレットレス仕様のネックは完成済みですが本体は退院したら塗装工程に移行します。

通常1~2ヶ月入院したりしなくてはいけないらしいですが、そーんなに休んでたらtmp消滅しますからねえ。1週間くらいでとっとと退院して2月中に作業再開させるつもりです。
体を甘やかせたらいけませんからね、おらっ!仕事仕事!(^ ^)/


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個別報告 松戸のIさん

1/21 今日は寒さが増してますね。さすがに外での作業は腰に堪えますけど頑張ってますよ。

写真は本日出荷済みの松戸のIさんのギブソンLPで以前にチューンナップしたもの。
メンテナンス修理とフロントPUのサウンドをお好みのサウンドにフィックスさせるのがご要望でした。
音色とパワー感の変更が必要な作業でしたね。

PUに対する作業は直付けセッティングから円錐スプリングを咬ませての固定に変更し、ポールピースをオリジナルから現在tmp製ピックアップにマウントされている2種類のポールピースから要望に適したタイプの方に付け替えてあります。たぶんご満足頂けると思います。到着をお楽しみに。

もう1本のストラトはコンポーネント・メーカー用のドンズバ設定のアルダー・ボディの仕込みをtmp設定に作り替え、非常に素養のいいフラットヘッドのtmp製ネックをスロープヘッド化させマウントし、ブロックサドル・トレモロ仕様で試奏器とする個体です。
ブロックサドルは同じゲージ弦を張ってもプレスサドル時よりも一回り太くワイルドな鳴りに変えてくれます。それを実感して頂く為に製作している個体です。かつてのtmp/スタンダード仕様のストラトの進化系と言った内容です。充分魅力的なストラトに仕上がると思いますよ。

入院時に備えて衣類や本を新たに購入しに行きたいのですが、なんせ作業スケジュールがパンパンにタイトなのでなかなか外出出来ません。でも考えたら手術で首から腰の下まで背中を何針も縫い合わすんだから当分はうつぶせで過ごすのか・・読書なんて出来ないのかな (^?^)

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個別報告 2件

1/20 今日もヨコハマ快晴

さて、ワタクシの来月に控えた手術に際して、お見舞いのメールを沢山の方から頂戴しております。
誠にありがとうございます。m(_ _ )m

皆さんにはご心配かけてますが、当の本人と致しましては通常まともに暮らせない程の症状ながら、なぜかここまで30年以上もやってこれた事への感謝や、手術が成功すればもっと快調に暮らせると分かった喜びで来月の手術終了を楽しみにしているくらいなんです。

先日担当となられた医者が、ワタクシのレントゲンとMRI画像を見て、なぜこの人はこんな状態で生活して来れたのかと不思議がってるんですが、そんな状態でもこれまでのワタクシは年間数日しか休まない人一倍タフな男でしたし、人の2倍は働いて来たと自負していますので、手術すればもっと調子良くなっちゃうわけ?!って感じなんです。
だって70~80キロある木材からひとりで削り出してますしね、未だに。
まあ、さすがに4カ所も骨が潰れ切ってるとは思ってなかったですけど。(;^_^)

ある意味でこれまで健常者の体調と言うものを長い間知らずに過ごして来たので本来のまともな体調って味わってないですからね。へえ~それってどんなんだろ?って楽しみなんです。(^_^) 
ですから、ご心配に及びません。


本日の写真は川崎のMさん持ち込みの古いギブソンL-7とベーシストのRK氏のオーダー分/TB-5JJのボディ加工中のショットです。

MさんのL-7は正直かなり乱暴な修理を以前にされた個体でして、指板とヘッドのペグ穴もガタガタ状態。たぶん経験の少ないリペアーマンの仕事でしょうけど、その乱暴さは少々目に余る物があります。

ペグ穴は1個づつサイズが違うし円錐リーマーで裏からほじくり返されてますので埋木するにも手を焼きそうです。リフレットもされてますが、指板修正がまともに出来ていない状態でフレットを接着剤で固定してますからフレット溝もガタガタの状態でした。
本来なら、この作業者を打ち首にするところですねえ。(^ε^)

取り敢えずまともな指板にするだけでもかなり手を灼きましたが無事指板修正は終了してます。そんなワケでして、Mさん、お見積もりよりも工賃は1万5千程上がるとお考え下さいませ。
L-7は現在、指板修正後から燻煙処理に移行しております。お約束通りお仕事に間に合う様に今月中には完了させますのでご安心を。またご報告致しますね。

5弦の方はスパニッシュ・シダーの板材から外周形状切り出しとエルボー・カット処理とコントロール・キャビティ加工まで進めてあります。
とてもいい素材ですよ。スワンプ・アッシュ並みのレスポンスを備えながらホン・マホ並みの音の腰も得られる特殊な材ですからね。作っていても楽しいですよ。今後をお楽しみに。


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個別報告

1/19 ヨコハマ今日も快晴です。ありがたい。

写真はチューンナップが終了した滋賀のHさんのエピフォンLP-Stdです。ハーフチューンの内容です。

この個体は国産によく見られる12F/314ミリ設定で、オリジナル・ギブソンより12Fで2ミリ長い設定ですので全体弦長では4ミリも長い為に基本的にワイルドな鳴り方をします。

それは別な言い方をすればふくよかさや色艶感が苦手とも言えます。この個体もそのスケール上の特性とバック材のアフリカン・マホの硬めのトーンを考慮し、今回は通常のチューンO・ブリッジのスクリューの陥没深さを若干浅めに設定し、トレブリーさを抑えてエッジが立ち過ぎない様に設定調整してあります。

ちなみに、レスポールと言う楽器の特色やトーンを決定する要因としてトップのメイプルとバックのマホガニーの素材クオリティの善し悪しは勿論なんですが、厚さ設定そのものが重要なんです。
しかし現在ではこの厚さバランスがバラバラなんです。(本家ですら)
多くの場合、メイプル材厚が厚過ぎますね。ボディ全体厚はコピーされていてもメイプルが厚い場合、その分バックのマホが薄く設定されていますのでウッド・トーンバランスが異なって来るんです。
*ウッド・トーンとは素材自体が備える響き方の特徴を指します。レスポールの場合、トップ+バック材のミックス・トーン。

レスポールなんだけど、50'sオリジナルのレスポールのウッド・トーンとは何か違うよなあ~と感じられるのは素材の枯れ具合だけでなく、実はそもそもの設定上のウッド・トーン自体が違っているのも大きな要因のひとつです。参考までに。

今回のご依頼では基本的にブルース/ロックに適した鳴り方にフィックスすればOKでしたが、ジャズっぽいトーンまで要求された場合には現状でマウントされているピックアップでは少々粗く、音も薄めの感じですからtmp製のハンバッカーへの交換がお薦めです。

また、内部に使用されていたトグルSWまでの配線材にも問題がありましたので追加判断で別の線材に変更して引き直しておきました。結果、お見積もりよりも¥2.400アップ致しております。

明日中に発送手配を行なっておきますのでお受け取り下さいませ。
Hさん、お待ち頂きありがとうございました。m(_ _ )m


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個別報告 東京のOさん

1/18 ヨコハマ快晴でした。

写真は以前に作製したシンラインをベースにカスタム化した物でOさんの愛器。
今回はスロープヘッド化とサーキット変更でMV+F/LCV化。トーン自体は除去。全ての作業が終了しています。

実際にテレキャスターの所有者の多くはリヤー・トーンを絞る事がまず無い、っておっしゃる方がプロミュージシャンほど多いです。その場合はトーン回路を無くすだけで残留抵抗負荷が減りますのでピックアップの音量が増加します。特にテレキャスターのリヤーPUには効果大です。

実際に「トーン回路が無いだけでこんなに音が前に出て来るんですか?」と皆さん驚きます。
本来、ヴォリュームとSWセレクターだけがサウンドは一番いいです。
ついでにお教えしますと、一番劣化させるパッシブ回路はピックアップ・バランサー回路です。あれは避けましょうね。音量はダウンし痩せて濁りますからもう最悪。

それでもどうしても、と言う場合は1軸2連ポットを使用してのバランサー回路とすべきですね。でも1軸2連でいいポットがなかなか無いんですね。ご参考までに。

Oさん、シンラインの受け渡しについてご連絡お待ちしております。

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お知らせ

1/17 ヨコハマは雪が降ってはいないので助かります。

お知らせです。本日、頸椎と腰椎のヘルニアの精密検査を受けた結果、予想よりも状態が悪く急遽手術を受ける事に成りました。
最新のレーザーによる手術を希望したのですが、あれは軽度~中度のヘルニアにしか効果は出ないそうで、ワタクシの様な重度には残念ながら通用しないそうです。

結果、来月の3日から1週間の予定で手術入院します。退院を早くして自宅療養します。

手術箇所は全部で4カ所なんですが、ヘルニアと呼べるのは一カ所で、その他はその段階を完全に通り越して脊髄圧迫されている重傷部分が3カ所も有るので骨を削り取る手術を受けます。首2カ所/腰2カ所の合計4カ所同時作業で背中からアジの開きにされるみたい。( ̄_ ̄ i)

木を削るんだったら自分でやるのにねえ。あとで削り取った骨でナット作るか。(^O^)

既に作業受けしている物以外は調整やチューン関係含め一旦受注中止させて頂きますのでご了承下さい。
そんな訳でして、本日から2月中旬まで楽器を送って来ない下さいね。

皆様にはご迷惑をお掛け致しますが、これが成功すれば製作家寿命が多少延びるかもしれないのでこの際頑張って受けるつもりです。宜しくお願い申し上げます。

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センター試験前

1/14 今日もヨコハマは晴れ。雪が降らないのは助かります。豪雪地帯は大変ですもんね。

長い燻煙時間を経て先日接ぎしたばかりのソリッド・スプルース材を今日は依頼主のMさんのオーダー要望を踏まえた上で判断した設定で形状加工を進めました。これも材自体を燻煙処理を行なって安定化済みであるからこその進行です。

通常の乾燥レベルの素材をいっきに加工処理を進めますと後で狂いが出ます。通常乾燥材では加工しては寝かし、そこで生じた狂いを修正してはまた次の加工へ進める、と言った工程加工が基本です。

とは言っても写真の個体も形状加工だけでなく新たに施したネック仕込みやピックアップ/コントロール座グリ加工などで初めて木の内部が外気に触れる部分が出て来ている訳です。その生地加工全体が終了したら再度燻煙処理を行ない、より一層木の繊維セルロースを硬化/安定化させて最上の生地状態に持ち込み、その後にもう一度生地磨きを全体に行なってから塗装工程へと進みます。(燻煙時の油脂成分を取り除かない事には塗装が乗らないからです)

結局のところ、量産メーカーであってもtmpの製作方法(まともな燻煙処理前提)と同じ手法を取って製造を行なった場合、元の量産品と設定やパーツが同じであっても価格は10万程は値上げせざるを得ないはずです。言い換えれば、その場合は10万以下のモデル製造は誰も出来ない事になります。

tmpの楽器は最初で最後の製作手法で作られているとお考え下さいね。 以上、ご参考までに。

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個別報告2件

1/13 今日は昨日の続きです。

立川市のUさんのTB-5 昨日の板材から生地加工を1/3程度進めました。エルボーカットはこんな感じで処理しましたよ。Uさんは割と高い位置で楽器を構えていらしたので深さはこの程度だな、と。

トリプル・Jの5弦のオーダーは今回が初めてなのでコントロールも裏座グリ仕様となり、それらの加工用に数種のテンプレート作製も行なう事となります。 ね、ちょいとレギュラー仕様から変わるだけで幾つも作業が追加されるのであります。

もう一枚のショットはこれも先日紹介した港区のMさんオーダーのTB-4/SS-FLのボディ材を接いでいるショット。南ドイツから届いてから寝かしてあった分厚い板材を裁断して燻煙処理を長期間済ませ、そこからボディが採れるだけのサイズの板材となってきたワケです。
この材は雪深いドイツの森林が産地ですから、ヨコハマのこの寒さで故郷を思い出したんじゃないかな。
素晴らしい楽器に作り上げるからと、この木に誓いながら作業を進めます。

屋外の作業は体が冷え込むので一日の作業が終了するころには体がグッタリ来ますねえ。
皆さんも風邪にご注意を。

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