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個別報告

1/19 ヨコハマ今日も快晴です。ありがたい。

写真はチューンナップが終了した滋賀のHさんのエピフォンLP-Stdです。ハーフチューンの内容です。

この個体は国産によく見られる12F/314ミリ設定で、オリジナル・ギブソンより12Fで2ミリ長い設定ですので全体弦長では4ミリも長い為に基本的にワイルドな鳴り方をします。

それは別な言い方をすればふくよかさや色艶感が苦手とも言えます。この個体もそのスケール上の特性とバック材のアフリカン・マホの硬めのトーンを考慮し、今回は通常のチューンO・ブリッジのスクリューの陥没深さを若干浅めに設定し、トレブリーさを抑えてエッジが立ち過ぎない様に設定調整してあります。

ちなみに、レスポールと言う楽器の特色やトーンを決定する要因としてトップのメイプルとバックのマホガニーの素材クオリティの善し悪しは勿論なんですが、厚さ設定そのものが重要なんです。
しかし現在ではこの厚さバランスがバラバラなんです。(本家ですら)
多くの場合、メイプル材厚が厚過ぎますね。ボディ全体厚はコピーされていてもメイプルが厚い場合、その分バックのマホが薄く設定されていますのでウッド・トーンバランスが異なって来るんです。
*ウッド・トーンとは素材自体が備える響き方の特徴を指します。レスポールの場合、トップ+バック材のミックス・トーン。

レスポールなんだけど、50'sオリジナルのレスポールのウッド・トーンとは何か違うよなあ~と感じられるのは素材の枯れ具合だけでなく、実はそもそもの設定上のウッド・トーン自体が違っているのも大きな要因のひとつです。参考までに。

今回のご依頼では基本的にブルース/ロックに適した鳴り方にフィックスすればOKでしたが、ジャズっぽいトーンまで要求された場合には現状でマウントされているピックアップでは少々粗く、音も薄めの感じですからtmp製のハンバッカーへの交換がお薦めです。

また、内部に使用されていたトグルSWまでの配線材にも問題がありましたので追加判断で別の線材に変更して引き直しておきました。結果、お見積もりよりも¥2.400アップ致しております。

明日中に発送手配を行なっておきますのでお受け取り下さいませ。
Hさん、お待ち頂きありがとうございました。m(_ _ )m


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