「最近のメタルコアは全部同じに聴こえる」ってマッチョなボーカルが言ってるんだけど、実際どうなの? | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

(旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。

 

今年はSOF中止に続き、ラウパも中止になりましたね。

 

邦楽系のフェスは馬鹿みたいに増え続けてるのに

 

ここへ来て洋楽、しかもラウド方面のフェスが立て続けに中止。

 

ラウパに関しては

 

あれはメタルじゃない、これはメタルじゃない

 

とのたまう、老害メタラーもいることですし。

 

他にも事情は色々と考えられますが、

 

バンドもリスナーも世代交代できてない

 

ってのも理由のひとつなんじゃないかと。

 

それでいて、大手は若手バンドを呼びませんしね。

 

小さいとこが呼んで、小さい箱でやっても

 

なかなかsoldしませんし。

 

バンドの休止や解散、フェスの中止までも

 

ホント海外だけの問題じゃなくなってきますね…

 

どうも、トトです。

 

 

 

さて、本日のネタですが。


音楽シーンに限らず、


流行に乗らなきゃ気が済まない人って、いますよね?


そして当然、音楽シーンにだって


流行り廃りはあるんですが、


今年3月にシーンへ復帰したメタルコアバンドのフロントマンが


今のメタルコアシーンに一石を投じました。

 

 

 

メタルコアバンドBleeding Throughのフロントマンが今のメタルコアについて「すべての作品がまったく同じに聴こえる」と語る(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)
 

「クールなバンドがたくさん出てきいる。」とSchieppatiは語ります。「でも俺が本当に注目したのは古いバンドたちだったし、彼らの作品は間違いなく最高だった。ファンとしてものすごくガッカリしたし、それがまた曲を書きたいと思った動機のひとつになったんだと思うよ。」


「この4〜5年でみんなが実際に「Bring Me The Horizonの影響」を受けていると俺は思うんだ。ものすごくつまらないメタルコアバンドが出てきたのを見て、彼らがやっていたことだと後で気づいた。彼らがやっていたメタルコア/デスメタルのクロスオーバーは、本当は彼らが始めたものではないんじゃないかって俺は思ってたけど。でも最近で言えば、(Bring Me The Horizonの)ここ2作品が、長年のジャンルの中でもベストな作品だと思うよ。」


その他のすべてのバンドはEmmureA Day To Rememberを併せたようなサウンドに聴こえる。そしてすべての作品がまったく同じに聴こえる。サウンド的にも、ドラムのサウンドが同じ、ギターのサウンドが同じ、構造が同じ。すべての曲が3分15秒なんだ。同じノイズのコピーだよ。」


そして「ノイズが悪いとは言ってない。」とSchieppatiは付け加えます。「俺が言っているのは、もはやアルバムには生なものがないってこと。バンドたちはクソなものを磨く方法を見つけて、うまくやっているんだ。


「これはアルバムからすべてのリアルなものが取り除かれるってことだよ。」とSchieppatiは推測します。「そして、それが新しい規格のようになって、より完璧なものになっていく。Bring Me The Horizonの影響を受けるのだって、彼らの作品が完璧だからだよ。でもみんなそれをコピーしようとするだけなんだ。」

 



- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 


だ、そうです。

 

全く同じに聴こえるって、それは単に興味がない

 

老害の始まりでは…←

 

ってのは置いておくとして。


んじゃ、肝心のBleeding Through はどうなのよ?


って意味も込めて、↑最新MVを貼り付けてみましたが


みなさんはどう感じたでしょう?

 

個人的にはええやん!って感じだし

 

 

こっちの曲もええやん!って感じです←

 

 


とはいえ

 

メタルコアというものを認知、認識し、


知ってるバンド、聴いてるバンドもまだまだ少ない自分が


今回の記事を書くに相応しいとは思いませんが…


まぁ、昨今のメタルコアシーンに対して


満足しているかって言えばそうでもないので。


ちょっと筆を執ってみました。

 

 



Bring Me The HorizonThat's The Sprit


物凄い作品でしたね。


リリースされた2015年、瞬く間にシーンを席巻しました。


文句言ってるのは初期厨くらいで


リスナーも、メディアも、他のバンドも、


絶賛に次ぐ絶賛でした。


ただ、この"音楽(バンド)が売れない"時代に於いて


その影響力は、あまりにも大きすぎたのも事実。


故に、BMTHの後を追うような音楽性にシフトしていったバンドも


その後しばらくは途切れなかった。


Schieppati もそのことを言っているんでしょうしね。

 

以前、ガンズのSlash の名言を貼ったことがありますが

 

Screenshot_2017-09-05-10-20-19-1.png

 

まさにこの状態。

 

流行りってのは得てしてこういうもんでしょう。

 

 

似たようなサウンド
似たような展開

似たような曲構成


確かにそういったものを感じるのも事実。


でも、それって音楽を"ジャンル"ってものに縛った時点で


メタルコアとはこういうもの


と、されるんだから無理もないんじゃないかと。


そんなもんは00年代も、10年代も、現代も


同じだと思うんですよね。


それはメタルコアだろうが、ポップパンクだろうが、


ハードコアだろうが、エモだろうが、関係なく。


どのジャンルだってそうでしょう。


"ジャンル"として認められたものならすべて。


そのジャンルの中から


タイミングなのか、運なのか、実力なのか


他とは別の秀でるものを持ったバンドが


有名になり、大きくなっていく。


そんなものはいつの時代も同じだと思うんです。

 

ただ、Schieppati の言ってることもわかる部分はあって。

 

確かに良いバンドはたくさん出てきているけど

 

大型フェスでのポジションだったり、

 

ビルボードで上位に入るとかだったり、

 

突き抜けるようなメタルコアバンド

 

ってのがいないのも事実ですしね。

 

ネクストステージにいくのは、メタルコアから

 

脱メタルコアしたバンドばかりですし。

 

"メタルコア"として大成するようなバンドが

 

なかなか出てこないってのも事実なんですよね。

 

 


でも良い作品、良いバンドに影響を受ける


ってのは決して悪いことじゃないと思うんですよ。


ただ、影響を受けた上で


自分たちの色をしっかり出せるような曲、作品でないと


途端に"二番煎じ"感が強くなってしまい、


なかなか受け入れられるのは難しくなるのもまた事実ですね。

 

 


BMTHの"Throne" を始めとした『That's The Sprit』 の曲が


Linkin Park に似ている…


と、いうことも言われていましたよね。


それが影響してかしないでか、


そうしてBMTHの真似事が頭打ちとなった頃、


次にメタルコアシーンに飛来してきたのが


Nu-METAL

 

『That's The Sprit』 がリリースされた2015年前後から


やけにニューメタルを彷彿とさせるバンドが増えてきました。


若いバンドは、自分たちの初期作品から


そういった要素を取り入れていたバンドもいました。


From Ashes To New
Cane Hill
BackWordz
   ……etc


そういったバンドは、ブームになる以前から


自分たちの音楽性を確立させており、


且つ、既存のニューメタルを


自分たち色に上手く染め上げているから何の問題もない。


問題は、そこそこキャリアを積んだバンド


"中堅"に差し掛かるようなメタルコアバンド、ポスコアバンドが


ブームに乗ってニューメタルに寄せてきたこと。


これがホンットに!軒並み良くなかった!


ブームが来始めの時はね、自分もそこまで思ってなかったですよ。

 

 

ふーん、ニューメタルに寄せてきたのね。

 

 

これくらいにしか思ってなかったのに


そんなバンドが、そんな曲が、次から次へと…


いい加減うんざりしてきて

 

 

お前らもかよ!中途半端な曲作りやがって!

 

 

と、思うほどに(。-∀-)笑


そんなようなことをレビューで書いたこともあるし


記事を遡れば該当するものが間違いなくヒットするでしょうが


敢えて、バンドの名前は伏せておきますね。


うんざりしてレビュー書くのもやめたバンドもいますんで笑

 

何が嫌かって、曲そのものが


メタルコアとしても、ニューメタルとしても


中途半端


にしか聴こえなかったんですよね。


良さが見出せなかった。


また、流行ってるものに

 

安易に乗っかる姿勢も気に入らなかったですし。


乗っかってきたバンドのそもそもが、


ポスコアバンド、メタルコアバンドとして好きだったバンドなら


尚更ですよね。


それでいて、アルバムにはそういった曲だけじゃなく


"それまでの曲"みたいなのも中途半端に入れるじゃないですか。


中途半端なもん作るなら、流行りなんか左右されんな!と。


だせぇぞ!と。

 

そして誰が言い出したのか知らんけど


ニューメタルコア


とかいうふざけたジャンル名を担ぎ上げだした。


バカじゃねぇの


心底うんざりしましたね。

 

 

やるなら、せめてSylar くらいのことしてみろ、と。

 

ニューメタルコアって名前自体に好感を持てませんが


その手のバンドが嫌いなワケじゃないです。


ポスコア、メタルコアとして名を馳せてきて

 

そこから流行に乗ってニューメタルに寄せてきた結果


どっちつかずな中途半端な曲や、


そういう曲を作るバンドに腹が立ってるだけで。

 

 

 

 

同じ中堅どころでも


AttilaIssues (は、バンドとしては若いけど)あたりが


ニューメタル化するなら違和感はないんですよ。


Attila はそもそも"ラップ"×デスコアで台頭して来たバンドだし


Issues だってスクラッチ音R&B要素を入れた曲で、


バンド開始当初から爆発的な人気を獲得してきたワケだし。


どちらも自分たちの"色"をそのまま生かした上で


似た要素であったニューメタルに寄るんだから


そりゃ違和感は薄いですよ、って話で。

 


厳ついスクリーム、美麗なクリーン、


ザックザクに刻むリフ、叩きつけるブレイクダウン


そんなのやってたバンドが、何ちょっと


ラップ調な早口なパート入れてみたり、


ミドルテンポでグルーヴ感増し増しにしてみたり、


しちゃってるワケ?

 


おかげさまで、ポスコア・メタルコアとしての


"形を崩さない"往年のバンドや、


新しく出てきたその手のバンドがカッコ良くてしょうがない。

 

 


自分はそもそも


"初志貫徹"なサウンドのバンドが好きだし


音楽性を変えたとしても


それでもカッコイイ!と思わせてくれるバンドが好きです。


アルバム1枚毎に作風を変えてくるバンドもいるけど


それならそういうバンドと割り切れるから問題ない。

 

 

流行りとかブームとかに乗った挙句、


乗るのはまだ良いにしても、


それで自分たちの強みを損なって


曲も、作風も、中途半端になる


ってバンドがいちばんダサい気がするんですよね。


プライドってもんはないんか、と。

 

 


と、散々こき下ろしてきましたが


このブログでも何度も言っているように


音楽なんてのは、所詮"人の好み"です。


バンドの音楽性が変わっても好きだと言える人もいれば


これはアカンやつ、って思う人だっているでしょう。


ただ、やっぱり好きなバンドには


カッコイイ曲を作って欲しい


って思いは、誰しもが願うことだと思いますしね。

 


本当にこの"音楽"が売れない時代…


生き残ることすらも難しくなっていると思います。


その厳しい戦いを、バンドは生き残っていかないといけない。


方法、手段、手数は多い方が良いのかもしれません。


でも、バンドの持つべき""や""と言った部分は損なわず


上手くやっていけるバンドが増えることを望みます。

 

そして休止や解散、シーンから消えてしまうバンドが

 

1つでも減りますよう…

 

 

 


関連記事
Issues好きにオススメするバンド13選
Slipknot好きにオススメするバンド14選
ニューメタル"リバイバル"を盛り上げるバンド13選
Linkin Park好きにオススメするバンド18選
 

音楽性の変化による成功と失敗
バンドの思いと、リスナーの思いと…
バンドとファンの理想の形
BCとBMTH、共に音楽性に変化をもたらすも結果は…
ヘヴィミュージックは世界を救う?の巻
Gene Simmons(KISS)「ロックって死んでね?死んでるな」