バンドとファンの理想の形。 | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

(旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。



昨日、

見ているだけならとっても面白い動画が

話題になりました。




ポップパンクバンドThe Story So Farのフロントマンが、ライヴでステージに上ったファンを蹴り落とす
(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)
 
 
Parker グッジョブ!Σd( ・`ω・´)
 
別にParker もTSSFも全然嫌いじゃなかったけど
 
これによってParker の好感度がうなぎ上りでしたw
 
 
まぁまぁ、ね
 
バンド側に呼ばれて意図的にステージに上がるんじゃなく
 
ステダイするつもりで自発的に上がったんだったら
 
自撮りなんてしてねーで、とっとと飛べ
 
って話っすな。
 
しかし、当の蹴られた彼女は無知な顔ファンや信者では決してなく
 
むしろ自分の行動もしっかりと省みることの出来る
 
とても良識なファンだったのです。
 
続報がこちら↓



The Story So Farのフロントマンにステージから蹴り落とされたファンが「バンドのことを悪く思っていないし、バンドに悪印象をもった人の誤解を解きたい」と心境を明かす
(ALTERNATIVE PRESS JAPAN)

私はあのライヴで、自分がステージからダイブする
バカなSnapchat動画を撮ろうとしていたんです。
私は酔っ払っていて、アプリを準備していなかったから、
思った以上に長くステージに立っていました。
すべてのハードコア・ライヴで予想されるように、
Parkerはオーディエンスを盛り上げる中で、
流れに身を任せて私をステージから蹴っただけなんです。

あれは私の考えでは楽しむことのすべてでした。
そしてあれは強く蹴られたわけではなくて、
ちょっと押されたようなものでした。
ステージに長く立っているべきでないことは分かっています、
特にスマホを持っては。
私は傷ついていませんし、バンドに対して
全く嫌な感情はありません

ステージから落とされた時私は笑っていましたし、
その後も思いっきり楽しんでいましたから。
Parker CannonもThe Story So Farの音楽も、
ライヴもすべて今まで以上に好きになりました。
私はハードコアのライヴで起きることを理解しています、
正直、以前違うライヴでオーディエンスに
怪我を負わされたこともありますが、
Parkerに怪我を負わされてはいません!
誤解を解きたいのですが、私は元気ですし、
この件でバンドに対する思いを誰にも変えて欲しくありません。
だって私はああいう行動をするべきではなかったのですから!
彼等の次のライヴが待ちきれなくなるので、
私だけはSnapchatと一緒に頭を冷やします!
 
(また別のライブで)
私はフロアにいたんですが、ふとしたことで
ピアスをしていたところが裂けたり、
頭上にみんながダイブしてきて衝撃があったりました。
鼻血がでたことも数回ありますし、
パンチが顔にあたったり、髪を引っ張られたこともあります。
それらはすべて偶然起きたことで、
もちろん荒っぽいことではありますが、
ジャンルに関係なく、モッシュピット・シーンの一部だと思います

 
 
す ば ら し い !!!!!
 
 
Fantastic で、Amazing で、Great だな彼女は。
 
バンドとリスナー双方が理想の関係ではあるが
 
賞賛されるべきは彼女の方だろう。
 
 
TSSFはハードコアにルーツを置くPOP PUNKバンド。
 
彼女が語るように、彼らのライブはモッシュも、ダイブも
 
当然のように起こるフロアなのは間違いない。
 
そのライブでの"当たり前"を理解した上で、
 
自分の非をちゃんと認め、自分は無事であること
 
不快にも思っておらず、バンドやParker には何の罪もないこと
 
自らの口で語っている。
 
いやー素晴らしいわ。
 
ちょっとこのニュースの一連の流れは素晴らし過ぎる。
 
心がとっても健やかで、清々しい気分になるね。
 
 
いちばん残念なのはライブハウス側の対応かな。
 
14年間で一度も見たことない光景ってのもすごいが、
 
確かにレアケースなのは間違いないけども。
 
ハードコアシーンに於いては

海外より遥かにアングラな日本にいながらも
 
そういったものがあるってのを遠く日本にいる
 
オレなんかが知ってるのに、アンタは知らんのかいと。
 
それでTSSFを出禁にするとは。
 
14年間もライブハウスに身を置いておきながら
 
シーンのライブがどういったものかって知識がないワケじゃないだろうに。
 
 
 
 
ライブで起こる"当然"のこと
 
これを知ってると知ってないとじゃ
 
その時その時の楽しみも変わってくるでしょう。
 
そういうものに全く興味がなく
 
バンドとメンバーにしか興味のない
 
頭の弱い顔ファンや信者なんかは
 
被害者面するのもシーンの常ではあります。
 
 
いつだったか…
 
[Alexandros]のライブにてピットで痛い目見た女が
 
クッソ長々と(私が思う理想の)ドロスライブはこうあるべきだ
 
ってのを画像に載せてツイートしてましたね。被害者面して
 
それがあたかもバンドも喜ぶ、ファンも喜ぶ
 
当然"わたし"も喜ぶ
、みたいな内容だった為に
 
[champagne]時代から知るファンに袋叩きに遭ってたけどw
 
え、昔はもっと激しかったけど?的なね。
 
そして何も言わずにツイ消しor鍵かけて逃亡したけど。
 
ドロスも今や立派にスターダムに乗ったバンドになったもんだが
 
自分もシャンペ時代にライブを体験してるし、
 
"シャンペ"時代の後期ですら
 
その女みたいな緩い頭した連中が増えつつあった。
 
だからオレは"ドロス"になる前に身を引いたワケだが。
 
日本のみならず、どこの国でもそうかもしれないけど
 
知名度が上がることの弊害っすな、厚顔無恥な阿呆が沸くのは。
 
特に女中心にな
 
日本のバンドはファンに甘いというか、過保護すぎるというか…
 
もっとファンに対して厳しくても良いと思うんだよなぁ。
 
もちろん、お互いがリスペクトし合うのは当然としても
 
ある種"ピリピリ"した関係じゃないけどさ。
 
仮に今回の件が日本でも起きたとして
 
ファンに蹴り入れる日本のバンドマンなんていないと思うわ。
 
まして女相手だし。
 
仮にいたとしても、蹴られた側は間違いなく被害者面するだろうな
 
…今書いててフツーに思ったけど
 
何このクッソつまんねぇ音楽シーン
 
 
 
ともあれ、そういった被害者面するような連中に対しては
 
このブログでも散々取り上げてきました。
 
でも減らない
 
減らないどころか増加傾向にすら感じる。
 
情報化社会で、ひとたびネットで検索かけりゃわかることを
 
調べもせずに、知ろうともせず、
 
現場でもみくちゃにされて被害者面。
 
情報化社会への皮肉か?ってほどに
 
無知なリスナーが多い昨今。
 
それはバンドが大きくなればなるほど増えるという。
 
 
なんか人に吹っ飛ばされて怪我した
 
なんかいきなり髪引っ張られた
 
なんか人が上から降ってきた
 
痛い… 意味わかんない……
 
知らずに来たお前が悪い
 
自己責任って言葉の意味を知ることだな。


 
 
ハイ、ということでね。

本来"ライブ"ってのはそういうもんです。
 
"ライブハウス"ってのはそういうのが起こる場所です。
 
"コンサート"じゃないんですよ。
 
"アリーナ"とか"ホール"じゃないんですよ。
 
 
自分の好きなバンドがどういう曲をやってるのか
 
どういう曲をライブでやってるのか
 
そのバンドのライブはどういう場なのか


スマホ片手に調べりゃいくらでも出てくんよ。
 
情報化社会なんだ、"情報"を知るに事欠かない時代だわ。
 
 
Twitterでもやってるなら
 
【定期】好きなバンド被ったらフォロー
 
とか阿呆なことやってりゃ、そこで繋がったヤツに聞けば
 
わかることだってあるだろうよ。


是非ともね、

Parker に蹴られた女性のように
 
"当たり前"がちゃんとわかってて、
 
被害者面しない、自分に非があることも認められる
 
素敵なライブ好きが増えてほしいものです。
 
 
明日はそんな人たちが集まってくれてるといいなぁ…
 
 
 
 
参考記事
Wall of Deathでも壊せぬ確かな壁がある
音楽性の変化による成功と失敗
信者道への始まり? ファンの呼称問題
死んだ… のではなく、殺された
バンドの思いと、リスナーの思いと…








”バンドとファンの理想の形”を余談でひとつ。

昨年、【ツアーバスが大事故に遭ったThe Ghost Inside】だが

向こうの各団体がチャリティーを呼びかける中、

日本からも声明を発表したバンドがいる。

CRYSTAL LAKE
- Wide Eyed

[Benefit] The Ghost Inside”Wide Eyed”カバー発売と経緯について

詳細は↑のリンクを是非読んでほしい。

メンバーが大怪我を負い、Dr.Andrew に至っては

右脚を失うまでの事態になってしまった。

そんな彼らと、3年前にツアーしたというCLが

彼らの曲をカバーし、その収益をすべて寄付するというもの。

こんなに素晴らしい関係があるかね。

バンド同士であっても、CLはTGIのファンであることの表れだろう。

どちらも好きなバンドな自分も、当然購入させていただいた。

件の曲は【iTunes】で購入できる。

The Ghost Inside はシーンに必ず戻ってくると確固たる決意をし

Warped Tour 2017
には出演も決定している。

ピットで被害者面するようなヤツらには到底わからないほど

理想であり、理想を超える関係だ。

興味がある人も、ない人も、たかだか150円

ここで寄付して、The Ghost Inside に興味を持つのも良いでしょう。

彼らの復帰をシーンやファンは心待ちにしてるよ