適当

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~あらすじ~

日本一長い商店街は激怒した。必ずあの邪智暴虐の総理を除かねばならない

というわけで国会行って総理どつきに行ったら普通に返り討ちにあって現行犯死刑が確定する

しかし商店街で16体目の会長像竣工式が控えてるので、いつもタイミーで来てるだけでほぼ無関係のワニ身代わりにして3日間猶予貰う。

 

会長は間に合ったら人気者になれるかもとか思いつつ商店街に戻る

しかし、竣工式終わってからの打ち上げ楽しすぎて4日間ぶっ続けでやり、カラオケオールしたついでにワニの死刑会場行ってみたら十字架のまま対物ガトリングショットガンで蜂の巣にされて死亡してた

それはそれとして会長も死刑で死亡

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日本一長い商店街会長は激怒した。必ずや、かの邪智暴虐の総理を除かねばならぬ。

 

会長は政治がわからぬわけではない。高校卒業後、3日後に潰れると言われた実家の八百屋を継いで経営を立て直し、商店街の会長にまで成り上がっただけでなく、シャッター通りと言われていたそれを拡張や合併によって日本一長い商店街へと仕立て上げたのも、彼の政治力の成せるわざであったからだ。

 

会長は新たに商店街の勢力と取り込むための下見で、隣接の浅草の街に来ていた。

会長「なかなか賑やかなのだぞ?」

 

なんかめっちゃでかい提灯のある寺の門前には、多くの商売人が大小さまざま、実店舗や屋台、露店と多様なスタイルで多様な商品を売買する。

その光景を目前に、何かを閃いた会長は歩いてた爺ちゃんに声をかけた。

会長「すいませんおじいさん。買い物中ですか?」

爺ちゃん「そうなのじゃ。今川焼がほしいのじゃが、店がわからなくての」

会長「ああ、今川焼ですとこっちに屋台が2つ、向こうにも7つ、あっちには8つありまして、うち1軒は大判焼き名義ですね」

会長はこのあたりの地理も把握しておった。

 

爺ちゃん「そこまで店増えおったのか」

会長「やっぱり浅草は人気ですからね。特に最近だとインバウンドも増えてるもんで」

この街は会長にとっても馴染みが深い。物心付いたときから月に一回は子どもスーツ着て浅草のデパートで一日を過ごした。そのたびにあのやたらでかい提灯だったり、門前の光景も目に焼き付けており、いつもぼったくってくる屋台のジジイも、ちょっとした小道も、マンホールの蓋の位置も、すべて忘れていない。

 

そんな会長にとっても、近年は見たこともないような店で見たこともないような人間がよくわからないものを売っていたり、謎の路地が加速度的に増えているように感じ、欠かさず続けている月イチの訪問ではアップデートしきれなくなるのも時間の問題であろう。

 

この街は年々複雑になっている。

 

会長「……僕もずっと来てますけど、やっぱり最近は複雑になってますねえ」

爺ちゃん「わしが就職するまであそこではババアがひやしきゅうりを売っておったのじゃが」

爺ちゃんの指差す方向を見てみると、グラサンかけてコイルばねかと見紛うほど指輪つけてる兄ちゃんかオッサンかわからぬ謎の男が謎のグミを売っておった。

会長「秩序が無いと、ああいう風にやりたい放題になるんですよ。ひとりだけじゃなくって何人も。ただ防ぐ方法もある。例えば浅草を日本一長い商店街の勢力圏に……」

爺ちゃん「あんなんに組み込まれるのなら無秩序の方がまだましなのじゃぞ?」

 

会長は憤怒しおった。

このジジイは商店街の進出を阻む勢力、すなわち政府のプロパガンダを真に受けているか、そもそもこのジジイが政府の工作部隊であるに違いない。

そう考えてから彼が国会まで行って直接総理に殴り込み行くのに決心するまで3秒と要さなかったのだ。

 

そうして国会乗り込んで国会中の総理に殴りかかったら普通に返り討ちに遭った。

 

総理大臣「まったくみんなが国民のために話してるところを邪魔しおって……一体何のつもりだったのだ?答えるのだ」

総理は穏やかに、しかし威厳を漏らしつつ問いかける。

会長「黙れ!貴様は俺の商店街の進出を邪魔しおったのだ!だから成敗に来たのだ!」

総理大臣「ほう?」

法務大臣「とりあえず裁判でもしときますか?」

総理大臣「よいのだ。この男は現行犯死刑にするのだ」

法務大臣「わかりました」

そう言って法務大臣は部屋を後にしおった。

 

会長「ふん、死刑なぞ慣れておるから今更されたところで屁でもない。しかし、俺に情をかけるのなら、3日間日限をくれぬか?」

会長は言いおった。

総理「今この時点で顔面ぶち抜いてやりたい気分だと言うのに、そこまで俺が我慢すると思っておるのか?」

会長「俺の商店街で16体目の俺の像竣工式があるのだ。どうしてもそれには参加したい。貴様もわかるだろう?」

総理「上手いこと言って逃げるつもりだというのはわかるのだぞ?」

会長「いや俺は逃げぬ。そうだ!代わりと言っては何だが、ワニを身代わりにしよう。いつもタイミーで来ておるから名前が思い浮かんだ。俺が死刑の刻限に間に合わなければあれを死刑にしなさい」

総理「まあよい、じゃあワニ呼びなさい」

 

というわけで会長はワニに電話しおった。

ワニ「もしもしワニです」

会長「後で3万円やるから、今から国会の死刑場来なさい」

ワニ「わかりました」

というわけでワニがきおったが、速攻十字架にかけられた。

 

会長「俺はなんやかんやで死刑になったのだが、俺の像竣工式に行かねばならぬのだ。3日後の日没までに帰ってくるので、そのときに3万渡すからちょっとまっておきなさい」

総理「そう言って逃げるのは目に見えておる。なんだったらゆっくり帰ってきてもよいのだぞ?そうすれば貴様の罪は赦そう」

会長「ほざけ」

そう言って会長は十字架にかけられたワニを残し処刑場を後にしおった。

 

この時、彼の頭の中には帰還時の光景が浮かんでおった。

苦難を乗り越えなんとか処刑場にたどり着き、ワニと熱い抱擁を交わす自分。総理と自分の心に打ち克ち、盛大な祝福を受ける自分。ワニの命は正直どうでもよかったが、その時の光景を思い浮かべると自然と重りの取れた気分になった。

 

その後、竣工式が終了し、打ち上げが始まったが思いの外楽しく商店街中の居酒屋をハシゴし、何本もの酒瓶を空にした。

その後はカラオケで、これまたしこたま酒を浴びながら青春時代を共に過ごした名曲を朝まで熱唱した。

そうして朝になるとまた早い時間からやってる飲み屋を見つけ出し、夜まで酒を浴び、カラオケに繰り出すルーチンワーク。

気づいたら3日目の17時、つまりは日没まもない時刻となっておったのだ。

 

会長「そういえば、なんか約束があった気がするな」

 

重要な約束であれば酒を浴び、青春時代の名曲を浴びても覚えている。そうでもないということは所詮些事なのだ。

こうしてカラオケに向かいおった。

 

そして、4日目の朝4時頃。そろそろラストソングかという頃に、会長はようやく約束を思い出しおった。

会長「あ、そういえば約束があったのだ。ゴホンゴホン」

彼の喉は、連日の酒と歌唱で枯れ果てておった。

ねえちゃん「大丈夫なんですか?」

事務の若い姉ちゃんが訊く。

会長「まあのど飴舐めておけば大丈夫だろう」

ねえちゃん「いや約束の方です」

会長「ああそっちか。まあカラオケ終わったら行くのだ」

 

というわけでカラオケ終わったので、くそめんどいが始発乗って処刑場まで行きおった。

 

すると、ワニは既に対物ガトリングショットガンで蜂の巣にされた後で、十字架にかけられたまま事切れておった。

 

会長「遅れおったか。まあ俺は無罪放免になったし明日には明日の風が吹くというものよ」

と言って処刑場を後にしようと思ったら法務大臣がきおった。

 

会長「そこをどけ」

法務大臣「ワニは死刑になったんですけど、それはそれとして総理にたいして結構失礼だったのであなたも死刑にします」

会長「じゃあワニはなんなのだ?」

法務大臣「ワニは普通についでというか予行演習なので」

 

というわけで会長も対物ガトリングショットガンで蜂の巣にされて死亡しおった。

 

会長「次回からちゃんと約束は守るのだぞ?」

 

~完~

~あらすじ~

また日本一長い商店街で福引したら今度はスペースX主催の宇宙旅行が当たったワニ。行き先は冥王星だった とりあえずトイレ休憩の火星で散策してたら時間オーバーして置き去りにされてしまう ワニは腹減って持ってきた納豆食ってたら火星人の山賊にカツアゲされるも、納豆の辛子しかなくて死亡する。

 

辛子取られてきれたワニは納豆のいれもんそのへんに投棄したら火星人にバレ裁判で死刑になり、地球攻める事が決定するも地下微生物と納豆菌が化学反応おこして火星中に納豆が自生 復路でまた便所休憩来たロケットにたまたま乗車してた日本一長い商店街会長が発見し、火星に納豆工場を建設。

 

火星人3円で雇用し、ついでに置き去りされてたワニも労働させられ死亡 労働問題なので火星人が商店街に核乱射し会長ごと殲滅するも1発国会にあたりぶちぎれた総理が火星に核乱射し火星殲滅 ついでにワニが発端なので太陽流しされ死亡 その後スペースXが商店街の後釜で火星納豆売りまくってボロ儲け

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ある日の日本一長い商店街。福引会場に鐘の音が響く。

 

ワニ「また当たったのだぞ?」

なんとなく福引をやってみたところ、前回も当たったのにまた当たったのだ。

 

店員「おめでとうございます!一等賞です!」

一等賞は宇宙旅行だという。

 

ワニ「俺的には2等賞の現金50万円が良かったのだぞ?」

現金なら高級寿司が食えるが、宇宙旅行では腹は膨れない。ワニは少し不満そうに言う。

店員「まあまあそんなこと言わずに。ロケットがもう来てるので乗ってください」

ワニ「そういえばパスポートはいらぬのか?」

ワニはパスポートを持っていなかった。なので海外旅行のたびに不法入国で死刑になっておったのだ。

今回はパスポートの無いことを口実に、2等にしてもらって50万円獲得しようと思ったのだが……

 

店員「宇宙なのでパスポートいらないんですよ。まあなんでもいいので早く乗ってください。時間押してるんで」

というわけでワニは商店街に隣接したロケット空港に連れて行かれ、そのままスペースXのロケットに乗せられおった。

 

時間が相当押していたのか、ワニが乗車したと同時にロケットは発射しおった。

ワニは着席したのち、あたりを見回すと、いかにも金の持ってそうな年寄りやプロスポーツ選手のような人間が既に着席して待機しておった。

 

民間人でも宇宙旅行が出来るようになったというのは聞いていたが、もはや金持ちの娯楽として普及していたのか。だったら道中美味い飯も期待できるかもしれない。

ワニはそう思い、せめて気分を盛り上げることにした。

 

イーロン「今日は宇宙旅行にご参加いただきありがとうございます。本日の行き先は冥王星でございます。途中、火星でトイレ休憩を……」

スペースXを仕切るイーロンが直接ガイドをしておった。

 

イーロン「冥王星といえば景色が綺麗ですし、遠いので着いた時達成感があります」

イーロンが続ける。ワニにとって、飯について言及されていないのが不安であったが、せめて期待するしか無かった。

 

そうこうしているうちに、ロケットは火星のサービスエリアに到着しおった。

イーロン「トイレ休憩は10分ですので、それまでにロケットに戻ってください」

 

ワ二は降り立った。サービスエリアというが、仮設の便所5個と自販機1個しかない。

この時点でこれだといよいよ不安であったが、期待するしかない。

ワニ「ちょっと歩けば美味い飯くらいあるかもしれぬのだ」

というわけでワニはあたりを散策しおった。

 

そうして戻ってくると、ロケットが消滅しておった。

まさかと思い時計を確認すると、既に火星に到着してから48分が経過しておった。

ワニ「えらいことになりおった」

 

これからどうしようかと思ったが、とりあえず腹減ったので飯食ってから考えることにした。

ワニ「こういうときのために飯持ってきておいて良かったのだ」

ワニは持ってきた納豆食うことにした。

 

彼なりのこだわりとして、一口目はまではそのまま食い、二口目からたれをかけ、三口目からからしをかけて食うのがいつもの流れだったのだ。

今回もそのようにして、二口目を食い終えたその時だった。

 

ワニ「ん?」

前方から3人程度の集団が近づいてくるのが確認できた。

もしかすると自分を助けに来た救援部隊かもしれない。そう思い納豆をかきこむ。

 

納豆を食い終えて顔を上げると更に近づいていた。

彼らは自動小銃で武装していた。

ワニ「山賊なのか?」

 

集団はワニとショッピングカート1台分にまで近接し、銃を突きつけ怒鳴り立てる。

しかし、火星語なのか何を言っているのかわからない。

なので、とりあえず事前に貸与された翻訳機を使用しおった。

 

山賊A「地球人か!?金目の物出せ!」

山賊B「変なことしたらただじゃおかないからな!」

 

えらいことになったと思いつつ、ワニは身体を探る。

ワニ「これしかなかったのだぞ?」

 

そう言い、納豆の辛子を差し出す。当初からなんとなく福引をして偶然当たったのだから、財布どころかスマホも小銭も持っていない。

正直翻訳機は自分のものでも無いので差し出しても差し支え無かったが、何言ってるのかわかんなくなるので気が引ける。

その点で、最もコスパの良い土産が納豆の辛子なのだ。

 

内心辛子をつけて食いたかったが、背に腹は代えられない。ワニはそう思いながら軽く山賊どもに別れを告げて立ち去ろうとしたら蜂の巣にされて一旦死亡しおった。

 

ワニ「まったく……火星人というのは礼儀がなってないのだぞ?」

一旦死亡ワニは復帰しおった。

 

ワニ「辛子つけて納豆くおうと思っておったのに……」

辛子で食べたい欲求を犠牲にしたのに、銃撃されたうえちゃっかり辛子は取られたことに憤怒しながら、ワニは食い終わった納豆の容器を地面の少し陥没していた部分に投棄した。

そして、万が一バレないように足で土をかけて埋め、偽装する。

 

一連の動作が火星の警察に見られていたらしく普通に逮捕され、そのまま死刑になりおった。

 

 

それからしばらく経ったころ……

 

 

冥王星から戻ってきたロケットがまた火星に降り立ちおった。

しかし、その環境は往路の時とは大幅に異なっていたのだ。

 

ワニの投棄した納豆の容器に残っていた納豆菌と火星の微生物が偶然化学反応を起こし、火星は納豆の自生する納豆星になっておったのだ。

当然のことながら、ロケットに乗車していた人間はその経緯を知る由もない。

 

大富豪は降り立つやいなや大喜びで納豆を食す。

大富豪A「なんてすばらしい!」

大富豪B「ネギを持ってこなかったのが悔やまれますぞ?」

イーロン「この短期間で火星がここまで豊かな星となるとは……奇跡だ」

 

大盛りあがりの彼らを眺め、一緒に旅行に行っていた日本一長い商店街会長は閃いた。

日本一長い商店街会長「……これは儲かるのだぞ?」

 

彼は帰国するやいなや、火星に商店街直属の工事部隊を派遣し納豆工場を建立しおった。

そして従業員は、タイミーで時給1万円ってことにしといて荒くれ者だろうが怪しいものだろうが大量にかき集め、実際は火星には最賃無いので3円くらいで雇用して使用不能になったらまた募集をかけることにしおった。

 

このような雇用サイクルだと、能力の高い人間よりむしろ、金がほしいという欲求だけで能力も経歴も人間関係もない人間の方が都合が良い。

 

だが、奇跡的に火星に火星人がいたのでそれを片っ端から捕まえて雇用することにしおった。

おまけに、例のワニもなぜか存在しておったのでついでにそれも雇用することにしおった。

 

ついでに、火星人が納豆の魅力と、地球人に売りつければ儲かるという事に気づいて事業を興されると商店街が独占できなくなるので、商店街の私兵を徹底的に送り込み、商店街教育を徹底させ、火星独自の文明を商店街のそれに塗り替えることにした。

 

その後……

 

ワニ「なぜ辛子取られて働かされなければならぬのだ」

ワニは機械化された納豆畑で取れた納豆に辛子を入れる作業に割り当てられた。

 

ワニ「これじゃ旅行じゃなくて出稼ぎなのだぞ?」

というが、時給3円なので、1ヶ月が720時間だとして2160円しか稼げず、明らかコスパ悪いのでワニは死亡しおった。

 

その後気づいたらさすがに火星的にも労働問題だったらしくストが発生しておった。

 

 

その頃の商店街

 

会長「ストなんか貴様らに教えた覚えはないのだぞ?」

会長はタイミーで雇った私兵を火星に大量に送り込み、圧倒しておった。

 

会長「まったく雇用の機会をくれてやったのに、連中には礼儀をまず教え込まねばならぬようだ」

 

そのときだった。

店員「会長!核兵器が飛んできます」

店員が部屋に飛び込んで言いおった。

会長「どういうことなのだ?」

店員「火星から飛んできてるみたいです」

 

火星の連中が、かつて作ったか何らかの経緯で手に入れたものを撃ってきたのだろう。そう思いながら会長は商店街ごと殲滅されおった。

 

しかし、たまたま1発が国会にぶち当たり、ぶちぎれた総理が火星に核を連射し火星は再度荒れ地になりおった。

そして、復活した会長が、事件の発端がワニであると総理にチクったことがきっかけで、ワニはまた裁判にかけられることになった。

 

裁判長「今から裁判します」

裁判長からこれまでの経緯が淡々と語られる。

 

裁判長「ではなんかありますか?」

 

ワニ「今日は俺は被害者なのだぞ?」

弁護人「今日はワニさん悪くないんですよ!」

検事「しかし元はと言えばワニが旅行に行ったから国会に核が当たったわけですよね」

ワニ「俺は福引しただけなのだぞ?」

弁護人「そうですよ!大体そもそも1等に宇宙旅行入れた福引が悪いんですよ!」

検事「じゃあ会長が悪いんですか?」

ワニ「その通りなのだぞ?」弁護人「そうですよ!」

ワニと弁護人が同時に言いおる。

 

検事「それはそれとしてじゃあなんでワニは火星にいたんですか?」

ワニ「便所休憩してたら置いてかれたのだ」

弁護人「これはイーロンが悪いんです!」

検事「なんで置き去りにされたんですか?」

ワニ「飯屋を探してたら置いてかれたのだ」

検事「しかし休憩時間は10分と事前に通告されていた。それに休憩所も自販機と便所しか無いし、周りに何も無い。本来長時間滞在するところでもないですよね」

ワニ「だから飯屋を探しておったのだ」

検事「10分以内で飯屋を探して、食って、戻ってこれるように計算はしてたんですか?」

弁護人「やべ」

弁護人の口から漏れる。ワニは黙り込みおった。

 

裁判官「なんて見事な裁判劇だ」

 

検事「っていう風に、ワニは休憩時間を事前通告されてたのにもかかわらず、それを無視して置き去りにされた。その結果、国会が核攻撃を受けることとなった。これは国家に対する挑戦です。ついでにきっかけを作った会長も同罪です。どうでしょうか裁判長?」

 

裁判長「じゃあ会長とワニ有罪にします。宇宙にちなんで太陽流しにします」

というわけで会長とワニは太陽流しされて死亡しおった。

ワニ「もう宇宙はこりごりなのだぞ?」

会長「俺は関係ないのだぞ?」

 

その後、イーロンが趣味でロケット運転して火星行ってみたら奇跡的に納豆の芽が一本生えておったのでそれ育ててまた工場作ってボロ儲けしおった。

 

~完~

~あらすじ~

好きな野球チームが99対0で敗北し、きれた総理はワニ逮捕し裁判開始 ワニは無罪主張するも、「総理の気分鎮めるため罪」で死刑判決 死刑方法は銃ぶちかましに決まり、弾数決める時に裁判長は「9兆!」と叫びそのまま議事録に記入 弾数階乗判定されワニ蜂の巣されすぎて原子レベルまで分解され死亡

 

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ある日の裁判所控室。これから裁判が行われるというので、部屋は緊張に包まれておった。

すると……

 

死刑執行人「9!」

執行人は突如として叫びおったのだ。

 

裁判官「どうしたんですかいきなり」

全員が豆鉄砲を食らったような鳩みたいな顔をするなか、とある裁判官がききおった。

 

死刑執行人「これ、なんの数字かわかりますか?」

裁判官「普通に9じゃないですか」

死刑執行人「チッチッチ」

彼は裁判官を小馬鹿にしたように人差し指をメトロノームかワイパーのように動作させる。

 

死刑執行人「これね、362,880なんですよ」

裁判官「は?」

死刑執行人「数字にはビックリマークが付いたら、そこから1までずっとかけていくんですよ。なので、俺は9!と叫んだので9から1までずっとかけてくわけです。すごくないですか?」

裁判官「はあ」

 

だとしたら、確かにあの短時間で膨大な計算をこなしたのは確かにすごいと思いつつも、やはり眉間にシワが寄る。

 

裁判長「あ、そろそろ裁判はじまりますよ。書紀さん、起きてください」

 

というわけで裁判がはじまったので、みんな会場に向かいおった。

 

今回の裁判は、いつものようにワニが被告で、原告は総理であったのだ。

 

ワニ「今回は俺は何もやってないのだぞ?」

 

裁判長「裁判前に喋るでない!」

裁判長はそう怒鳴ってワニをトンカチみたいなやつでどついて黙らせた。

 

裁判長「えーでは、裁判をはじめます」

 

今回の裁判に至る経緯が淡々と裁判長の口から流れてくる。これによると、総理大臣の応援している野球チームが99対0で敗北し、いらいらしてワニを訴えたというのだ。

 

普段の彼は、いかなる勝負事に対しても異常なまでの厳格さを求めており、単純に贔屓チームの大敗だけであれば、相手チームの力が遥かに上回っていただけであって、それを更に上回るほどの鍛錬を積んで次回勝てばいい。

それよりも、たとえ忖度であったとしても、手加減やカラオケの接待モードのごとく相手チームが元来の力を発揮せず贔屓チームが勝利することや最初から一定の点が与えられたようなハンデ状態、あるいは不戦勝のように勝利の確約された試合を見させられることの方が遥かに許しがたいものであったのだ。

 

そのうえで、今回贔屓チームの大敗を理由にワニを訴訟したというのは、それはそれで負けたのはムカつくという理由であった。

 

裁判長「……というわけでここまでが今回の裁判行う経緯です。ではみなさんなんかありますか?」

裁判長の発言が終了しおった。

そして、彼の座る直下で書紀が粛々と議事録を記入しておった。

 

検事「今日ナイターの試合あるので早く帰りたいので死刑でいいです」

 

ワニ「俺は今日は何もしてないのだぞ?」

弁護人「そうですよ!」

 

検事「じゃあ何もしてない証拠あるんですか?」

ワニ「だって俺は今日別に普通に家にいただけなのだ」

検事「じゃあ呼吸もしてないんですか?」

ワニ「ちょっと弁護人」

弁護人は反論できないのか黙り込みおった。

 

裁判官「これは決まりましたね」

 

というわけで判決発表の時間になりおった。

 

裁判長「呼吸してるのに「今日は何もしてない」とか嘘ついたので、総理の気分鎮めるため罪で死刑!」

裁判長は粛々と罪状と刑を伝える。

 

裁判長「死刑方法は銃ぶちかまし刑とし、弾数は9兆!」

彼は大声で続けおった。

 

ワニ「二度と貴様には頼まぬのだぞ?」

ワニは弁護人に文句を言いつつ別室に通されおった。

 

 

こうして裁判が終了し……

 

ワニの死刑は同日のうちに行われることとなりおった。

死刑執行人「よし、とうとう俺の仕事なのだぞ?」

死刑執行人は意気揚々と議事録参照する。

死刑執行人「む?」

 

そこには「死刑方法は銃ぶちかまし刑とし、弾数は9兆!」と書かれておった。

 

死刑執行人「おお、これは階乗ではないか。裁判長もかしこいからわかっておるのだな?」

内心、階乗みたいな高度な数学術は自分しか知らないと思っていたので多少苛立ちを覚えつつも、粛々と段取りを済ませた。

 

その後、ワニは9兆の階乗発という天文学的な数字の銃弾で蜂の巣にされ原子レベルにまで分解され死亡しおった。

 

ワニ「蜂の巣は焼き肉でじゅうぶんなのだぞ?」

 

~完~

あらすじ

タイミーで日本一長い商店街主催のパーティで料理することになったワニ

寿司の味付け面倒なので飯に味の素かけてたら参加してたストリートピアノ社長(超自然派)が発見

飯に何かけたか詰問され、冥王星でしか取れない塩と回答 逃げ切り図るも、なら取りに行けと言われ宇宙飛ばされ空気無くワニ死亡

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ある日の日本一長い商店街。

 

ワニ「タイミーからきました」

日本一長い商店街会長「またきおったか貴様」

ワニ「今日は何したらいいですか?」

日本一長い商店街会長「今日はごちそう作りなさい」

ワニ「わかりました」

 

そういうと、会長はワニを商店街中央にある広場に特設されたプレハブ調理場に案内しおった。

今日は商店街でなにかパーティをやるというらしく、あちこちでその準備が行われており、いつにもまして商店街は賑わっておったのだ。

 

日本一長い商店街会長「ではここで1日めしつくりなさい」

そこはプレハブにしては設備の整った、カウンターの併設された調理場であった。

おそらくはカウンターから飲食物を提供するのだろう。

 

ワニ「で、何を作れば」

初体験の調理ということで比較的緊張してはいたワニも、この時点でかなり余裕が出ていた。

 

日本一長い商店街会長「ごちそうなのだから寿司にきまっておろう?」

ワニ「あ、はい」

 

というわけでワニは寿司作ることになりおった。

 

とりあえず米を炊いてボウルに移していると、外から唐突に破裂音が聞こえ、ワニはさっと身を伏せる。

あとで復活するとは言ってもここで死ぬと報酬が出なくなる可能性があるからだ。

 

カウンターから覗いてみると、どうやらクラッカーの音だったようで胸を撫で下ろしおった。

パーティが始まったようである。

 

日本一長い商店街会長「やあやあみなさんよくお越し下さりました!今日は日本一長い商店街主催の『何も無い日記念パーティ』にようこそ!」

 

会長のやかましい声の傍ら、ワニはひたすら炊いた米をボウルに移動させる。

町3つ分の規模を有し、大通りにも展開したり住宅街や駅もエリアに取り込み、防壁で包囲されているこの商店街は、記念日のたびにパーティーを開き、入場料として外部からやエリア内の住民から8千円ほどを請求しているが、時々このように何もない日にも発生することがある。

おそらく会長が300円回転寿司に行きたい気分で、そのための資金集めで急遽開催されたのだろう。

ワニはそう思いながら最後の飯をボウルに移動させおった。

 

飯をボウルに移動させ、今度は酢飯にするのだ。

だが、すしのこが存在せず、酢だとなんかめんどそうなので悩み、あたりを見回しおった。

 

ワニ「あ」

ワニはある調味料と目が合った。味の素である。

 

ワニ「味の素を使えばよいのだ」

万能調味料といわれるほどの超高性能調味料である味の素をもってすれば、なんやかんやで酢味もできるだろうと考えたのである。

 

というわけで彼は一斗缶からお玉で味の素を掬いだし、ボウルに吹っかけていった。

ワニ「これでワンチャン調理バッジもらえるのだぞ?」

バッジが貰えれば案件の幅も広がり、更に金も稼げる。ワニは自然と口元が緩んでおった。

 

 

そのときだった。

 

???「貴様飯に何をかけた!」

 

カウンターの向こうから声がしおった。

 

ワニ「!!」

ワニがカウンターを向くとストリートピアノ社長がいたのだ。

 

ワニ「ああ、いらっしゃい。いま準備中なもんで」

ストリートピアノ「さっき何をかけたと訊いておるのだ」

 

ワニ「あ」

その瞬間、ワニは思い出した。

 

ストリートピアノ社長という人間は世界的にも有名な自然派生活者であったのだ。

彼はコンクリートジャングルや化学物質を嫌うあまり、神宮外苑で蔦を必死に編んで作ったシートの家に住み、食事も現地で狩猟、採集したものを木で火を起こして調理し、怪我や風邪も自己流の祈祷で治癒している、というのを彼の著書(キンドル限定)だかSNSで見たことがある。とワニの脳内に一瞬のうちに流れていったのだ。

 

そんな人間に味の素の使用が悟られると何をされるかわかったものではない。

 

ワニ「ああ、あの、塩ですよ」

ワニはとっさにいいおった。

 

ストリートピアノ社長「何作りおるのだ」

ワニ「寿司です」

ストリートピアノ社長「すし飯に塩かけおるのか?」

ワニ「あ」

 

ワニの身体中に冷や汗が走る。

 

ストリートピアノ社長「すしのことか使ってたら承知せぬのだぞ?」

ワニ「あ、いや……塩、なんですけども、冥王星でしか取れない塩なんですよ。なんかこう、隠し味で寿司に合うと言うか」

ストリートピアノ社長「ほう?」

 

これで納得してくれたか。ワニは依然として緊張しておった。

 

ストリートピアノ社長「じゃあ証拠として今から冥王星行って取ってきなさい」

ワニ「は?」

 

今から冥王星に行ったところで何日後に帰ってこれるかわかったものではない。

仮に冥王星に寿司に合う塩が実在していたところで、タイミーの報酬カットどころか出禁になりかねないドタキャンなぞできるわけがない。

 

ワニ「いやでも今からだと相当日数かかりそうですし……」

ストリートピアノ社長「化学物質使われるよりマシなのだ」

ワニ「まあでも宇宙って言ったらロケットがいりますし……?」

ワニは必死で誤魔化しおった。

 

しかし、

日本一長い商店街会長「面白い話してますね」

突然会長が割って入ってきおったのだ。

 

ストリートピアノ社長「会長、このワニはあなたに無断で化学物質を使用している可能性があります」

日本一長い商店街会長「ほう?味の素ですか?」

ストリートピアノ社長「おそらく、あるいはそれに近似した物質だと考えられますが、ワニは冥王星の塩だと言っております」

 

その瞬間、会長が目を見開きおった。

日本一長い商店街会長「ほう?」

ストリートピアノ社長「ですので、俺が証拠として今から取ってこいと言っておるのですが、都合がわるいのかごまかしおるのです」

日本一長い商店街会長「いやあそれは面白い!ぜひ取ってきて欲しいのだ!10キロくらい!」

ワニ「でもタイミーの案件が……」

日本一長い商店街会長「その塩取ってきてくれたら完了扱いにするのだ。いや、グッド評価でバッジも付与しよう!」

ワニ「でも宇宙ってロケットが……」

日本一長い商店街会長「たまたま今日はイーロンマスクも来ておってちょうど展示してたスペースXのロケットがあるのだ!許可貰ってくるからそれ乗りなさい」

 

こうして、ワニは言われるがままロケットに乗りそのまま宇宙に飛ばされたが空気無くて死亡しおった。

 

ワニ「やっぱり宇宙はこりごりなものよ」

 

~完~

あらすじ

ノリでグリーランド併合したトランプ大統領

日本の最高アプリ、タイミーと連携しグリーランドの知事をタイミーで決めることに

すると日本一長い商店街会長と総理が応募し会長競り勝つ 会長は領海独占して魚乱獲し商店街建造し事実上植民地化するが、総理がワニ送り込むと不法入国で死刑にしてしまう→

総理は自国のワニ勝手に死刑にしたとして武士団送ってグリーランド占拠、現地商店街核乱射し会長死亡

天領とし上様に上納する用の魚乱獲するも事態に気付いたトランプがぶちぎれ国会に核乱射するがずれて商店街に直撃しワニとまた会長ごと殲滅

その後国際問題なりかけるも発端のワニ死刑にして仲直り

---

 

ある日のアメリカ。トランプ大統領が朝起きると雲一つない青空だった。

トランプ大統領「今日はいい天気なのだぞ?」

春の陽気が執務室にも差し込んでおり今日は絶好の執務日和である。多忙と重圧で心のすり減る大統領職も、このような日なら自然とやる気が起きる。

あるいは大統領が天職とすら思える。

 

トランプ大統領「よし、今日はグリーランド取るのだぞ?」

というわけですっかり気分の良くなったトランプ大統領は勢いでグリーランドに旗立ててそのまま領土にしおった。

 

数日後……

 

トランプ大統領「とりあえず取ったは良いがその後決めてなかったのだぞ?」

一応グリーランドを併合したものの、完全にノリであったため内政は二の次であった。

そのため島内は所有者だけが変わった状態となっており、出て行けデモすら発生する状態であったのだ。

彼は次の一手を打つべくパソコンのモニターに釘付けになりネットサーフィンしておったが、そこでとあるページを見つけたのだ。

 

トランプ大統領「なんだこれは……?」

それは日本で絶大な人気を誇るスポットバイトアプリの紹介であった。

そのアプリは1日のうちのスキマ時間で稼ぐことができるという代物で、労働者にも経営者にも嬉しいとして日本で使わぬものはいないほどの国民的アプリであったのだ。

 

それゆえ資格を要さなくても負担が少なかったり時給の高い、言い換えれば人気となりうる案件はすぐに埋まるのだ。

 

彼がそのアプリに興味を持ち、活用法を見出すまでに45秒も要さなかった。

 

グリーランドの知事職を案件としてアプリに出せばコストをかけることなく人事ができる。

 

彼は速攻スポットバイトアプリ会社に話を持ちかけ、数日後にはグリーランド知事職の案件がアプリに浮上したのであった。

 

そして、応募は2秒後に1人目が、3秒後に2人目が応募画面に移動したことが彼の画面から確認でき、彼の予想通り即座に(掲載から7秒後)枠が埋まり、ここに誰かはわからぬが知事が内定したのであった。この時、枠を獲得したのは2番目に応募した人間であった。

 

知事として登場したのは日本一長い商店街会長であった。

 

日本一長い商店街会長「タイミーからきました」

トランプ大統領「きみが今回知事に応募した日本一長い商店街会長くんか」

日本一長い商店街会長「知事となったからにはがんばりますぞ?」

トランプ大統領「まあ貴様に任せとけばよかろう。せいぜい発展させるのだぞ?」

日本一長い商店街「合点承知の助でい!」

 

会長はムダにでかい声で言いおった。

 

数日後……

 

住民A「トランプ大統領が変なおっさんよこしたらしいぞ」

中年の男が言いおった。

 

住民B「見たら石投げてやる」

若い男も呼応する。

 

長老「なるようにしかならぬのじゃからやめるのじゃぞ?」

 

グリーランド島内の話題は知事として変なオヤジが来るということ一色であった。

当然のことながら、得体のしれない知事を自称するオヤジに忠誠を誓おうというほどのもの好きはこの島にはいなかったのだ。

 

日本一長い商店街会長「やあやあ親愛なるグリーランドの兄弟たちよ!私が今回トランプ大統領さんからありがたくも知事の席を任された日本一長い商店街会長です!」

 

住民A「帰れ!」

長老「今すぐ去るのが身のためじゃぞ?中年」

 

日本一長い商店街会長「とんでもない!私はみなさんの幸せのお手伝いに来たのですよ」

住民B「なにいってんだオヤジ」

 

日本一長い商店街会長「この島は可能性に満ち溢れている。私はね、ピッ!と来たんですよ。ただ、それにしては寒い。気候だけじゃない。みなさんの財布もそうだって。江戸商人の勘、っつうんでしょうかねえ」

 

日本一長い商店街会長「こんな可能性に満ちた島がそんなんじゃとんでもない!と思いましてね。みなさんのお力に、私がどうにか、私の経験でどうにかみなさんが、幸せになれれば、私達がみなさんの幸せのお手伝いをできればと思いました」

長老「続けるのじゃ、中年よ」

住民B「長老!しかし」

長老は若い男を制止しおった。

 

日本一長い商店街会長「商店街ってのはねえ、粋なんですよ。人の心が通ってる。そしてみなさんは江戸町人のように粋な心を持っている。東京で長年商店街を支えてきた私が言うんですから間違いありませんよ」

長老「なるほど」

 

日本一長い商店街会長「ですのでみなさん!私と一緒に粋な街を作りましょう!そして、みなさんでこの島を世界で一番楽しい島にしましょう!」

長老「なるほど、おもしろいやつがきたようなのじゃ」

 

こうして日本一長い商店街会長は知事になりおった。

 

その後、沿岸に美しい公園とおしゃれな建築物で構成された商店街が整備され、立派な港も出来おった。

街には笑顔の住民が行き交い、商店街の店という店から威勢の良い店主の声も飛び交う。

 

しばらくは様子見していたトランプ大統領も、その様子を見て数日後にはグリーランドにもはや興味も失っておったのだ。

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しかし、それはすべて会長の策の内だったのだ。

 

会長「くくく、トランプ大統領がここに興味を失ったら俺の本番なのだぞ?」

 

たしかに商店街は美しい公園とおしゃれな建築物で構成した。見栄えが良いからだ。

たしかに立派な港も作った。近海は豊かな漁場であって、すべて己の海とするからだ。

たしかに街には笑顔の住民が行き交い、商店街の店主の威勢は良かった。原住民や雇ったサクラにそうさせたからだ。

 

全ては島で莫大な利益を得て、究極豪邸を建造し豪遊するための準備段階に過ぎなかったのだ。

 

会長は数日後には東京湾を拠点とする商店街が所属の海賊部隊の半分をグリーランドに派遣し、領海内で魚介類の乱獲を行いはじめおった。

 

それと同時に比較的自治がきくことを逆手に取り、収入を己の財布にしまって毎日1皿300円の回転寿司とか行くために現地通貨を円に統一し、それ以外の通貨を一切禁止し、場合によっては粛清対象とすることに決めおった。

 

そのため、現地経済は一瞬で崩壊し、失業率が増えることとなりおった。

 

日本一長い商店街「やはり私の予想通り、みなさんの財布は寒いようで、私はとても悲しいです。それこそスーパーで寿司買った時にいくらと思ったらとびっこだったときのように。しかし!私は無策ではない。みなさんのためにと思って踏ん張りまして、雇用もなんとか確保できました!いや~がんばりましたよ~私」

 

こうして現地民は商店街の拡張やその外周、あるいは沿岸部に塹壕を張り巡らせる要員にあてがわれた。

 

住民C「財布が寒いってお前のせいだろ!やってられっかこんなもん!」

日本一長い商店街会長「あ!皆さん見てください!あの人は幸せの追求を放棄しました。みなさんが明日の幸せのため、こうして一生懸命塹壕を掘ってるのに、あの人はみなさんを見捨てましたよ。こういう時どうするべきでしょうか」

 

文句を言う人間には、甘いものを見つけたときのアリのごとく人がたかり、その末路は推して知るべしなのだ。

 

こうして、島は物理的にも心理的にも商店街一色となってゆき、いつしか一種の要塞となっておったのだ。

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一方その頃、日本の江戸城。

 

上様「おもてをあげい」

総理大臣「はは~」

上様「今日はなんなのじゃ?」

総理大臣「上様、スポットバイトで競り負けていまだにイライラ収まりませぬ」

総理大臣は面を上げて言いおった。

 

上様「なんのバイトなのじゃ?」

総理大臣「グリーランドの知事です」

上様「それは給料よいのか?」

総理大臣「時給は1200円なんですけど、スポットバイトにしては権限が広いのでうまく行けば島をゲットできると思いまして……」

上様「その時給でスポットバイトで管理職とか大丈夫なのか?」

総理大臣「わかりませぬが、どうしてもしたかったもんで……」

総理大臣はそう言ってうなだれおった。

 

総理大臣「あ」

すると、彼は突然ひらめきおった。

総理大臣「良いことを考えました」

上様「なんなのじゃ?」

総理大臣「適当に民送り込んでみましょう。偵察で。もしなんかあればそれ口実にすればいいので」

総理大臣は途端に明るい声で言いおった。

 

上様「だれおくるのじゃ?」

総理大臣「とりあえずあのワニ送ります」

というわけで総理大臣はワニに電話しおった。

ワニ「もしもしワニです」

総理大臣「今からグリーンランド行きなさい」

ワニ「飛行機代出してくれ」

総理大臣「5万円やるからいきなさい」

ワニ「わかりました」

 

とりあえずワニをグリーンランドに送り込むことにした。

 

しかし、ワニはパスポートが無かったのでグリーンランド空港のピーってなるやつのとこで引っかかってそのまま不法入国として対物ライフルで蜂の巣にされて死亡しおった。

 

そして、ワニの一張羅の青ズボン(上半身裸)に位置情報トークンを仕込んでいた総理大臣はワニの死亡を確認すると、待ってましたと言わんばかりに政府直属の武士団をグリーンランドに派遣しおった。

 

そして、2週間もしないうちにグリーンランドの大半が武士団に占領され、グリーンランド一長い商店街には核の雨が降り会長ごと殲滅された。

 

その頃、トランプ大統領は趣味の釣りをやっており、イカ釣ったと思って家で炙って酒のつまみにしようと思って引き上げたらレジ袋だったのでぶちぎれてワニ(アメリカ版)をどついて死亡させておったので、グリーンランドでの事態には気づく由もなかった。

 

その後、商店街は武士団により完全に占領されるも即座に上様に捧げられ、その天領となりおった。

 

上質な魚介類がたくさんとれるというので、それを上様に上納するための前線基地として機能することになったのである。

 

その頃、トランプ大統領はグリーンランドの存在をやっと思い出したのでどうなってるかとスターリンクの超精細衛星写真で確認した所、一番の街だったところになぜか城が建立されてて武士が闊歩しておった。

 

不安に思い沿海に調査船を派遣したところ水軍に撃沈させられおった。

 

トランプ大統領「あの商店街のオヤジめ俺の島を売りおったな」

トランプ大統領は激怒した。あの城、あの武士、あの水軍は日本のものに違いない。

 

というわけで彼は即刻核ボタン連打し国会議事堂に向けて核乱射しおった。

 

しかし座標若干ずれてて全部商店街に着弾、会長と死刑後追い返されてたワニごと商店街はまたもクレーターになりおった。

 

会長「もうグリーンランドはこりごりなのだぞ?」

ワニ「それは俺のセリフなのだぞ?」

 

トランプ大統領の怒りは収まらず、追加の核ボタンをおそうとしておった。

 

しかし、その途端総理大臣から電話がかかったのだ。

 

トランプ大統領「貴様!!俺の島を奪いおったな!!」

総理大臣「な、なんのことですか大統領」

トランプ大統領「グリーンランドは俺の島なのだぞ!?」

総理大臣「え、そうなのですかすみませぬ!てっきり会長の領土かと……」

トランプ大統領「きさまふざけてると倒すのだぞ!?」

総理大臣「すみません!とりあえずまたワニが発端っぽいので、とりあえず死刑にするのでそれでどうか」

 

というわけで総理大臣はワニを詫び死刑しおった。

 

総理大臣「いやあすみません、お騒がせして」

トランプ大統領「俺も熱くなりおったのだ。しかし、とりあえずグリーンランド返すのだ」

総理大臣「いやあそれが……あそこはいまのところ、上様の私有地なので……」

トランプ大統領「だったら上様に言って返すのだ」

総理大臣「政府もさすがに上様に口を出す権利はないもんで、我々がどうこうできる問題じゃないのですぞ……?」

 

さすがに武士団でもアメリカの軍事力をもってすれば1週間でかたがつくし、江戸城も倒せば済む。しかし、上様を倒した後の混乱がこちらに及ぶ可能性を考えると、迂闊に手を出すことはできないのだ。

 

トランプ大統領「ということは……」

総理大臣「じゃあ俺は切りますぞ?」

 

電話がきれおった。

 

トランプ大統領はそれ以来島取るのは懲りおった。

 

~完~

あらすじ

新年に飛んで地球いない瞬間をSNSに投稿したワニ

世界中でバズり人類が新年一斉にジャンプし地球割れる

国連は緊急裁判でワニを死刑にし、とりあえず割れた地球アロンアルファでくっつける 破片が何個か宇宙飛び散ったので張本人のワニに取りに行かすも空気なくて死亡、サボタージュとしてまた死刑に

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ある年の大晦日、ワニ宅-

 

ゆく年くる年から流れる規則的な鐘の音とは対照的に、ワニの心はいつにもまして躍っていた。

 

ワニ「面白いことを考えたのだぞ?」

 

大晦日の23時59分59秒から翌日の0時0分1秒までジャンプすれば、新年の間だけ地上にいない、つまり地球上にいない事実を大発見したからである。

末はノーベル賞か。そのような世紀の大発見を誰かに見せずにはいられなかったのである。

ワニは新年地球にいなかった瞬間を確保するため、ゆく年くる年の画面と己が映るようにスマホをセットし、セルフタイマーを起動した。

 

そうしてワニはあと数分にも迫った新年をいつも以上に楽しみにし、待機したのであった。

 

そして、新年まで5秒前。

ワニ「今だ!」

 

ワニはジャンプした。地上に着地した時、時刻は0時0分5秒を回っていた。

ワニ「やったか!?」

 

ワニが撮影した動画を確認すると、成功していたので即座にSNSに投稿した。

 

その後鳴かず飛ばずであったが下半期頃から海外で拡散され、リツイート数は80億を超え人類全員周知する動画となっていたのだ。

 

その年の年の瀬、世界中でチャリティーイベントとして「新年ジャンプチャレンジ」が開催され、人類が一斉にジャンプしたところ衝撃で地球が割れた。

 

この非常事態に新年早々とりあえず国連は緊急招集を行い、全世界から総理大臣とかがきたのだ。

そして、犯人がワニであることは明確であったため、ついでにワニも召喚された。

 

国連議長「新年早々お集まりいただきありがとうございます。地球が割れました」

国連議長は英語で喋りおる。

 

トランプ大統領「どうしおるのだ」

国連議長「とりあえずそこにいるワニが原因なので裁判します」

こうして国連緊急裁判が開始しおった。

 

トランプ大統領「どこの国のワニなのだ?

総理大臣「俺の国です」

総理大臣がいいおった。

国連議長「じゃああなたに発言権は無いので」

と議長に言われるも、総理は内心結果は目に見えていると言わんばかりに頷きおった。

 

トランプ大統領「俺は死刑がよいのだ」

トランプ大統領が発言すると、全世界が同調しおった。

国連議長「賛成多数でとりあえずワニ死刑にします」

 

というわけでワニは死刑となり、地獄の門に突き落とされたあとそこに核乱射されて死亡しおった。

 

数日後……

 

割れた地球はとりあえずアロンアルファで補修し、大部分は繋がりおったが、何個か破片が飛び散っておりその回収が急務となっておった。

そこでまた国連緊急招集が行われた。

 

国連議長「本日はお集まりいただきありがとうございます」

トランプ大統領「今日はなんなのだ?」

国連議長「とりあえず地球くっつけたんですけど、破片がまだ残ってます」

トランプ大統領「じゃあつければよかろう」

国連議長「だからその付け方をみんなで決めようとしてるんです」

会議は白熱しおった。

 

すると……

総理大臣「元はと言えばワニが地球割ったからワニに取りに行かせればいいです。俺が許可します」

国連議長「じゃあそうします」

 

というわけでワニは早速スペースXのロケットにぶちこまれ、そのまま宇宙に行ったが空気無くてまた死亡しおった。

 

数日後の国連会議場。

国連議長「破片がぜんぜん集まりませんな」

総理大臣「ロケットに監視カメラとかないんですか?」

トランプ大統領「あるらしいので見るのだぞ?」

というわけで会議場のプロジェクタにロケット内部の映像が出るが、ワニが死亡しておった。

 

国連議長「ワニがくたばっておる」

総理大臣「あのワニめ……!地球の危機だと言うのに……!」

世界中の誰よりも、美しくかけがえのない母なる大地である地球を愛する総理にとって、それを無碍にする存在は許しがたいものであったのだ。

トランプ大統領「あれは明らかにサボ……」

総理大臣「あのワニは地球の兄弟が苦しんでると言うのにひとりで宇宙でサボタージュしております!なにかしら罰をしなければなりませぬ!」

国連議長「じゃあサボタージュ罪で死刑にします」

 

というわけでワニはまた死刑になり、ロケットそのまま落ちてきて死亡後普通に死刑になりおった。

 

ワニ「もう宇宙はこりごりなのだぞ?」

 

~完~

あらすじ

街に不審者が出現、総理は国家非常事態宣言を発令し民に不審者情報メール連投

ワニが携帯の容量圧迫すんなと目安箱に苦情。発見した上様がワニ成敗後110番し、不審者情報に文句つけるのは都合悪いからとして不審者認定され猥褻罪で一生穴掘る刑執行、途中休んだので対物ライフルで蜂の巣にされ死亡

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ある日のことだった。

不審者「俺の名は不審者!今日も街でエロ行為をするのだぞ?」

不審者が東京中の街という街で露出行為をしおったのだ。

 

警視総監「総理大臣!街に変質者がでましたぞ!?上着だけ着て中まっぱで露出行為してるらしいです」

総理大臣「なんだと!?今すぐ国家非常事態宣言を出すのだぞ?」

 

というわけで総理大臣は国家非常事態宣言を出し、最新コンピュータ技術を駆使して民のケータイやパソコンに0.01秒間に80000通の不審者情報メールを自動送付することにしおった。

 

一方その頃

ワニ「ケータイばぐりおった」

ワニのケータイが突如として動作しなくなりおった。

ワニ「これではタイミーができぬではないか」

ケータイが動かなくなれば金を稼ぐことができぬ。命の危機を感じ取った彼は早速ケータイ屋さんに急いだ。

 

ワニ「!?」

ワニがケータイ屋に行くと長蛇の列になっており、店の外まで列ができていた。

まるで人気のラーメン屋のようである。

ケータイ店員「すいません、今一週間待ちなんですよ」

ワニ「最新ウイルスでも流行ってるんですか?」

ケータイ店員「それが、不審者が出たという事で不審者情報が流されたらしいんですが、それでケータイの容量が圧迫されたみたいで」

ワニ「どういうことですか?」

ワニは首を傾げおった。

 

ケータイ店員「さっき不審者が出たって国家非常事態宣言が出たじゃないですか」

ワニ「俺はその時寝てたんですけど」

ケータイ店員「とにかく、それで不審者情報メールが送られたんですけど0.01秒に80000通送られるんで負荷がかかりすぎてるみたいなんですよ」

 

ワニは店員の話を聞き終えると憤怒した。

ワニ「そのようなくだらぬもののために俺の命が危機にさらされておるのか」

ワニはそのまま区役所に行き、目安箱に赤字で大きく「メール連投やめろ 携帯の容量圧迫すんな」と書き殴った紙をぶちこみおった。

ワニ「これでよいのだぞ?」

ワニは満足して帰りおった。

 

上様「貴様さっき何を入れおったのだ」

ワニ「上様、俺は町人として率直に意見を述べたのです」

上様「問答無用!文面見えておったのだ!不届き者は成敗なのだ!」

すると区役所の天井がぶち抜けたと思ったら降ってきた御庭番にみじん切りにされ、ワニは死亡しおった。

 

後日……

ワニは裁判にかけられたのだ。

 

裁判長「いまから裁判をはじめます」

裁判がはじまり、ワニが裁判にかけられるまでの行動が淡々と説明された。

 

裁判長「……以上ですが、みなさんどう思いますか?」

検事「目安箱タメ語とか失礼ですし、総理大臣が民をおもってやってる事にケチつけてるので死刑ですね」

裁判長「弁護人はなんかありますか?」

弁護士「ワニくんだってそうする理由があったんだと思います!」

裁判長「例えば?」

検事「自分が不審者で、不審者情報を出されると自分に都合が悪いから文句を付けた可能性があります」

裁判長「あーなるほど」

 

その瞬間、ワニは憤怒しおった。

ワニ「貴様金払ってるんだからちゃんと弁護せぬか」

裁判長「被告人はだまりなさい!」

ワニは裁判のトンカチみたいなやつでどつかれ一旦死亡しおった。

 

裁判長「じゃあとりあえずワニが不審者っぽいんでわいせつ罪ということで一生穴掘る刑に処します」

こうして裁判が終了しおった。

 

その後……

ワニはお台場の埋立地の土を延々と掘っておった。

ワニ「だるいからちょっと休憩しおるぞ」

その瞬間看守に見つかり対物ライフルで蜂の巣にされ死亡しおった。

 

その後、穴掘りすぎてブラジルまで到達し不法入国でまた死刑になりおった。

 

ワニ「もう穴掘りはこりごりなのだぞ?」

 

~完~

あらすじ

花見する総理と上様。しかし桜は蕾も出ておらず

調査により日本一長い商店街の巨大桜が日本中の桜の生気吸って究極満開してる事が発覚

商店街に核落として会長ごと殲滅、過程で死亡したワニは公園に沈埋

するとワニによる土壌汚染で桜萎れ切れた2人は対物ライフル乱射しワニ原子レベルまで蜂の巣に

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上様「面を上げい」

総理大臣「はは~」

総理大臣は顔をあげおった。

そこには御簾の向こうに上様がいた。

 

上様「今日は何の用事できおったのだ」

総理大臣「そろそろ桜が満開のころなので、ぜひ花見にでもと」

上様「よいのじゃぞ?」

総理大臣「はは~、ありがたきおことば」

上様「余も桜はすきなのじゃ」

というわけでふたりは日本一長い商店街近くにある公園に行った。

 

総理大臣「ここは花見の名所なのですが……」

総理大臣はそう言いながら桜に目を遣るが花どころか蕾すらでておらず、まるで枯れ木であった。

上様「もう春ではないのか?」

総理大臣「異常気象なんですかね」

 

確かに、思えば今年の春は暖かくなったと思えば寒かったり、まるでいつまでも春にならないような、まさにいびつなものだった。

そのせいで桜の時期がずれてしまったのだろう。

総理大臣「もしかすると、平年よりずれてるのかもしれませんね。自然がそう言うのならどうしようもありません」

上様「間違いない。自然の摂理には逆らえぬのじゃ。とりあえず城に戻るのだぞ?」

というわけで二人は城に戻ることにしおった。

 

その道中

総理大臣「!!」

総理大臣は何かを発見しおった。

上様「なんなのじゃ」

総理大臣「う、上様……あれ……」

総理大臣が指を指しおった。

上様「!!」

彼の指差す方角に目をやると上様も驚愕しおった。

 

そこには5階建てビルくらいの高さはあるだろう巨大な漆喰壁の塀の向こうから桜が顔をのぞかせておった。

頂上の一部分だけでも一目で桜とわかるほど、見事な満開であったのだ。

 

 

総理大臣「上様、あそこなら素晴らしい桜が見れるのかも知れませぬ」

上様「あそこいくのじゃぞ?」

二人は桜の下へと向かいおった。

 

そこは日本一長い商店街の本部の離れの存在する庭園だったのだ。

 

総理大臣「なんて素晴らしい……」

ビルの18階くらいはあろう桜は下から上まで枝という枝に花を咲かせており、もはやこの世のものとは思えぬほど見事なものであった。

上様「このような桜が現世の、それも日本一長い商店街なんぞに存在するとは……」

日本一長い商店街会長「いやいや、総理大臣や上様とはいえども、俺の土地に入るとは頂けませんな」

総理大臣「貴様は日本一長い商店街会長」

日本一長い商店街会長が楼からでてきおった。

 

上様「東京中の桜がろくに咲いておらぬというのに、なんでこんなところの桜はさいておるのじゃ」

日本一長い商店街会長「ああ、俺の土地の究極桜を咲かせるためには東京、いや日本中の春が必要なのでちょっと借りただけです」

日本一長い商店街会長は自信ありげに言いおった。

 

総理大臣「どういうことなのだ」

日本一長い商店街会長「この桜はあまりにもでかいので栄養が行き届かないんですよ。なのでエネルギーがいるんです」

上様「つまりそのエネルギーというのが」

日本一長い商店街会長「春なんです」

 

総理大臣は悟りおった。

暖かくなったと思えば雪が積もったり、初夏の陽気かと思えば気温が20度下がるような今年の異常気象は、すべて日本一長い商店街会長がでかい桜を咲かすために引き起こしたものだったのだ。

 

総理大臣「なるほど……」

日本一長い商店街会長「理解してもらえましたか?まあ日本の季節も冬と夏だけのほうがメリハリがあるじゃないですか」

上様「貴様日本の美しい自然を愚弄すると成敗するぞよ?」

総理大臣「上様、一旦退きましょう」

上様「しかしやつが……」

総理大臣「今回ばかりはかないませぬ」

 

二人は退散しおった。

その背中を日本一長い商店街会長は腕を組みながら眺めておった。

 

総理は首相官邸に帰宅後備え付けの極秘ボタンを連打しおった。

すると核が連射され全部日本一長い商店街に落下し商店街はクレーターと化し会長は巻き込まれ死亡、ついでにワニもミサイル直撃して死亡しおった。

 

総理大臣はとりあえず最初の公園戻ったらワニの骸転がってたので桜の咲いてるスペースに埋めおった。

後日、異変の原因を取り除いたので総理大臣と上様は心躍らせながら公園に花見にきたら桜が蕾も出さず萎れておった。

 

総理大臣は即座に国会直属の土壌部隊召喚し土壌調査したらワニの骸から発生した汚染物質が原因だと判明した。

総理大臣と上様は憤怒し、国会の倉庫から対物ライフル持ってきてワニの骸を原子レベルになるまで蜂の巣にしおった。

 

その後、なんやかんやで桜は満開となり二人は楽しく花見しおった。

 

~完~

あらすじ

日本一長い商店街のスタバに来た総理と上様

店入ったら席無かったので、窓際でマックブックでエロサイト見てたワニの顔面総理がPCで挟んだ後上様がみじん切りにし死亡

2人ともコーヒーのL頼んだらスタバエアプ発覚し恥かきぶちぎれ、会長対物ライフルで蜂の巣成敗した後商店街に核絨毯爆撃し殲滅

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ある日の江戸城

上様「面を上げい」

総理大臣「ははあ」

総理大臣はゆっくり顔をあげおった。

 

上様「今日はなんの用事できおったのだ?」

総理大臣「今日は日本一長い商店街に世界で一番うまい喫茶店ができたというので、ぜひ上様にもと思いまして」

上様「それはスタバなのか?」

総理大臣「あら、知っておられたのですか上様」

上様「余は常にアンテナを張っておるのだぞ?」

総理大臣「ははあ~」

総理大臣は上様には敵わぬとおもいながら頭を深く下げおった。

 

上様「じゃあいまからいくのだぞ?」

総理大臣「ははあ~」

上様と総理大臣は日本一長い商店街に向かいおった。

 

総理大臣「ここがスタバですか」

ふたりはスタバ日本一長い商店街店の前にきおった。

上様「さっそくはいるのだ」

ふたりは店に入りおった。

 

しかし、さすがは世界一の超人気店。レジ前は長蛇の列で、座席は埋まっており立席者すら発生している状況だった。

総理大臣「さすがはスタバ、人気も違いますな」

上様「こういう店が増えると民が豊かになりおってよいのじゃ」

ふたりは店内を見渡し、平和にコーヒーを楽しむ民を目にしながらつぶやきおった。

 

しかし、

総理大臣「む??」

総理大臣は空のコーヒーカップを横にマックブックでネットサーフィンをしていたワニを発見した。

総理大臣「上様、あのワニ」

上様「座席を不法占有している可能性がありおるな」

ふたりはワニの元へ行った。

 

総理大臣「貴様なにをしておるのだ」

ワニ「俺はネットサーフィンをしてます」

上様「何分くらい店におるのだ」

ワニ「30分くらいです」

総理大臣「貴様!コーヒー一杯で30分も居座って追加注文もせぬとは迷惑千万!!直ちに成敗してやる!!」

総理はワニがネットサーフィンしてたマックブックで彼の顔面を挟みおった。

その後、同行してた上様の御庭番によってみじん切りにされてワニはくたばりおった。

 

総理大臣「またくだらぬものを成敗しおった」

スタバ店員「ああやって店に居座られると困りますね」

 

というわけで総理大臣と上様は注文はじめおった。

スタバ店員「なににしますか?」

総理大臣「俺はコーヒーのLサイズなのだ」

上様「余も同じやつなのだ」

スタバ店員「すいません、うちはLじゃなくてトールとかなんですよ」

 

その瞬間、ふたりの顔面は紅潮しおった。

この店のサイズ表記の特殊なのをたった今、ミスによって把握しおったのだ。

 

スタバ「お客様初回ですか?だったら……」

総理大臣「……今日はもうよいのだぞ?」

店員がいい終える前にふたりは店から出おった。

 

 

そして店の前で

上様「……」

総理大臣「上様に恥をかかせてしまって、俺はこの非礼をなんと詫びればよいのか……」

上様「悪いのは貴様ではないのだ。悪いのは……」

ふたり「スタバ出店許した日本一長い商店街会長なのだ!」

 

というわけでふたりは国会に戻って倉庫から対物ライフルをとりだし、ついでに直属の親衛隊を呼んで日本一長い商店街に突撃会長を対物ライフルで蜂の巣にしおった。

 

その後、首相官邸備え付けの極秘ボタンを連打し商店街に核兵器の絨毯爆撃をおこない商店街はクレーターになりおった。

 

上様「これで世界平和に一歩近づきおったのだぞ?」

総理大臣「さすがは上様考えることも一流でございます」

ふたりは腕を組みながらうなずきおった。

 

~完~

あらすじ

政治倫理審査会開いた総理大臣。

どうしたら良い政治家になれるか会議

証人喚問されたワニは「なら人どつくな」と言うも総理にケチつけたので証人喚問席の上から竹槍の雨降らす仕掛け起動させワニ死亡

国会中にお花植えて世界平和目指すもワニの骸で土壌汚染されてて総理切れてワニ宇宙に流刑し死亡

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ある日、総理大臣は政治倫理審査会をひらきおった。

 

政治倫理審査会議長「いまから政治倫理審査会をします」

総理大臣「よいのだぞ?」

政治倫理審査会議長「今日はなんで政治倫理審査会をするんですか?」

総理大臣「いい政治家とはなにか。そして、みながどうすればいい政治家になれるのかを議論しおるのだ」

 

総理大臣は胸を張って言った。

日本の未来を真剣に議論する政治家たるもの、いつなるときも誇り高く清からな存在でなくてはならぬのだ。

 

国会議員「でも総理大臣は今まで通りでもいい政治家ですよ」

総理大臣「そう言ってもらえるとありがたいが、やはり民の意見をきくのも大事なのだ。というわけで民呼ぶのだぞ?」

政治倫理審査会議長「誰よぶんですか?」

総理大臣「ワニ呼ぶのだ」

総理大臣は総理大臣席備え付けの電話で電話しおった。

 

ワニ「もしもしワニです」

総理大臣「今から政治倫理審査会するので国会きなさい」

ワニ「いくら出ますか?」

総理大臣「2万4千円やろう」

ワニ「今から行くので交通費もください」

総理大臣「よかろう」

ワニがきおった。

 

政治倫理審査会議長「ワニくん」

総理大臣「今日はどうすればいい政治家になれるかの会議をしておるが、民代表として貴様の意見を聞きたいのだ」

ワニ「いや、それだったら人どつくなや」

 

総理大臣が言い終わると同時にワニが答える。

その回答に国会中が凍りつきおった。

 

総理の顔面がみるみる紅潮する。

政治倫理審査会議長「ワニくん!発言を撤回しなさい」

ワニ「しかし事実なのだぞ?」

 

そのときだった。

総理は総理大臣席備え付けの極秘ボタンを押下しおった。

その瞬間証人喚問席直上の天井が開き、格子状の発射口から竹槍が雨のごとくふりおった。

そうしてワニは裁縫道具の針山のごとく竹槍まみれになって死亡しおった。

 

政治倫理審査会議長「だから撤回しろと言ったのに」

国会議員「日本の未来を語る場でこういうおふざけされると困るんですよね」

 

ワニは国会の権威を著しく毀損したとして骸は国会の庭に埋められ、その直上に自販機で80円で買ってきたよくわからんコーヒー(めっちゃまずい)が墓として立てられおった。

 

政治倫理審査会議長「総理は今のままでも十分立派ですよ」

ワニに侮辱されて総理大臣は不機嫌になっておった。

国会議員「あんな不届き者の戯言なんか気にしなくていいですよ」

 

総理大臣「俺は少し世界平和について考えるのだ」

総理大臣はそう言って国会の会場から退場しおった。

 

総理大臣は国会の庭で、頭を冷やすのと世界平和のためお花を植えることにしおった。

総理大臣「世界中がお花でいっぱいになったら世界平和になりおるのだぞ?」

少し心の落ち着いた彼は、とりあえずチューリップを移植しようとまとまった数のお花をパレットで持ってきおった。

 

総理大臣「お花を植えると心が幸せになりおるのだ」

総理大臣は心躍らせながらハンドリフトを漕ぎおった。

 

総理大臣「!?」

しかし、総理大臣は庭の土を見た瞬間驚愕しおった。

土が緑色になっており雑草すら枯れ果てておったのだ。

 

総理大臣は即座に国会直属の土壌部隊召喚し土壌調査させたところ、ワニの骸で汚染されていたことが判明した。

 

このワニは国会で俺を愚弄するだけでは飽き足らず世界平和のための第一歩すら妨害するとは。

総理大臣の怒りは頂点に達しおった。

 

即座に彼はワニの骸をパレットに乗っけてそれごとスペースXのロケットにぶちこみそのまま発射させおった。

 

ワニはそのまま宇宙に放流され空気無くて再び死亡しおった。

 

その後、ロケットは日本一長い商店街に落下し商店街荒らしとして会長に対物ライフルで蜂の巣にされまた死亡しおった。

 

~完~