あらすじ
ある村に美人のねーちゃんがいると聞き求婚に来たワニと日本一長い商店街会長とストリートピアノ社長と学術会議議長とフジテレビ社長
するとねーちゃんは
ワニ→死刑
会長→自動拳銃でロシアンルーレット
ス社長→月擦り切れるまでピアノ演奏
議長→世界中の知識詰める
社長→おもろいテレビ を要求
ワニはタイミーで来てた弥助に速攻みじん切りにされ死亡
会長は銃口ねーちゃんに向けるが弥助に脅迫罪で110番され死刑に
ストリートピアノ社長は先に月削りに行くが空気無くて死亡
議長は持ち前の知識で1京マス計算3秒で解くがガリ勉がいきっててきもいとしてねーちゃんにみじん切りにされて死亡する
フジテレビ社長は会社が倒産するほどの金使い、時計くんが12時になったら社屋ごと爆発するめざましテレビを制作するもふつうにしょうもなくてお台場核絨毯爆撃され会社消滅
5人は話が違うとしてねーちゃん訴訟するも実は総理の師匠の仙人の孫だったので偉い人を訴えたとして5人共内乱罪になり死刑
---
東京で二度目の国際運動会が行われて数年後のころ、田舎の村に竹取のじいちゃんがおった。
自宅近くの山林で竹を取って生計を立てておった。
ある日のこと、じいちゃんがいつものように竹を取りに山に入りおった。
じいちゃん「きょうも竹をとるのだぞ?」
しかし、一本だけ光る竹があったのだ。
じいちゃん「なんなのじゃこの竹は」
不思議な竹がある。と同時に、即座に刈り取らねばならぬとの観念が湧き上がる。
じいちゃん「もしかしたら汚染物質なのかもしれぬのじゃ」
じいちゃんは市役所に電話していちおう業者に駆除してもらうことにしおった。
その後……
じいちゃんは家で待機しおった。
事前調査で土壌汚染の心配はないものの光る竹を駆除する時に汚染物質が飛散する可能性があったのだ。
じいちゃん「竹取ができなくなったらおわりなのじゃぞ?」
そのときだった。
業者「竹から赤ちゃん出てきました」
業者は赤ちゃん持ってきおった。
じいちゃん「そんなんどうするのじゃ」
業者「あなたの土地なのであなたが頑張って育ててください」
じいちゃん「わかりました」
じいちゃんが育てることになりおった。
じいちゃん「ばあさんや、赤ちゃんってどう育ておるのじゃ?」
ばあちゃん「自分で考えなさい」
しかし、じいちゃんは子どもがおらぬので、ばあちゃんもどう育ててよいかわからぬ。
じいちゃん「とりあえず子育て本を買ってくるのだぞ?」
じいちゃんは1日かけて日本一長い商店街まで本を買いにいきおった。
夜。じいちゃんがかえってきおったら、心なしか赤ちゃんが大きくなってる気がしおった。
じいちゃん「赤ちゃんもう育ちおったのか?」
ばあちゃん「子どもはすぐ育ちおるものよ」
それから次の日、その次の日と、まるで1日で1年分育つかのごとく、赤ちゃんは異様なスピードで育ちおった。
そして約3週間後、赤ちゃんは見事な美しいねーちゃんとなっておった。
じいちゃん「わしには子育てのセンスがあるのかもしれぬのじゃ」
ばあちゃん「いやわしにあるのじゃ」
じいちゃん「末は女子アナか芸能人かのう?大学入ったらミスコンに出るのじゃぞ?」
じいちゃんは鼻の下を伸ばしながらばあちゃんと話しおった。
この時点でねーちゃんは村一番の美人として、いつしかその評判は村の外にまで及んでおったのだ。
そんなある日……
じいちゃんの家には5人の男がきおった。
ねーちゃんの評判を聞きつけ、東京から求婚にきおったというのだ。
じいちゃん「貴様や、東京から5人の男がきおったのじゃ」
じいちゃんは御簾の向こう側にいるねーちゃんに話しかけおった。
ねーちゃん「その5人をよんできなさい」
じいちゃん「貴様それが親に対する態度か?」
ばあちゃん「はやくよんでこい」
じいちゃん「わかりました」
とりあえずじいちゃんは5人呼んできおった。
そして……
ワニ「東京から来たワニです。大学中退後スポットバイトで生計を立てています。金はないが情熱はあります」
日本一長い商店街会長「俺は日本一長い商店街経営していて経営センスあるのだぞ?家計は俺に任せなさい」
ストリートピアノ社長「俺が旦那になったら毎日かっこいいピアノひくのだぞ?」
学術会議議長「俺はIQ9京あります」
フジテレビ社長「俺はテレビ作ってるので影響力ありますよ」
5人は御簾の向こうのねーちゃんに向かって自己紹介しおった。
ねーちゃん「貴様ら本気で私と結婚しにきおったのか?」
5人「はい!!」
ねーちゃん「一度に5人も求婚に来られては困る」
ワニ「でも俺はあなたと結婚したい!」
ねーちゃん「ではもし仮に本気で結婚したいのなら、貴様らはなんでもできるのか?」
5人「はい!」
ねーちゃん「……だったらその本気を見せてもらうのだ」
ねーちゃんは5人に結婚のための試練をやることにしおった。
1人ずつ御簾の直前に呼ばれる事となった。
ねーちゃん「ワニ」
ワニ「はい!俺、どんなことでもやる覚悟です!」
ねーちゃん「じゃあくたばれ」
ねーちゃんが言い終えたと同時に、隣部屋から身長3メートルはある黒光りで筋骨隆々の男が入ってきおった。
ワニ「貴様は弥助……!?」
弥助「タイミーからきました」
弥助は言い終えると即座に刀を抜いてワニみじん切りにしおった。
フジテレビ社長「カメラ持ってきたら視聴率とれたかもしれぬ」
学術会議議長「俺の計算では中々過酷な試練なのだぞ?」
ねーちゃん「日本一長い商店街会長」
日本一長い商店街会長「仕方あるまい」
ねーちゃんは御簾から自動拳銃を放り投げおった。
ねーちゃん「それでロシアンルーレットしなさい」
学術会議議長「俺の計算では弾が絶対出てくるのだぞ?」
日本一長い商店街会長「……」
会長は銃を手にとって御簾に向けおった。
ストリートピアノ社長「!!」
しかし、その瞬間銃がまっぷたつになりおった。
弥助が斬りおったのだ。
弥助「ルール違反は110番なのだぞ?」
会長は弥助に110番通報され、脅迫罪で来た警察によって現行犯死刑となりおった。
学術会議議長「これで残るは3人か」
ねーちゃん「ストリートピアノ社長」
ストリートピアノ社長「はい」
ねーちゃん「月が擦り切れるまでピアノを弾きなさい」
ストリートピアノ社長「わかったぜ」
しかしストリートピアノ社長には秘策があったのだ。
彼は早速スペースXの空港行ってロケット乗りおった。
フジテレビ社長「やつは何しおるのだ」
学術会議議長「俺の計算ではやつは先に月を99%擦り切らすつもりなのだぞ?」
フジテレビ社長「なんて策士なのだ……だったらやつがねーちゃんと……!」
フジテレビ社長は御簾を一瞥する。
御簾の向こう側でわずかに見える影は心なしか自信ありげにうつったのだ。
その後、ストリートピアノ社長は宇宙に行くも普通に空気無くて死亡し、ロケットはそのまま国会に落ちて彼は国会荒らしで死刑になりおった。
ねーちゃん「学術会議議長」
ねーちゃんは淡々と続けおる。
学術会議議長「は、はい!」
議長は今にも逃げ出したいと思っておった。
ねーちゃん「世界中の知識詰めろ」
ねーちゃんの言葉を聞いた途端、議長は拍子抜けした。
少なくとも議長にとって、これまでの無理難題と比べるととてつもなく容易な課題だったのだ。というより、世界中の知識を詰めろと言われても既に詰めているといっても過言ではない。
結婚相手は俺に違いない。確信の中で議長の心はこれまでの人生でもないくらいに昂りおった。
そして、議長は持ち前の知識でギリシャのすごい人が考えた数学の理論語ったり、特技の1京マス計算3秒解き等をしおった。
議長は1京マス計算を3秒で解きおわると、キメ顔で御簾の方を向く。
ねーちゃん「ガリ勉がいきっててきもいのだぞ?」
その瞬間御簾から先端鋭利なフリスビーがとんできて議長はみじん切りになって死亡しおった。
フジテレビ社長「いよいよ俺か」
ねーちゃん「貴様、今からおもしろいテレビつくりなさい」
フジテレビ社長「は……はい!」
彼は一瞬戸惑うも、すぐ元気な声で答えおった。
これまで人生のすべてをおもしろいテレビにかけておった彼にとって、純粋に楽しい課題だったのだ。
フジテレビ社長は今すぐ社屋に戻り、全財産に加え10兆円の借金をしてテレビを録りおった。
内容は12時になったら時計くんが爆発し社屋がナイアガラ花火みたいに崩落する朝生テレビだった。
フジテレビ社長「どうですか!」
ねーちゃん「ふつうにしょうもないのだ」
ねーちゃんは吐き捨てると、御簾の内側に備え付けられておった極秘ボタンを数回押下しおった。
すると、じいちゃんの職場の竹藪にあった核サイロからミサイルが数発発射され、全部フジテレビに落ちて社屋消滅しおった。
結局、5人とも結婚出来ぬことになりおった。
ねーちゃん「貴様らは私と結婚するほどの器ではない。一昨日に来なさい」
5人「話が違うではないか!」
彼らは一斉に声を上げた。
社屋を破壊されたフジテレビ社長、知識を詰め込んでいたにもかかわらずそれで拒否された議長、すさまじい時間を要し、事実上いつまでも結婚のできない課題を出されたストリートピアノ社長。
そして課題と称して1度命を取られたワニと日本一長い商店街会長全員が怒り心頭であった。
ねーちゃん「話が違う?私が出す課題なのだから内容も判断基準も私が決めるのだぞ?」
議長「俺の計算では貴様は最初から俺達と結婚する気なぞなく、俺達を弄んでおったのだ」
ねーちゃん「で、だとしたら?」
5人「貴様を訴えてやる!」
ねーちゃんは5人から訴訟されおったのだ。
じいちゃん「5人から訴訟とか勝ち目ないのじゃぞ?」
裁判がはじまりおった。
裁判長「今から裁判します」
議長「俺の計算ではあの女は死刑になりますぞ?」
裁判長「俺が喋ってるからだまりなさい」
裁判にて、ねーちゃんが発生してから現在に至るまでの経緯が淡々と説明されおった。
すると、
総理大臣「竹から生まれた赤ちゃんとはきいたことあるのだぞ?」
裁判に同席していた総理大臣がつぶやきおった。
裁判長「それは興味深いですね」
総理大臣「確か俺の師匠の子どもが、竹で赤ちゃん育てると育ちがはやいとか言いおってやっておった気がするのだ」
というわけで総理大臣の師匠の仙人が証人で呼ばれおった。
総理大臣「師匠!本日はお越しいただきありがとうございます!」
仙人「よいのじゃぞ?」
裁判長「あのねーちゃん知ってますか?」
仙人「あれは……わしの孫なのじゃ……!」
全員「!!」
なんと、ねーちゃんは総理大臣の師匠の仙人の孫だったのだ。
じいちゃん「貴様なんということなのじゃ……」
ねーちゃん「黙っておってすまなかったのだ」
ばあちゃん「じじいなんてことしおったのじゃ」
総理大臣「貴様ら……俺の師匠のお孫さんにたいして訴訟おこしおるとは……」
総理大臣は顔面を紅潮させておった。
仙人「人には間違うこともあるのじゃ」
総理大臣「しかし師匠をばかにするものは許せませぬ!」
裁判長「じゃああの5人内乱罪で死刑にします」
というわけで逆にねーちゃんに求婚に来た5人が死刑になりおった。
その後ねーちゃんは元の家に帰ることになったがじいちゃんの家も居心地良かったので週末遊びに来て、じいちゃんと仙人は意気投合して全員なかよく平和にくらしおったのだ。
めでたしめでたし。
~完~