あらすじ
新年に飛んで地球いない瞬間をSNSに投稿したワニ
世界中でバズり人類が新年一斉にジャンプし地球割れる
国連は緊急裁判でワニを死刑にし、とりあえず割れた地球アロンアルファでくっつける 破片が何個か宇宙飛び散ったので張本人のワニに取りに行かすも空気なくて死亡、サボタージュとしてまた死刑に
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ある年の大晦日、ワニ宅-
ゆく年くる年から流れる規則的な鐘の音とは対照的に、ワニの心はいつにもまして躍っていた。
ワニ「面白いことを考えたのだぞ?」
大晦日の23時59分59秒から翌日の0時0分1秒までジャンプすれば、新年の間だけ地上にいない、つまり地球上にいない事実を大発見したからである。
末はノーベル賞か。そのような世紀の大発見を誰かに見せずにはいられなかったのである。
ワニは新年地球にいなかった瞬間を確保するため、ゆく年くる年の画面と己が映るようにスマホをセットし、セルフタイマーを起動した。
そうしてワニはあと数分にも迫った新年をいつも以上に楽しみにし、待機したのであった。
そして、新年まで5秒前。
ワニ「今だ!」
ワニはジャンプした。地上に着地した時、時刻は0時0分5秒を回っていた。
ワニ「やったか!?」
ワニが撮影した動画を確認すると、成功していたので即座にSNSに投稿した。
その後鳴かず飛ばずであったが下半期頃から海外で拡散され、リツイート数は80億を超え人類全員周知する動画となっていたのだ。
その年の年の瀬、世界中でチャリティーイベントとして「新年ジャンプチャレンジ」が開催され、人類が一斉にジャンプしたところ衝撃で地球が割れた。
この非常事態に新年早々とりあえず国連は緊急招集を行い、全世界から総理大臣とかがきたのだ。
そして、犯人がワニであることは明確であったため、ついでにワニも召喚された。
国連議長「新年早々お集まりいただきありがとうございます。地球が割れました」
国連議長は英語で喋りおる。
トランプ大統領「どうしおるのだ」
国連議長「とりあえずそこにいるワニが原因なので裁判します」
こうして国連緊急裁判が開始しおった。
トランプ大統領「どこの国のワニなのだ?
総理大臣「俺の国です」
総理大臣がいいおった。
国連議長「じゃああなたに発言権は無いので」
と議長に言われるも、総理は内心結果は目に見えていると言わんばかりに頷きおった。
トランプ大統領「俺は死刑がよいのだ」
トランプ大統領が発言すると、全世界が同調しおった。
国連議長「賛成多数でとりあえずワニ死刑にします」
というわけでワニは死刑となり、地獄の門に突き落とされたあとそこに核乱射されて死亡しおった。
数日後……
割れた地球はとりあえずアロンアルファで補修し、大部分は繋がりおったが、何個か破片が飛び散っておりその回収が急務となっておった。
そこでまた国連緊急招集が行われた。
国連議長「本日はお集まりいただきありがとうございます」
トランプ大統領「今日はなんなのだ?」
国連議長「とりあえず地球くっつけたんですけど、破片がまだ残ってます」
トランプ大統領「じゃあつければよかろう」
国連議長「だからその付け方をみんなで決めようとしてるんです」
会議は白熱しおった。
すると……
総理大臣「元はと言えばワニが地球割ったからワニに取りに行かせればいいです。俺が許可します」
国連議長「じゃあそうします」
というわけでワニは早速スペースXのロケットにぶちこまれ、そのまま宇宙に行ったが空気無くてまた死亡しおった。
数日後の国連会議場。
国連議長「破片がぜんぜん集まりませんな」
総理大臣「ロケットに監視カメラとかないんですか?」
トランプ大統領「あるらしいので見るのだぞ?」
というわけで会議場のプロジェクタにロケット内部の映像が出るが、ワニが死亡しておった。
国連議長「ワニがくたばっておる」
総理大臣「あのワニめ……!地球の危機だと言うのに……!」
世界中の誰よりも、美しくかけがえのない母なる大地である地球を愛する総理にとって、それを無碍にする存在は許しがたいものであったのだ。
トランプ大統領「あれは明らかにサボ……」
総理大臣「あのワニは地球の兄弟が苦しんでると言うのにひとりで宇宙でサボタージュしております!なにかしら罰をしなければなりませぬ!」
国連議長「じゃあサボタージュ罪で死刑にします」
というわけでワニはまた死刑になり、ロケットそのまま落ちてきて死亡後普通に死刑になりおった。
ワニ「もう宇宙はこりごりなのだぞ?」
~完~