俺は透明人間!
話は変わるのだが、日活映画では悪役であった高品格と深江章喜。テレビ育ちの我が世代のイメージでは高品=ベテラン刑事、深江=悪役もあるが善玉も結構多い、といった感じであろうか。そんな二人が出演していた幻の番組が「俺は透明人間」(70年)である。
制作は「マグマ大使」や「スペクトルマン」などで有名なピープロだが、「俺は透明人間」を知っている人、知っていても見たことがあるという人はあまりいないのではないだろうか。実際私も一度も見たことはない。二十年近く前に発売されたピープロ作品のOP・ED集にもこの作品は収録されていない。パイロット版のみの「クラブ君の冒険」とか「豹マン」とかレアなものも収録されていたのにである。近年出たピープロ関係の本にも、この作品のことは一言しか触れられていない。二十数年前に出た「ピープロ特撮映像の世界」という本に、やっと1ページ資料的に載っている程度である。
まあフィルムは現存していない(紛失したのかもしれないが)ということだが、忘れられた作品の一つといっていいだろう。
主役つまり透明人間となるのは渡辺幸保というおデブの少年である。顔も相撲取り顔で愛嬌は感じられない(写真を見た限りではだが)。その彼の叔父を演じるのが深江章喜である。職業は廃品回収業ということだが、現在ならリサイクル業とか呼ばれるだろうが、当時ならクズ鉄屋とかザッピン屋のような呼ばれ方を劇中でもしているかもしれない。高品格はやはりというかズバリ部長刑事の役である。これが後の「ロボット刑事」や「大都会シリーズ」の刑事役に繋がっていったかどうかはしらない。おデブ少年の友人役に上村竜一、小泉政宏、戸島和美などで、上村は「ワンパク番外地」、戸島は「超人バロム1」や「流星人間ゾーン」(北原和美名義)などに出演していた。あと、役柄は不明だが、ピープロ作品の顔ともいえる大平透や山口暁も出演していたようだ。
どう見ても(見てないけれども)、子供向けの喜劇作品だと思うが、そのサブタイトルは「手錠のままの脱走」とか「爆発5秒前」とか「黒い潜水艦」とか、どこのアクションドラマかと思ってしまう。ちなみに本作は制作は69年だったということだが、諸事情で放映は70年末、「スペクトルマン」放映開始の前月となっている。つまり2ヶ月は同時期に放映されていたことになる。この諸事情とは、社内で不評だったからだという噂もあるのだが…。
制作は「マグマ大使」や「スペクトルマン」などで有名なピープロだが、「俺は透明人間」を知っている人、知っていても見たことがあるという人はあまりいないのではないだろうか。実際私も一度も見たことはない。二十年近く前に発売されたピープロ作品のOP・ED集にもこの作品は収録されていない。パイロット版のみの「クラブ君の冒険」とか「豹マン」とかレアなものも収録されていたのにである。近年出たピープロ関係の本にも、この作品のことは一言しか触れられていない。二十数年前に出た「ピープロ特撮映像の世界」という本に、やっと1ページ資料的に載っている程度である。
まあフィルムは現存していない(紛失したのかもしれないが)ということだが、忘れられた作品の一つといっていいだろう。
主役つまり透明人間となるのは渡辺幸保というおデブの少年である。顔も相撲取り顔で愛嬌は感じられない(写真を見た限りではだが)。その彼の叔父を演じるのが深江章喜である。職業は廃品回収業ということだが、現在ならリサイクル業とか呼ばれるだろうが、当時ならクズ鉄屋とかザッピン屋のような呼ばれ方を劇中でもしているかもしれない。高品格はやはりというかズバリ部長刑事の役である。これが後の「ロボット刑事」や「大都会シリーズ」の刑事役に繋がっていったかどうかはしらない。おデブ少年の友人役に上村竜一、小泉政宏、戸島和美などで、上村は「ワンパク番外地」、戸島は「超人バロム1」や「流星人間ゾーン」(北原和美名義)などに出演していた。あと、役柄は不明だが、ピープロ作品の顔ともいえる大平透や山口暁も出演していたようだ。
どう見ても(見てないけれども)、子供向けの喜劇作品だと思うが、そのサブタイトルは「手錠のままの脱走」とか「爆発5秒前」とか「黒い潜水艦」とか、どこのアクションドラマかと思ってしまう。ちなみに本作は制作は69年だったということだが、諸事情で放映は70年末、「スペクトルマン」放映開始の前月となっている。つまり2ヶ月は同時期に放映されていたことになる。この諸事情とは、社内で不評だったからだという噂もあるのだが…。
こちら社会部
久々にテレビドラマの話題である。前項で話題の出た劇団・民芸の役者たちが総出演したというドラマがあった。それが「こちら社会部」(63年)である。当時はやりの新聞記者ドラマだ。詳細は不明だが、テレビドラマデータベースにあがっている出演者は重鎮・宇野重吉に滝沢修。宇野重吉は若い人には寺尾聡の父といったほうがわかりやすいかも。そして日活映画でお馴染みの梅野泰靖、前項で取り上げた伊藤孝雄。伊藤はこの年に民芸に入団したばかりだったが、メインキャストの一人にに抜擢されたようである。そして民芸ではないであろう岩谷肇の名前が。これは谷隼人の本名で、当時17歳である。日活作品に顔を出していた頃であろうか。
このドラマは結構トラブルが多く、保守派の腐敗した一面を描いた「罠」というエピソードが、総選挙の投票前日であったため放送中止になったり、13話目に予定されていた「十八年目の戦死」というエピソードも放送中止となり、結局そのまま打ち切りとなってしまったのである。つまり23話の予定が12話で終了となったのである。その中には韓国問題を扱った「近くて遠い国」といったエピソードもあったようだ。現在ではタブー視されているようなテーマが多いが、寛容そうな60年代でも放送は難しかったようである。
民芸一筋50年以上といえば大滝秀治。83歳となった現在も民芸の代表(奈良岡朋子と二人で)を務めている。大滝もこのドラマに出演したのであろうか。梅野泰靖も伊藤孝雄もいまだに在籍しているようだが、居心地のよい劇団なのであろうか。ちなみに「しゅうじ」ではなく「ひでじ」が正しい(日本映画俳優全集では「しゅうじ」になっていたりするが)。関係ないが小林昭二は「しょうじ」ではなく「あきじ」、400勝投手金田正一は「しょういち」ではなく「まさいち」である。
このドラマは結構トラブルが多く、保守派の腐敗した一面を描いた「罠」というエピソードが、総選挙の投票前日であったため放送中止になったり、13話目に予定されていた「十八年目の戦死」というエピソードも放送中止となり、結局そのまま打ち切りとなってしまったのである。つまり23話の予定が12話で終了となったのである。その中には韓国問題を扱った「近くて遠い国」といったエピソードもあったようだ。現在ではタブー視されているようなテーマが多いが、寛容そうな60年代でも放送は難しかったようである。
民芸一筋50年以上といえば大滝秀治。83歳となった現在も民芸の代表(奈良岡朋子と二人で)を務めている。大滝もこのドラマに出演したのであろうか。梅野泰靖も伊藤孝雄もいまだに在籍しているようだが、居心地のよい劇団なのであろうか。ちなみに「しゅうじ」ではなく「ひでじ」が正しい(日本映画俳優全集では「しゅうじ」になっていたりするが)。関係ないが小林昭二は「しょうじ」ではなく「あきじ」、400勝投手金田正一は「しょういち」ではなく「まさいち」である。
学生野郎と娘たち
日活作品が続くが、「学生野郎と娘たち」(60年)という作品がある。サイトによっては『“キャンパス110番”より 学生野郎と娘たち』となっているが、実際のタイトルバックにキャンパス110番はないそうである。
大学が舞台だけあって当時の若手スターが学生役で大挙出演している。男子が長門裕之、岡田真澄、武藤章生、杉幸彦、伊藤孝雄、波多野憲など、女子学生が芦川いづみ、中原早苗、清水まゆみ、楠侑子、高田敏江などである。本作で芦川いづみは波多野憲に犯され、コールガールに転落。最後には波多野を撲殺して、自殺してしまうという(おそらく)珍しい役柄である。波多野憲はあまり聞いたことがないが、意外に長く活動していたようで「スパイダースの大進撃」(68年)ではスパイダースのマネージャー役で登場したりしている。
本作で注目なのは伊藤孝雄である。個人的には時代劇(特に必殺シリーズ)で見かける二枚目の悪役といったところだが、この人は日活の第三期ニューフェース(56年頃、同期には小林旭、二谷英明、松本錦四郎など)に合格していたようだが、実際にスクリーンに登場するのは59年(「密会」)のことである。しかし、キネマ旬報の俳優全集には、そのことは書いておらず、55年早稲田大学在学中に宝塚映画に入社となっている。結局、宝塚映画は59年に退社となっているが出演はしていないようである。その後に前述の「密会」という作品に出演している。日活には60年、本数契約で入社し、同時に俳優座養成所に入所となっているので、記述が正しければ、本作が正式な日活俳優としての第一作ということになる。その後は63年に俳優座養成所を卒業して民芸に入団し、64年に日活退社となっている。
えらく複雑だが、伊藤孝雄に日活のイメージがないのは、このような過程を経ているからであろう。ところで、民芸は当時は日活作品のわきを固める劇団だったようだが、伊藤は自ら進んでそちらにいった珍しい例ではないだろうか。
大学が舞台だけあって当時の若手スターが学生役で大挙出演している。男子が長門裕之、岡田真澄、武藤章生、杉幸彦、伊藤孝雄、波多野憲など、女子学生が芦川いづみ、中原早苗、清水まゆみ、楠侑子、高田敏江などである。本作で芦川いづみは波多野憲に犯され、コールガールに転落。最後には波多野を撲殺して、自殺してしまうという(おそらく)珍しい役柄である。波多野憲はあまり聞いたことがないが、意外に長く活動していたようで「スパイダースの大進撃」(68年)ではスパイダースのマネージャー役で登場したりしている。
本作で注目なのは伊藤孝雄である。個人的には時代劇(特に必殺シリーズ)で見かける二枚目の悪役といったところだが、この人は日活の第三期ニューフェース(56年頃、同期には小林旭、二谷英明、松本錦四郎など)に合格していたようだが、実際にスクリーンに登場するのは59年(「密会」)のことである。しかし、キネマ旬報の俳優全集には、そのことは書いておらず、55年早稲田大学在学中に宝塚映画に入社となっている。結局、宝塚映画は59年に退社となっているが出演はしていないようである。その後に前述の「密会」という作品に出演している。日活には60年、本数契約で入社し、同時に俳優座養成所に入所となっているので、記述が正しければ、本作が正式な日活俳優としての第一作ということになる。その後は63年に俳優座養成所を卒業して民芸に入団し、64年に日活退社となっている。
えらく複雑だが、伊藤孝雄に日活のイメージがないのは、このような過程を経ているからであろう。ところで、民芸は当時は日活作品のわきを固める劇団だったようだが、伊藤は自ら進んでそちらにいった珍しい例ではないだろうか。
紅の銃帯
赤木圭一郎の遺作となったのは「紅の拳銃」(61年)だが、その同年に一瞬、同じタイトルに見える作品が公開されている。「紅の銃帯」である。銃帯はガンベルトと読み、宍戸錠がエースのジョーとして主役を演じる作品だが、やはりタイトルがややこしい気がする(あえてつけたのかもしれないが)。
共演はこの年デビューしたばかりの松原智恵子に、香月美奈子、「機動捜査班」シリーズで活躍した青山恭二、そしてお馴染みの内田良平、金子信雄、藤岡重慶などだが、注目なのはちょっことボーイ役で登場する曽我部勉という人。
やはり同じ61年の「ヨットとお転婆野郎」という作品にも、この人は端役で登場するが、日活映画の研究サイトでは、この人が峰岸徹に似ていると噂されているのである。曽我部勉の名が最後に登場するのが62年4月までで、峰健二(峰岸の東宝時代の芸名)が東宝からデビューするのが62年7月ということで、時期的にもあっていることが噂に輪をかけている。
峰岸といえば赤木圭一郎に似ていると言われている男だが、日活といえば和田浩治を裕次郎に似ているとスカウトして15歳でデビューさせたりしているし、赤木に似ているとスカウトしていてもおかしくはない。しかも峰岸は裕次郎に憧れて俳優を目指したらしいし。しかしこの61年といえば、峰岸は野獣会に属し、六本木でたむろしていた頃である。野獣会といえばナベプロの渡辺晋が仕掛けた集団であり、その関係で繋がりのある東宝からデビューという運びになったのだと思う。しかし、野獣会にいながら日活映画にひっそりと出ることは可能なので、別人であるという決め手にはならない。
同一人物だとすれば、曽我部勉という名がどこからついたのかが疑問である。日活の場合、芸名でも本名を生かしているケースが多い(赤塚→赤木、渡瀬→渡など)ので、本名の峰岸知夫からやはり峰の字がつきそうな気がするのだが(無論全然違うケースもあるだろうが)。
まあ映像を見ても判定できないだろうし、結局真実は本人のみぞ知るといった結論しかないと思う。
共演はこの年デビューしたばかりの松原智恵子に、香月美奈子、「機動捜査班」シリーズで活躍した青山恭二、そしてお馴染みの内田良平、金子信雄、藤岡重慶などだが、注目なのはちょっことボーイ役で登場する曽我部勉という人。
やはり同じ61年の「ヨットとお転婆野郎」という作品にも、この人は端役で登場するが、日活映画の研究サイトでは、この人が峰岸徹に似ていると噂されているのである。曽我部勉の名が最後に登場するのが62年4月までで、峰健二(峰岸の東宝時代の芸名)が東宝からデビューするのが62年7月ということで、時期的にもあっていることが噂に輪をかけている。
峰岸といえば赤木圭一郎に似ていると言われている男だが、日活といえば和田浩治を裕次郎に似ているとスカウトして15歳でデビューさせたりしているし、赤木に似ているとスカウトしていてもおかしくはない。しかも峰岸は裕次郎に憧れて俳優を目指したらしいし。しかしこの61年といえば、峰岸は野獣会に属し、六本木でたむろしていた頃である。野獣会といえばナベプロの渡辺晋が仕掛けた集団であり、その関係で繋がりのある東宝からデビューという運びになったのだと思う。しかし、野獣会にいながら日活映画にひっそりと出ることは可能なので、別人であるという決め手にはならない。
同一人物だとすれば、曽我部勉という名がどこからついたのかが疑問である。日活の場合、芸名でも本名を生かしているケースが多い(赤塚→赤木、渡瀬→渡など)ので、本名の峰岸知夫からやはり峰の字がつきそうな気がするのだが(無論全然違うケースもあるだろうが)。
まあ映像を見ても判定できないだろうし、結局真実は本人のみぞ知るといった結論しかないと思う。
七人の挑戦者
61年に入ると石原裕次郎がスキー事故で大怪我を負い、赤木圭一郎が亡くなった。主演スターの相次ぐ離脱に日活では急遽、二谷英明と宍戸錠をダイヤモンドラインの一角に加えることにした。
「七人の挑戦者」(61年)は当時、助監督だった熊井啓が赤木圭一郎のために、書いた脚本だったという。主演は二谷英明となり、二谷扮するかつて恋人を殺されたジャズマンが「セブンガイズ」というバンドのメンバーとともに悪と戦うといったストーリー。セブンガイズのメンバーは二谷の他、小高雄二、沢本忠雄、葉山良二と主演も務めるメンツが並び、武藤章生、木浦佑三、小野良、そしてバンドボーイとして杉山俊夫といった面々。小野良という人は聞いたことがないが、58年~63年頃まで日活作品によく出ていたようだ。木浦佑三は59年~71年にかけて120本以上の日活作品に出演している。印象に残りにくい顔だが、その名前だけは日活作品では必ずといっていいほど見かける。この人、キネマ旬報の日本映画俳優全集では、出生地、生年月日とも不明となっており、ある意味謎の人である。その木浦は麻薬の運び屋(悪人ではないが)で、それを追っていた麻薬Gメンが小高であったというオチもある。
二谷の殺された恋人が「プレイガール」のオネエこと沢たまき、悪徳興行師が「ザ・ガードマン」の神山繁、その部下が内田良平、セブンガイズのプロダクション社長が小沢昭一。桂小金治、吉行和子なども出演している。神山繁はやはり大映で正義役のイメージが強いが、日活アクションでは悪役であった(見た記憶はないけれども)。
あと本作は和泉雅子の日活女優としてのデビュー作となっている。
「七人の挑戦者」(61年)は当時、助監督だった熊井啓が赤木圭一郎のために、書いた脚本だったという。主演は二谷英明となり、二谷扮するかつて恋人を殺されたジャズマンが「セブンガイズ」というバンドのメンバーとともに悪と戦うといったストーリー。セブンガイズのメンバーは二谷の他、小高雄二、沢本忠雄、葉山良二と主演も務めるメンツが並び、武藤章生、木浦佑三、小野良、そしてバンドボーイとして杉山俊夫といった面々。小野良という人は聞いたことがないが、58年~63年頃まで日活作品によく出ていたようだ。木浦佑三は59年~71年にかけて120本以上の日活作品に出演している。印象に残りにくい顔だが、その名前だけは日活作品では必ずといっていいほど見かける。この人、キネマ旬報の日本映画俳優全集では、出生地、生年月日とも不明となっており、ある意味謎の人である。その木浦は麻薬の運び屋(悪人ではないが)で、それを追っていた麻薬Gメンが小高であったというオチもある。
二谷の殺された恋人が「プレイガール」のオネエこと沢たまき、悪徳興行師が「ザ・ガードマン」の神山繁、その部下が内田良平、セブンガイズのプロダクション社長が小沢昭一。桂小金治、吉行和子なども出演している。神山繁はやはり大映で正義役のイメージが強いが、日活アクションでは悪役であった(見た記憶はないけれども)。
あと本作は和泉雅子の日活女優としてのデビュー作となっている。
打倒(ノックダウン)
身内が役者であるということで、その縁(コネ)で役者になる人も多いが、宍戸錠の弟・郷鍈治は特に役者になる気はなかったそうである。兄に誘われ「俺らは流しの人気者」(58年)にエキストラ出演したものの、待ち時間は長いし退屈でもうこりごりだと思ったそうである。実際、この後1年半は映画にかかわっていない。しかし、この時一人でポツンとしていた青年に声をかけ親しくしたそうである。それが赤塚親弘、後の赤木圭一郎だった。一学生である宍戸鍈治の名はクレジットされたそうだが、れきっとしたニューフェースの赤塚の名はノンクレジットだった。
鍈治の大学卒業が迫っていた頃、再び錠が声をかけてきた。断ろうと思ったら今度はボクサーの役で、しかも相手はスターとなっていた赤木圭一郎だという。それで興味をひかれ出演したのが「打倒(ノックダウン)」(60年)であった。ちなみに本作では宍戸鍈二とクレジットされているらしい。これをきっかけに鍈治も日活に入社し、「狂熱の季節」で郷鍈治として正式にデビューすることとなる。このようないきさつもあり、宍戸兄弟と赤木はプライベートでも親しかったそうである。
さて 「打倒」には、他にも二谷英明、岡田真澄、稲垣美穂子、佐藤慶などが出演していたりする。そして本作でデビューしたのが和田悦子。和田浩治の実姉である。つまり姉弟ほぼ同時期にデビュー(弟のほうが少し早い)しているのだが、共演はしていないようである(していたらすいません)。正直、和田悦子に関しては顔もよくわからないのだが、やはり弟の縁でデビューしたのであろうか。
鍈治の大学卒業が迫っていた頃、再び錠が声をかけてきた。断ろうと思ったら今度はボクサーの役で、しかも相手はスターとなっていた赤木圭一郎だという。それで興味をひかれ出演したのが「打倒(ノックダウン)」(60年)であった。ちなみに本作では宍戸鍈二とクレジットされているらしい。これをきっかけに鍈治も日活に入社し、「狂熱の季節」で郷鍈治として正式にデビューすることとなる。このようないきさつもあり、宍戸兄弟と赤木はプライベートでも親しかったそうである。
さて 「打倒」には、他にも二谷英明、岡田真澄、稲垣美穂子、佐藤慶などが出演していたりする。そして本作でデビューしたのが和田悦子。和田浩治の実姉である。つまり姉弟ほぼ同時期にデビュー(弟のほうが少し早い)しているのだが、共演はしていないようである(していたらすいません)。正直、和田悦子に関しては顔もよくわからないのだが、やはり弟の縁でデビューしたのであろうか。
群集の中の太陽
小高・清水コンビが共演していた作品の中から、もう一つ「群集の中の太陽」(59年)を取り上げてみたい。主演は小林旭だが、アクション映画というわけではない(そういった場面もあるようだが)。小林旭が主演スターとして定着し始めた頃で、まだ「渡り鳥シリーズ」などは始まっていない。
本作だが、小林旭、葉山良二、沢本忠雄、小高雄二の四人は大学ラグビー部の同窓生という設定で、ヒロインは浅丘ルリ子、その妹が清水まゆみ、旭の妹が白木マリである。大学卒業後、旭は新聞記者となる。この頃のヒーローはたいてい新聞記者である。その取材で麻薬ルートを追っていると麻薬に手を染めた小高を発見する。小高は旭に麻薬ルートを教えるが、そのことがバレてリンチに遭い失明する。そんな彼に手を差し伸べたのが、清水まゆみではなく白木マリであった。結局、葉山とルリ子、沢本と清水まゆみが結ばれ、旭は一人日本を去っていくといったストーリー。小高と清水が結ばれれば、面白かったのだが、そううまくはいかない。
そういえば、沢本忠雄が出ている日活作品ってあまり見た記憶がない。調べるとかなりの本数に出ているし、「事件記者」とか実際見たものもあるのだが、なぜか印象に無い。自分には沢本忠雄は「あかんたれ」の若旦那のイメージが強いのである。
上記の若者たちの他にも金子信雄、安部徹、芦田伸介、植村謙二郎、松本克平、高品格といったベテラン勢も出演している。それとこの作品で初めて、赤木圭一郎(それ以前は本名の赤塚親弘)の名前がクレジットされている。チョイ役だが、本作の井上梅次監督が名付けたそうである。芸名となって、すぐに主役になったわけではなく、何本かのチョイ役を経て(といっても2ヶ月だが)「拳銃0号」でメイン格に昇格している。
和田浩治はまだデビューしていないし、この時点では翌年には結成されるダイヤモンドラインは全く見えていなかったのである。
本作だが、小林旭、葉山良二、沢本忠雄、小高雄二の四人は大学ラグビー部の同窓生という設定で、ヒロインは浅丘ルリ子、その妹が清水まゆみ、旭の妹が白木マリである。大学卒業後、旭は新聞記者となる。この頃のヒーローはたいてい新聞記者である。その取材で麻薬ルートを追っていると麻薬に手を染めた小高を発見する。小高は旭に麻薬ルートを教えるが、そのことがバレてリンチに遭い失明する。そんな彼に手を差し伸べたのが、清水まゆみではなく白木マリであった。結局、葉山とルリ子、沢本と清水まゆみが結ばれ、旭は一人日本を去っていくといったストーリー。小高と清水が結ばれれば、面白かったのだが、そううまくはいかない。
そういえば、沢本忠雄が出ている日活作品ってあまり見た記憶がない。調べるとかなりの本数に出ているし、「事件記者」とか実際見たものもあるのだが、なぜか印象に無い。自分には沢本忠雄は「あかんたれ」の若旦那のイメージが強いのである。
上記の若者たちの他にも金子信雄、安部徹、芦田伸介、植村謙二郎、松本克平、高品格といったベテラン勢も出演している。それとこの作品で初めて、赤木圭一郎(それ以前は本名の赤塚親弘)の名前がクレジットされている。チョイ役だが、本作の井上梅次監督が名付けたそうである。芸名となって、すぐに主役になったわけではなく、何本かのチョイ役を経て(といっても2ヶ月だが)「拳銃0号」でメイン格に昇格している。
和田浩治はまだデビューしていないし、この時点では翌年には結成されるダイヤモンドラインは全く見えていなかったのである。
知と愛の出発
後に夫婦となる小高雄二と清水まゆみの共演作について調べてみた。日活同士のカップルである石原裕次郎と北原三枝、長門裕之と南田洋子のような目だった共演作はないようである。清水まゆみといえば和田浩治映画のヒロインのイメージが強いし。もちろん目立たぬ部分での共演なら数本あり、おそらく初共演となるのは小高がデビューしてまもない「知と愛の出発」(58年)ではないかと思われる(清水は57年デビュー)。主演は芦川いづみと川地民夫で、他に中原早苗に中村りつでお馴染みの白木マリなど。二谷英明や宇野重吉もちょこっと出演しているようだ。
小高雄二はここでは悪徳医師の役で、清水まゆみ(当時は清水マリ子)は芦川いづみのバイトしているホテルの同僚という役柄なので、多分二人の絡みはないと思われる。同じく同僚役の鎌倉はるみは、この後新東宝に移籍して星輝美となって活躍する。
二人が主役となる作品は自分の調べでは「君恋し」(62年)くらいしか見つからなかった。フランク永井の唄う主題歌は大ヒットし、フランク本人も出演している作品である。清水まゆみは63年には日活を離れているので、「君恋し」は唯一の本格的共演作品ということになる(と思う)。まあ別に劇中で絡みがなくても、はたまた共演作がなくとも結婚した役者カップルはいくらでもあるだろうし。
清水マリ子から清水まゆみになったのは58年末の石原裕次郎の「紅の翼」からで、名が変わってからもしばらく(新人)が明記されていた。清水マリ子時代はちょい役が多かったが(新人)が明記されていたりいなかったり。つまり57年~59年にかけて新人だったのである。これが映画界で普通なのかどうかは知らんが。
小高雄二はここでは悪徳医師の役で、清水まゆみ(当時は清水マリ子)は芦川いづみのバイトしているホテルの同僚という役柄なので、多分二人の絡みはないと思われる。同じく同僚役の鎌倉はるみは、この後新東宝に移籍して星輝美となって活躍する。
二人が主役となる作品は自分の調べでは「君恋し」(62年)くらいしか見つからなかった。フランク永井の唄う主題歌は大ヒットし、フランク本人も出演している作品である。清水まゆみは63年には日活を離れているので、「君恋し」は唯一の本格的共演作品ということになる(と思う)。まあ別に劇中で絡みがなくても、はたまた共演作がなくとも結婚した役者カップルはいくらでもあるだろうし。
清水マリ子から清水まゆみになったのは58年末の石原裕次郎の「紅の翼」からで、名が変わってからもしばらく(新人)が明記されていた。清水マリ子時代はちょい役が多かったが(新人)が明記されていたりいなかったり。つまり57年~59年にかけて新人だったのである。これが映画界で普通なのかどうかは知らんが。
野郎!地獄へ行け
引き続いて小高雄二の話題である。60年の日活映画のラインナップを調べてみると、主役が日活ダイヤモンドライン(石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎、和田浩治)の作品が当然中心だが、それ以外の作品というのも当然あった。それらで主演を務めたのが、川地民夫、長門裕之、沢本忠雄、そして小高雄二といったところである。まあベテラン益田喜頓の「刑事物語」シリーズや作品島道太郎の「トップ屋事件帖」シリーズなどというのもあった。これらの作品はダイヤモンドラインの主演作に添えられたといったイメージであろうか。その中から小高雄二主演の「野郎!地獄へ行け」(60年)を取り上げてみたい。いや、例によって未見だが、タイトルのインパクトだけで選んでみた。小高雄二の主演作は「よせよ恋なんて」とか「俺は欺されない」とかセリフチックなタイトルが多い気がする。さて本作はアクション映画だが、どこか地味な気がする。内容はともかく出演者が地味なのである。小高の役柄はこの時代大活躍の新聞記者で、ヒロイン役は稲垣美穂子。美人には違いないがこの頃言われていた日活パールライン(吉永小百合、浅丘ルリ子、芦川いづみ、笹森礼子、中原早苗、そして後の小高夫人である清水まゆみ)には含まれていない。そのせいではないだろうが、稲垣は翌61年俳優座へ移籍している。主人公を助ける麻薬Gメンが梅野泰靖(ウメノヤスキヨと読む)、他に永井智雄、下条正巳、野呂圭介、高品格、上野山功一といった、こういってはなんだが華やかさにかけるキャストが並んでいる。こう考えるとやはり、ダイヤモンドラインはいるだけで作品が華やかになる存在なのだなと思ったりする。ダイヤモンドラインは小林旭を除いて早逝してしまったが、川地、長門、沢本、そして病気がちだった小高といずれも健在である。花の命は短いのである。
網走番外地(日活版)
小沢昭一は日活アクションにも出てますよとの指摘を受けたので調べてみると、「紅の拳銃」とか「東京の暴れん坊」とか、自分も見たことがあるはずの非常に有名な作品に出ているではないか。ほとんど記憶にないのは何故だろう。やはり今村昌平作品とかの人というイメージが(ほとんど見たことはないけれど)あるせいだろうか。まあ、単純に一回見たきりというケースがほとんどだからだろう。
さて、その小沢昭一からたどっていくと「網走番外地」(59年)が目についた。もちろん、高倉健主演のあの有名な作品ではない(65年東映)。こちらは日活版の「網走番外地」である。原作は同じなのだが、内容は全く違う。東映版の方は監督の石井輝男がタイトルだけ借りた、と言っているようにオリジナルといっていいが、日活版はほぼ原作どおりで、心温まるお話になっているようだ。
主演は小高雄二で、助演スターのイメージが強いが本作のような主演作もあったのである。自分が物ごころついた頃には、病気のためほぼ引退状態になっていたようだし、テレビにもほとんど出ていないようなので、個人的にはあまり馴染みのない役者である。ヒロインはお馴染みの浅丘ルリ子で、看守役に芦田伸介、他に大坂志郎、新井麗子、恐らく囚人役であろう深江章喜、近藤宏、高原駿雄、梅野泰靖、そして小沢昭一などが出演している。
小高恵美って、小高雄二・清水まゆみ夫妻の娘だと勘違いしていたが、裕次郎夫人である石原まき子の妹の娘(ややこしいな)だそうである。簡単に言えば小高夫妻の姪にあたる。その小高恵美も現在、病気を理由に休業状態にあるそうだ(事実上引退したとの情報もある)。病気にたたられる一族なのだろうか。
さて、その小沢昭一からたどっていくと「網走番外地」(59年)が目についた。もちろん、高倉健主演のあの有名な作品ではない(65年東映)。こちらは日活版の「網走番外地」である。原作は同じなのだが、内容は全く違う。東映版の方は監督の石井輝男がタイトルだけ借りた、と言っているようにオリジナルといっていいが、日活版はほぼ原作どおりで、心温まるお話になっているようだ。
主演は小高雄二で、助演スターのイメージが強いが本作のような主演作もあったのである。自分が物ごころついた頃には、病気のためほぼ引退状態になっていたようだし、テレビにもほとんど出ていないようなので、個人的にはあまり馴染みのない役者である。ヒロインはお馴染みの浅丘ルリ子で、看守役に芦田伸介、他に大坂志郎、新井麗子、恐らく囚人役であろう深江章喜、近藤宏、高原駿雄、梅野泰靖、そして小沢昭一などが出演している。
小高恵美って、小高雄二・清水まゆみ夫妻の娘だと勘違いしていたが、裕次郎夫人である石原まき子の妹の娘(ややこしいな)だそうである。簡単に言えば小高夫妻の姪にあたる。その小高恵美も現在、病気を理由に休業状態にあるそうだ(事実上引退したとの情報もある)。病気にたたられる一族なのだろうか。