ハンマー・キット その1
「矢車剣之助」とか「赤い風車」で知られる堀江卓の漫画に「ハンマー・キット」という作品がある。「キッド」ではないのかと思うかもしれないが、原題が「キット」なので仕方が無い。このままでは様々なハンマーのセットみたいな意味合いになってしまうので「キッド」が正しいのであろうが、どっちでもいいだろうとうのが当時の感覚だったのかもしれない。
その「ハンマー・キット」が実写映画化されているのだが、これが結構謎の作品なのである。Web上の情報では59年に新東宝・新栄プロで映画化されたことになっている。出演者には浅見比呂志、小高まさる、鮎川浩、岬洋二、泉田洋志と新東宝作品ではお馴染みのメンバーが並んでいる。しかし詳細は不明で公開日も不明となっている。一方、「妖かし大蔵新東宝」という本には、大蔵貢が社長時代の新東宝作品がほぼ全部載っているはずだが、本作のことはタイトルすら載っていない。
この謎を解決しそうなのが「新東宝秘話・泉田洋志の世界」という本である。泉田洋志は新東宝に始め(47年)から終わり(61年)まで在籍していた役者で、この「ハンマー・キット」にも出演していた人物でる。本書は泉田へのインタビューで新東宝の内情に迫っており、この「ハンマー・キット」にも触れている箇所がある。それによれば、本作が制作されたのは新東宝解散後の62年のことだという。制作には国際放映もタッチしていると述べられている。以前にも触れたが、国際放映は新東宝が潰れた後にできた会社である。もう一つ制作を担当した新栄プロというのは、歌手山田太郎(もちろん「ドカベン」とは無関係、『新聞少年』などのヒット曲を持つ)の父親がやっていた会社であり、独立系で公開されたのではないかと述べられている。
まあ、記憶違いとか泉田の話が絶対に正しいとは言えないのだが、信憑性は高いように思える。公開日がよくわからないことや、「妖かし大蔵新東宝」に載っていないことの説明はつく。では何故59年公開という話になっているのかといえば、原作である堀江卓の漫画が58年~59年に書かれていたからではないのだろうか。自分の調べた限りでは、59年に本作が公開されたという確かな情報はないように思える。まあ、あくまで推測なので見当違いな可能性も大きくあるわけだが。
長くなったので次回に続く。
その「ハンマー・キット」が実写映画化されているのだが、これが結構謎の作品なのである。Web上の情報では59年に新東宝・新栄プロで映画化されたことになっている。出演者には浅見比呂志、小高まさる、鮎川浩、岬洋二、泉田洋志と新東宝作品ではお馴染みのメンバーが並んでいる。しかし詳細は不明で公開日も不明となっている。一方、「妖かし大蔵新東宝」という本には、大蔵貢が社長時代の新東宝作品がほぼ全部載っているはずだが、本作のことはタイトルすら載っていない。
この謎を解決しそうなのが「新東宝秘話・泉田洋志の世界」という本である。泉田洋志は新東宝に始め(47年)から終わり(61年)まで在籍していた役者で、この「ハンマー・キット」にも出演していた人物でる。本書は泉田へのインタビューで新東宝の内情に迫っており、この「ハンマー・キット」にも触れている箇所がある。それによれば、本作が制作されたのは新東宝解散後の62年のことだという。制作には国際放映もタッチしていると述べられている。以前にも触れたが、国際放映は新東宝が潰れた後にできた会社である。もう一つ制作を担当した新栄プロというのは、歌手山田太郎(もちろん「ドカベン」とは無関係、『新聞少年』などのヒット曲を持つ)の父親がやっていた会社であり、独立系で公開されたのではないかと述べられている。
まあ、記憶違いとか泉田の話が絶対に正しいとは言えないのだが、信憑性は高いように思える。公開日がよくわからないことや、「妖かし大蔵新東宝」に載っていないことの説明はつく。では何故59年公開という話になっているのかといえば、原作である堀江卓の漫画が58年~59年に書かれていたからではないのだろうか。自分の調べた限りでは、59年に本作が公開されたという確かな情報はないように思える。まあ、あくまで推測なので見当違いな可能性も大きくあるわけだが。
長くなったので次回に続く。
特捜シリーズ
ほとんど詳細のわからないドラマを今回も取り上げようと思う。たまたま見つけたのが「特捜シリーズ」(64年)という番組。もちろん近年放送された「エクシードラフト」とか「ジャスピオン」とかの特撮もののことではない。
約10回ほど放送された番組なのだが、サブタイトルでわかっているの「噂の無法者」と「狼がいっぱい」の2本。昔よくあった毎回出演者の違うオムニバス形式のドラマなのか、1話完結の連続ドラマなのかはよくわからない。しかし前述の2本に関しては主演が藤竜也、郷鍈治の日活コンビであることがわかっている。しかも藤竜也の役名は滝伸次、郷鍈治はダイヤの政だったらしいのである。渡り鳥シリーズに詳しい人ならピンとくると思うが、滝伸次は主演の小林旭の役名、~の政は宍戸錠(ハートの政)や郷自身(ハジキの政)などが演じたキャラクターの名である。当時の藤竜也はまだ、今ひとつパッとしない存在だったはずだが、期待の存在だったということだろうか。
「特捜」というタイトルから刑事物を想像してしまうが、数年前に発売された「デカまにあ」というCDにこのドラマの主題歌(クラウン・スリー・ヴォイス「流れる」)が収録されていたようなので、そいうった類のドラマであることは確かだろう。
他の出演者は、おそらくゲストだと思うのだが、植村謙二郎、二見忠男、この辺りはわかるが、女優陣は加茂良子、浅川みゆ起、辻野房子など知らない名前が並んでいる。いずれにしろ、謎に包まれた番組の一つである。
約10回ほど放送された番組なのだが、サブタイトルでわかっているの「噂の無法者」と「狼がいっぱい」の2本。昔よくあった毎回出演者の違うオムニバス形式のドラマなのか、1話完結の連続ドラマなのかはよくわからない。しかし前述の2本に関しては主演が藤竜也、郷鍈治の日活コンビであることがわかっている。しかも藤竜也の役名は滝伸次、郷鍈治はダイヤの政だったらしいのである。渡り鳥シリーズに詳しい人ならピンとくると思うが、滝伸次は主演の小林旭の役名、~の政は宍戸錠(ハートの政)や郷自身(ハジキの政)などが演じたキャラクターの名である。当時の藤竜也はまだ、今ひとつパッとしない存在だったはずだが、期待の存在だったということだろうか。
「特捜」というタイトルから刑事物を想像してしまうが、数年前に発売された「デカまにあ」というCDにこのドラマの主題歌(クラウン・スリー・ヴォイス「流れる」)が収録されていたようなので、そいうった類のドラマであることは確かだろう。
他の出演者は、おそらくゲストだと思うのだが、植村謙二郎、二見忠男、この辺りはわかるが、女優陣は加茂良子、浅川みゆ起、辻野房子など知らない名前が並んでいる。いずれにしろ、謎に包まれた番組の一つである。
天下を取る・天下を取れ
「天下を取る」と「天下を取れ」。似たようなタイトルで、同じ64年にどちらも日本テレビ系で放送されているが、全く別の番組である。
まず「天下を取る」のほうだが、これは「社長シリーズ」の元となる「三等重役」でもお馴染みの源氏鶏太の小説が原作のドラマで夏木陽介のテレビデビュー作のようである。映画の方は東宝で58年から活躍していた夏木だが、この時点では今一歩のスターという感じであった。やはり人気を得るのは翌年の青春ドラマ「青春とはなんだ」での熱血教師からであろう。本作はやはり共演者も東宝勢で固められている。外国人チックな顔立ちの高橋紀子、若大将シリーズでお馴染みの江原達怡、「クイズグランプリ」の司会者としても有名な小泉博、軍人役がよく似合うベテラン田崎潤といった顔ぶれである。
その半年ほど前に放送 されていたのが「天下を取れ」で、こちらは時代劇である。主演は北上弥太郎で、他には初代部長刑事の中村栄二、腕の立つ浪人といえばこの人という千葉敏郎、日本電波映画ではヒロインとなる佐治田恵子、「次郎長三国志」の次郎長こと小堀明雄、そしてこちらにも登場する高橋紀子(時代劇が似合わなそう)といった顔ぶれである。そういえば田崎潤は「次郎長三国志」では鬼吉の役であった。
全く違う種類のドラマとはいえ、同じ年に同じテレビ局で放送していたのだから、ややこしいことこの上ない。まあ後から放送された「天下を取る」は原作物だし、タイトルを替えられなかったのかもしれないけれども。
まず「天下を取る」のほうだが、これは「社長シリーズ」の元となる「三等重役」でもお馴染みの源氏鶏太の小説が原作のドラマで夏木陽介のテレビデビュー作のようである。映画の方は東宝で58年から活躍していた夏木だが、この時点では今一歩のスターという感じであった。やはり人気を得るのは翌年の青春ドラマ「青春とはなんだ」での熱血教師からであろう。本作はやはり共演者も東宝勢で固められている。外国人チックな顔立ちの高橋紀子、若大将シリーズでお馴染みの江原達怡、「クイズグランプリ」の司会者としても有名な小泉博、軍人役がよく似合うベテラン田崎潤といった顔ぶれである。
その半年ほど前に放送 されていたのが「天下を取れ」で、こちらは時代劇である。主演は北上弥太郎で、他には初代部長刑事の中村栄二、腕の立つ浪人といえばこの人という千葉敏郎、日本電波映画ではヒロインとなる佐治田恵子、「次郎長三国志」の次郎長こと小堀明雄、そしてこちらにも登場する高橋紀子(時代劇が似合わなそう)といった顔ぶれである。そういえば田崎潤は「次郎長三国志」では鬼吉の役であった。
全く違う種類のドラマとはいえ、同じ年に同じテレビ局で放送していたのだから、ややこしいことこの上ない。まあ後から放送された「天下を取る」は原作物だし、タイトルを替えられなかったのかもしれないけれども。
事件とあいつ
話題はガラリと変わるのだが、ネットなどを探っていると聞いたこともないようなドラマや映画の存在を知ることがある。まあ、このブログはそれを紹介するのが目的なのだが。で、今回見つけたのが「事件とあいつ」(68年)という探偵ドラマである。
主役の私立探偵に夏木陽介、その探偵事務所の所長に三波伸介、ライバル関係にある華族出身の刑事に高城丈二、他にも広瀬みさなど当時人気のあった豪華な顔ぶれにもかかわらず、ほとんど知られていないドラマである。94年にTVガイドで知られる東京ニュース通信社から発売された「テレビドラマ全史」にも、このドラマのことは載っていないし、テレビドラマデータベースにもそのタイトルのみが載っており、出演者の欄には何故かゲストの高橋紀子の名前のみという扱いなのである。つまり夏木陽介や高城丈二で検索してもこのドラマは出てこないのである。
1クールということもあるのだろうが、この顔ぶれでここまで忘れられている作品も珍しい気がする。夏木が主演ということで東宝系の作品であろうか。高城は東映のイメージだが、この頃はフリーだったようだし、広瀬みさも日活映画に出演していたのは67年までで、この頃は「でっかい青春」など東宝の青春ドラマなどに出演していた。ゲストでは前述の高橋紀子の他、豊浦美子など東宝の女優が出演していたことが判明している。ちなみに豊浦美子は、「ウルトラセブン」で当初アンヌ隊員役に決まっていた人で、実際彼女で撮影に入っていたのだが、映画「クレージの怪盗ジバコ」への出演が急遽決定したため、当時の風潮で映画を優先してセブンは降板、アンヌはひし美ゆり子に変更されることになった。夏木が主演の「青春とはなんだ」では女子生徒の役で人気があった人である。
東宝は結構古いテレビドラマでも映像が残っているイメージがあるのだが、この作品はどうなのであろうか。是非CSでやってほしい作品の一つである。
主役の私立探偵に夏木陽介、その探偵事務所の所長に三波伸介、ライバル関係にある華族出身の刑事に高城丈二、他にも広瀬みさなど当時人気のあった豪華な顔ぶれにもかかわらず、ほとんど知られていないドラマである。94年にTVガイドで知られる東京ニュース通信社から発売された「テレビドラマ全史」にも、このドラマのことは載っていないし、テレビドラマデータベースにもそのタイトルのみが載っており、出演者の欄には何故かゲストの高橋紀子の名前のみという扱いなのである。つまり夏木陽介や高城丈二で検索してもこのドラマは出てこないのである。
1クールということもあるのだろうが、この顔ぶれでここまで忘れられている作品も珍しい気がする。夏木が主演ということで東宝系の作品であろうか。高城は東映のイメージだが、この頃はフリーだったようだし、広瀬みさも日活映画に出演していたのは67年までで、この頃は「でっかい青春」など東宝の青春ドラマなどに出演していた。ゲストでは前述の高橋紀子の他、豊浦美子など東宝の女優が出演していたことが判明している。ちなみに豊浦美子は、「ウルトラセブン」で当初アンヌ隊員役に決まっていた人で、実際彼女で撮影に入っていたのだが、映画「クレージの怪盗ジバコ」への出演が急遽決定したため、当時の風潮で映画を優先してセブンは降板、アンヌはひし美ゆり子に変更されることになった。夏木が主演の「青春とはなんだ」では女子生徒の役で人気があった人である。
東宝は結構古いテレビドラマでも映像が残っているイメージがあるのだが、この作品はどうなのであろうか。是非CSでやってほしい作品の一つである。
ヘソまがり太平記
津川雅彦は叔父である加東大介との共演がテレビの方では結構ある。その中でも目立つのが「ヘソまがり」シリーズ、正確には藤島泰輔の「ヘソまがり太平記」を原作としたシリーズとでもいおうか。
主に「日産スター劇場」という枠の中で64年~66年にかけて放送されている。主役は加東演じるヘソまがりの爺さんだが、津川はおそらくその息子という役柄のようだ。
第一作は「M氏の優雅ならざる生活」、二作目が「ヘソまがり入門」、三作目が「ヘソまがり万歳」(以上64年)と続いている。一作目以降はすべてタイトルに<ヘソまがり>が付く。他の出演者は佐原健二、若林映子、北あけみ、中北千枝子、塩沢とき、船戸順、田島義文など東宝の役者が並んでいる。
次の「ヘソまがり紳士録」(65年)には、加東の実姉(津川には叔母)である沢村貞子が登場。役柄上は加東の妹のようだ。次の「へそまがりに突撃!」(65年)には当時大人気のジャニーズ(あおい輝彦、真家ひろみ、中谷良、飯野おさみ)が、初めて本格的なドラマ出演をしている。
翌66年の「ああ!へそまがり」は別の枠で放送され、出演者も加東以外は、三橋達也、水戸光子、藤木悠、いしだ あゆみ、関口宏などになっている。
藤島泰輔といえば、妻はジャニーズ事務所副社長のメリー喜多川である。娘の藤島ジュリー景子(現・ジャニーズ事務所副社長)は「金八先生」に生徒役で出ていた。前述の「へそまがりに突撃!」にジャニーズが出演したのは、やはり藤島泰輔の縁であろう。
主に「日産スター劇場」という枠の中で64年~66年にかけて放送されている。主役は加東演じるヘソまがりの爺さんだが、津川はおそらくその息子という役柄のようだ。
第一作は「M氏の優雅ならざる生活」、二作目が「ヘソまがり入門」、三作目が「ヘソまがり万歳」(以上64年)と続いている。一作目以降はすべてタイトルに<ヘソまがり>が付く。他の出演者は佐原健二、若林映子、北あけみ、中北千枝子、塩沢とき、船戸順、田島義文など東宝の役者が並んでいる。
次の「ヘソまがり紳士録」(65年)には、加東の実姉(津川には叔母)である沢村貞子が登場。役柄上は加東の妹のようだ。次の「へそまがりに突撃!」(65年)には当時大人気のジャニーズ(あおい輝彦、真家ひろみ、中谷良、飯野おさみ)が、初めて本格的なドラマ出演をしている。
翌66年の「ああ!へそまがり」は別の枠で放送され、出演者も加東以外は、三橋達也、水戸光子、藤木悠、いしだ あゆみ、関口宏などになっている。
藤島泰輔といえば、妻はジャニーズ事務所副社長のメリー喜多川である。娘の藤島ジュリー景子(現・ジャニーズ事務所副社長)は「金八先生」に生徒役で出ていた。前述の「へそまがりに突撃!」にジャニーズが出演したのは、やはり藤島泰輔の縁であろう。
長門裕之出演のドラマ(50年代)
今回は趣向を変えて長門裕之の出演した、まだ創成期である50年代のテレビ番組から、気になったものをピックアップしてみた。詳しい資料などはまず存在しないので、簡単な紹介だけになってしまうが、ご了承願いたい。
まずは「愛すべき狂人たち」(56年)。これは「ひこばえショー」という枠の中で放送された単発ドラマの一作である。タイトルに狂人とあるとおり、精神病院を舞台にしたという現在ならまず放映不可であろうドラマである。出演が岡田真澄、芦川いづみ、そして長門裕之という、映画スターがあまりテレビに出ない時代に日活の若手スターが揃って出演している貴重ともいえるドラマである。
続いて「東京の青い風」(57年)。これは17回に渡って放送された連続ドラマだが、その内容はまったくわからない。出演が長門裕之に朝丘雪路、加賀ちか子。後に弟・津川の妻となる朝丘雪路とのコンビ主演ということでピックアップしてみた。
そして「華々しき招待」(59年)。これは59年2月1日、NET(現・テレビ朝日)の開局記念番組として放映されている。内容は臆万長者の子供たちが、財産を有効に使う人を捜す為に奔走するというお話らしい。出演は柳永二郎、淡島千景、朝丘雪路、そして長門裕之と、こちらでも朝丘との共演である。
朝丘と津川の共演はといえば、正確にはわからなかったが、「いれずみ突撃隊」(64年)あたりが最初だろうか。テレビの方は、「うちの甚兵衛さん」(67年)というドラマあたりのようだが、この頃朝丘は最初の結婚をしている(相手は医師)が、翌年には離婚している。原因は津川との不倫が疑われたためらしいが、ということはこのドラマがきっかけになっているのだろうか。
まずは「愛すべき狂人たち」(56年)。これは「ひこばえショー」という枠の中で放送された単発ドラマの一作である。タイトルに狂人とあるとおり、精神病院を舞台にしたという現在ならまず放映不可であろうドラマである。出演が岡田真澄、芦川いづみ、そして長門裕之という、映画スターがあまりテレビに出ない時代に日活の若手スターが揃って出演している貴重ともいえるドラマである。
続いて「東京の青い風」(57年)。これは17回に渡って放送された連続ドラマだが、その内容はまったくわからない。出演が長門裕之に朝丘雪路、加賀ちか子。後に弟・津川の妻となる朝丘雪路とのコンビ主演ということでピックアップしてみた。
そして「華々しき招待」(59年)。これは59年2月1日、NET(現・テレビ朝日)の開局記念番組として放映されている。内容は臆万長者の子供たちが、財産を有効に使う人を捜す為に奔走するというお話らしい。出演は柳永二郎、淡島千景、朝丘雪路、そして長門裕之と、こちらでも朝丘との共演である。
朝丘と津川の共演はといえば、正確にはわからなかったが、「いれずみ突撃隊」(64年)あたりが最初だろうか。テレビの方は、「うちの甚兵衛さん」(67年)というドラマあたりのようだが、この頃朝丘は最初の結婚をしている(相手は医師)が、翌年には離婚している。原因は津川との不倫が疑われたためらしいが、ということはこのドラマがきっかけになっているのだろうか。
カツドウ屋一代
津川雅彦は最近、マキノ雅彦名義で映画を監督したりしているが、ご存知のとおり彼の祖父は「日本映画の父」といわれる牧野省三である。その牧野省三を描いたドラマが「カツドウ屋一代」(68年)であり、兄・長門裕之が設立した人間プロの第1回作品でもある。
長門が祖父である牧野省三を演じ、その妻をそのまんま南田洋子が、その息子であるマキノ雅弘(つまり母方の伯父)を津川が演じている。ちなみに長門と津川は6歳違いだ。他にもこの一族関係では、沢村貞子と加東大介の姉弟(父方の叔母・叔父)や加藤勢津子(長門と津川の実妹)、牧野雅美(雅弘の長男)、マキノ佐代子(雅弘の長女)などが出演している。表にでもしないとわかりづらい人間関係だが、もっと簡単にいうと長門・津川兄弟の父・沢村国太郎の妹と弟が沢村貞子、加東大介で、母・マキノ智子の弟がマキノ雅弘ということだ。
他の出演者も豪華で、南原宏治、財津一郎、里見浩太郎、山本学、前田吟、水島道太郎、河津清三郎、中村鴈治郎、中村玉緒、ミヤコ蝶々、南都雄二、西村晃、田村高廣など。ちなみに西村晃は尾上松之助、田村高廣は父である阪東妻三郎を演じているという。
長門は自ら演出も行い、プロデューサーは水の江滝子、脚本には倉本聡の名も見える。原作者でもあるマキノ雅弘は最終回では自ら演出・脚本を担当しているという。
今年「マキノ映画の軌跡」というイベントがあり、このドラマが全26話のうち4話、7話、26話(最終話)が上映されたようである。3話分しか現存していないのか他にもあるのか不明だが、見てみたいドラマではある。
ところでこのドラマ、非常に凝ったつくりであったため、当時で二億円もの赤字が出たそうである。
長門が祖父である牧野省三を演じ、その妻をそのまんま南田洋子が、その息子であるマキノ雅弘(つまり母方の伯父)を津川が演じている。ちなみに長門と津川は6歳違いだ。他にもこの一族関係では、沢村貞子と加東大介の姉弟(父方の叔母・叔父)や加藤勢津子(長門と津川の実妹)、牧野雅美(雅弘の長男)、マキノ佐代子(雅弘の長女)などが出演している。表にでもしないとわかりづらい人間関係だが、もっと簡単にいうと長門・津川兄弟の父・沢村国太郎の妹と弟が沢村貞子、加東大介で、母・マキノ智子の弟がマキノ雅弘ということだ。
他の出演者も豪華で、南原宏治、財津一郎、里見浩太郎、山本学、前田吟、水島道太郎、河津清三郎、中村鴈治郎、中村玉緒、ミヤコ蝶々、南都雄二、西村晃、田村高廣など。ちなみに西村晃は尾上松之助、田村高廣は父である阪東妻三郎を演じているという。
長門は自ら演出も行い、プロデューサーは水の江滝子、脚本には倉本聡の名も見える。原作者でもあるマキノ雅弘は最終回では自ら演出・脚本を担当しているという。
今年「マキノ映画の軌跡」というイベントがあり、このドラマが全26話のうち4話、7話、26話(最終話)が上映されたようである。3話分しか現存していないのか他にもあるのか不明だが、見てみたいドラマではある。
ところでこのドラマ、非常に凝ったつくりであったため、当時で二億円もの赤字が出たそうである。
野蛮人のネクタイ
川口恒の話題に戻るが、彼が出演した映画は10本ほどで意外に少ない。その中で、唯一主役となったのが「野蛮人のネクタイ」(69年)である。原作は都知事・石原慎太郎なのだが、この映画自体はかなりレアな存在である。数年前にCSで放送された時も「陽の当たらない邦画劇場」の一作として放送されているくらいなので、本作を知っている人は少なかったはずである。
川口は新・太陽族と書いてネオ・ヤバンジンと読むグループのリーダー格で、柴田昌宏、尾藤イサオ、長谷川照子、杉本エマ、丘みつ子などがメンバーである。しかし丘みつ子のこういう役って似合わない気がする。川口恒は親兄弟とも俳優として知られるが、柴田昌宏も父・潮万太郎、弟・柴田侊彦、姉・弓恵子という俳優一家である。
本作で日活の顔的存在として登場するのが宍戸錠。いい年こいて彼らとつるんだりする小説家という役柄である。長谷川照子の姉役が山本陽子で、本作では川口の憧れの存在である。その母が前項で名前の出た角梨枝子で、内田裕也、カルーセル麻紀、ミッキー安川、シャアの声でお馴染みの池田秀一なども登場する。あと、女五人組グループとして登場するのが梶芽衣子(当時・太田雅子)、田中真理(当時・田中マリ)、伊藤るり子、石井くに子、秋とも子という面々である。
本作も放映された時に、一度さっと見た程度なので、あんまり覚えていないのである。こういう映画にありがちな主人公または、その周辺の人間が死ぬといったようなことはなかったと思う(あったらすいません)。ラストは確か川口恒が笑っていたし。
石原慎太郎が作家として最も輝いていたのは56年~60年くらい、つまり彼が20代だった頃であろうか。この短期間で16本も彼の原作が映画化されており、自ら脚本を書いたり出演したりもしている。彼が参議院として初当選したのが68年で、トップ当選したくらいだから慎太郎人気は健在だったと思うが、その翌年に公開された本作はあまり話題になることはなかったようだ。
川口は新・太陽族と書いてネオ・ヤバンジンと読むグループのリーダー格で、柴田昌宏、尾藤イサオ、長谷川照子、杉本エマ、丘みつ子などがメンバーである。しかし丘みつ子のこういう役って似合わない気がする。川口恒は親兄弟とも俳優として知られるが、柴田昌宏も父・潮万太郎、弟・柴田侊彦、姉・弓恵子という俳優一家である。
本作で日活の顔的存在として登場するのが宍戸錠。いい年こいて彼らとつるんだりする小説家という役柄である。長谷川照子の姉役が山本陽子で、本作では川口の憧れの存在である。その母が前項で名前の出た角梨枝子で、内田裕也、カルーセル麻紀、ミッキー安川、シャアの声でお馴染みの池田秀一なども登場する。あと、女五人組グループとして登場するのが梶芽衣子(当時・太田雅子)、田中真理(当時・田中マリ)、伊藤るり子、石井くに子、秋とも子という面々である。
本作も放映された時に、一度さっと見た程度なので、あんまり覚えていないのである。こういう映画にありがちな主人公または、その周辺の人間が死ぬといったようなことはなかったと思う(あったらすいません)。ラストは確か川口恒が笑っていたし。
石原慎太郎が作家として最も輝いていたのは56年~60年くらい、つまり彼が20代だった頃であろうか。この短期間で16本も彼の原作が映画化されており、自ら脚本を書いたり出演したりもしている。彼が参議院として初当選したのが68年で、トップ当選したくらいだから慎太郎人気は健在だったと思うが、その翌年に公開された本作はあまり話題になることはなかったようだ。
山のかなたに(テレビ版)
前項で少し触れたが、日活制作・石坂洋次郎原作・松原智恵子主演というシリーズの第一弾が「山のかなたに」(66年)である。わかりやすく本作の後を列挙すると「雨の中に消えて」「あいつと私」「ある日私は」「若い川の流れ」「颱風とざくろ」と続いていく。
「山のかなたに」は松原智恵子のテレビ初主演、相手役の津川雅彦は約八年振りの日活作品出演となっている。本作も過去に二度映画化されていたが、いずれも日活の作品ではない。1回目は50年で新東宝の制作、主演は池部良、角梨枝子。2回目は60年で東宝の制作、主演は宝田明、白川由美となっている。
津川雅彦は子役として活躍していたが、本格的なデビューといえば高校に入学したばかりの56年に出演した「狂った果実」ということになるだろう。その後「夏の嵐」などでどんどん人気を得ていくのだが、その一方で同じ日活にいる実兄・長門裕之の影が薄くなっていったという。周囲の入れ知恵もあり、58年に日活を退社して松竹へ移籍するのだが、これが当時の五社協定に触れると大問題になっている。結局フリーという形で松竹作品に出演するということで落着しているが、この騒動で早稲田高等学院から明大中野高へ転校している。その松竹は64年に離れ名実フリーとなっている。
つまり津川はその騒動以来の日活作品(テレビだが)出演となったのである。他の出演者だが、新克利、小高雄二、伊藤るり子、藤村有弘、小橋玲子、そしてこちらにも西尾三枝子、浜川智子(浜かおる)のプレイガールコンビ、津川の母方の叔母にあたる轟夕起子などが出演している。
あいつと私(テレビ版)
日活制作のTVドラマは以前、松原智恵子主演の「颱風とざくろ」や「ある日私は」などを取り上げた。これらは66年「山のかなたに」から続いていた松原主演シリーズの1つだが、今回はやはりその中の1つである「あいつと私」(67年)について取り上げてみたい。
映画版は61年に石原裕次郎、芦川いづみ主演で公開されているが、テレビ版はヒロインは当然、松原智恵子だが裕次郎の役は何故か川口恒が抜擢されている。川口恒はこれがドラマデビュー作となる。川口兄弟やその母・三益愛子は大映のイメージが強いのだが、恒は流れにさからい?日活の役者になっている(個人的にやはり大映だと思っていた)。本作には四姉妹が登場するが、松原を筆頭にジュディ・オング、小橋玲子、松井八知栄が演じている。特撮ファンなら小橋玲子は「怪奇大作戦」、松井八知栄は「河童の三平・妖怪大作戦」に出演していたといえばわかるであろう。松井はその後、プロボウラーに転身したことでも知られている。
他の出演者だが、大坂志郎、加藤治子、松山省二らに加えて、西尾美枝子、浜川智子(浜かおる)のプレイガールコンビ、主題歌を唄っている舟木一夫もゲスト出演している。やはりゲストで出演した中尾彬と茅島成美はこのドラマでの共演をきっかけに結婚したという(後に離婚)。中尾といえば池波志乃だが、バツイチだったのである。ちなみに茅島成美は「金八先生」に出てくる国井先生だと言えばわかる人も多いかも。
この作品、6、7年前にCSで放送されたようなのだが、全くノーチェックであった。すでにスカパーには加入していたばずなのだが、記憶にない。また放送してほしいものである。
映画版は61年に石原裕次郎、芦川いづみ主演で公開されているが、テレビ版はヒロインは当然、松原智恵子だが裕次郎の役は何故か川口恒が抜擢されている。川口恒はこれがドラマデビュー作となる。川口兄弟やその母・三益愛子は大映のイメージが強いのだが、恒は流れにさからい?日活の役者になっている(個人的にやはり大映だと思っていた)。本作には四姉妹が登場するが、松原を筆頭にジュディ・オング、小橋玲子、松井八知栄が演じている。特撮ファンなら小橋玲子は「怪奇大作戦」、松井八知栄は「河童の三平・妖怪大作戦」に出演していたといえばわかるであろう。松井はその後、プロボウラーに転身したことでも知られている。
他の出演者だが、大坂志郎、加藤治子、松山省二らに加えて、西尾美枝子、浜川智子(浜かおる)のプレイガールコンビ、主題歌を唄っている舟木一夫もゲスト出演している。やはりゲストで出演した中尾彬と茅島成美はこのドラマでの共演をきっかけに結婚したという(後に離婚)。中尾といえば池波志乃だが、バツイチだったのである。ちなみに茅島成美は「金八先生」に出てくる国井先生だと言えばわかる人も多いかも。
この作品、6、7年前にCSで放送されたようなのだが、全くノーチェックであった。すでにスカパーには加入していたばずなのだが、記憶にない。また放送してほしいものである。