どうも、はるまき虫です。今回はちょっとした番外ということで、タイトルも4.5表記です。本編では紹介しきれないような固有名詞や、歴史等をここでは解説していきます。さて、今回のお話は…。


*「なぁ、ラ・ガーダが今のレッドガードの先祖ってのはこの前知ったんだが、詳細はさっぱりわからないから教えてくれよ。」

あ、まだ彼らの故郷【ヨクダ】を説明してなかったね。さっき散々な目にあったし、休みも兼ねて解説してみようか。

*「それじゃ、よろしく。」



さっそくだけど、これがタムリエル大陸西部にスポットを当てた地図だよ。左上にあるのが【ヨクダ大陸】。ここにレッドガードの先祖に繋がる【ヨクダン】たちが住んでいたんだ。それ以外にも、【レフトハンド・エルフ】っていうエルフ種もいたよ。

*「レフトハンド…左利きか。面白い名称だな。それで?実際ヨクダってのはどんな場所だったんだ?」

ヨクダは今のハンマーフェルよりも乾燥した砂漠地帯で、岩だらけの不毛な土地と言われていたよ。

*「酷すぎるだろ、よく住めていたな。」

でも第一紀792年に大陸の大半が海に沈んでしまったんだ。

*「沈んだ話は前に聞いたが、実際何があったんだ?」

さぁ?

*「さぁ?( ゚д゚)っておい。」

いや、本当に正確な理由は不明なんだ。単に地殻変動のせい…とか。石の魔法使い集団「ヒラディルゲ」が戦争に負けたから、その復讐として禁術使ったら大陸が沈んだ…とか。末期の戦争にて【サカタル】っていう蛇の姿をした神様が召喚されて、大陸を海の下に引き摺り込んだっていう伝説もあるんだ。

*「なんか色々あったんだな。」

ちなみにサカタルの性質は【新しい世界を始めるために古い世界を滅ぼす事】だよ。

*「うーん、絶対に関わりたくない。」

今でも結構信仰されてるからね?


*「それじゃ、ヨクダ発祥の技術とかはないのか?」
凄いのがあるよ。少しヨクダ内の事情に触れるんだけど、あそこでは内戦が度々起きていたんだ。そのせいで、平民たちは皆自衛のために剣を持っていたんだよ。
*「わぉ物騒。」
人々の中には後に【剣の道】と呼ばれる武道哲学を通して、悟りを開く者もいたんだ。これが、今なお受け継がれている【剣の歌】という伝統的な武道に発展したよ。そして、剣の道をならう者たちを【ソードシンガー】と呼ぶようになったんだ。当初は、上流家庭の若い子女から採用されていたそうな。今でも、ハンマーフェル本土に行けばソードシンガーの修行している様を見ることができるよ。

*「ほー。剣術だけじゃなくて精神的な修行も怠らないわけか…。そりゃ強いだろうな。」
ふふふ、ソードシンガーの中にも強弱は勿論ある。そして、最高位に君臨する者だけが使える秘術…なんてのもあるだ。
*「え?今のでも十分強さはわかるんだが…。」
ソードシンガーの最高位は、剣聖を意味する【アンセイ】と呼ばれるんだ。彼らは純粋な意志の力で、自身の魂から剣を作り出すことができる。それを霊剣【シェハイ】と呼ぶんだよ。



厳しい鍛錬を経て、戦の神々に祈りを捧げ、精神統一することで初めて作り出せる代物さ。あと、精神に多大なストレスを与えられている状態で強力なシェハイを作り出せるとも言われているね。

*「習得難易度に見合った強さなんだな。」
ヨクダのアンサイには、自然法則を破壊できるシェハイを作り出した人…がいたとかいないとか。
*「もはや人間ではない( ゚д゚)」
定命の者の領域を超越していたかもしれないね。シェハイから放たれる魔法なんかも、凄まじい破壊力があるそうだよ。もしシェハイの使い手と戦うことがあれば……気をつけてね('ω')
*「そんな事はないだろう、間違いない(フラグ)」

次に、ヨクダの血塗られた歴史を見ていこうか。まずは最初期のレフトハンド・エルフとの戦争から…。
*「いきなり物騒。」

当時のヨクダには、各国の王たちの評議会【ナ・トタンプ】があったんだ。そこで、誰が戦いの先頭となるかについて揉めていたんだ。ところが皆【最良の切り口】を極めていて…まぁ要するに実力が互角で決めづらかったんだ。
*「えぇ…作戦とかじゃなくて、誰が先陣を切る事で揉めたんかい( ゚д゚)」
そこで、霊剣の聖人【レキ】っていう女神が現れて【刹那の陽動】っていう技を生み出したんだ。これで勝者が決まったおかげで、戦争はいよいよ始まったよ。
*「この時点からエルフの勝機が見えない。」

挙句、ダイアグナって神様がオリハルコンの武器をヨクダの戦士達にあげたせいで、エルフとの戦いは…お察しください。
*「そ…そういえば、どうして戦争が始まったんだ?」
さぁ?オリカルクの塔を巡って争った説もあるけど、真実は海の底だよ。

それから月日は流れて第一紀376年頃に、ナ・トタンプは廃止。その結果各地で内戦が多発したよ。
*「ワァ…悲惨。」
次に有名な話は、【トーンの剣狩り】だ。これは、当時の皇帝が自身の帝国を強固なものにするために行った政策だよ。内容は「剣を持つ者はソードシンガーだけ、それ以外の平民はダメ」っていうものだよ。
*「反乱が起きるのをなるべく防ぎたかったんだな。」
なんか豊臣秀吉の刀狩令に似てるね。
*「ごめん何の話?」
それはさておき、剣狩りは確かに反乱防止に役立ったよ。でも、ソードシンガーと平民の間に隔たりを作ってしまったんだ。結局、彼がなくなった後に内戦は再び起こったよ。しかも今までで一番酷かったそうな。


そんな時に現れたのが【フランダー・フンディング】だよ。正確には【フランダー・ド・フンディング・ヘル・アンセイ・ノ・シラ】
*「ごめん何語?」
フンディングは生まれ近くの地名、ノ・シラは高貴な人物やその生まれの者を指し、ヘル・アンセイは彼の称号だよ。
*「アンセイだったんだな。」
フランダーは歴代でも最高格のアンセイだよ。30歳になるまでに90回以上の決闘に勝利して、シェハイも当然習得したよ。60歳には、自分の剣術を円環の書に書き記して、後は余生を山地の洞窟で過ごそうと思っていたそうな。…でも、辞世の詩を作っている最中、かつて自分の同胞であったソードシンガー達に洞窟から引っ張り出されたんだ。
*「可哀想。そっとしてやれよ…。」
そうにもいかない。当時…ヨクダが沈む12年前にヨクダ最後の皇帝【ヒーラ】が独裁政治の邪魔となるソードシンガーを始末しようと企んだ。ソードシンガーはいくら強くても数には限りがあるし、軍団を作る術がなかったんだ。そこで「自分たちのリーダーをあのフランダーにしよう!」ってことになったわけ。彼らはフランダーの息子【ディバド】まで連れてきて彼を引っ張り出したんだ。


ソードシンガー達は【ハッツ山】に麓にて、フランダーと作戦を立てた。そして彼らは、ハッツ山麓の荒野を皇帝の軍との決戦の地としたよ。作戦名は【ハンマーと金床】だ。
*「な、なんじゃそりゃ?」
戦いを7回に分けて、7回目で相手にトドメを刺すって感じだよ。小部隊が自分たちの30倍数が多い皇帝の軍を麓に誘き出して、フランダーの軍勢がハンマーを振り下ろすが如く、一気に叩きのめしたんだ。
フランダー側もかなり戦死した人が多かったけど、皇帝の軍は文字通り全滅。その日だけで30万弱の命が散ったんだ。この一連の戦いを【シンガーの戦い】というよ。

その後の彼らはというと…、シーウィンドにある【アーチ】から、船でこの地を去ったんだ。これこそが最初のラ・ガーダ(戦士の波)だ。
*「最初ってことは、まだあるのか?」
うん、2回目はヨクダが沈む時だね。3、4回目のはタムリエルで起きたある出来事を指すけど。ちなみに、第二波でヨクダの民が最初に上陸した場所がここ(ストロス・エムカイ)だよ。
*「そうだったのか…。」
他の波とかフランダー御一行のその後については、ハンマーフェル本土に行く機会があれば教えてあげよう…。



今回はこれでおしまい。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。次回から本編に戻ります(´∀`)