どうも、はるまき虫です。前回はクラフト認定を終えました。最後に、後援者という人に会いに行きましたが、そこで背後から殴られて気絶してしまう事態に。ナギの運命は如何に!?今回の冒険記録はタムリエルではない何処かから始まります。



(どこかの地下)

*(………う…うん?)

*(お…俺はどこに連れて行かれているんだ……目の前の男は誰なんだ…?)


*(何!?俺の前にいたヤツが刺し殺されてしまったぞ…次は俺の番か…!?)

*(くそ!身動き一つとれねぇ…こ…ここまでなのか…ッ!)


グサッ


*(!?………意識が…遠のいていく…引き摺り込まれ…る…。)





*「…………う…うーん…。」

あ!気がついたかい?それにしても、とんでもない事態に巻き込まれたもんだね。


*「なんか誰かに連れて行かれて…ナイフでブッ刺されたんだよな。目が覚めたらこんなところに…なんで?( ゚д゚)」

結論から言えば…君は魂を奪われて、オブリビオンに連れて行かれたんだ。

*「は!?」

詳しい事は後だ。今はまだ正気を保っているけど、いずれ本格的に精神を破壊されてしまう。奴隷にされる前にここから抜け出さないと!

*「あ、ああ!とにかくマズイ状況なのは理解した。とは言っても……。」


*「鉄格子だぜ?炎のムチで焼き切れるかどうか……ん!誰だ?」


?「おっと!大丈夫?  あたしはリリス。……(ガシャン!  まだ戦う力が残ってるといいけど。 あんたが必要になるわ。」


*「ひょえ〜!斧で鉄格子を破壊したぞ…!」

この人は……!!!

*「知ってるのか?」

多少はね、色々有名だから…。でも、今は説明する暇がない。とにかく彼女について行くんだ!


*「あれ、人が倒れているぞ。」

人ではないね。あれはドレモラ、最も有名なデイドラと言っても過言ではない。

*「デイドラだと?…あ、ここはオブリビオンだったな。なんかトゲトゲした鎧を着ていて、頭にはツノが生えている…よく見るとおっかない見た目じゃないか…!」

ドレモラは知性がある、軍隊を構成したり…君のような定命の者が使えないような魔術を操る程度にはね。あと、彼ら種族は武人派な者たちが多い。

*「でも、今まで出会ったデイドラの中では会話できそうだな。」

あ、重要な事を伝えてなかった…。彼らデイドラに、君たちの倫理観が通用するとは思わないようにね。だから、前にも言ったけど善悪がつけにくいんだよ。

*「じゃあ、結局出会ったら命懸けの戦いになるのか?」

そりゃ、彼らからすれば囚人が逃げているようなものだからね。とにかく、対話とかバカなこと考えずに、見つかったら倒してしまうんだ!大丈夫、大半のドレモラは下級兵士だから。

*「おうよ。リリスがピリピリしてるし、先を急ごう。」


*「ぐぬぬ、どうやら脱走がバレてるみたいだな。他の人たちが扉を押さえているけど…大丈夫なのか!?」

リリスのために命懸けで足止めをしてくれている。君はとにかく走るんだ!


*「いきなり出てきたが、コイツは幽霊なのか?」

いや、ある種の幻影だね。本人はまた別のところに囚われているそうだ。そして、彼は君を助けられるらしいね。

*「リリス曰く、過去と未来を見れるそうだ。預言者は俺に何をして欲しいんだろうな?それに、俺を【面影】と呼んでいたが…。まず、色々リリスに聞いてみるとするか。」


*「預言者が囚われている場所に行くには、監視装置であるセンチネルを破壊しないといけないのだな。」

デイドラ側も預言者の脱走を警戒しているようだね。


*「俺をこんな目に遭わせたヤツは、マニマルコとかいうヤツらしいな。それと、虫の教団……ん?前に虫の王って名を聞いたことがあるんだが、その二つ名の持ち主がマニマルコなのか!?」

その通りでございます。虫の王マニマルコ事実上デイドラがタムリエルに干渉できるようにした元凶と言っても過言ではない存在だ

*「ぐぬぬ…俺にナイフを刺したヤツがおそらくマニマルコだろうな…。ここから脱出したらヤツが率いる虫の教団に一泡吹かせてやりたいぜ!」


*「なんか、やけにでかいヤツがいるぞ。…ドレモラなのか?」

あれはシヴキンドレモラズィヴィライハイブリッド種。デイドラの中でも特段に残忍で、定命の者の魂を好んで収集し、ドレモラを格下の存在と見下している

*「ズィヴィライ?」

ドレモラと性質は似ているけど、見た目はシヴキン並みにデカい。決定的ドレモラと異なる点は、絶対的な服従を嫌うことだよ。だから大半の個体は単独で行動している。


*「ぐぬぬ…ハイブリッド種なだけあってかなり強いな。」

君と同じように炎のムチを操れる、得意技を自分が受ける気分はどうだい?

*「めちゃくちゃ熱い、こりゃガードしないと吹き飛ばされるな…!」


*「よーし、ようやく外か………なんだこの景色は…!?」

ようこそ、企みの神【モラグ・バル】が支配するオブリビオンの領域【コールドハーバー】へ!

*「禍々しすぎるわ。」


*「あ、人間もいるんだな。おーい!……あれ、聞こえてない?もしもーし?」

無駄だよ、彼らは魂を奪われた挙句…精神が壊されて完全に奴隷と化してしまったんだ。

*「うわあああ!白目だ…それに皮膚もまるで死人のようだ…。」

実際、死人だからね。あと、君も魂がないから死人のようなものよ?

*「こんな目には遭いたくない!先を急ぐぞ!」



*「なんか、でっかい目玉みたいなモノがあるけどこれがセンチネルだな。…どうしようか……叩いたら壊れるかな?(バコーン   あ、壊れた。脆っ!」

何はともあれ、これで先に進めるね。



*「道は開いた。預言者の監房へいざ行かん!!」




*「何だとーー!!」

がっつりバレてたね。


*「どうやら、キャドウェルっていう変人が抜け道を知っているかも…だとさ。」

彼はコールドハーバーじゃ英雄的な存在らしいね。生前は、さげすまれてタムリエルから追放されたけど。

*「何かあったのか?」

今は知らなくていいんだ。会ったら、狂気じみた変人って思うだろうけど、ここじゃ凄く頼りになるよ。


*「あぁ、これは確かに変人だな。見た目こそ魂なき者だが、優雅にリュートで弾き語りしてやがる…。」



*「キャドウェル曰く、地下墓地を使えだってさ。罠と獣やらが待ち構えているそうだが、ちゃんと預言者の監房へは行けるらしい。」

彼ほどコールドハーバーに詳しい者はいないから、信用して大丈夫だよ。それに罠と獣ぐらいなら、今までと大して変わらないさ。


*「青い炎だ!旅の祠でも似たようなモノを見たが…普通の炎と違うな。熱いようで冷たい。」

冷炎デイドラの炎とも呼ばれる特殊な炎だ。魔法の創造物に命を吹き込んだり、デイドラの機械や魔術にも利用されるんだ。君ら人間だって、料理や暖をとるとき炎を使うでしょ?デイドラだって炎を使うんだ、用途は少し異なるけどね。


*「ん!なんか腹の立つ顔があるな、踏みつけてやる。」

それ、この領域の主【モラグ・バル】の顔だよ。

*「はうわ!((((;゚Д゚)))))))」

よーく見るとデイドラ文字が刻まれてるね。

………ところどころ文字が逆さになってるけど、要するに【MOLAG BAL、COLD HARBOR】…彼の名前と支配領域の名称を書いているだけだ。

*「自己主張が激しい。」


*「見つけた、あれが預言者だな…!でも、魔法で拘束されてるぞ…。」



FEAR(畏怖)、DEATH(死)…ただの拘束ではなさそうだね、早く助けないと。


*「リリスさんが預言者の身代わりになって救出するらしいが、他の選択肢はないのか?」

生きている人間は預言者、リリス、君しかいない。君は預言者をタムリエルに帰す使命がある。ここは彼女を犠牲にしないといけない…でないと、モラグ・バルの野望が現実になってしまう!

*「……わかった。やって来るドレモラ共を叩き潰して、装置を起動しよう。」


*「魔法陣が作動した!……あぁ!リリスさーん!!」


*「あんたが預言者か…。そ、それよりもリリスさんは大丈夫なのか?」


預言者「〈面影〉よ、そう(救出)できればいいのだがな。 だが約束しよう。ここを脱したらすぐに、彼女を救出する道を探す。」


*「何故、俺を面影と呼ぶ?」


*「星霜の書の予言…? 想像した姿ではなかった…ってちょっと俺を貶してないか?」

まあまあ、それより早く先を急ごう。預言者が言うには、アンカーの係留地からタムリエルへと帰還できるそうだ。場所はこの監房のすぐ先だよ。

*「アンカー?」

ダークアンカーのことだね。デイドラの機械みたいなモノで、そこから放たれる鎖を用いてタムリエルの大地をコールドハーバーへと引き摺り込む目的がある。いずれは全世界をもね、これがモラグ・バルの野望でもあるんだ。

*「えげつないし、野望の規模もでかいな…!そんなモノを使って本当に帰れるのか?」

それについては間違いない。デイドラもアンカーを経由してタムリエルへとやって来る個体がいるからね。


これがダークアンカー、ここからタムリエル各地に設置された【ドルメン】という石の祭壇目掛けて鎖が放たれるんだ。ドルメンの設置も虫の教団が関係しているよ。

*「ぶっ壊したいところだが、今回俺たちが使う側だから仕方がないな…。」


*「な…何だお前は!」

コイツこそがモラグ・バル!幻影とはいえ凄まじい迫力だ…!

*「完全に俺たち定命の存在を見下してるな…。腹立つ野郎だぜ。」

相手はデイドラ公、今立ち向かっても、息を吹きかけるだけで君を吹き飛ばせるような存在だ。


*「うおおー!とんでもないバケモンを召喚してきたぞ!?」

骨の巨人だね。骨の兵隊ならいつでも簡単に作れる、貴様の始末なんぞこれで事足りるわ…ってところかな?

*「ほう、粉々にしてヤツの顔面に叩きつけてやろうか?」


*「ドラゴンナイトの底力を見せてやる!」

おお、竜騎士団旗!灼熱で相手を焼き焦がして体力回復を阻害させる大技だね。

*「これでトドメだッ!」


*「モラグ・バルも姿を消したな、俺たちを逃すとは随分余裕なものだな。」

今回は企みの神の気まぐれを、ありがたく受け取ろう。さて、預言者曰くこのままでは君のニルンにおける肉体が存在していないから、スカイシャードで再同調する必要があるみたいだね。

*「バルフィエラ島の一件といい、スカイシャードって便利な代物なんだなぁ。」

欠片は彼が召喚できるらしいから、いつもと同じように力を吸収しよう。


*「かっこいい詠唱が始まった。」

ポータルが高いところにあるから、上昇魔法を使ってくれるようだね。ささ、早くタムリエルへ戻ろう!


*「わわっ!なんか気分が…うげぇ気持ち悪!ポータルはまだなのか!?」

贅沢なヤツだねぇ。……そういえば、預言者はポータルの行き先を何処に決めたんだろう?

*「え、ダガーフォールじゃないのか?ちょっ、おー…………」



預言者「危惧してていた通り、俺達は異なる場所にたどり着いてしまった。……俺はリリスの勇敢さに報いる方法を探す。 モラグ・バルの怒りに屈して、彼女を見捨てることはできん。


*(なんだ…頭に直接語りかけているのか…?)


預言者「次にいつ再開できるかは予知できん。今は無理だ。だが我等はまた会うだろう。 成し遂げるべきことはまだたくさんある。…… 慌てるな〈面影〉よ。我等の世界は危機に晒されている。 モラグ・バルの脅威はタムリエル全土に遍く及び、混沌がその影に広がっている。  危機に晒された大地は様々な形に変わる。不意を突かれぬようにな。 」


*(ああ…また会える日を待っているぜ…。……お、身体が動かせる……タムリエルに戻ってきたのか?)




今回はこれでおしまい。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。