翌朝、僕はPipーBoyを開いてカレンダーを見た。もう2289年1月1日になっていた。もうこれだけ日数が経過していたのかと驚いた。ヌカ・ワールド再建からASAMセンサーの普及を目指して活動し続けていたのでゆっくり見る事がなかった。新年を迎えた事で気持ち新たにコモンウェルスの為に頑張り続けようと僕は思うのだった。
その後、僕はオープン・バーと見張り台の様子を見に行くと、オードラさんがオープン・バー、見張り台ではボビーさんが働き始めているのを目撃した。
再出発が軌道に乗っていると感心していたら、X6がしつこくジェット依存は止めたのかと聞いてきた。そのやり取りでげんなりしたボビーさんは悪態をついた。オードラさんはジェットを治療目的で使用していたので、しつこく聞く事はしなかった。ノックスさんもサンクチュアリヒルズに住んでいるから安定しているのもあると思う。
僕はX6を叱り、ボビーさんに謝罪した。新年が明けたばかりなのに不和を生むような事をしてほしくないよ...。
薬を奪い返せ!
気持ちを切り替えてPipーBoyからワークショップを呼び出して起動して、オープン・バーと公園の所に街灯を複数設置した。場所が暗いと憩いの場としても商売の場所としても楽しめないからね。
設置が終了した時にレイダー風の服を身にまとったグールの男性に声を掛けられた。僕が休んでいる間に、無線ビーコンを辿ってサンクチュアリヒルズに来たようだ。
彼はカルネ・アサ―ダという名前らしい。今はそれだけが重要で、隠れる場所を探していると言った。サンクチュアリヒルズは防衛力も高く、食料や水、寝床も豊富故に無線ビーコンの誘いに乗る事にしたと言った。
それと薬を売って生計を立てていると教えてくれた。痛みを和らげ骨折を治すならスティムパック、機械や技術的な事ならメンタスを使うと効能を説明して自分は怪しくないとアピールした。
その後、カルネは仕事をしてくれないかと依頼してきた。自分はしばしば誤ったタイプの輩、つまりはレイダーの類から注目を集めてしまい、困っているのだと説明した。自分は多くの熱気に対応出来るが、グールじゃ手に負えない事もあると嘆き、そこへ僕達に依頼する事を決めたのだと言った。
次にカルネは以前自分の住処としていた所をレイダー達に追い出された挙句に「ブツ」を巻き上げられ、こっぴどくやられたと説明した。だが、隠したブツを取り戻してくれれば、自分はここの人達の力になろうと言った。
心配しなくても見返りはいいぞと前置きし、僕達が助けてくれたならば自分はちゃんとサンクチュアリヒルズの力になるとカルネは言った。
どうしようかと僕は迷った。過去にクックさん主導ではあるが、マロ―スキーさんが扱っている薬物を強奪する作戦に加担した事があるのだ。その後始末で結構大変だった。同じ事になるか不明だが、用心のためにZ1をサンクチュアリヒルズに残す事にした。サンクチュアリヒルズを案内する体裁でカルネが何か不穏な事をしないか監視するのだ。
問題ないならばそのまま住んでもらって問題ない。X6に任せようと思ったが、Z1の方が分け隔てなく接するから適任だと思った。
僕もこれでもサンクチュアリヒルズを発展させていく責任者となった。それを全うする事が出来るか分からないが、出来る予防はしっかりやっておくべきだと思うのだ。ボビーさんの件と180度対応が違うと指摘されるとは思うが、念のための用心だ。皆を護っていかねばならないからね...。
そして、僕とX6はカルネの指示した場所へテレポーテーションして向かうのだった。
カルネ「サンクチュアリヒルズを教えて周ってくれるのか?ありがたいが、俺としちゃあ人造人間じゃない方が良いがなぁ...」
Z1「お気持ちは理解出来ますが、どうかご理解下さい。その代わり、きちんと教えて周りますので...(ここは任せて下さい、エルドリッチ管理官)」
パーマー「しっかりZ1が案内致しますので、安心して見て行って下さい(頼むよ、Z1)」
X6「では、向かいますかご主人様(私としては接待よりも任務の方がやりやすいですからね...)」
カルネが以前の住処としていた場所は依存患者の巣窟だった。確かにレイダー達の巣窟と化していた。彼の話通りというわけか。案外、問題なかったのかもしれない。悪いことしたなぁ...。頼まれた仕事をしっかり完遂し、疑ってしまった事による無礼を償おうと思う。
まずは外周部は僕がステルスフィールドを起動して近付いてアクセラレーターでレイダーやアタックドッグを殺し、内部にいたレイダーはX6が隠密行動で近付きつつ、アクセラレーターで殺した。
その後、スチーマー・トランクからカルネの薬品を見つけ、それを回収した。僕達はテレポーテーションしてサンクチュアリヒルズに戻るのだった。
戻るともう夜中だった。カルネさんは僕達を征服者のご帰還だと大仰に褒め、報酬を受け取る準備は出来たかと言った。Z1にそれとなく聞くと、彼は不穏な事は一切せず、サンクチュアリヒルズ観光を楽しんでいたという。やはり、僕が疑っていただけだったのだ。
僕は反省しつつ、カルネさんは手伝ってくれて嬉しい限りだと言いつつ、報酬として200キャップくれた。疑ったのに報酬をくれるなんて頭が上がらない。今後も何かあったらしっかり手助けしようと僕は思うのだった。
カルネ「サンクチュアリヒルズをしっかり散歩させてもらったよ。しかも、きちんと仕事を全うしてくれたようで何よりだ。ほら、報酬の200キャップだ。またやりたいものだな?」
Z1「カルネさんは好奇心旺盛で、ASAMセンサーにも興味を示されていたんですよ(エルドリッチ管理官、彼は特に不穏な様子は見せませんでした)」
パーマー「ありがとうございます、カルネさん!今後ともサンクチュアリヒルズで協力して生きていきましょう!(変に疑って申し訳ない事をした...。今後は気を付けないと...)」
X6「我々にかかればレイダーなぞ物の数ではありません(とはいえ、カルネに裏が無かったのは以外でしたが...)」
本を収集せよ!
カルネさんの仕事が一段落して、一息ついたところにB.O.Sの装備を身に纏った男性に声を掛けられた。彼はチャールズ・ベイカーという名前らしい。見た通りにB.O.S所属だ。僕の事も何処かで知ったらしく、無関係の間柄ではないがと言いつつも言葉を濁した。手短に言えば、僕の力を借りたいのだという。
僕がネオ・インスティチュートの管理官になっている事も知っているのだろうか?人造人間のエルダー・マクソンによりインスティチュートとの戦争は停戦へと漕ぎ付けた。
納得していない、というか現在進行形で憎悪している筈のB.O.Sの隊員が僕達がいる所まで来るとは思えない。この前のB.O.Sナイト2名が撤退がてら監視に来た事があったが、代わりの人員だったろするのだろうか?
チャールズはそういう因縁の話はせず、本当に重要な事は結局は何なのか?と僕達に疑問を投げ掛けた。大戦前に歴史上最も重要な物は何なのか?それは図書館だと言った。アレクサンドリア図書館だ!と彼は説明した。歴史上の最大の損失だと嘆き、正直言って我々はもっと早く地獄に落ちてい合たかもしれないと言った。これをボストンから再建すべきだと自分の考えを述べた。多くの歴史があり、大量の本があるからだと。
アレクサンドリア図書館とはプトレマイオス朝時代(紀元前305年~紀元前30年)からローマ帝国時代(紀元前27年~1453年)にかけ、エジプトのアレクサンドリアに設置されていた図書館だとチャールズは教えてくれた。歴史の元凶をしてくれるとは思わなかった。彼はとてもいい人だとこの段階で理解出来た。
それとチャールズは僕の関心事に興味があると言い、B.O.Sだけでなくボストンを助ける事に興味があるようだと僕を分析した。そう分析してもらえるとは思わなかった。それもB.O.Sの隊員の1人にだ。彼の分析に答えられるように頑張らなければと僕は思った。
次に本題に入る事なった。チャールズは今の時代は子供の頃に誰にでも教えられるものというよりは、贅沢なものだと言った。しかし、それ自体が芸術である漫画の他に小説も存在したし、ノンフィクションの物語だけでなく、フィクションの物語等と具体例を挙げた。
その後、チャールズは全ての本を必要としているわけではないと言った。適切な情報があるものだけでいいらしく、ウェイストランドで見つけたものを纏めて手伝う事が出来ると彼は言った。共にコモンウェルスの為に、何かを為そうと彼は協力関係を持ち掛けた。長い間持っていなかった何かを、共に真の図書館を築こうと彼は理想に燃える目で言った。
チャールズ「共にコモンウェルスの為に、何かを為そう。長い時間持っていなかった何かを。共に真の図書館を築こう」
パーマー「...分かりました。私で良ければ尽力します!」
Z1「B.O.Sがエルドリッチ管理官に協力を申し出るとは意外でしたね...」
X6「...(相手はB.O.S。ご主人柾の寝首を掻くなんて真似をしなければ良いのですが...)」
少なくても基礎を築く事は出来るし、全ての本が必要って訳ではないとチャールズは言った。ここの入植者達は私がB.O.Sに持ち帰る必要のないものを保持していると彼は分析した。
そこで僕はどういう本を必要しているのかと尋ねた。チャールズは産業の中心であったボストンに散らばった技術書を集めていると言った。
設計図やプログラミングマニュアル、ロボット工学のマニュアル等のそういったものだと説明した。ボストンは科学技術の中心地だったんだから、集められるものは集めないとねとチャールズは重ねて説明した。これ等の情報を悪用でどれだけ被害が出るか言うまでもないだろうと強調して言った。100%インスティチュートの事を言っているよね...。ズバリだもの...。
そして、集める本の詳細を詰める事となった。集めるのは5冊分。学校や図書館の他に本屋が点在してある筈なのでそこを探すようにと言われた。5冊集めたら私と一緒に置いてくれとチャールズは言った。そこから我々はコモンウェルスを良い方向に変える始まりとなると彼は力説した。
本来ならば戦争し、何方かが滅びるまで殺し合う間柄であるが後世に良い物を残したいという話には大いに賛成だ。少し休んでから本探しを行おうと思う。
僕達は本を探すためにボストン公共図書館へとテレポーテーションした。ここならば多くの状態が良い本が見つかると思ったのだ。入り口を通り過ぎる時、X6はライオンのブロンズ像を見て実際は印象深いクリーチャーだったに違いないと呟いた。
いや、クリーチャーじゃなくてれっきとした肉食動物なんだけどね...。大き目のブロンズ像だからこれ位のサイズの動物がいると錯覚しちゃったのかな?何となくお茶目だなと僕は内心思った。
その後、状態の良い本を探してみたが思いの外大変だった。最終戦争で戦争の余波や混乱等で本や業界紙が焼けたり、破損した状態の物が多かったのだ...。パイパーとここを訪れた時、スーパーミュータントとの戦いで巻き添え被害的に破損させてしまったかもしれない。勿体ない事をしてしまったかも...。
それでも根気強く探すとトイレで1冊、本棚に1冊、勉強机で1冊の合計3冊を発見した。本棚と勉強机は分かるけどトイレって...。随分昔は新聞紙をトイレに持ち込んで読む人がいたらしいけど、良くないよね...。まぁ、持ち込んだのは戦前の頃だから今更だし、インスティチュートに加担した僕が指摘するのもおかしいし...。
本探しの最中、Z1がガンナーの服を着た男性の死体を発見した。失敬して懐を探すと、ダーレンという名前だと分かった。ボストン公共図書館に目ぼしい物なんてあるのだろうか?やるとすれば居住地をレイダーと同じように襲ったり、戦力になりそうな武器の収集位だろうから彼はガンナーではないのかもしれない。
本を探す過程でX6は本から学ぶのは効率的ではないと言っていた。そういう問題じゃないよと反論した。どんな内容でも読む事で想像力や考える力を養うんだ。僕は勉強は出来る方じゃないけど、その効用はそれなりに理解出来たからね。
ネオ・インスティチュートでも読書を流行らせれば何かが変わるきっかけになるんじゃないかと僕は内心思った。地上も地価の人々と変わらずに生きており、文化と営みがあると理解する下地になるのではないかと思うのだ。
その後、本を探す過程で起動しているターミナルと図書館保管室の鍵を発見した。その他にヘヤピンを発見したので貰う事にした。鍵は弾薬やスティムパック等の回復用の物資が保管されているかもしれないので持っておこうと思う。
次はターミナルを覗く事にした。これはギブンズ館長のターミナルとあり、その中にはギブンズのログ 5月3日の項目やギブンズのログ 5月27日の項目、ギブンズのログ 6月13日の項目やギブンズのログ 8月5日の項目、タレットのコントロールの項目やプロテクトロンコントロールの項目の6つの項目があった。
1番目はギブンズのログ 5月3日の項目だ。状況はどんどん悪くなっているが、今日は数冊の本を見つける事が出来たとある。本をスキャンしている時、ダーレンがシェルビーに「アーカイブを圧縮して、ここを出るべきだ」と言っているのが聞こえたとあり、奴の頭をぶん殴ってやろうかと思ったが、諦めて逃げ出したいという彼を責める事は出来ないとギブンズ館長は考えたようだ。
状況は悪く、仲間を何人も失ったと振り返った。だが、価値のある事だと思わないか?と自問自答した。つまり、この機械に保存された知識を我々が守らなければ、他に誰が守るんだ?と再び自問自答して締めくくってあった。
ギブンズ館長という名前の人物がダーレンやシェルビーという名前の女性と共にボストン公共図書館で本を収集していたらしい。アーカイブを圧縮する作業を繰り返し、戦前の知識を保全して後世に残していく事を意義としていたようだ。
だが、生き残ってこの作業を続けていくのは至難の業であり、ダーレンがや辞めたかった事にギブンズは殴りたい程に腹を立てながらも、責める事は出来ないと怒りを呑み込みながらも、戦前の知識保全に心血を注ぐと意気込んでいた様子が伺えた。
正直言って、インスティチュートがやって来た事よりも遥かに意義があると思う。今までの諸々が間違いであり、憎悪も根深いのだ...。ギブンズ館長やダーレン、シェルビーのような真に意義のある事が出来るようになるまで僕自身がそれを証明させていかねばならないと思った。
2番目はギブンズのログ 5月27日の項目だ。好きな時に出ていって構わないと伝えたとあり、ここに留まれと命令する事は出来ないとギブンズ館長は胸中を明かした。ここでしている事を信じられないなら、せめて邪魔しなければそれでいいとあった。全てを集められないなら、何の意味があるんだ?と自問自答しながら締めくくってあった。
ギブンズ館長はここの仕事に異議を見出せないなら、出ていった方が身のためだと仲間に伝えたようだ。出ていかないにしても邪魔しないように釘を刺したらしく、全部の本をアーカイブに圧縮するまで諦めず、やり遂げなければ何の意味があるのかと思う位には秘めた熱意を感じられた。
3番目はギブンズのログ 6月13日の項目だ。また仲間を失い、シェルビーも失ったと辛い現状を吐露する書き出しから始まった。彼女を失って哀しいが、彼女はああするしかなかったと思うと振り返った。ここでしている事は重要な事であり、まだ沢山本が残っていると課題を述べた。この知識が未来の人類の救いとなり、我々の手に掛かっているんだと締めくくってあった。
アーカイブの圧縮はかなり時間が掛かる作業であり、その過程で仲間をどんどん失ってしまう苦しみに苛まれていたようだ。本の知識を保全する事が未来の人類の支えとなり、自分達の手に掛かっていると最後までやり抜く考えだった事が伺えた。
このターミナルを読んでいて、彼等の行いは本当に意義深い事だと思う。僕も彼等のように出来るだろうか?無理かもしれないが、諦めずに頑張らなければならないだろう。
4番目はギブンズのログ 8月5日の項目だ。これ以上はロボットの修理は出来ず、少なくとも1日に1回はスーパーミュータントに攻撃されると現在の苦境を説明した。助けが来なければ全滅させられるのは時間の問題であり、これが最後のログになるかもしれないとギブンズ館長は書き綴った。
もしそうなったらこれを読んでいる人に頼みがあると言い、データルームのコンピュータに保存した情報を守るために力を貸してほしいとギブンズ館長は遺言という形で申し出た。このターミナルの後ろに倉庫の鍵があり、そこには有効活用出来そうな物があると説明した。もし、頼みを聞いてくれたならそれを使ってほしいと締めくくってあった。
プロテクトロンやタレットを修理していたのはギブンズ館長達だったようだ。最終戦争から210年以上経過して修理せずに稼働している場合もあるが、通常なら修理やメンテナンスをしている筈だ。彼等が頑張って修理していたのだ。それと図書館保管室の鍵は戦いの為の物資が保管されている事がこのターミナルを読んでいて分かった。これからの為にも有効活用しようと思う。
ギブンズ館長達の活動は本当に意義深いものだったと改めて思った。僕は彼等に対して敬意と哀悼の意を表した。
5番目と最後の6番目のタレットのコントロールの項目やプロテクトロンコントロールの項目は特に使う予定はないのでそのままにしておく事にした。
僕達はそのままデータルームに向かった。そこでは状態の良い本が3冊あったので入手した。そして、ギブンズ館長と思われる男性の死体を発見した。最期までデータルームを守り切ろうとしたのだろう。彼の勇気に僕は敬意を表した。
しかし、データルームの状態を確認すると、完膚なきまで破壊され尽くされていた。恐らくギブンズ館長との戦いの際にスーパーミュータント達が辺り一面を壊して回ったのかもしれない。ホロテープによるコピーも取れそうになかった。
残念ながらギブンズ館長達の悲願は達成出来なかった事になる。彼等のように出来るかは不明だが、チャールズさんに協力する形で本の知識を保全していこうと思う。
その後、図書館保管室の鍵を使ってドアを開けた。そこにはボトルキャップ地雷やステルスボーイ、即席ポテトやソールズベリーステーキ、救急箱にはスティムパックやRAD-X、弾薬ボックスにはガンマ弾や10mm弾、ダッフルバックには38口径弾やステルスボーイ、スチーマー・トランクには10mm弾や10mmオートピストルがあった。僕達はそれ等の物資を頂戴した。
帰り際に僕が話した想像力の話をX6は振り返った。彼はピンと来なかったし、釈然としない様子だ。僕は一瞬思案した後、ボストン公共図書館に入った時にライオンのブロンズ像を見て印象深いクリーチャーだったに違いないと彼が呟いていたのを僕は例に取った。
想像力を深め、知識を広げるのが本から学ぶという事なのだと僕はX6に教えた。まだ彼は理解出来ないという仕草をしたが、これはゆっくり学んでいくしかない。それは僕も責任を持って取り組もうと考えた。
Z1は納得し、小説で読めそうな状態の本を1冊持って帰りたいと申し出た。僕は許可を取って待つ事にした。本の管理や権利関係は戦前の時とは違うし、亡くなったギブンズ館長達には悪い事をしてるとも思う。さっきも述べたがチャールズさんと協力する形で知識保全していこうと考えているので、その意思と行動を引き継いでいけるとは思う。
X6はコモンウェルスのテクノロジーとして運用するものなんですね?と頓珍漢なことを言った。僕はどう伝えるべきか悩んだが、読書とは違う視点を得るための訓練と答えた。それを苦に感じることなく楽しんでやるのが読書だと思うと付け加えた。彼はまだピンとこない感じではあるが、幾分か納得した様子だ。そう、少しずつ前進していったらいいんだよ。僕もきちんと責任を以て付き合うからね。
パーマー「説明書やマニュアルを読むような感じじゃないんだ。気楽な感じで始めたらいいんだよ。そこで何か気付きや想像力を得られたら読書としては成り立っていると僕は思うんだ。小説とかがやり易いかもしれないね」
Z1「...成程。気付きや想像力を得る、ですか...。私も読書をしてみようと思います。何か1冊持って帰ろうかと思います!」
X6「では、これはコモンウェルスのテクノロジーとして運用するものなんですね?」
パーマー「まぁ、テクノロジーとはいかないまでも自分の知識や想像力を深めたり出来ると思うんだ。分かりやすく言えば違う視点を持つ事が出来るようになる訓練、とかね?それを苦に感じることなく楽しんでやるのが読書だと僕は思うんだ」
そして、僕達はサンクチュアリヒルズにテレポーテーションして戻った。状態の良い本を5冊分チャールズさんに手渡した。彼はとても喜び、1冊あたり50キャップとして合計250キャップを報酬として支払ってくれた。本だけでこんなにくれるとは思わなかった。
その後、また状態の良い本を見つけたら同じように1冊当たり50キャップを支払うとチャールズさんは言った。それと今度は漫画を見つけたら持ってきてほしいと彼はお願いしてきた。それ位お安い御用だ。見つけたら彼に手渡す事にしようと僕は思うのだった。
チャールズ「他にも本を持ってきてくれたら、1冊で50キャップで買おう。あと...漫画を見つけたら送ってくれないかい?」
パーマー「了解です。見つけたらチャールズさんの所に持ってきます!」
Z1「裏が無いのは分かりましたが、大丈夫でしょうか?」
X6「意図は読めませんが、危害が加えられなければ問題ないでしょう(まぁ、そうでなかったならば私は容赦しませんが...)」
チャールズさんはどういう意図で僕達に近づいたのかは今でも分からない。エルダー・マクソンの真相を何処かで知って僕達に復讐の機械を伺っているのか?人造人間のエルダー・マクソンの命令を本気で信じてインスティチュートとの戦争を止めたのか?それとも知識保全を目的としてB.O.Sの任務と別で行っているのか?
どちらもあり得そうで違うのかもしれない。僕達は復讐され、滅ぼされても仕方がない事を数限りなくしてきた。組織を刷新してネオ・インスティチュートへと変えた所で消えようがない大罪ばかりだ。
チャールズさんが復讐を望むなら僕はそれを受け止めなければいけない。僕は管理官であり、責任者なのだから。それまでに僕の命だけで済むレベルまで贖罪を果たしていかねばならない。その考え自体が傲慢なのは百も承知だけどね...。
肥料袋を収集せよ!
チャールズさんの仕事が一段落した後、オープン・バーの方から声を掛けられた。カウボーイハットが似合う髭が濃い男性だった。彼はサイラス・キャナリーという名前らしい。サンクチュアリヒルズの事を聞いてきたが、見る限り印象的だと言った。
まぁ、色々訳ありな人も多いし、ライダブルボットなんていう巨大ロボットもあったり、未知のASAMセンサーを試験運用している場所でもあるからね。困惑しても仕方がない。
サイラスは話を続けた。昔は農場と家族を持っていたが、自慢のショットガンでレイダーを撃っていると言った。僕はこの話を聞いて、彼は農場と家族をレイダーに無慈悲に奪われたのだと理解した。だから、復讐としてレイダーをショットガンで撃ち殺して回っているのだと。
僕はサイラスを慰めた後、彼は落ち着きを取り戻し、もう一度農場を持ちたいと言った。その為の肥料が3袋欲しいと言った。それならば問題ない。旅や治安維持活動で必要分はもう入手済みだ。僕はPipーBoyから肥料袋を3袋を出して彼に渡した。
サイラスはすぐに手に入るとは思わなかったらしく、とてもビックリしていた。まぁ、PipーBoyの物質変換装置で物資を引っ張り出す場面は驚いても仕方がないと僕は考えた。本当にこういうのってオーバーテクノロジーだもんね...。
いちいちそういう風にして出すのも億劫だから、スチーマー・トランクを複数用意して今まで入手した物資を纏めて保管しようかなと僕は思った。そうすればPipーBoyに入れられる容量も空くからね。
その後、サイラスさんは私が失ったものに代わるものは何もないが、サンクチュアリヒルズで再起するチャンスだと感慨深げに言った。
続けてサイラスさんは自分は口数は少ないが、許してほしいと弁解した。僕には借りがあるので、最善を尽くすと言った。僕には本当に勿体ない言葉だ...。彼の期待に応える為にも頑張らなければならない。
サイラス「私は口数の少ない男だ、許してくれ。だが、君に借りがある事は分かっている。だから、最善を尽くすよ」
パーマー「勿体ないお言葉です。私も貴方の助けになれるように頑張ります」
Z1「サイラスさんが再起されて何よりですね」
X6「農場のノウハウがある人材は今後必要不可欠です。それにレイダー相手に躊躇しないのは旨味ですからね」
その後、ASAMセンサーがチャールズさんとサイラスさんの事をスキャンしてフランクリンさんの時のような提案を2つ出してきた。
1つ目はチャールズ・ベイカーの高床の小屋という名前の建物のプランだ。彼の好みをスキャンした結果、2×2住宅用建築プランを用いて高床式の家を提案してきた。
湿気や害虫から住居を守り、通気性を高める事が高床式の強みだと以前ネイトさんから聞いた事があるのを思い出した。チャールズさんは図書館を築く為に高床式の家を欲したのだろう。好みの家の方が落ち着くと思うので、きちんとASAMセンサーを使って建築しようと思った。
最後の2つ目はサイラス・キャナリーのアウトドア愛好家という名前の建物のプランだ。チャールズさんの時と同じく好みをスキャンした結果、2×2住宅用建築プランを用いて平屋を提案してきた。
ワンフロアで生活は完結し、家事効率や家族のコミュニケーション、将来の安心感が平屋の強みだと同じくネイトさんから聞いた事があるのを思い出した。農作業に移りやすく、アウトドアに重きを置いたサイラスさんの好みに合った家だと僕は思った。チャールズさんの時と同じく、きちんとASAMセンサーを使って建築しようと思う。
サンクチュアリヒルズも戦前の頃といかないまでも大所帯になった。彼等の期待に応え、助けていこうと思うのだった。







































