2010/6/18
問題!A,Bに共通する点は何か?
A セミ、トンボ、カブトムシ、カマキリ。
B ゴキブリ、ハエ、シロアリ、アメリカシロヒトリ。
Aは、夏休みに小学生が昆虫採集する代表的な昆虫です。
Bは、害虫の代表選手です。
では、両者に共通するのは?
正解は、どちらも篠永哲・林晃史両氏によって食べられた「虫」です。
『虫の味』
篠永哲・林晃史著 八坂書房
なんとも悪趣味というか物好きなというか、彼らはありとあらゆる虫
について、調理法や食味など料理指南書よろしく書き連ねています。
想像するだけで気分が悪くなるような虫の料理も、両氏のユーモラス
で軽妙な文体のおかげなのか、おいしそうに思えてきて、つい食べた
くなってしまいます。
彼らの茶目っ気も尋常ではなく、知人に「珍味ハチの子の天ぷら」と
称して、ハエの天ぷらを食べさせてしまったりします。
ごぼうの天ぷらに似ているというハエの天ぷらを、知人はうまいうま
いと全部平らげてしまいました。
紀行番組を見ていると、東南アジアやアフリカのなどでミール・ワー
ムだの、ミノムシだのを日常食としてごく普通に食べている国がある
と紹介されています。
日本でもイナゴの佃煮やハチの子の甘露煮は市販されています。
食習慣というものは、国が違えばかなり違います。
同じ日本の中でも、関東と関西では異なります。
家庭が違えば食習慣も違い、それは時に、新婚家庭での初めての
夫婦喧嘩の原因になったりもします。
ここへきて、昆虫食がひそかなブームになっているようです。
ハチの子やイナゴに関しては5年間で売上が5割も増えているとのこと
で、昆虫料理の試食会を開催すると、予約が取れないこともあるそう
です。
試食会では「蚕のさなぎカレー」「セミのチリソースあえ」などが好
評なのだとか。
異文化を理解し、馴染んでいこうというボーダーレス化の気分が、
こんなところにも表れているのでしょうか。
ひょっとするとアフリカの某国では、「納豆」や「鮒寿司」なんかが
すでにひそかなブームになっているかもしれません。