2013/6/17
『Japanese Women Don't Get Old or Fat』
モリヤマ・ナオミさんというアメリカ在住の日本人の著書が話題
を呼んでいます。
本書では、日本の女性がいつまでも若くて太らない理由について
次の10項目を上げているそうです。
1.日本の食事は日々様々なものを食べている。
魚、海藻、野菜、大豆、米、果物、緑茶
2.毎日料理をしている。
3.日本料理が重点を置いているのは季節の物を使用する事。
4.日本の料理は少量で種類が多い。食事をする際の考え方もある。
・料理を盛り過ぎない
・特定のおかずだけをよそいすぎない
・食べる分だけを皿にとる
・腹八分目
・おかずはあくまで添え物で、軽くあるべき
・新鮮さが大事
5.日本の料理は油をあまり使わない加熱調理が基本。
6.日本ではパンの代わりに米を毎食食べる。
7.日本では朝食が一番重要だと考えられている。
8.日本はアメリカと比べて甘いお菓子はあまり食べず、量も少ない。
9.日本では食に対する考えがアメリカと違う。アメリカではダイ
エット(食生活)と体重の問題を懸念しているが、日本では様々
な食べ物を楽しむことが奨励されている。
10.運動は日本の日常の一部である。自転車や徒歩で街を歩いたり
ハイキングをする環境を歓迎しており、基本的にアクティブである。
日本食や伝統的な日本人の食生活が健康にいいことは、以前から
言われていることです。
しかし、本当に上記項目をすべて実践している日本女性がどれほど
いるのかとなると、かなりの少数派ではないかと思います。
わかっちゃいるけど実践できない多くの日本人女性が、巨大ダイエ
ット市場を形成していることもまた紛れもない事実なのですから。
著者はアメリカに来て2か月間で12キロも太ってしまったそうで、
その経験が日本の食習慣を見直すきっかけになったようなのです。
良くも悪くも、こうした本が海外で話題となり多くの外国人に読
まれていくことで、日本への認識が修正されていきます。
本書だけしか読んだことのない人にとっては日本人の食生活は
理想的に思えることでしょう。
所詮、私たちが知り得る情報は断片的なものにすぎません。
しかし、限られた情報によって形成された知識であっても、いっ
たん認識されたものは、たとえそれが間違った知識であったとし
ても、当人にとっては、それを覆す新しい知識に置き換えられる
までは、正しいとしか思えないものです。
東京では都議会議員選挙が告示されました。
まだネット選挙は解禁になっていないので、名前を連呼する選挙
カーの声の大きさやら、ポスターの写真映りの印象など、わずか
な手がかりで投票行動を決定する人も多いことでしょう。
参議院選も控えています。
改憲など、日本の将来を左右する政治課題が俎上に上っている現
在、たまたま目にした情報や耳にした断片情報だけを頼りに投票
してしまい、あとで後悔しても、やり直しはできないのだと肝に
銘じておく必要があるでしょう。