技術コンサルティング研究会 BLOG -29ページ目

技術コンサルにとっての専門性とは(5)

どうも、よっすぃーです。
僕は、けっこうお酒が好きなんです。
でも、今週は忙しいのと疲れであまり飲んでません。
なもんで、今日は飲むぞーと思って帰って来たのですが・・・、早く仕上げなければ。

と、いうことで本題です。

「技術問題の解法がわからない」クライアントについて
コンサルタントとして問題点を拾い上げるために、経験と知識が必要になります。
いろいろなタイプのクライアントがいると思うのですが、クライアントにはこのどちらか一方、または両方が欠けている。
この時、どの段階でつまずいているのかによって2つのパターンに分けられると思います。
一つ目は問題点がわかっていない場合で、広範な知識と経験によって問題点を指摘し、明確化することで対応ができます。
一方、二つ目は問題点がわかっているけど、どうしたら良いのかわからない場合です。
このときは、専門的な知識ともちろん経験によって対応策を提示することになります。
したがって、私としては一般的な知識は持ちつつ、それをベースに自分の専門分野を展開することでどちらのケースにも対応ができるかと思います。

「技術の使い途がわからない」クライアントについて
このケースでは、応用力や展開力が重要となります(発想力という言い方もあるのかな?)。
何かを受けて、新しい何かを思いつく為には、当然知識も必要となります。
しかも、幅広い知識が必要です。
この場合には、一般的な知識で足りるかもしれません。
実際に自分が手を動かす訳ではなく、コーディネートを依頼されているのでしょうから。
人脈も含めた展開力が重要ということです。

最後に、一般的に技術をコンサルティングしている方々は、どのように専門分野(業務内容?)を示しているのか気になったので、ちょっと検索してみました。
技術分野によっても異なるかもしれませんが、多くの方は最初に広く書いています(バイオテクノロジーなど)。
その後で、得意分野について示しています(私で言えば微生物工学)。
これを考えると、確かに自分の専門だけに固執してしまうのは、コンサルとしての視野を狭めてしまうことになるような気がします。
しかし、漠然としすぎていてもクライアントによってはピンと来ないでしょう。

私の結論としては、勉強会でも言った通りなんですが、一般的な知識は根であり、根源で当然必要、必須な物であります。その上で得意分野が幹や枝葉としてあれば、より細分化したクライアントにも対応できる、ということです。
専門に固執してしまうのは、技術者のエゴなのかもしれませんけど・・・。

あ、書いてたら時間が過ぎちゃいました・・・。
多少の時間はお許しください。

技術コンサルにとっての専門性とは (4)

この2日間は長きに渡る会社員生活で(今の会社は入社半年ですが)、最大級の失敗をやらかしてしまいました。もう自分はダメです。こんな調子では編集長になれやしません!とちょっぴりトーンダウン気味のミランダが本日はお送りします。

先日の勉強会でも顧客が期待するコンサルタントの「専門」とは何か?というのが話題になりました。

1.技術問題の解法に困っている
研究室レベルのスモールスケールの実験系ではサイエンスが追究されますが、バルクでの「生産」になるとサイエンス、というよりは現場で鍛えられたテクノロジーが重要になってきます。その辺りは実際に「製品化」のプロセスを経験した人でないと、どこが問題なのか、指摘するのは甚だ困難ではないかと思います。「技術問題」を解決したければ、それを経験したことがある人に聞くのが、確実で早いです。私が現在、微生物への遺伝子導入と有用物質のバルク生産について聞かれたなら、教科書や参考書を見ながら、多分こうではないでしょうか、と推測で答えるしかありません。しかし、ラットの肝細胞単離のためのコラゲナーゼ還流についてなら、自信を持って「ここがキモです!」(ジョークなのか、これは?)と助言できます。具体的に技術問題を解決するには、その分野について深く精通していることが必要なのではないでしょうか。ここがもりぞーさんとは異なる意見ですね。おそらくメインの仕事の種類が違うからかな、と思ったりもするこの頃です。

2.技術の使い途に困っている
多分野に渡る技術を広く浅く知っている+マーケティングセンスのある人の出番ですね。場合によっては後者だけでもいいアイディアを出せるかもしれません。1の場合のコンサルタントがクライアントと似たもの同士ではあるけれど、先輩として助言する、というのに対し、2の場合は専門性の高いクライアントとは違う強みを持っているコンサルタントがお互い協力し合って、解法を作り出していくイメージです。

割とメジャーな技術についての経験がある方は1のタイプを貫き、一方でビジネスセンスと自分のテリトリーを拡張していく、というスタンスがよさそうです。

ゼネラリストのコンサルタントは1が追随できないほどにビジネスセンスを洗練させていくことが重要ですね。

私個人としては、できるならば1のタイプを目指したいと考えます。

技術コンサルにとっての専門性とは (3)

なんちゃってSEです。

昨日でクールビズが終わってしまいました。
今日から上着にネクタイです。
ネクタイ苦しいです…しかも久しぶりだったのでちょっと締めるのに時間がかかってしまいましたw
あ、ちなみに私はクールビズ大賛成派です。
暑いときに軽装になるのは、極めて自然な事だと思いますから。


今回のお題は「技術コンサルの専門性とは」です。
「専門とする技術の守備範囲」と同様クライアント視点で考えて云々と書いていこう思っていたんですが…。
もりぞーさん、クライアント視点を固定してきました。
うぅ、先回りされた、ヒドイ…笑。

さて、では本題に入っていきましょう。
私はIT業界の人間ですので、例によって例のごとくIT技術の観点で考えてみます。
お題となっているクライアントの視点は下記二つです。


Ⅰ.技術問題の解法に困っている
技術問題って何でしょうか?
ITなら、システム設計の問題やシステム障害などが考えられます。
特に、システム障害について言えることですが、かなり深い知識がないと対応できないと思います。

簡単な例を考えてみます。
クライアントのシステムにソフトウェア製品Aを導入することになりました。
システムテストをしていたところ、見慣れないエラーメッセージが表示され、Aの重要プロセスがダウンしていまいました。
なんとかして解決しなくてはいけません。

この場合ですと、社内においてAについてはこの人に聞け!と言われるくらいのレベルでないと対応できないと思います。
(自社内におけるAの権威みたいな感じです。)
現状分析から現象をつきとめ、類似の既知障害があったかを調べ、解決策を提示する。
場合によっては開発者と掛け合わなければなりませんし、そうなると開発者を動かすだけのデータが必要となります。
さらに、開発者がすぐには対応できない(すぐに修正パッチを作れない)といった場合は、ワークアラウンドを考え提示しなくてはなりません。
こういったことは、やはりAについて相当詳しくないと無理でしょう。

「ITについて広範な知識を持っている」といった程度の専門性では、問題の切り分け(原因がAかそうではないか)や現状分析まではできると思いますが、解法提示まではとてもたどり着けないでしょう。


Ⅱ.技術の使い途に困っている
うーん、すみません。
IT業界の観点で考えると、どういった場合がこれに当たるのかちょっと思い当たりません。
(私が若輩なだけかも。。。)
一般的な技術で考えさせてください。

ところで、「技術の使い途」って何でしょう?
どんなものであれ、「自社の収入を増やす」or「自社のコストを減らす」ことが使い途の最終地点ではないでしょうか。(極論ですね)
どちらにしても依頼されている技術とその周辺の幅広い技術知識を持った人の、様々な視点からの意見を求められそうです。
では、更にこの2点について考えていきましょう。

Ⅱ-1.自社の収入を増やす
その技術を売り物にする場合などですかね。(製品化など)
それにはその技術のニーズがどこにあるか、マーケットは存在するのかをクライアントと一緒に考えていかなければなりません。
よって、先に述べた幅広い技術知識に加えて、マーケティングなどの知識が必要になります。

Ⅱ-2.自社のコストを減らす
その技術を社内のプロセスに適用し、効率化を図る場合などですかね。
それにはどの社内プロセスに適用できるかの業務分析と、それを実行するための戦略をクライアントと一緒に考えていかなければなりません。
よって、先に述べた幅広い技術知識に加えて、業務知識や戦略などについての知識が必要になります。
あ、これは世間一般で言われている「ITコンサルタント」に似ていますね。
ここでの「技術」が「クライアントの社内業務プロセスを改善するもの」と考えればですが。。。
ええ、強引ですね。わかります。


以上、まとめます。
Ⅰ.自社内でその技術の権威と言えるくらいの知識を持ち、開発者とも掛け合えるくらいの深い専門性が必要。
Ⅱ.クライアントの技術およびその周辺の技術知識に加え、マーケティング、業務知識、戦略などの知識も持ち合わせるといった幅広い専門性が必要。

すみません、このお題の答えは私の中でまだ煮詰まっていません。(特にⅡ)
歯切れが悪かったことは自覚しています。

技術コンサルにとっての専門性とは (2)

チャックのエージです。

風邪を引き、月一回しかない勉強会を欠席してしまいました。くやしいです!!



さて、クライアントの視点からの専門性ということです。


1. 技術問題の解法に困っている。

中小企業などは、自社の技術に自信を持っており技術問題の解法に困ることはあまりないかもしれません。もしこのような依頼が来たとき、技術コンサル自身の力で解決するのは難しいと思われます。なぜなら、こうした技術的問題は細分化されており、解決には深い専門性が必要とされる場合が多いからです。

自分の専門性とクライアントの抱える課題がぴったりマッチする例は少ないでしょう。

このような場合は、問題点の推測にとどめ、同様の技術研究を行っている大学の教授とのマッチングを仲介するということも技術コンサルの業務の一環かと思います。

技術問題の解法に困っているクライアントが一番多く抱える課題は、マスプロダクションであるような気がします。すなわち、「独自の技術を駆使して商品のプロトタイプを作成したが、量産化を開始したとたん、従来のパフォーマンスを発揮できなくなった」といった問題は、中小の企業でよく聞く話です。

技術コンサルは、クライアント企業の規模を考慮し、外注するか、生産ラインを修正するか判断しなければなりません。

このようなマスプロダクションで起こる問題は、どのクライアントでも共通する場合が多いため、細分化された技術課題とは異なり、大量生産のノウハウを心得た技術コンサルなら十分解決できると思われ、他のプロジェクトで得た知識を発揮しやすいことでしょう。



2. 技術の使い途に困っている。

「いいものができたけれど、何に使って良いかわからない。」じゃー つくるなよーー。などとは言わずにどうしたらよいでしょうか。「本来の目的とは異なる副産物も何かに使えそうだぞ」ということはよくあり、全く想像もつかない分野において全く想像もつかない使い方をして大ヒット。プロジェクトX級の商品が生まれることもあります。

この場合は、技術コンサルには様々な分野の知識が必要とされます。しかし、前述した「全く想像もつかない分野」に使えるものだったらどうしましょう。想像がつきません。

ということで、技術コンサルとしてはまず、権利(特許)を押さえることをお勧めし、権利化した後、特許流通データベース(http://www.ryutu.inpit.go.jp/PDDB/Service/PDDBService)等を用いできるだけ公開し、必要としている機関からのアクセスを待つのも一案かと思います。受動的ではありますが。。。

自分の専門とは別に、技術シーズを生かせるようなノウハウを専門知識として獲得しておきたいですね。





まとめますと、
1(技術問題の解法に困っている) の場合は、深い専門性が必要とされており、必ずしも個々の技術コンサルで対応できるとは限らない。そこで、専門性を補うような人脈を必要とする。また、マスプロダクションに関する知識、経験は様々なプロジェクトで必要となると想定される。

2(技術の使い途に困っている)の場合は、広い専門性が必要とされており、技術コンサルの人脈を生かして技術シーズを有効利用できる先を探しつつ、公開して必要としている機関からのアクセスを待つ。必要な専門知識は、特許流通(?)


あー。あまり専門性に言及せず、何かまる投げっぽい気もしますが。

1.2に限らず、技術コンサルとして専門の幅を広げる努力をすることも非常に重要でありつつ、自信の力を過信せず、無理をせずに人脈を生かしたマッチングを仲介するのもコンサルの仕事ですということにしましょう。

技術コンサルにとっての専門性とは (1)

もりぞーです。

みなさん、仕事中に疲れたらどうしてますか?
私はチョコを少しかじっています。
糖分の補給ですね。
それでもイマイチ回復できない場合は栄養ドリンクを飲んでます。
最近は特に疲れやすくなったような気がするなぁ~。

* * *

さて、今日から2週間にかけて、
「技術コンサルタントにとっての専門性とは」
について語っていきたいと思います。

今回は語るべき視点を固定することとしました。

クライアントの視点です。

クライアントを
・「技術問題の解法に困っている」タイプ
・「技術の使い途に困っている」タイプ
に分けて、彼らの視点で技術コンサルの専門性に
ついて語っていきます。

* * *

(もりぞー)

私の専門は「バイオ」です。

それ以上でも以下でもない。

それが私の持論です。

強いて得意分野を挙げれば、微生物学、培養工学、医薬
などですかね。

さて、私の専門が「バイオ」という持論はクライアントの目
から見て適切なのでしょうか?

適切というよりも、安心できるものなのでしょうか?


1.「技術問題の解法に困っている」クライアント

クライアントは、技術的な問題に直面して何かの解決策を
求めています。

クライアントによってその技術に精通しているかも
しれないし、そうでないかもしれません。

ただ、このことを知る必要はありません。

クライアントは技術問題に直面しているのです。

技術を知りたい、つまりインストラクターを求めている
のではありません。

技術問題を何とかしたいのです。

技術問題はどうすれば解決できるか。

そのことだけが知りたいはずです。

この場面で技術コンサルタントがすべきことは、客観的に現状を
把握して、真の課題を抽出すること、です。

このように考えると、クライアントが直面している技術問題
について、技術コンサルは精通していない方がいいのでは
ないか、とさえ思えます。

「客観性」を担保するという意味で。

でも、まったく何も知らないでは、話ははじまりません。

最低限の知識は必要です。

それがクライアントの求める専門性ではないかな、と考えています。

ですので、バイオに関係するクライアントから見ても、私がいう専門が
「バイオ」は、適切なのではないかと思います。

専門が「バイオ」で、真の課題を抽出できる能力(ちから)があります、
とアピールすることで、クライアントに安心していただきたいものです。
(最後は願望。)


2.「技術の使い途に困っている」クライアント

この場合のクライアントは、技術コンサルに対して、広い専門性を
求めているのではないでしょうか。

技術の使い道に困っているということは、幅広い視点からの
コメントを求めていると思えるからです。

特に、自ら持つ技術を別のフィールドで使ったり、あるいは別のフィールド
にある技術に応用したりするチャンスを望んでいるのかもしれません。

したがって、このタイプのクライアントは、専門が「微生物学」という
コンサルタントよりも、「バイオ」というコンサルタントを求めて
いると思いますね。


3.まとめ
ということで、クライアントによらず、専門が「バイオ」は成り立つ、
というのが私の意見です。


・・・と書きましたが、実は先日の勉強会で、別の角度からの意見を
得ることができ、「なるほど」と思いました。

おそらく、大部分のメンバーは私と違う意見をお持ちだと思うので、
明日から楽しみにしてください。