技術コンサルティング研究会 BLOG -27ページ目

仮想コンサルティング Part.1 (5)

どうも、よっすぃーです。
一昨日のサッカー日本代表は残念でしたね。
最下位にホームで引き分け・・・。
得点チャンスは何度かあったんですけどね・・・。
次のカタール戦は頑張って欲しいもんだ。

さて、今回は仮想(妄想?)コンサルです。
依頼は以下の通り、

 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。

まず、現状が把握できないと何もしようがないので、
私「現状のシステムとトラックの運行状況を教えて下さい?」

依頼者「現状の監視システムはありません。
    島根県での積載時に何トン積んだかの証明書とドライバー票だけです。
    積載票とドライバー票は廃棄工場に到着時に提出です。
    トラックですが3台それぞれが毎週一回、島根→茨城まで廃棄物を移送します。
    ドライバーは一台あたり二名です。」

なるほど。
それと、現状の運営で問題になっている部分を知りたい。
私「現状の運営で問題はありましたか?」

依頼者「以前、輸送途中で盗難されたことがあります。
    そのため、移送は隠密裏に行われており、ルートは毎回微妙に変えています。
    だから、茨城の会社側で24時間監視しなければいけません。」

なるほど、なるほど。
本当は、もっと細かく聞きたいけど、今回はここで提案。
私「移送時の不透明性とルートの秘匿性が問題になっているのですね。
  では、”GPS携帯を利用した二方向型輸送管理”はいかがでしょう。
  GPS携帯によって、トラックの位置情報が会社でリアルタイムに得られ、
  内から外の情報が得られます。
  カーナビへのルート情報を外である会社から内であるトラックのGPS携帯へ、
  島根を出る段階で転送すればルートの秘匿性も守れます。
  また、ドライバーの交代時などをチェックポイントとして、この携帯から連絡してもらえば、
  実際の運行状況を口頭で確認できます。
  ドライバーの交代時間が記録できるので、労務管理にもなりますよ。
  いかがでしょう。」

考えつく妄想劇はこんなもんしかなかったです・・・。
実際に日立なんかで市販されてるシステムみたいなので、価格はある程度抑えられるんじゃないかと。
納期については、イメージがわかなかったです。
本当はドライブレコーダーの画像をリアルタイムで転送できるのか良かったんですが・・・。
今日だけじゃ、そういうことができるのか調べられなかった・・・。
安全面は、システムを組む人を信用するしかないですよねえ。ドライバーも。

仮想コンサルティング Part.1 (4)

明日は我が人生で初めてのバリウムを飲まねばならず、今から憂鬱な気分のミランダ編集長です。鬱憤を晴らすため、会社で10歳ぐらい年下のイケメン君にダベリングに付き合っていただきました。これってパワハラじゃないよね~?(笑)

さて、今回仮想コンサルをしてみたら面白いんじゃないかと提案したのは私なのですが、なかなか考える時間を捻出できず、本日を迎えてしまいました。会話形式で、と当初は言っていたので挑戦してみます。

===
 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。
===

ミラ:廃棄物をただ運搬するだけではなく、監視しなくてはならないのはなぜでしょうか?
(目的の確認)
顧客:以前に中の運搬物が盗難にあったことがあり、問題になりました。
ミラ:なぜそんなことが起きたのでしょう?
顧客:いつも大体同じルート、同じ時間に運搬していたため、その情報を知る反社会集団から目をつけられたようです。
ミラ:失礼ですが、運転手とその集団が結託していた、ということは考えられないでしょうか?
顧客:真相は分かりませんが、そうは考えたくありません。
ミラ:そうですよね。お気持ちは分かります。それでは、もしものことを考えて運転席とトラック内部のどちらも監視できるようなシステムを考えましょう。

☆☆☆
ミランダ編集長は最近使い始めたSkypeでWebカメラを用いれば、安価にLive Imageのやりとりが出来ることを再認識いたしました。それで運転席の様子と荷台の中を簡単に監視できるのでは、と思ったのですが、トラックの現在の位置情報も知りたいので、GPSのようなシステムの導入、あるいは運転者目線で交通標識が見えるような場所にカメラを設置する必要がありますね。また、カメラだけ取り付けても貨物が盗難にあってしまっては仕方がないので、荷台にカメラを設置する案は取り下げ、電子ロックのシステムを導入し、一度扉を閉めたら、廃棄物処理場に預けてあるキーでしか開けられない、ぐらいに徹底すべきかもしれません。これなら予算内には収められるのではないでしょうか。なんだか解決方法はほとんどチャックのエージさんと同じになっちゃいましたが(といっても彼の方が他の事に関しても言及していてずーっと思慮深いですけど)、ご容赦下さい。


仮想コンサルティング Part.1 (3)

こんばんは。
なんちゃってSEです。


とうとう仮想コンサルですか!
私はコンサルティングの経験はないので、少々ピントはずれのことを書いてしまうかもしれませんが、お許し下さい。


今回のテーマは以下の通りです。
===
 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。
===


とりあえずこれだけでは情報が少なすぎます。
何度かクライアントにヒアリングを行い、もう少し情報を集めないと有効な提案は出来ないと思います。


さて、何を聞けばいいでしょうか?
まずはクライアントの背景、目的、制約条件、業務内容についてもう少し踏み込んだ情報が欲しいところです。
細部はあとから詰めればよく、まずは骨格となる部分をしっかりおさえます。

ではこれら4つについてもう少し考えていきましょう。



1.背景
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」の提案を何故求めているのでしょうか?
ここについてもう少し具体的なことがわからないと、見当違いの提案をしてしまうかもしれません。

現状分析もここに含まれるかと思います。
既存システムがあるのか、全くの新規開発なのかで少し異なると思います。


1-a.既存システムが存在する場合
つまり既存システムに我慢できない不満があるわけです。
その不満をしっかりと聞かないといけません。
システムトラブルが多い、24時間対応じゃないので空白の時間がリスク高い、使いにくい、Q/A対応が不親切、保守料が高い、などなど。
また、不満点が複数ある場合は、優先順位もつけてもらいましょう。
これはどうしても解消したいという不満は必ず解消できるような提案にしないといけませんね。


1-b.全くの新規開発の場合
なぜシステム提案を求めているのか詳細を聞きましょう。
輸送中に×××といったトラブルがあった、業界の流れ、などなど。
もしかしたら、システム導入をせずとも、他の手段で解決できるかもしれません。
システムは何でもできるわけではありませんので…。



2.目的
このシステムを導入することで、何を達成したいのか?
先述1の部分で明らかになるかと思いますが、これをはっきりさせましょう。
あくまでシステムは手段であって、目的ではありませんから…。
例えば「年間輸送事故発生率を○○%低減させる」など。



3.制約条件
ここでは既に予算全体で2000万円以内、納期半年という条件が出ています。
制約条件にも優先度が存在します。
例えば既存システムの保守契約があと半年で切れるなら、納期半年は絶対に譲れない条件となります。
品質、予算、時間のどれを優先するのかを確かめておく必要があるでしょう。



4.業務内容
今回は廃棄物の輸送なので、トラックの装備、トラックの台数、ルート、その他社内規定などを確かめましょう。
これにマッチしていなければ、どんなすばらしいシステムでもピントはずれになってしまいます。



以上、これらに対する情報があれば提案のために最低限必要な材料はそろったのではないでしょうか。

具体的な提案をするには、もう少しヒアリングが必要でしょう。


余談ですが、保守契約はどうするんでしょうかね?

まぁおそらくシステム開発を実際に請け負ったパッケージベンダーと別途結ぶのでしょうね。

仮想コンサルティング Part.1 (2)

こんばんは。チャックのエージです。


先週末、幼なじみが結婚し、二次会の幹事をやりました。無事に終わって、ビジネスホテルに泊まり、いい式だったななどと余韻に浸り、床に入ったら、朝5時に部屋に浴衣を着たじーさんが入ってきました。見てはいけないものが見えるようになったのかと思ったら、本当のじーさんが迷い込んだらしい。

じーさんを追っ払った後、なんで入れたんだと思ったら、僕の部屋のルームキー
が差しっぱなしでした。あははは。


さて、下記の事例です。

===
 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。
 ===

誰もが思いつくと思いますが、やはり、GPS運行管理システムのようなものが有効なのではないでしょうか?

キーワードは、「最適」「安価」「安全」です。
とりあえず、いかほどなのか調べる時間がないので今はコストは考えません。

そして、セオリーに従い、考慮すべき点を分解してみます。
1.トラックの装備、2.ルート、3.ドライバー教育・装備、4.システム開発

もちろん4が本案件の核となりますが。。。


1. トラックの装備
廃棄物の悪用ということを考慮すれば、トラックの荷台を強固なものにします。キーなしにこじ開けた場合には、センターに通報するようなセキュリティーも必要でしょう。後は、GPS端末、衛生端末の装備でしょうか。


2. ルート
基本的には、毎回微妙に変えられた運行ルートを走ります。これは、事前にナビゲーションシステムに設定されていた方がよいでしょう。夜間ということで渋滞は考慮しなくても良いかもしれません。しかし、事故渋滞などは起きるでしょう。それを回避するようなナビシステムが必要です。その際ルートを変えることになるので、GPSは必須ですね。


3. ドライバー教育・装備
システムの運用方法、危機管理方法、交通法規遵守の徹底などの教育や、優良ドライバーの社内表彰などで、ドライバーのモチベーションの向上を目指しましょう。
ドライバーの装備としては、携帯電話、賊が現れたときに投げるカラーボールなど。


4. システム開発
GPS運行管理システム、廃棄物管理システム、トラックのセキュリティーシステムなど、どれも実際に利用されており、これを生業としている会社もあります。クライアントで24時間監視を行うことは困難であり、業務委託すべきでしょう。


GPS運行管理システムでは、リアルタイムでトラックの位置、速度を知ることができますので、到着予定時刻等の稼働状況を把握することができます。


廃棄物管理システムでは、廃棄物のトレーサビリティを充実させ、いつどこで出されたものであるか、識別しきちんと廃棄されているか管理することができます。クライアント企業内の内部統制にも一役買うことでしょう。


セキュリティーシステムはいわずもがな、異常時にセンター(管理業務委託先?)に自動的に通報するようなシステムです。




コストを度外視してここまで書きましたが、いったいいくらかかるのだろう。監視システムがどのくらいかかるのか全くわかりません。


「4. システム開発」が一番コストが必要でしょうが、最近ではGPS内蔵携帯電話をそのまま運行監視システムに応用できるようです。このようなものは設備投資がほとんどかからないのではないでしょうか。


実際のコンサルではコスト算定もきちんとしなければなりませんね。


仮想コンサルティング Part.1 (1)

もりぞーです。


先日、勉強会メンバーとSkypeで会議をしました。

数名での会議でしたが、通話品質もよくて、なかなか使えそうです。

これからも機会があれば利用したいと思います。

世の中、ますます便利になっていきますねぇ~。


* * *


今回は、仮想コンサルティングにチャレンジします。


仮想事例を通して、各メンバーのコンサル観を見ていくというのが

今回の趣旨です。


お題は、以下の通り。


 ===
 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。
 ===


* * *


 (もりぞー)


私は技術コンサルの中心を、課題の抽出に当てたいと考えて

おります。


ということで、私は課題の抽出過程にスポットをあてます。


・・・


クライアント(以下、ク)「島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、

廃棄物の輸送について、 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」

を提案して欲しいのだが。夜間輸送で、輸送時間は12~14時間をみている。
監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したいというのが希望だ。」


もりぞー(以下、も)「わかりました。まず、なぜシステムを必要とするのですか?」


ク 「それは、これまでにも輸送をしていたのだが・・・・というトラブルがあって、

今回新たにシステムを構築する必要が出てきた。」


も 「なるほど、・・・・という問題があって、それを回避するのが何より先決すべき

事項なのですね。

では、これまでにどのように廃棄物の輸送が行なわれていたのですか?」


ク 「これまでは数台のトラックで、規定のルートを通って、規定の時間内に

輸送をしていた。その結果、上記トラブルが起きた。」


も 「そのトラブルの詳細を教えていただけますか?」


ク 「トラブルの詳細は、・・・だ。規定のルートを通って、規定の時間内に

輸送していたことに問題があると思うのだが。。。」


も 「(トラブルの内容によっては監視の規模と範囲が見えてくるな。)

トラブルについては少しこちらで検討してみます。

次に、ちょっと細かくなりますが、トラックの台数とドライバー

の数を教えてください。」


ク 「台数とドライバーは、・・・だ。」


も 「輸送時間は、12~14時間でいいんですよね?」


ク 「その通り。」


も 「規定ルートの詳細を教えてください。」


ク 「(地図を広げながら、) ルートは○通りあって、・・・だ。」


も 「積荷は廃棄物ですが、その他に毎回携行するものはありますか?」


ク 「積載票とドライバー票だね。これらは到着先の工場で積荷といっしょに回収

している。」


も 「最後に、従来の輸送費用を教えていただけますか?」


ク 「これまでの輸送費用は、・・・・くらいだ。」


も 「ありがとうございました。ご回答いただいた内容について、持ち帰って検討して

みます。新たな疑問点が生じましたら、再度打ち合わせの場を設けさせてください。」


以上で現状把握のヒアリングは終了です。


聞いた内容をまとめると、

Why ・・・ トラブルがあったから。トラブルの詳細は要検討。

How ・・・ 数台のトラックで、規定のルートを通って、規定の時間内に輸送をしていた

Who ・・・ トラックの台数とドライバーの数

When ・・・ 夜間の12~14時間

Where ・・・ ○通りのルート

What ・・・ 積荷、積載票とドライバー票

How much ・・・ 輸送費用の概算値


クライアントの要望は、「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」である

わけですが、そのシステムを構築する理由と現状の方法をまず聞きだしました。


もちろん、もっと細かい情報を聞く必要があるでしょう。


でも、初動はこれだけの情報でいいと思います。


次の一手は、前記5W2H事項のさらに詳細に分解して得た情報を基に、

あるべき姿と現状の乖離を見つけること、

そのためには、「最適・安価・安全」と反対のシステムから現状のシステムを

比較分析して、あるべき姿を導くというのも有効だと思います。


なお、監視方法には二通りの方法が考えられます。


一つは、ドライバーから情報を得て監視する方法。

もう一つは、ドライバーの無意識下、すなわちトラックや街頭になんらかの仕掛けをして

監視する方法です。


ドライバーの情報を得て監視する方法としては、ある一定の距離や時間ごとに

ドライバーから何らかの端末を使って情報を送ってもらう方法ですね。


もう一つの方法は、ICチップやGPSを使って、オンタイム又はある単位で

監視する方法といえるでしょうか。


前者は安価、後者は高価になります。


課題を抽出することができれば、従来の監視方法の当てはめができるのでは

ないでしょうか。