技術コンサルティング研究会 BLOG -26ページ目

仮想コンサルティング Part.1 (まとめ)

 お題

 ===
 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。
 ===

* * *

 (もりぞー)

聞いた内容をまとめると、
Why ・・・ トラブルがあったから。トラブルの詳細は要検討。
How ・・・ 数台のトラックで、規定のルートを通って、規定の時間内に輸送をしていた
Who ・・・ トラックの台数とドライバーの数
When ・・・ 夜間の12~14時間
Where ・・・ ○通りのルート
What ・・・ 積荷、積載票とドライバー票
How much ・・・ 輸送費用の概算値

クライアントの要望は、「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」である

わけですが、そのシステムを構築する理由と現状の方法をまず聞きだしました。
次の一手は、前記5W2H事項のさらに詳細に分解して得た情報を基に、

あるべき姿と現状の乖離を見つけること、

そのためには、「最適・安価・安全」と反対のシステムから現状のシステムを

比較分析して、あるべき姿を導くというのも有効だと思います。

* * *

(チャックのエージ)

1. トラックの装備
廃棄物の悪用ということを考慮すれば、トラックの荷台を強固なものにします。キーなしにこじ開けた場合には、センターに通報するようなセキュリティーも必要でしょう。後は、GPS端末、衛生端末の装備でしょうか。

2. ルート
基本的には、毎回微妙に変えられた運行ルートを走ります。これは、事前にナビゲーションシステムに設定されていた方がよいでしょう。夜間ということで渋滞は考慮しなくても良いかもしれません。しかし、事故渋滞などは起きるでしょう。それを回避するようなナビシステムが必要です。その際ルートを変えることになるので、GPSは必須ですね。

3. ドライバー教育・装備
システムの運用方法、危機管理方法、交通法規遵守の徹底などの教育や、優良ドライバーの社内表彰などで、ドライバーのモチベーションの向上を目指しましょう。
ドライバーの装備としては、携帯電話、賊が現れたときに投げるカラーボールなど。

4. システム開発
GPS運行管理システム、廃棄物管理システム、トラックのセキュリティーシステムなど、どれも実際に利用されており、これを生業としている会社もあります。クライアントで24時間監視を行うことは困難であり、業務委託すべきでしょう。

GPS運行管理システムでは、リアルタイムでトラックの位置、速度を知ることができますので、到着予定時刻等の稼働状況を把握することができます。

廃棄物管理システムでは、廃棄物のトレーサビリティを充実させ、いつどこで出されたものであるか、識別しきちんと廃棄されているか管理することができます。クライアント企業内の内部統制にも一役買うことでしょう。

セキュリティーシステムはいわずもがな、異常時にセンター(管理業務委託先?)に自動的に通報するようなシステムです。

* * *

(なんちゃってSE)

1.背景
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」の提案を何故求めているのでしょうか?
ここについてもう少し具体的なことがわからないと、見当違いの提案をしてしまうかもしれません。

現状分析もここに含まれるかと思います。
既存システムがあるのか、全くの新規開発なのかで少し異なると思います。

1-a.既存システムが存在する場合
つまり既存システムに我慢できない不満があるわけです。
その不満をしっかりと聞かないといけません。
システムトラブルが多い、24時間対応じゃないので空白の時間がリスク高い、使いにくい、Q/A対応が不親切、保守料が高い、などなど。
また、不満点が複数ある場合は、優先順位もつけてもらいましょう。
これはどうしても解消したいという不満は必ず解消できるような提案にしないといけませんね。

1-b.全くの新規開発の場合
なぜシステム提案を求めているのか詳細を聞きましょう。
輸送中に×××といったトラブルがあった、業界の流れ、などなど。
もしかしたら、システム導入をせずとも、他の手段で解決できるかもしれません。
システムは何でもできるわけではありませんので…。

2.目的
このシステムを導入することで、何を達成したいのか?
先述1の部分で明らかになるかと思いますが、これをはっきりさせましょう。
あくまでシステムは手段であって、目的ではありませんから…。
例えば「年間輸送事故発生率を○○%低減させる」など。

3.制約条件
ここでは既に予算全体で2000万円以内、納期半年という条件が出ています。
制約条件にも優先度が存在します。
例えば既存システムの保守契約があと半年で切れるなら、納期半年は絶対に譲れない条件となります。
品質、予算、時間のどれを優先するのかを確かめておく必要があるでしょう。

4.業務内容
今回は廃棄物の輸送なので、トラックの装備、トラックの台数、ルート、その他社内規定などを確かめましょう。
これにマッチしていなければ、どんなすばらしいシステムでもピントはずれになってしまいます。

* * *

(ミランダ編集長)

ミラ:廃棄物をただ運搬するだけではなく、監視しなくてはならないのはなぜでしょうか?
(目的の確認)
顧客:以前に中の運搬物が盗難にあったことがあり、問題になりました。
ミラ:なぜそんなことが起きたのでしょう?
顧客:いつも大体同じルート、同じ時間に運搬していたため、その情報を知る反社会集団から目をつけられたようです。
ミラ:失礼ですが、運転手とその集団が結託していた、ということは考えられないでしょうか?
顧客:真相は分かりませんが、そうは考えたくありません。
ミラ:そうですよね。お気持ちは分かります。それでは、もしものことを考えて運転席とトラック内部のどちらも監視できるようなシステムを考えましょう。

* * *

(よっすぃー)

まず、現状が把握できないと何もしようがないので、
私「現状のシステムとトラックの運行状況を教えて下さい?」

依頼者「現状の監視システムはありません。
    島根県での積載時に何トン積んだかの証明書とドライバー票だけです。
    積載票とドライバー票は廃棄工場に到着時に提出です。
    トラックですが3台それぞれが毎週一回、島根→茨城まで廃棄物を移送します。
    ドライバーは一台あたり二名です。」

なるほど。
それと、現状の運営で問題になっている部分を知りたい。
私「現状の運営で問題はありましたか?」

依頼者「以前、輸送途中で盗難されたことがあります。
    そのため、移送は隠密裏に行われており、ルートは毎回微妙に変えています。
    だから、茨城の会社側で24時間監視しなければいけません。」

なるほど、なるほど。
本当は、もっと細かく聞きたいけど、今回はここで提案。
私「移送時の不透明性とルートの秘匿性が問題になっているのですね。
  では、”GPS携帯を利用した二方向型輸送管理”はいかがでしょう。
  GPS携帯によって、トラックの位置情報が会社でリアルタイムに得られ、
  内から外の情報が得られます。
  カーナビへのルート情報を外である会社から内であるトラックのGPS携帯へ、
  島根を出る段階で転送すればルートの秘匿性も守れます。
  また、ドライバーの交代時などをチェックポイントとして、この携帯から連絡してもらえば、
  実際の運行状況を口頭で確認できます。
  ドライバーの交代時間が記録できるので、労務管理にもなりますよ。
  いかがでしょう。」

* * *

(ズッキー)

ズッキー(以下、ズと表す):
「単なるシステムではなく、なぜ、監視システムなのでしょうか?本システムが必要だと感じた経緯を教えて頂けますか?」

お客様(以下、客と表す):
「廃棄物の運送は、夜間に行います。これは、一般市民に知れずにこっそり輸送したいんです。また、山などに廃棄物の違法廃棄などをする行為を抑制するためにも監視したいんです。そして、夜間なので昼に比べたら道も見えにくいですから、ナビゲート機能も視野に入れた監視システムが希望です。」

ズ:「そして24時間なんですね。運送ルートは指定されていますか?」

客:「はい、24時間なんです。運送ルートは決まっています。」

ズ:「運送ルートは、林道とか走ってますか?」

客:「いいえ、林道は走っていません。夜間なので比較大きな一般道路を利用しています。」

とりあえず、お客様とのやり取りはこれくらいにしましょう。
かなりデタラメなやり取りですね(笑)
では、具体的な提案ですが...

「オンライン接続できるカーナビを利用した監視システムを構築する。」

カーナビを利用する目的は次のようになります。
1.規定ルートをナビゲーションする。
2.トラックが規定ルートから外れていないかを監視する。

また、運行状態を入力する機能も入れます。
これは、監視するという目的もありますが、今後の最適な運行ルートを分析するためにも使用できます。

* * *

(がーすー)

1.成果物
まず、クライアントに提出する成果物、つまりアウトプットを確認します。
今回は「コンセプト」を出して欲しいということなので、抽象的な解決すべき課題を数多く抽出することに労力を割けばよいとイメージできます。
なので、具体的な商品よりは、どういう機能が欲しいかと機能面から考えればよさそうです。

2.目的
次に、今回のクライアントの目的を検討します。
お題のとおり、島根の工場~茨城の廃棄処理場間の廃棄物の輸送について「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を構築したいということです。
この目的を分けて、どのような機能が必要とされるか考えていくことにします。

2-1.「最適」
この条件はクライアントが判断すべき項目なので、コンサルタントとしては無視してよさそうです。

2-2.「安価」
今回の条件では具体的に2000万円以内とあります。
ここからコンサルタントの収入も得なければいけないので、こちらとしても1000万円取れるような安価なコンセプトにしたいです。
なので、「必要最小限の機能に絞り込む」ことを後々考えればよさそうです。

2-3.「安全」と「監視」
これらの条件は表裏一体と思われるのでまとめて考えます。
他の人にならって、5W1H型みたいな(漏れは便宜上ありありです)質問をしてみます。
【Q1】誰から?
【A1】賊から。詳しくは、以前に賊に襲われたのが、システム構築の動機。
【Q2】自社の内部犯行も防ぐか?
【A2】当然防ぎたいが、予算によっては物理的手段や教育でカバーも考える。
【Q3】トラックを監視したいとあるが、積荷の廃棄物は監視しなくてよいか?
【A3】実は以前に賊に襲われた理由は積荷を狙ってだった。廃棄物とあるが、裏世界では商品価値あるので、積荷も監視する。
【Q4】運転手の監視は?
【A4】実は、トラックには2人自社の人間が乗っているので相互監視している。だが、共謀されるリスクを回避できるシステムがあればお願いしたい。
【Q5】24時間監視とあるがシステム化はどの程度のレベルがよいか?外部の人間は割けるのか?
【A5】安価なほどよいので、監視部にいる人間が1人で余裕を持って監視できるレベルにしたい。
【Q6】島根~茨城間のルートの制限は?
【A6】毎回ルートを微妙にずらしている。特に毎回ルートをずらせれば通る道路に制限はない。

3.失敗パターン
このようにして必要な機能を考える材料は揃ってきました。
次に、典型的な監視の失敗例から考えてみます。
ここはクライアントに聞きにくいので、コンサルタントが独自に考えることになりがちです。
(1)積荷のみ奪われる。
(2)積荷+トラックを奪われる。
(3)積荷+トラック+運転手(ともう一人)ごと奪われる。
(4)事故でトラック運行不能。
まだまだあるかもしれませんが、最初はこれぐらい考えれば十分そうです。

4.課題抽出と必要な機能
上記の1~3で考えたことをまとめると、
「トラックの場所監視」×「積荷の場所監視」×「トラック内部の状態監視」×「トラックが運行可能かどうかの状態監視」×「外部者1人で監視可能」×「安価」
(理由は色々考えましたが略します。。。)
このような要件を満たせば必要最小限と想定できそうです。

5.コンセプト
上記の要件に加えて、2000万円程度のシステムではトラックは人力でしか動かせないという現実的な特別条件を考えられます。
つまり、「トラック、運転手、同伴者、積荷の4者は近くにいること」も考慮してよさそうです。
これらをまとめたコンセプトとしては、
「トラックの場所をGPSで把握」×「積荷の場所をGPSで把握」×「運転手の場所をGPSで把握」×「同伴者の場所をGPSで把握」×「4者の位置が離れたら外部者監視者に警告」×「4者の位置が一定時間動かなかったら外部者監視者に警告」」×「4者の位置がルートどおりか外部監視者が簡単にわかる設備(パソコンで十分?)」×「3(3)のすべてのっとり防止機能」
程度が必要最小限のコンセプトと考えられます。

* * *

(10の12乗)

新しいモノを導入しすぎると現場の混乱を招くと思いますので、
なるべく既存のもので解決できればと思います。
またシステムは作る方が安いのか、既存のモノを買う方が安いのかわからないので、
そこは今回は無視させていただきます。
また安全に運ぶ事を主として話を進めたいと思います。
(襲われても盗まれないようにという意味です)


まず、24時間監視する必要があるかという問題があります。
帰りは監視しなくても業務に支障はないと考えるからです。
帰りに不審者に襲われる可能性はほぼゼロと言っても過言ではないでしょう。
後のランニングコストも考えると行きだけの方が良いと思いました。

次にコンテナの施錠ですが、これは編集長もおっしゃる通り、
積載物を降ろす時だけ解錠できる様にすればいいと思います。
またはここで銀行などで使われている生体認証を使うのもいいかもしれません。
コンテナごと奪われる場合を想定するならば、廃棄物自体をトレース出来るようにすれば、
仮に運転手が共謀していたといても品物を追う事が出来ます。

積載票やドライバー票は、メールで対応可能だと思います。
顔写真、車のナンバー、積載量を記載すれば紙をなくす事ができると思います。

最後にシステムですが、ETCを用いたものはどうでしょうか。
ETCのデータをオンラインで本社で管理できれば、
車が大体どこを走っているかも分かり、
運転手が特別何かをしなくても管理、監視が行える思います。

個人的にはETCのオンライン化、廃棄物のトレース機能、現地解錠で良いと思いますが。
これならば特別な教育も必要ないと思いますし、
ドライバー達も監視されている感は少ないと思います。

* * *

(いまち~)

まず、予算は2000万円ですから、そう大掛かりなシステムは組めません。
社会的なインフラを利用する方向になりますが、
ユーザーが利用(開発)可能なシステムを組み入れることになります。
位置の特定は携帯のGPSアプリが使えそうですね。
トラックの追跡にはGPSを利用すればよいように思いますが、
監視となるとなんらか映像もしくは音声が届く方がよいと思われます。
携帯電話のテレビ電話機能をうまく利用できないでしょうか。
もしくはデジカメ等から携帯電話を介して一定時間ごとに画像を送信するなどが考えられます。
運用時の費用面を考えるとメールで画像を送信と言う方法が安価でいいでしょう。

後は積荷のセキュリティですが、
まずセキュリティの第一としてモノが見えないようにすることが必要です。
どのような荷姿か、一度被害例があるので賊には形状が知られています。
カバーをかけるのが最低限必要ですが、頑丈なコンテナが利用可能であれば、
コンテナのキーはたとえばPA〇MOのようなICカードを利用した鍵がいいでしょうね。
これを上記の監視用携帯にいれてしまってもいいかもしれません。
P〇SMOキーを利用したマンションなどもありますから、
システム的には外注で安くできそうです。

* * *

以上でーす。


仮想コンサルティング Part.1 (9)

こんばんは、いまち~です。
今回も日付変わりまして金曜日の更新です。

今週は風邪をひいてしまいまして
気持ち悪くなって眠れなかったりしてしまいましたが、
ようやく快方に向かっております。
気温変動が激しく体調崩しやすい時期ですのでみなさんお気をつけください。

上記のような理由からちっとも今回のお題について考えてなかったのですが、
皆さんの文章を読みますとかなりいい方向性が出ているようですね。
皆さんの記事を先に読まずに記入した方が良かったのかなと思いました(苦笑)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
納期は半年。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

メールでの追加情報として以下の情報が与えられている。

・トラックは3台あり、ルートは微妙に変えている。
・トラックの乗務員は2人。毎回人は変わる。
・不審な輩に襲われた経験があり、それを防ぎたい。
・現状で管理監視システムはない。
・出発時に積載票とドライバー票を備え、到着先でそれを渡す。
***************

まず、予算は2000万円ですから、そう大掛かりなシステムは組めません。
社会的なインフラを利用する方向になりますが、
ユーザーが利用(開発)可能なシステムを組み入れることになります。
位置の特定は携帯のGPSアプリが使えそうですね。
トラックの追跡にはGPSを利用すればよいように思いますが、
監視となるとなんらか映像もしくは音声が届く方がよいと思われます。
携帯電話のテレビ電話機能をうまく利用できないでしょうか。
もしくはデジカメ等から携帯電話を介して一定時間ごとに画像を送信するなどが考えられます。
運用時の費用面を考えるとメールで画像を送信と言う方法が安価でいいでしょう。

後は積荷のセキュリティですが、
まずセキュリティの第一としてモノが見えないようにすることが必要です。
どのような荷姿か、一度被害例があるので賊には形状が知られています。
カバーをかけるのが最低限必要ですが、頑丈なコンテナが利用可能であれば、
コンテナのキーはたとえばPA〇MOのようなICカードを利用した鍵がいいでしょうね。
これを上記の監視用携帯にいれてしまってもいいかもしれません。
P〇SMOキーを利用したマンションなどもありますから、
システム的には外注で安くできそうです。

こんなところでしょうか。
思い付きをならべてしまいましたが、情報が少ないので実際にはいろいろインタビューが必要ですね。

仮想コンサルティング Part.1 (8)

こんばんは、10の12乗です。
今シーズンの阪神が終わりました。岡田監督はあの肘を付いて斜めを見ている姿が好きでしたw
筋書きのないドラマは面白いです。
最近思う事ですが、プロフェッショナルとは、誰よりも努力のプロフェッショナルな人に
感動したりするんじゃないか思います。
他の方はどう思いますか?

さて、仮想コンサルですが、言葉のキャッチボールを考える時間が10日ぐらいあったにも関わらず、
特にみなさんと同じ感じになってしまいそうなので、感じた疑問とかを書いていこうと思います。

さてお題ですが、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
納期は半年。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

それからメールで教えていただいた情報として、

・トラックは3台あり、ルートは微妙に変えている。
・トラックの乗務員は2人。毎回人は変わる。
・不審な輩に襲われた経験があり、それを防ぎたい。
・現状で管理監視システムはない。
・出発時に積載票とドライバー票を備え、到着先でそれを渡す。

という情報が手元にあります。

また、クライアントの要望として、
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案する。
コンセプトの提示をすれば良い。

とありますので、ヒアリングをして得た情報で疑問がある部分を提示して、
クライアントに意志決定を行っていただけば、クライアントの要望は満たすと思います。

今回の場合社員は信用する事を前提に話を進めていきます。

新しいモノを導入しすぎると現場の混乱を招くと思いますので、
なるべく既存のもので解決できればと思います。
またシステムは作る方が安いのか、既存のモノを買う方が安いのかわからないので、
そこは今回は無視させていただきます。
また安全に運ぶ事を主として話を進めたいと思います。
(襲われても盗まれないようにという意味です)


まず、24時間監視する必要があるかという問題があります。
帰りは監視しなくても業務に支障はないと考えるからです。
帰りに不審者に襲われる可能性はほぼゼロと言っても過言ではないでしょう。
後のランニングコストも考えると行きだけの方が良いと思いました。

次にコンテナの施錠ですが、これは編集長もおっしゃる通り、
積載物を降ろす時だけ解錠できる様にすればいいと思います。
またはここで銀行などで使われている生体認証を使うのもいいかもしれません。
コンテナごと奪われる場合を想定するならば、廃棄物自体をトレース出来るようにすれば、
仮に運転手が共謀していたといても品物を追う事が出来ます。

積載票やドライバー票は、メールで対応可能だと思います。
顔写真、車のナンバー、積載量を記載すれば紙をなくす事ができると思います。

最後にシステムですが、ETCを用いたものはどうでしょうか。
ETCのデータをオンラインで本社で管理できれば、
車が大体どこを走っているかも分かり、
運転手が特別何かをしなくても管理、監視が行える思います。


個人的にはETCのオンライン化、廃棄物のトレース機能、現地解錠で良いと思いますが。
これならば特別な教育も必要ないと思いますし、
ドライバー達も監視されている感は少ないと思います。

今回はコストが分からないのでなんとも言えないですが。

案は一人でも出来そうですが、解決策となると人脈があると安価には出来そうですね。
コンサルティングの難しさを勉強しました。

仮想コンサルティング Part.1 (7)

こんばんわ、がーすーです。

仮想コンサルティング、なかなか面白そうですね。
お題からは大幅にはずれますが、島根から茨城まで輸送して処理しなくてはいけないなら、廃棄場を近場に作れないのかなぁと単純に思ってしまいました。
島根の工場よりも他の大きな工場を優先して廃棄場は作ったのでしょうね。

では本題です。
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島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれでよい。
納期は半年。
-----------------------------------------------------------
では、考えていきます。
私は先に考える方針を決めてから調査をする派なので、何を考えるべきか、をまず考えます。
ちなみにメールで流れたヒントも見てしまったので、Q&A部分ではヒントを使って考えていきます。

1.成果物
まず、クライアントに提出する成果物、つまりアウトプットを確認します。
今回は「コンセプト」を出して欲しいということなので、抽象的な解決すべき課題を数多く抽出することに労力を割けばよいとイメージできます。
なので、具体的な商品よりは、どういう機能が欲しいかと機能面から考えればよさそうです。

2.目的
次に、今回のクライアントの目的を検討します。
お題のとおり、島根の工場~茨城の廃棄処理場間の廃棄物の輸送について「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を構築したいということです。
この目的を分けて、どのような機能が必要とされるか考えていくことにします。

2-1.「最適」
この条件はクライアントが判断すべき項目なので、コンサルタントとしては無視してよさそうです。

2-2.「安価」
今回の条件では具体的に2000万円以内とあります。
ここからコンサルタントの収入も得なければいけないので、こちらとしても1000万円取れるような安価なコンセプトにしたいです。
なので、「必要最小限の機能に絞り込む」ことを後々考えればよさそうです。

2-3.「安全」と「監視」
これらの条件は表裏一体と思われるのでまとめて考えます。
他の人にならって、5W1H型みたいな(漏れは便宜上ありありです)質問をしてみます。
【Q1】誰から?
【A1】賊から。詳しくは、以前に賊に襲われたのが、システム構築の動機。
【Q2】自社の内部犯行も防ぐか?
【A2】当然防ぎたいが、予算によっては物理的手段や教育でカバーも考える。
【Q3】トラックを監視したいとあるが、積荷の廃棄物は監視しなくてよいか?
【A3】実は以前に賊に襲われた理由は積荷を狙ってだった。廃棄物とあるが、裏世界では商品価値あるので、積荷も監視する。
【Q4】運転手の監視は?
【A4】実は、トラックには2人自社の人間が乗っているので相互監視している。だが、共謀されるリスクを回避できるシステムがあればお願いしたい。
【Q5】24時間監視とあるがシステム化はどの程度のレベルがよいか?外部の人間は割けるのか?
【A5】安価なほどよいので、監視部にいる人間が1人で余裕を持って監視できるレベルにしたい。
【Q6】島根~茨城間のルートの制限は?
【A6】毎回ルートを微妙にずらしている。特に毎回ルートをずらせれば通る道路に制限はない。

3.失敗パターン
このようにして必要な機能を考える材料は揃ってきました。
次に、典型的な監視の失敗例から考えてみます。
ここはクライアントに聞きにくいので、コンサルタントが独自に考えることになりがちです。
(1)積荷のみ奪われる。
(2)積荷+トラックを奪われる。
(3)積荷+トラック+運転手(ともう一人)ごと奪われる。
(4)事故でトラック運行不能。
まだまだあるかもしれませんが、最初はこれぐらい考えれば十分そうです。

4.課題抽出と必要な機能
上記の1~3で考えたことをまとめると、
「トラックの場所監視」×「積荷の場所監視」×「トラック内部の状態監視」×「トラックが運行可能かどうかの状態監視」×「外部者1人で監視可能」×「安価」
(理由は色々考えましたが略します。。。)
このような要件を満たせば必要最小限と想定できそうです。

5.コンセプト
上記の要件に加えて、2000万円程度のシステムではトラックは人力でしか動かせないという現実的な特別条件を考えられます。
つまり、「トラック、運転手、同伴者、積荷の4者は近くにいること」も考慮してよさそうです。
これらをまとめたコンセプトとしては、
「トラックの場所をGPSで把握」×「積荷の場所をGPSで把握」×「運転手の場所をGPSで把握」×「同伴者の場所をGPSで把握」×「4者の位置が離れたら外部者監視者に警告」×「4者の位置が一定時間動かなかったら外部者監視者に警告」」×「4者の位置がルートどおりか外部監視者が簡単にわかる設備(パソコンで十分?)」×「3(3)のすべてのっとり防止機能」
程度が必要最小限のコンセプトと考えられます。

ということで、あとはこのコンセプトが実現可能かの調査や、似たようなシステムやそれが商業的に買えるかの調査や、GPSと同等の機能を持つような商品(無線とか発信機とか)の値段の調査などをしていけばよいのかなと思います。

実際はこのあとクライアントにもっと質問をして、他に必須機能があるかよく聞かないとですよね。
このコンセプトに固執する必要もないので、どの機能が必要か考えて臨機応変に仕様を変える必要があると思います。

仮想コンサルティング Part.1 (6)

こんばんわ、ズッキーです。

だんだん、涼しく(寒く?)なってきましたね。
そろそろ、掛け布団は暖かい物にしようかと思うこの頃です。

では、今回のテーマについて書いていきましょう。
今回は仮想コンサルですね。

内容は...

島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
納期は半年。

です。う~ん、お客様とのやり取りは、とりあえずイメージですね。

ズッキー(以下、ズと表す):
「単なるシステムではなく、なぜ、監視システムなのでしょうか?本システムが必要だと感じた経緯を教えて頂けますか?」

お客様(以下、客と表す):
「廃棄物の運送は、夜間に行います。これは、一般市民に知れずにこっそり輸送したいんです。また、山などに廃棄物の違法廃棄などをする行為を抑制するためにも監視したいんです。そして、夜間なので昼に比べたら道も見えにくいですから、ナビゲート機能も視野に入れた監視システムが希望です。」

ズ:「そして24時間なんですね。運送ルートは指定されていますか?」

客:「はい、24時間なんです。運送ルートは決まっています。」

ズ:「運送ルートは、林道とか走ってますか?」

客:「いいえ、林道は走っていません。夜間なので比較大きな一般道路を利用しています。」

とりあえず、お客様とのやり取りはこれくらいにしましょう。
かなりデタラメなやり取りですね(笑)
では、具体的な提案ですが...

「オンライン接続できるカーナビを利用した監視システムを構築する。」

カーナビを利用する目的は次のようになります。
1.規定ルートをナビゲーションする。
2.トラックが規定ルートから外れていないかを監視する。

また、運行状態を入力する機能も入れます。
これは、監視するという目的もありますが、今後の最適な運行ルートを分析するためにも使用できます。

後は24時間をどうするかですが、このカーナビはオンライン接続ができるようにします。
「規定ルートでは、林道などの電波が入らない地域はない」ということなのでオンライン接続
はできるでしょう。

もし、接続が切れるのならそれは、規定の運行ルートを外れているという疑いありです。
(かなり、大甘だ~)

費用的な面ですが、ひと昔前のカーナビゲーションシステムの構築は、一から画面を作ったり
対象の機械(カーナビ)に合わせてシステムを構築していましたが、

最近のカーナビゲーションのシステムは、ある程度の枠組み(フレームワーク)があります。
(余談ですが最近の組み込み機器(オーディオ、カーナビ、車載システム)OSも入って
いるんですよ、皆さんがよく使うWindowsとか、Linuxですね。有名なのは日本が誇るトロンです。
でも、これはOSの仕様です。トロンというOSがあるわけじゃないです。)

この枠組みを利用したら、カーナビゲーションシステム構築も安価にできるでしょうし
拡張機能も追加しやいでしょう。

ということで、私の仮想コンサルでした。