仮想コンサルティング Part.1 (3) | 技術コンサルティング研究会 BLOG

仮想コンサルティング Part.1 (3)

こんばんは。
なんちゃってSEです。


とうとう仮想コンサルですか!
私はコンサルティングの経験はないので、少々ピントはずれのことを書いてしまうかもしれませんが、お許し下さい。


今回のテーマは以下の通りです。
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 島根県の工場から、茨城県の廃棄処理場までの、廃棄物の輸送について、
 「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」を提案して欲しい。
 夜間輸送で、輸送時間は12~14時間。
 監視システムは予算全体で2000万以内で安価に開発したい。
 貴方はコンセプトを提案してくれればとりあえずはそれで良い。
 納期は半年。
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とりあえずこれだけでは情報が少なすぎます。
何度かクライアントにヒアリングを行い、もう少し情報を集めないと有効な提案は出来ないと思います。


さて、何を聞けばいいでしょうか?
まずはクライアントの背景、目的、制約条件、業務内容についてもう少し踏み込んだ情報が欲しいところです。
細部はあとから詰めればよく、まずは骨格となる部分をしっかりおさえます。

ではこれら4つについてもう少し考えていきましょう。



1.背景
「最適・安価・安全なトラックの24時間監視システム」の提案を何故求めているのでしょうか?
ここについてもう少し具体的なことがわからないと、見当違いの提案をしてしまうかもしれません。

現状分析もここに含まれるかと思います。
既存システムがあるのか、全くの新規開発なのかで少し異なると思います。


1-a.既存システムが存在する場合
つまり既存システムに我慢できない不満があるわけです。
その不満をしっかりと聞かないといけません。
システムトラブルが多い、24時間対応じゃないので空白の時間がリスク高い、使いにくい、Q/A対応が不親切、保守料が高い、などなど。
また、不満点が複数ある場合は、優先順位もつけてもらいましょう。
これはどうしても解消したいという不満は必ず解消できるような提案にしないといけませんね。


1-b.全くの新規開発の場合
なぜシステム提案を求めているのか詳細を聞きましょう。
輸送中に×××といったトラブルがあった、業界の流れ、などなど。
もしかしたら、システム導入をせずとも、他の手段で解決できるかもしれません。
システムは何でもできるわけではありませんので…。



2.目的
このシステムを導入することで、何を達成したいのか?
先述1の部分で明らかになるかと思いますが、これをはっきりさせましょう。
あくまでシステムは手段であって、目的ではありませんから…。
例えば「年間輸送事故発生率を○○%低減させる」など。



3.制約条件
ここでは既に予算全体で2000万円以内、納期半年という条件が出ています。
制約条件にも優先度が存在します。
例えば既存システムの保守契約があと半年で切れるなら、納期半年は絶対に譲れない条件となります。
品質、予算、時間のどれを優先するのかを確かめておく必要があるでしょう。



4.業務内容
今回は廃棄物の輸送なので、トラックの装備、トラックの台数、ルート、その他社内規定などを確かめましょう。
これにマッチしていなければ、どんなすばらしいシステムでもピントはずれになってしまいます。



以上、これらに対する情報があれば提案のために最低限必要な材料はそろったのではないでしょうか。

具体的な提案をするには、もう少しヒアリングが必要でしょう。


余談ですが、保守契約はどうするんでしょうかね?

まぁおそらくシステム開発を実際に請け負ったパッケージベンダーと別途結ぶのでしょうね。