技術コンサルにとっての専門性とは (4) | 技術コンサルティング研究会 BLOG

技術コンサルにとっての専門性とは (4)

この2日間は長きに渡る会社員生活で(今の会社は入社半年ですが)、最大級の失敗をやらかしてしまいました。もう自分はダメです。こんな調子では編集長になれやしません!とちょっぴりトーンダウン気味のミランダが本日はお送りします。

先日の勉強会でも顧客が期待するコンサルタントの「専門」とは何か?というのが話題になりました。

1.技術問題の解法に困っている
研究室レベルのスモールスケールの実験系ではサイエンスが追究されますが、バルクでの「生産」になるとサイエンス、というよりは現場で鍛えられたテクノロジーが重要になってきます。その辺りは実際に「製品化」のプロセスを経験した人でないと、どこが問題なのか、指摘するのは甚だ困難ではないかと思います。「技術問題」を解決したければ、それを経験したことがある人に聞くのが、確実で早いです。私が現在、微生物への遺伝子導入と有用物質のバルク生産について聞かれたなら、教科書や参考書を見ながら、多分こうではないでしょうか、と推測で答えるしかありません。しかし、ラットの肝細胞単離のためのコラゲナーゼ還流についてなら、自信を持って「ここがキモです!」(ジョークなのか、これは?)と助言できます。具体的に技術問題を解決するには、その分野について深く精通していることが必要なのではないでしょうか。ここがもりぞーさんとは異なる意見ですね。おそらくメインの仕事の種類が違うからかな、と思ったりもするこの頃です。

2.技術の使い途に困っている
多分野に渡る技術を広く浅く知っている+マーケティングセンスのある人の出番ですね。場合によっては後者だけでもいいアイディアを出せるかもしれません。1の場合のコンサルタントがクライアントと似たもの同士ではあるけれど、先輩として助言する、というのに対し、2の場合は専門性の高いクライアントとは違う強みを持っているコンサルタントがお互い協力し合って、解法を作り出していくイメージです。

割とメジャーな技術についての経験がある方は1のタイプを貫き、一方でビジネスセンスと自分のテリトリーを拡張していく、というスタンスがよさそうです。

ゼネラリストのコンサルタントは1が追随できないほどにビジネスセンスを洗練させていくことが重要ですね。

私個人としては、できるならば1のタイプを目指したいと考えます。