この時期、肌寒くなってくると、私は決まって高校3年生の秋のことを思い出します。
10月に受けた、志望校判定模試。
当時、漠然と「行きたいな」と考えていた京都大学の欄には、くっきりと「E」の文字が記されていました。
合格可能性、最も低い評価です。
普通なら「志望校を考え直さなければ」「もうダメだ」と落ち込むところでしょう。
しかし、その時の私は、不思議なことに、この「E判定」という結果を見て「これなら合格できるかもしれない」と、妙な確信を抱いたのです。
なぜ、最低評価で「確信」したのか?
結果だけ見れば、まったく意味のわからない、非合理的な判断に見えます。
その裏には、私なりの理由がありました。
私が本格的に受験勉強を始めたのは、高校3年生の7月。決して早いスタートではありませんでした。
まず初めに、「夏休み中にここまで」「10月の模試までにここまで」という大雑把な学習計画を立てました。
そして、運命の10月の模試。
結果が返ってきて、E判定の文字を見てやっぱりそうだよな、とあきらめの気持ちと同時に、ある事実に気づきました。
「計画通りに勉強が終わったところは、ほとんどできている。逆に、まだ手をつけていないところは、まったくできていない」
まさに、計画の進捗状況がそのまま点数に反映されていたのです。
だから、私は「E判定」という結果そのものよりも、「もし受験本番までに、計画通りに勉強を終えることができれば、合格ラインに届くかもしれない」という可能性の方に目を向けました。
大事なのは「判定」ではなく「現在地」
私がこの経験から学んだ、最も重要なことです。
模試の「判定」は、あくまでもその時点での結果に対する数字に過ぎません。A判定でも不合格になる人もいれば、E判定から大逆転する人もいます。
大切なのは、その結果を見て一喜一憂することではなく、
「自分がどこを、どう間違えたのか」を徹底的に分析し、「自分の正確な現在地」を把握することです。
例えば、同じ「E判定」でも、その中身によって、次の一手はまったく変わってきます。
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ただケアレスミスが多くて点数が悪い場合
やるべきこと:知識の詰め込みではなく、「見直しの手順を決める」「計算スペースをしっかり確保する」といった、ケアレスミスを減らすためのルーティーン作りです。
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特定の分野(例:分数の計算、歴史の特定の時代)だけが取れなくて点数が悪い場合
考え方:「逆に言えば、受験までにこの分野さえマスターすれば、一気に点数が伸びるんじゃないか?」と、具体的な課題が見えてきます。
「現在地」を把握するメリット
結果(判定)だけに囚われず、自分の正確な現在地を把握することで、たくさんの良いことがあります。
- やるべきことが明確になり、やる気が出る
「何から手をつけていいかわからない」という状態が、一番やる気を削ぎます。「分数をマスターすればいい」とわかれば、あとは実行するだけです。
- 効率的な勉強につながる
「わかっているところ」を何度もやる無駄を省き、「わかっていないところ」に集中投下できます。
- 判定を覆す成功体験につながる
課題を発見し、対策を立て、それを実行して結果を出す。このプロセスこそが、受験勉強だけでなく、その先の人生においても大きな自信となる「成功体験」です。
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