小学校の始めのうちは勉強なんかしなくてもついていけたのに、学年が進むにつれてどんどんついていけなくなった。そんなことがよく起こります。

 

例えば理科を例にしてみます。

小学校入学当初は具体的で目で見ることができるものを取り扱いますが、学年が進むにつれて、目に見えない、抽象的な概念を取り扱うようになります。

 

小学1年生の教科書です。

 

具体的で、目に見えるものを取り扱っていますよね。

 

これが小学6年生になるとこんな感じです。

 

酸素、デンプンなど目に見えない概念を取り扱います。

 

中学生になると

 

Cu2+など、記号で表すようになり、

 

高校生になると

写真は一枚もなく、文字と記号ばかりですよね。

 

このように、具体的で目に見える「もの」から、抽象的で目に見えない「概念」を取り扱うようになり、

頭の中での処理の仕方を変えていかないといけないのです。

 

ではどういう風に考えていけばいいか、はまた次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

いきなりですが、適当に並べてみた次の12個のアルファベットを覚えてください。(順不同)

 

 

 

 

ArpxTgdLzWq

 

 

 

 

 

 

できますか?

 

1.カテゴライズ

マップラーニングで一番初めに教えることは「カテゴライズ」です。

12個のアルファベットをグループ分けしてみましょう。

 

分け方は人それぞれ、どんな基準でも構いません。

 

例えば、大文字、小文字で分けてみます。

 

<大文字>

ATLW

 

<小文字>

rpxgdzq

 

 

小文字グループはまだ多いので、更に分けてみましょう。(マップラーニングでは5つ以上の時はグループ分けしてみる、と伝えています)

 

例えばこんな分け方はどうでしょう?

・○が入ってるグループとそれ以外(pdgq)(rxz)

・下まで使うグループとそれ以外(pgq)(rxdz)

・顔文字グループとそれ以外(pxqd)(rgz)

 

今回は顔文字グループで分けてみます。

 

<小文字 顔文字>

pxqd 

<小文字 その他>

rgz

 

2.連想

次に思い付き、連想をつなげてみましょう。

 

<大文字>

ATLW

→アトランタわ

<小文字 顔文字>

pxqd 

→ミッフィーちゃんのキャラに出てきそうタヌキが「イイね」してる

<小文字 その他>

rgz

→レグザ(?)

 

これで12個のランダムなアルファベット、記憶に残るはずです。

 

マップラーニングでは、このようなイメージで、グループ分けと連想をつなげることで、知識を定着させていく事ができるのです。

 

 

 

自分の脳(へたくそですみません💦)と教科書があったとします。

初めは全く別々のところにあります。

 

マップを作るということは、教科書を「脳が」読み解きやすい形に変えるということです。

 

 

脳からしたら、文字の羅列である教科書よりも、文字の羅列である文章よりも、つながりを見て取りやすいマップの方が概念的に捉えやすくなります。

 

ところで、脳の中にも、自分ならではのマップが豊かに広がっています。(赤いマップ)

好きなゲームのこと、スポーツの事、悩み、友達の事・・・

 

その「自分の頭の中のマップ」と「教科書のマップ」の繋がるポイント。

これこそが感想、連想、思いつきなのです。

 

知識はこのようにして自分の頭の中に取り込まれていきます。

 

例えばこんな感じです。

 

受講を始めて、初めて作ってくれたマップ。

 

面談を通して、こんな会話をします。

トレーナー「まとめてくれてありがとう!まとめてみて、徳川家光に対してはどう思った?」

受講生「すごいなと思った」

トレーナー「すごいな、と思ったんだね!どんなところがすごいな、と思ったの?」

受講生「参勤交代とか普通思いつかないと思うし、頭の良さでは家康に負けないと思った」

トレーナー「へー!なるほどね!!(カキカキ)」

 

このようにして、自分の感想、思いつきを引き出します。質問をするとみんな頭の中に感想を持っています。ただ、それを引き出す、書き出す経験をしていないだけなのです。

 

自分で思っている事言語化して、書き出すことによって、「トクガワイエミツ→参勤交代」というただの暗記対象が、「おじいちゃん(家康)並みに賢いアイデアマン」という彩を持った記憶にかわります。

 

このようなやり取りを続けると、自然と自分の思い付き、感想を入れてくれるようになります。

 

 

こちらは以前ご紹介したことがありますが、ヘモグロビンは「まじめな子」、組織液は「地下水」、白血球は「かたつむり」といった、自分なりのイメージをもち、どんどん引き出すことができるようになり、鮮やかに記憶に残るのです。

最近面白いマンガを見つけました。

 

時間をかけずに勉強ができるようになる方法なんてない。

時間に比例する。

 

しかし、私はこう補足したいです。

 

時間をかけても身に「つかない」勉強はある。

 

図にするとこんな感じです↓

 

もし机には向かうけど、集中できない。頭に入っていかない。

そういう場合は身に「つかない」勉強法をしているのかもしれません。

 

そういう勉強法を続けていたら、

・やってもやっても点数が伸びない「無力感」

・自分の頭が悪いんじゃないかという「自己否定感」

・時間の無駄だと感じる「疲れ」

 

そういうものばかり蓄積されていきます。

 

「勉強が苦手」な子の出来上がりです。

 

しかも厄介なことに、頑張れば頑張るほどより一層強化されてしまいます。

 

ではどうすればその悪循環から抜け出せるか?

 

それは単純な事、

「時間をかけたらかけただけ身につく勉強法」

をマスターすればいいだけです。

 

それが私たちの伝えたい、

「勉強のコツ」なのです。

 

もし時間をかけたらかけただけ勉強が身についたとしたら、

・自分はやればできる、という「自信」

・知識が広がっていく「面白さ」

・もっと時間かけよう、という「やる気」

 

につながっていきます。

 

これこそが内から湧き上がってくる「モチベーション」なのではないでしょうか?

 

外からやる気スイッチを押してもらわなくても、

ご褒美がなくても、自分の力で歩んでいける。

 

そんな学びの場を作っていきたいと考えています。

日々の勉強を進めていくと、「今自分は何をやっていたのか?」と迷子になることがあります。

似たような例を紹介します。

 

自動車教習所で、バックの練習をする際に
「あのポールがサイドミラーに見えたらハンドルを全開に切って、バックミラーに見えたらまっすぐに戻す」
「ほらまっすぐできたでしょう?合格!」


こんなやり取りありませんでしたか?

僕は「これで合格って言われても、うちの車庫にはポールがないよ・・・」と不安になったのを覚えています。

勉強に当てはめると、
「つるかめ算の時はこうやって解きましょう」「旅人算はこうやって解きましょう」
と練習を重ねても、いざ文章題を見た時に、これは何をどうやって解けばいいのか…と迷子になったのを覚えています。

 

まさに、「木を見て森を見ず」の状態になってしまっているのではないでしょうか?

 

 

私は小学校の時に塾に通わせてもらっていたのですが、上のような状態に陥っていて、結局小テストはできても定期テストになるとわからなくなり、中学受験に失敗しました。

 

私は後になってこの仕組みに気づき、乗り越えるコツをつかんだのですが、最近読んだ速読の本にしっくりくる絵が載っていました。

 

 

まさに、上の状態になってしまっていたのです。

 

大枠をとらえることで、今自分が勉強しているところは一体何のどんなところなのか、が分かるようになり、問題にあたった時に、頭の引き出しから取り出せるようになるのです。

 

私は仕事柄、後輩にFP(ファイナンシャルプランナー)2級の勉強を教えたりしていたのですが、実はこれは大人の資格試験でも全く同じです。

 

例えば、「定期借地権」の勉強をしていたとしましょう。

 

でもこれって部分的には理解できたとしても、一体何の分野の勉強をしているのか迷子になってしまいやすい。

そこで、トレーニングコースでは、習熟具合に合わせて全体像のマップも「生徒に」作ってもらいます。

 

 

今自分は、6つあるFP2級のテーマの中の「不動産」について勉強していて、その中の「法律」の「借地借家法の中身」について勉強しているんだ。

 

そういうことに気づけるようになります。

 

あとはテーマを一つずつ潰していくだけです。

そうすると、自分がどこが分かっていて、どこが分かっていないのかも一目瞭然です。

 

これが7つの力の中の「具体抽象力」です。

私たちの事業、(中でも特に生徒同士による学び合い)の説明をしていると、たまに聞かれる質問が、「間違えて覚えちゃったらどうするの?」です。

 

中々鋭いな、とも思いますし、自然と「?」マークをつけることができている人なんだな、と思います。

 

 

ここで僕から新たな「?」マークを付けたいと思います。

 

間違えて覚えることが果たして悪いことなのか?

 

 

 

 

牛しっぽ牛からだ牛からだ牛からだ牛からだ牛からだ牛からだ牛あたま

 

プログラミングの先生をしている友人と話していた時に、最近の生徒が「実行ボタンを押せない」という話を聞きました。

 

詳しく聞くと、どうやら実行ボタンを押してうまく動かないことが怖いらしい。

 

でもそもそもプログラミングって、組んでみてうまく動かない所を探していき、修正していく作業じゃなかったでしたっけ?

 

「間違えてはいけない」

 

そう教えられ続けると、「しっくり理解する」事よりも「間違えないこと」が優先されるようになってしまいます。

 

例えばA君が間違ったマップを作って、B君C君に教えたとしましょう。

 

 

B君C君は違和感があったり、よくわからなければA君に聞くことができます。

「ボーキサイトって何?」と。

でも聞かずに鵜呑みにしてしまいました。

(ボーキサイトとはアルミニウムの原料です。なので、鉄鋼資源が正解です。)

 

そしてB君C君がテストで間違えてしまった場合…

 

A君からしたら、とても反省するでしょう。「自分が間違えて教えたせいで友達のテストで間違えてしまった」と。そして「次は間違えないようにするにはどうしたらいいか?」と必死に考えるでしょう。

 

B君C君からしたら、

「A君が間違えて教えたせいで間違えた」と思うでしょうか?

きっと

「あの時なんか変だと思ったんだよなー。聞けばよかった」

と思うのではないでしょうか?

 

チューリップオレンジチューリップピンクチューリップ紫チューリップ赤チューリップ黄

 

最近、ネットの影響力が問題になっています。

コロナ禍のトイレットペーパー騒動なんて最たるものですよね。

 

あることないこと、さも「事実」「当たり前」のように紹介されていて、鵜呑みにしてしまう。

それによってみんなが間違った方向に進んでいても、気づかない。

 

まさに、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」です。

でもほんとは危ないんです。それが第2次世界大戦だったと思います。

 

 

「そうは言うけど、ほんとに??」

その感覚を今の教育業界で鍛えてくれる所ってないんじゃないかと思います。

 

「大人が言うことでも正しいとは限らない。正しそうかどうかは『私』が決める。」

その一端でも掴んでほしいなと思っています。

来週行う勉強法セミナーですが、

参加希望者が41名(6月6日12時現在)と、

大変好評をいただいています。

 

とても嬉しいです。

参加希望された皆さん、誠にありがとうございます!

 

つきましては

6月15日(火)21時~も追加開催といたします。

 

「勉強のコツ」とは何か、

について大人向けにお話しする、

「勉強法セミナー」を開催いたします。

(子ども向けには後日「実践講座」を開催いたします)

 

日程:

6/7(月)21時~22時半

6/12(土)9時~10時半

6/15(火)21時~22時半

(内容は同じなので、出やすい方に出てください)

 

内容:より効率的に勉強が頭に入る「2つの勉強のコツ」をお伝えします。また、子どもがテストの点が取れない、やる気にならない、等に対する対応についてもお話しします。

 

費用:今回は「無料」で行います。

 

○ご都合が合わない場合は録画視聴も可能です。

○顔出しは不要です。

○お子さんも参加しても構いませんが、大人向けの内容となります。

○当セミナーは、こちらが一方的にお話しする「講義形式」で行います。

 

申込みフォームはこちら↓

 

 

 

前回の記事で、

「泳ぎ方」を教わらないまま泳がされる子ども

について書きました。

下手すると、

努力をすればするほど、

「より悪くなる」ことさえあり得ます。

 

例えば勉強について言えば、

 

・勉強が嫌いになる

・変なクセが身につく

(例:国語の文章の最後らへんに答えが書いてある)

(例:迷ったら2番目の選択肢を選ぶ)

・間違えるのが怖いから、簡単な問題しかやらない

・「理解度」よりも「ノートの綺麗さ」「机に向かっている時間」にこだわる

 

などなど・・・

 

「経営学の父」と言われるドラッカーは

それをこのように表現しています。

 

「努力しないことよりも最悪なのは、間違った方向に最大限の努力をすること」

ピーター・ドラッカー

 

確かに東京から大阪まで行きたいのに、

北に向かって全速力で走ったら、よりゴールからは遠ざかってしまいますよね。

 

 

 

スポーツの世界でも、

ダルビッシュ選手がこのように表現しています。

 

 

「練習は嘘つかないって言葉があるけど、考えてやらないと普通に嘘つくよ」
ダルビッシュ有

 

ただやみくもに机に向かって問題集を解いていたらいい、

というわけではないのです。

 

もう一つダルビッシュ選手の言葉を引用すると、

 

「僕はスポーツに関しては50%の努力と49%の頭脳と1%の才能が必要だと思っています」
ダルビッシュ有

 

頭脳。

それを鍛えるにはどうすればいいでしょうか?

 

 

 

 

 

実はそれこそが「勉強」だと思います。

 

「勉強」を通して「考え方」を身につける。

 

ただテストの点だけにこだわっている勉強は、

あまりにも勿体ないのが伝わったでしょうか?

 

 

私たちは「勉強」を通して「考え方」を伝えたい。

「考え方」を身につける最良のツールが「勉強」なんです。

 

次回の勉強法セミナーでは、

「勉強のコツ」とは何か、

について大人向けにお話しいたします。

(子ども向けには後日「実践講座」を開催いたします)

 

「勉強法セミナー」

 

日程:

6/7(月)21時~22時半

6/12(土)9時~10時半

(内容は同じなので、出やすい方に出てください)

 

内容:より効率的に勉強が頭に入る2つの「勉強のコツ」をお伝えします。また、子どもがテストの点が取れない、やる気にならない、等に対する対応についてもお話しします。

 

費用:今回は「無料」で行います。

 

○ご都合が合わない場合は録画視聴も可能です。

○顔出しは不要です。

○お子さんも参加しても構いませんが、大人向けの内容となります。

○当セミナーは、こちらが一方的にお話しする「講義形式」で行います。

※無料のイベントにつき、無断欠席の方は次回の参加はお断りすることがあります。

 

申込みフォームはこちら↓

 

 

学生時代を思い出してください。

 

皆さんの同級生で「勉強ができる子」は

どの教科も得意なことが多く、

「勉強が苦手な子」は

どの教科も苦手なことが多かったのではないでしょうか?

 

何故だと思いますか?

「頭の良さ」?

「勉強する習慣(環境)」?

 

いいえ。

実はそういった事よりも大事な原因があります。

 

それは教科の得意不得意の前に、

「勉強のやり方」や「理解の仕方」が

身についていないからなんです。

 

例えば水泳でイメージしてください。

「泳ぎ方」を教えてもらう前に、

ひたすら「毎日25mプールを往復しなさい」

と命令したとしても、ただキツイだけで、

毎日練習してもなかなか上達しないことでしょう。

さらには「水泳の楽しさ」を感じることができず、

苦手意識を超えて、「嫌い」になるかもしれません。

 

これと同じことが勉強でも起こっています。

 

世の中には「知識」を教えてくれる所は多いですが、

(例えば塾や学校、通信教育など)

「考え方」「勉強の仕方」を教えてもらった経験はあるでしょうか?

 

チューリップ黄チューリップ赤チューリップ紫チューリップピンクチューリップオレンジ

 

その「勉強のコツ」とは何か、

について大人向けにお話しする、

「勉強法セミナー」を開催いたします。

(子ども向けには後日「実践講座」を開催いたします)

 

日程:

6/7(月)21時~22時半

6/12(土)9時~10時半

6/15(火)21時~22時半

(内容は同じなので、出やすい方に出てください)

 

内容:より効率的に勉強が頭に入る「2つの勉強のコツ」をお伝えします。また、子どもがテストの点が取れない、やる気にならない、等に対する対応についてもお話しします。

 

費用:今回は「無料」で行います。

 

○ご都合が合わない場合は録画視聴も可能です。

○顔出しは不要です。

○お子さんも参加しても構いませんが、大人向けの内容となります。

○当セミナーは、こちらが一方的にお話しする「講義形式」で行います。

※無料のイベントにつき、無断欠席の方は次回の参加はお断りすることがあります。

 

申込みフォームはこちら↓

 

 

昨日、違う職場になって2年経つ後輩のO君から 、SOSメッセージが届きました。

 

 

聞いたところ、会社でFP2級を取らないといけないのに、もう4回落ちていて、今回が最後のチャンスだと言うのです。そして試験は1週間後。

 

身近に先輩はいるはずなのに僕を頼ってくれるなんて嬉しいことです。即、「任せろ!」と伝えました。

 

私がFP2級合格したのなんて10年前。当然覚えているはずがありません。でもなぜそんなに教える自信があったかと言うと、「知識」を教えなくても「勉強の仕方」を教えたら良いからです。

 

具体的に何をしたかご紹介します。

 

特に不動産の部分がちんぷんかんぷんだと言うので、まず、面談で教える前に、大事そうな言葉を付箋に抜き出しといて。と言う宿題だけ出しました。

 

面談では、FP2級不動産について、どんな構成になっているかの構成を聞きながら、僕がマップを作りました。

 

その中の、一番苦手な「借地借家権」について一緒に教科書を読みながら、説明を「してもらい」ました。(←僕が説明をした訳じゃないのがポイント)

 

 

僕がするのはO君が言った言葉を付箋(アプリ)に書いて、聞きながら並び替えていくだけ。

 

それをしているうちに「あー、そういうことか!」とO君が何回も呟くのです。

 

ここまで時間にして20分ほど。

「あとは自分でできそうな気がします!」と。

 

最後に、「今週作ったマップを彼女に説明してね」と。

丁度隣に彼女もいたので、

「興味ないかもしれないけど、聞いてあげて」とお願いしておきました。

 

ちゃんと中身が理解できていたら、相手が中学生でも分かるように説明できるものです。

素人相手に説明するのが何より理解度が上がります。

 

さて、試験は2021年5月23日。あと4日です。

かわいい後輩のO君は受かるでしょうか!?