ミニメイド社長の起業のブログ -115ページ目

9年も掛かった

 ミニメイド は、家事代行の老舗企業 です。
1983年事業開始をしました。
家事代行業 という言葉がなく、私はこれを世の中に広めたいという事で、本を書いて家事代行サービス業 という業種を世の中にアピールしました。

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あれから29年が経過し、老舗だから生き残れるほど世の中は甘くありません。
常に、経営の変革が求められています。

今から9年前に、日本経営品質賞というものを知り、会社の経営革新をするにはこれしかないと感じ取り組みを始めました。
顧客視点・従業員重視・独自性・支援システム・社会貢献・情報の共有化など経営に必要な重要項目が用意されていました。

言葉の意味を理解し、社内に落とし込むのに二年かかりました。
そして、全体に浸透するまでには、4年かかりました。
更に、改善を重ねてようやく成果が出るまでには、時間が必要でした。

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経営革新は、小手先でできません。根本的なところから取り組む必要があります。
以前は、お客様満足ありきで経営をしていましたが、変わりました。
ミニメイド が、何よりも大切にしているのは、ME(作業を担当するスタッフ)です。
MEの輝きがお客様満足を生み出すという、仕組みを回しています。

こういう考えが浸透し、さらに成長するにはどうしたらいいかという改善が常に行われるようになりました。


面白い組み合わせ

 今日は、私と常務と営業マネージャーの三人で、新宿西口のユニクロの隣にある、買取ショップ「銀蔵」さんに行きました。
香坂社長には、二度ほどミニメイド の方へおいでいただいています。

銀蔵さんは、ブランド品の買取ショップです。特に、時計に関しては時計工房を自社で運営しています。
今日は、本店も行き時計工房も見学させていただきました。

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5名の技術者が世界の有名な時計の修理をしています。
時計は、買い取るだけでなく修理もできるのが強みだと思いました。

今日は、訪問するに当たり、私が12年前に茶色の革が気に入り購入したロレックスデイトナホワイトアラビアというモデルの時計を一度もメンテナンスしていませんでしたので、久し振りにケースから取り出してつけて行きました。

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香坂社長が一応いくらくらいするか査定もしましょうという事で、バイヤーに査定してもらいました。
若くてイケメンの担当者が、「この時計を持っているのは珍しいし、買取では中々でないモデルです」なんて、嬉しいようなことを言ってくれました。

このモデルの後に、モデルチェンジがあり、このモデルは珍しいですという事で、査定価格が出ました。
なんと、12年も経っているんですが、75万円という値段です。
私もちょっといい価格なので驚きました。車だったら値段なんてなくなってしまう使用年数ですが、ロレックスはいい値段がつくらしいです。

今回は売らずに、時計工房でオーバーオールをしてもらう事にしました。
ミニメイド のお客様に、時計のメンテナンスや使わなくなったブランド品などを整理する受け入れ先としてアライアンスを組む予定です。

ミニメイドの後継社長

 ミニメイド の後継社長は、女性です。
これからの時代の中で、女性の果たす役割はさらに大きくなっていくと感じます。
男性ではできない豊かな発想力と感性が求められます。

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私がミニメイド を始めた時代と今の時代は大きく違います。
これからは、国際感覚も備わっていないと、判断が遅くなるという事にもなりかねません。

次期社長は、アメリカ国籍も持っているので、この点の人脈等を有効に活用し、新規事業などの情報もいち早く取り入れて、展開を図れるようにしていければと願っています。


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ミニメイド の事業も、1982年にアメリカのメイド会社を見学したのがきっかけでした。
こうした事もあるので、世界中の情報が見て判断できる必要性があります。

それと、ミニメイド は女性中心の組織ですので、「女性の持つ敏感さとパワーが発揮できる組織づくり」がポイントとなります。
こういう事を理解したうえで、リーダーシップを発揮できるようにしていくことができなければなりません。

値段とポジション

 ミニメイドサービス は、1983年(昭和58年)4月にサービスを開始しました。
その時の値段は、1時間3000円で設定しました。

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      1983年起業当時

ミニメイド は、3人で1時間のサービスを提供するメニューからスタートでしたので、9000円の料金をいただいておりました。
値引きは一切せずにこの価格を維持していきました。

1985年3月から全国にフランチャイズの展開が始まりました。
全国統一価格で、この価格の維持をしてきました。

メニューも追加になり、数種類の価格帯ができましたが、基本価格は崩しませんでした。現在までに何度かの値上げもあり、現在は一番利用の多いプレミアサービス 1時間当たり4440円の価格設定をしています。

一番高い価格は、1時間1万円というホワイトグローブサービス があります。

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               ホワイトグローブサービスのスタッフ
          
価格は数字を並べているだけでなく、その会社のサービスグレードを表現していると思っています。価格に合ったサービスができるように、日頃からの教育や支援システムの向上が責任としてあります。

安かろう悪かろうでは、長いお付き合いはできません。
お客様の期待を知り、そのことにしっかりと毎回対応できることが当たり前に行えるようでないと生き残っていけない。
ミニメイド は、常に価格を上回る価値が提供できる仕組みと連動させたオペレーションをしています。

クレームに関するすごい本

先日、元リッツカールトンホテル支社長の高野登氏から紹介の本を購入して読み始めました。
クレームに関するすごい本です。
私は、読んでいて驚きを隠せませんでした。

歌舞伎町にある400室のホテルの支配人をされている、三輪康子さんの実話です。

モンスタークレーマーとどう向き合って解決してきたかなど、素晴らしい描写で書かれています。
「日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人」三輪康子著です。

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本の中に、「クレーム処理」と「クレーム対応」の違いというのがありました。

クレーム対応とは、クレームに対応することではありません。まず、全力で人の気持ちを理解すること。つまり、人への対応です。
それを「クレーム処理」と考えてしまうと、安易にお金や物で解決しようとしてしまいます。お金で解決することは、基本的に問題の解決でなく、問題の放棄です。
というようなことが、しっかり書かれています。

ミニメイドサービス でも、もちろんクレームはあります。

今後の対応に参考になる内容や考え方はもちろんですが、実際に支配人として命がけでヤクザと向き合ってクレームの対応をしていることを考えると、私共のクレームの比ではないことを感じました。

映画にしてもいい内容と感じました。