#惚れるバンド ~とある英国の革新音楽~ | 午前零時零分零秒に発信するアンチ文学

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惚れるバンド

■概要

 

場所はロンドン。70年代後半から80年代前半にかけて、ロック飽和状態を打ち破るかのようなムーヴメントが起こった。もはや既成概念の塊であるロック、プログレッシブ、ポピュラー音楽などは淘汰され、新たな主役となるニュー・ウェーヴによって現代までの潮流が起こる。今回は、そんな80年代に活躍したイギリスの5バンドをピックアップ!©中島工業/ネタ制作委員会

 

 

難しいよねえ。

この選曲ってやつ、結構好きなんですよ。

 

結局「アレもコレも」となってしまい、一時の気分では「聴きたい」なんて思っていても、翌日は違っていたりする。なので、最近学習したんだけど、こういうのって「聴きたい」バンドよりも「コイツだけは外せない」というようなバンドを選んだほうが近道なんじゃないかってね。

 

【革新音楽】と書いて「ニュー・ウェーヴ」。今回は【英国の】だから、早い話が「ブリティッシュ・ニュー・ウェーヴ」の5バンドな訳よ。

 

80年代のムーヴメントみたいに捉えられているけど、結局そうなんだよね。コレといった定義が曖昧だし、要は「古いポピュラー音楽」からの脱却だった訳よ。

 

で、今まで音楽をやった事のないような奴らがやりだしたので、作曲とかPVの作り方ひとつにしても定跡に嵌ってなかった訳よ。だから、色んなハチャメチャな音楽が出てきた。コレもアレもが「ニュー・ウェーヴ」として一括りにされてしまったので「パンクロックと何処が違うの?」ってのもあるし「コレってソウルミュージックじゃん。でも、どこか違う」なんてのもある。

 

顕著な特徴でいうなら「ロック+ダンスミュージックの融合」ってのが最も解りやすいのではないかなと思う。勿論、オイラ的な解釈でしかないんだけど。

 

なので、今回はブリティッシュ・ニュー・ウェーヴで外せない5曲。

(うち1曲は”本日の特選”)

 

では、能書きはこれくらいにして早速取り上げるとするか。。。

 

 

 

■イギリス×4

 

 

 

◆Rip Rig + Panic - Constant Drudgery Is Harmful To Soul, Spirit

知る人ぞ知る、ポップ・グループの残党によって結成されたホワイトファンク・バンド。「ロック」「フリージャズ」「ファンク」「ソウル」「民族音楽」という既存の音楽を分解した後、全く別の音楽に再構築するといった感じの音。

これがリップ・リグ+パニックの音楽。因みに、ヴォーカリストはジャズの大御所と呼ばれたドン・チェリーの娘「ネナ・チェリー」。
(1981年)

 

 

 

◆Maximum Joy - Searching for a Feeling

70年代の後半に登場したブリストルのグラクソ・ベイビーズは、ポップ・ミュージックというよりもリズム主体の音楽を追求していた。だが、分裂。一方で、上記のリップ・リグと同じくしてポップ・グループの残党によって結成されたもう一方のバンドが、このマキシマム・ジョイ。違うのは、メンバーにベイビーズの残党も混じる事。ヴォーカルにはジャニー・レインフォースという女性シンガー。

(1982年)

 

 

 

◆Bronski Beat - Hit That Perfect Beat

そういえば、このブロンスキ・ビート…未だウチでは取り上げてなかったんだよな。多分、ここにお集まりの皆さんの中では、最も馴染みのあるバンドではないかなと思う。結構有名だったからねえ。エレクトロニック・ポップでユーロビートの匂いまでする。音がDOAに似ているけど、こちらのほうが軽快でいい。

(1985年 1986年【アイヴァー・ノヴェロ賞 受賞曲】

 

 

 

◆Joy Division - These Days

特別に演奏技術がある訳じゃないし、ルックスが良い訳でもない。どちらかといえば、物凄く下手で、外見も地味な印象を受ける。しかし、4人が集れば周りがぶっ飛ぶような化学反応を起こす。ジョイ・ディヴィジョンとはそんなバンド。良くも悪くもイアン・カーティスのユニットだった訳だけど、英国ではもはや伝説。神格化された存在。デビューからリリースされていた2枚のアルバムは、いずれもプレスの間で絶賛。どん底の如く沈みこんだ暗闇のポストパンク。

(1981年)

 

 

 

■本日の特選(イギリス×1)

 

 

 

◆The Cure - All Cats Are Grey

ザ・キュアーを語る上で外せないアルバムは何か?

 

大抵は「ポルノグラフィ」という答えが返ってくる。勿論、フロントマンのロバート・スミスもそういっている。だが、その前のアルバム「フェイス(信仰)」を忘れて貰っては困る。このアルバムは、キュアーが初期に目指した音楽(モノクロームをイメージした)の完成形なのだ。普通なら「多くの楽器」を使って重厚な音を作りたがるものだが、フェイスは真逆を行った訳だ。究極まで少ない音で、死を概念とした異空間を表現する。

 

特に、この「All Cats Are Gray」は、シングルになっておらず、知名度も殆どない作品だが、一度ヘッドホンで聴いてみてほしい。

 

「これぞキュアー!」って感じたなら、君の感性は素晴らしい。ドライブ中、昼間に雨が降ってきた時にでも、カーステレオでこの曲を流すと癒される。

(1981年)

 

 

 

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