▲写真引用:Shutterstock

「日本一」「世界一」「業界一」と言われるものには

理由があります。

 

 

「キットカット」という
定番チョコレートのお菓子があります。

 

イギリスの生まれのこのお菓子は

もとは工場労働者の休憩時のおやつでした。

 

だから元のキャッチコピーはゴロを合わせて

こんな感じでした。
 

ハブ ア ブレイク
 ハブ ア キットカット

(休憩しよう、キットカットを食べよう)」

実は・・・日本で発売した当初の

売上はあまり振るいませんでした。

 

1.  九州の冬におきた異変

 

そんなある日、マーケティングに
当たってたネスレ日本支社の
調査チームは面白いデータを手に入れました。

 

九州地方では、12月、1月、2月に

キットカットが大きく売れていたのです。

調査をするとなんと受験生たちが

キットカットを合格祈願の

ラッキーアイテムにしていたのです。

 

ちょうど方言の

「きっと勝とうぉ(勝つよ)」

キットカットの響きに似ていたからです。


これだけならば微笑ましい話です。

しかし調査チームはここに
1つのヒントを見出しました。

 

2.  日本ではキットカットと休憩は無関係だった


調査チームは思い切って
日本の10代の男女をあつめてこんな
実験をしました。

 

彼ら彼女らに「休憩(ブレイク)」

イメージするような日常写真を撮影し

その写真が意味するものを自分の

言葉で簡単に説明してもらいました。

結果は驚くべきものでした。

チョコレートを連想させる写真・文章が
全くなかったのです。

 

どうやら「休憩=チョコレートをつまむ時間」

というのはイギリス特有の連想だったようです。


3.  「キット、サクラサクよ。」

 

これを元に「ハブ ア ブレイク」の

キャッチコピーは変更になりました。


代わりに登場したのが・・・

 

 

   キット、サクラサクよ。

という

 

11文字だったのです!
 

引用:https://nestle.jp/brand/kit/juken2021/


つまり、職場のおやつではなく

受験生応援の縁起物という

ブランドを目指したのです。

試験会場のホテルと提携し
宿泊した学生に「きっとサクラは咲きます」と
書いたハガキとともにキットカットを
無料配布してもらいました。

赤い箱入りキットカットが開発され
受験生の家族がそこに幸運を祈る
メッセージを書き込めるようにした。

(ちなみに赤い箱は封筒にも使えるそうです)

 

こうしたブランドの劇的な転換で
2014年にはキットカットは日本で
最も売れているチョコレート菓子になりました。

 

4.  まずは連想を変えよう


人間は共通の言葉を持っています。

しかしその言葉から広がる連想は

とてもヴァリエーション豊かです。

 

そして大切なことは人間の行動や

選択はその連想に基づいている

ということです。

 

その連想を書き換えるようなものが

誕生したとき、私たちは迷わず

手を伸ばしてしまうのです。

 

「自分はこの言葉から何を連想しているか?」
「相手はこの言葉から何を連想しているか?」

 

その視点からコミュニケーションを

とったとき、必ず新しいものが

見えてきますよ。

 

 

P.S 言葉とその裏の想いを分ける方法があります。

自分の連想を変えて違った世界の見方を持ちたい方は

こちらのオンラインセミナーにどうぞ


参考文献
「ANTHRO VISION(アンソロ・ビジョン)
 人類学的思考で視るビジネスと世界」P63~68
(著)ジリアン・テット(訳)土方奈美 日経BP

 

 

好評連載中の【引き寄せ・億万長者ゲーム❶~⓫】を復習したい方はこちらから・・・。

 

 

 
 
 
 
 

ここから楽しみながらもどんどん耳より情報をお届けしていきますので、

 

「フォロー」や「いいね!」「コメント」大歓迎です。


フォローしてね!
 
やる気がますます湧いてきますので、よろしくね!

 

 
 

\ 3秒で終わる LINE 登録方法 /
望月公式LINE 毎朝・有料級のお話をお届け!

▼読者登録はこちら▼

友だち追加

 

 

望月俊孝の書籍