きょうから句会、つまり一人で句を作って楽しむだけじゃなくて、みんなでわいわいやるのには

どうしたらいいかってことについて書きましょう。


子供のときからそうだったと思いますが、みんな集まって話が進むうちに自然と話の

中身が一つのことにまとまっていきますが、最初から話題を決めて話すとその場が

ちょっと緊張しますよね。

「好きな女の子誰か、を言おうよ」なんて話題でもりあがりましたよね。小学校低学年頃は。

話が下手な子でも話題を決めると結構しゃべったりとか。


俳句もどうせみんなで集まってやるなら一つ共通のことを入れて作ってみよう、ということになるのは

自然です、というか、

そもそも俳諧という俳句の源流が座の文化というか寄り集まって楽しんだイベントですからその伝統の

流れがあるわけです。


なんでもいいから俳句作って持ち寄ろう、というより「道」という字をいれたものにしようとか、

季語を決めてその季語で作ろう、ということになると、「よおし!一つやるかぁ」という気持ちがなんか

強くなります。どんな句を作っていいか迷っている人には、「まあ、とにかく道がつく言葉と今の季語で

五七五とやってみるか」という指針にもなりますね。道を入れて作って来いと言われて、冬に外に

出て文京区界隈を歩くと、こんな句ができますね。


   文豪の歩きし道の落ち葉踏む


このように前もって出される宿題のようなもの、兼ねてから出されている題(お題と、おをつけることは僕は

避けます)のことを「兼題」といいます。兼題は季語を使うことが一般的です。どこかの句会で、今月は

「月」を兼題としていることでしょう。


これに対して、その句会の場で渡される題のことを「席題」といいます。

「さあ、今夜の句会にはいい句を持って来れたぞ」と、兼題を使って、決められている持ち寄る句の

数(たとえば5句)を揃えました。でも主幹事、あるいは先生が、「では、この場で即席に1句秋刀魚(さんま)を

入れた句を作りましょう」ということになると大変ですね。これが席題で、季語を使う場合もあれば先ほどのように

道、とか早とかなんでもいいから漢字ひと文字を席題とする場合があります。

秋刀魚の場合は、それが季語ですからそれで勝負。道とか早であれば茶道、道路、道端とか早朝、早稲田の森

とかなんでもいいからその字を入れて季語との組み合わせというかその季節の俳句をつくるというわけです。

お遊び的感覚も入ってきますね。


句会のルール続きます。

よい週末を!!!

春行士