建築家 田口知子の日常をつづったブログ -4ページ目

郡上八幡の盆踊り

先週末の土日、岐阜県郡上八幡に行ってきました。

 

400年前から続く城下町で、町の中心に流れる吉田川や川に寄り添うように建つ木造の古い家屋群、背景の山など風情のある城下町の町並み、川や用水路と共にある暮らしは、なつかし風景と盆踊りで有名な町です。

7月中旬から9月まで毎日繰り広げられる日本一長い盆踊りの郡上踊り、この街の魅力は本や写真で見ていて、いつか行ってみたいと憧れていたのですが、三鷹プロジェクトチームの皆さんと、このたび初の訪問が実現しました。

スタジオ伝伝の藤沢百合さんは郡上に移住されてこちらにオフィスを構えられたた方、オフィスは美しい中庭のある古民家を改修した家にありました。美しい中庭と縁側のあるオフィス、選び抜かれた素敵な調度品のある仕事場、地域の皆さんと温かなつながりを育てておられる様子が、本当に素晴らしく、感動しました・・。

中庭と縁側のある藤沢さんのオフィス

 

藤沢さんおすすめの鰻屋さんやシルクスクリーンの手ぬぐいづくり、下駄屋さん、浴衣の着付、盆踊り初体験!など、どれも新鮮で、感動のひとときを過ごしました。 

 

 到着した日は台風が直撃して大雨に見舞われましたが、夜9時過ぎにやっと雨あがり、みんなで盆踊りに繰り出しました。

踊り初心者の私達でしたが、いつの間にか汗をかくほど夢中で踊り続け、最高の気分になりました!

 

藤沢さん、プロジェクトチームの皆さん、本当にありがとうございました!また、ぜひ盆踊りの季節に来たいと思います。

 

 

 

祈りの空間~イグナチオ教会にて

四ツ谷のイグナチオ教会で、先日、献堂20周年記念ということで、親しい友人でもあり、敬愛する建築家である村上晶子氏のシンポジウムが企画され、参加させていただいた。

 

村上晶子氏は、坂倉事務所にお勤めだった30代の時、この教会の設計チーフとして8年間を捧げたそうだ。教会の聖堂を作るというのは、建築家としての最高峰ともいえる仕事だと思う。ただ、美しいだけでなく、大勢の信徒の方の期待と批判を受けとめ、多くの困難を乗り越え続け、心血を注ぎ完成させたことが、スライドでのお話から伝わってきた。花形の天井のフレームは、風船の外形のような形で屋根構造として働いていること、主構造の12本の柱の意味など、設計者ならではのお話しをたくさん聞けて、とてもわくわくした、充実したひとときでした。

 

技術的なお話しが多かった中で、底に流れる精神性、信仰の意味について、建築家としての深い教養を感じ、教会が、光や空間など、空間として素晴らしいことに目を奪われるが、建築とは、ここまでの深い意味を必要とするのかと、感慨深くお話を聞いた。

 大聖堂も素晴らしいが、その横にある小さなザビエル聖堂が一番好きだ。藁スサの入った土壁が丸みを帯びて全体を覆っていて、低い窓の外には水盤。礼拝堂の中にも水盤があって、ひたひたと水が流れる音が響いている。和の空間を思わせるその小さな聖堂は、祈るための空間として、日本人にとても身近な空間を感じさせる。一人で過ごすことが心地よいと思える聖、祈りの空間とはなんと素晴らしものだろう。

 

自分もこの人生で、そのような建築を作る機会があるだろうか、と、憧れを感じるものがあることは幸せなことだ。

 このような設計を30代の若さで完成させた村上さんの力量に、あらためて深い尊敬を感じました。ありがとうございました。

 

上連雀寄席開催!「江戸小噺笑い広げ鯛」

先週の金曜日、計画中の三鷹プロジェクトの母屋にて、たけのこパーティ―に続き、イベント第二弾が開催されました!

 

プロジェクトのオーナのOさんの実家は取り壊しを予定していますが、お母様が長く続けてこられた「江戸小噺笑広げ鯛」のお仲間の皆さんが登壇して、和室を一日寄席にする企画です

 

南側に縁側と和室の続き間のある、このあたりに広く作られてきた和洋折衷の昭和初期の住宅。こんな素敵な「一日寄席」に生まれ変わりました。 今はめずらしくなった、床の間のある続き間の和室と応接間のある家。接客空間として作られてきた住まいの形、あらためてその価値を気づかさえた一日でした。南には縁側があり、あふれんばかりの庭の緑の木々が見えています。本当に気持ちの良い、くつろげる空間でした。

 

 登場した噺家さん、みなさんボランティアですが、古典落語から創作小噺まで、さまざまな個性豊かなキャラクターを演出されていました。みなさん、素人とは思えない張りのある声で、テンポもよく、情感たっぷり、オチもしっかり取って、大笑いさせてもらいました。

Oさん自ら、落語に初挑戦され、大変な盛り上がりでした!

本当に「笑い」って、いいですねえ。誰でも気軽に参加できて、一緒に腹をかかえて笑う寄席。地域の居場所といえば、食堂やカフェ、最近増えてきましたが、こういう文化、頭と心を元気にするイベントはとても大切だなあと、あらためて認識しました。

 

気取らない、リラックスできる、でもちょっと特別感もある、そんな建築を作れたらいいなあ、と思います。