医療系の専門学校で学生達に心理学の講義をしています。
先頃、今年度の授業が終わりました。
この心理学の内容に合わせて毎回絵本を活用しています。
絵本を手に取ると学生達の目が一斉にこちらに向く
テキストより確かに面白いと思う
印象に残った絵本の紹介です。
★「ねこの看護師ラディ」
寂しく辛い経験をした子猫ラディが保護センターに保護され回復していきます。
やがてラディはシェルターに運ばれてくる様々な動物たちに寄り添って回復の手助けをする。まるで看護師のように。
これはポーランドでの本当のお話だそうです。
この授業を受けている学生は将来、診療情報管理士として医療の事務を担う予定です。
患者さんの体に触るわけではありません。
学生たちからは様々な感想がありました。
・直接病気を治せなくても寄り添うことで救うことも出来ると思った。
・心優しい人ほど過去に辛い経験をしているのかもしれない。
・ポーランドに行って、この本を本場で読みたい
・寄り添う優しさにほっこり。
交流分析の中のまさにプラスストローク!
★わたしはあかねこ
きょうだいの中で唯一真っ赤な毛並みのあかねこちゃん。みんな優しいけれど意を決して家を出ます。
そこで出会ったあおねこ君と仲良くなり虹色の子どもが生まれる。
周囲の進言の中、自分らしさを求める。
自分を肯定しやがて自信が育つ。
学生たちからの一言
・家族や親にまで否定されても揺らがなかったあかねこが素敵。だからこそ自分を認めてくれる相手に出会ったのだと思う。
・同じ人なんていないのだから自分くらいは自分を好きでいたい
・周りに流されていない
・あおねことであったことでさらに自己肯定感を高めていたのが印象的
・自分を愛することの大切さ
色んな角度から感想が寄せられました。
これは発達心理学の青年期を学んだ時に読んだ本です。
心に片隅に絵本の数々がほんの少しでも残ってくれたらいいな。
絵本を活用すると集中度も高まるし具体的にイメージ出来ます。
この講義を受けた学生達は来月卒業式を迎え社会に羽ばたく。
より良い人生を送るれるように祈っています。