アイキャッチは、惣領先生による
「チェーザレ 破壊の創造者」
説明不要の名作。(現在も連載中)
15世紀末のキリスト教世界の群像劇。
とにかく、おもろい。
マキャベリの「君主論」の言うところの、
理想の君主のモデルがアイキャッチの彼。。
彼のパパは教皇アレクサンドル6世(在位1492~1503)
世俗権力との駆け引きに熱心でございまして、
イタリア戦争(1494~1559)の原因を作ってしまった教皇。
チェーザレのパパ、大問3で登場。
そんでもって、こんにちは今年の論述問題は、「聖俗の関係」がテーマでしたね。
【世界史】早稲田 法学部 2019【解答速報】
論述問題が、
一番需要があると思いましたので、
大問5から掲載してみる。
大問1~4の、
局所的な【解説と総評】は、
後日にでも加筆したい。
Ⅴ
【あくまで解答例】
962年にヨハネス12世によって戴冠され、神聖ローマ帝国の皇帝となったオットー1世は、帝国教会制を採用、近親者や側近を聖職者を叙任し、教会を統制した。帝国はこの制度を維持し、しばらく世俗権力による教会支配が続いたが、11世紀になると、教皇グレゴリウス7世が、聖職売買や聖職者の妻帯などの教会堕落の原因は、世俗権力の介入の結果であるとし、聖職者叙任権を奪還する姿勢をみせた。それに反発した皇帝ハインリヒ4世を破門したことから起きた「カノッサの屈辱」事件以降、皇帝と教皇による叙任権闘争は激化した。聖俗による争いは、1122年のヴォルムス協約で終結し、皇帝が教皇の聖職者叙任権における優位を認めることとなった。(294字)
下線部は必要語句。句読点、数字は1字でカウントらしいです。
【出題のポイント】
① 10世紀から12世紀
② 中世ドイツにおける
③ 「聖」(教皇権力)と「俗」(世俗権力)の関係の歴史的変遷
【解答の大まかな流れ】
神聖ローマ帝国の、帝国教会政策の確立~放棄を軸として、聖俗関係の変遷を、10世紀、11世紀、12世紀に分けて書いてみる。さらに、ヴォルムス協約の意義を明確にしたい。
【解答までのプロセス】
① オットー1世 帝国教会制の採用(10世紀)
聖職階級は諸侯が世襲できない。叙任権の行使は、教会の統制だけでなく、諸侯勢力への対抗とも見れる。
しかし、「皇帝 対 諸侯」は、出題の要件ではないので、今回はカット。
教会は世俗権力によって統制された、という主旨だけを書いてみた。
② イタリア政策を書くかどうか。
聖俗の争いは、「イタリア政策」にもみられた。
叙任権闘争以降、イタリア国内は教皇党と皇帝党と分けれるわけだが、この問題は「中世ドイツ」における論述であって、地理的要素を無視するのもなぁと思い、「イタリア政策」はカット。
さらに、両党の対立はイタリア戦争(1494~1559)に帰結していくのであり、「10世紀から12世紀」という要件とも合わないなぁとも思った。
③ グレゴリウス7世の改革運動(11世紀)
世俗権力による教会の統制は、聖職売買や聖職者の妻帯などの教会の腐敗を招く。
クリュニー修道院などの修道院運動に強く影響を受けた教皇グレゴリウス7世の改革運動によって、聖俗の争いが激化。
④ ヴォルムス協約(12世紀)の内容をどこまで盛り込むか。
叙任権闘争の終結として書くわけだが、
ヴォルムス協約の内容をどのように述べるかも少々悩んだ。
【ヴォルムス協約の内容(ドイツ国内ver)】
① 聖職者叙任権は教皇のものとする。
② ただし、聖職者として叙任される者は、神聖ローマ皇帝より封土を授受された者に限る。
要は、妥協的な内容であったことに触れるかどうか、
ここで、少し悩んだ。
結局、出題のポイントが「聖俗関係の変遷」であることを考慮し、教皇権力の伸長を強調するような内容にした。
【最近の早稲田法学部の出題のラインナップ】
2018 ロシアの南下政策と極東進出
⇒諸々の条約名とその意義に触れる
2017 航海法の成立~廃止
⇒重商主義から資本主義の変遷が裏テーマ
2016 ナポレオン支配~ドイツ帝国の成立
⇒オーストリアの役割に留意。プロイセン憲法での帰結。
などなど。
国際的な会議や条約、憲法や法律など、
それぞれ、経緯・内容・意義についての論述が多かった。
時代的には、
2013年まで遡ってみても、
19世紀~20世紀に触れている内容がほとんどであり、
今回は、けっこう珍しいことに、中世ヨーロッパから出題。
ヤマを張ってもいいことないよね~。
Ⅰ
設問1 ②
設問2 ③
設問3 ④
設問4 ③
設問5 ②
設問6 ①
設問7 ①
設問8 ④
設問9 ②
Ⅱ
設問1 ア
設問2 エ
設問3 ア
設問4 エ
設問5 ウ
設問6 エ
設問7 イ
設問8 ウ
設問9 ウ
Ⅲ
設問1 1
設問2 4
設問3 1
設問4 3
設問5 3
設問6 4
設問7 2
設問8 4
Ⅳ
設問1 イ
設問2 ニ
設問3 ロ
設問4 ハ
設問5 イ
設問6 ニ
設問7 ニ
設問8 ハ
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(2)主題に沿った歴史的事象を記述しているか
(3)歴史的事実および事実関係の精査
(4)不足している周辺知識の解説
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A 個人差があります。志望する大学の合格点に達するまでが受講数の目安です。
その意味で早めの受講をお勧めします。早めの受講であれば、授業でカバーできる範囲が必然的に多くなります。受験直前の受講になってしまうと志望校の過去問に準じた予想問題もしくは志望校の過去問の添削を行うのが限界になってしまいます。
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2019年02月04日 18:54