決着の大一番。。明日は第89期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負/第5局
前人未到の11連覇を目指す羽生善治棋聖に
豊島将之八段が挑戦する、第89期棋聖戦5番勝負。
ここまで4局を消化し、ともに譲らず2勝2敗のイーブン。
勝者がタイトルを手にする決着の大一番、最終戦/第5局が
明日、東京都千代田区「都市センターホテル」にて開幕。。
羽生棋聖の今期ここまでの成績は15戦6勝9敗(.400)。
2年ぶりの登場となった第76期名人戦で佐藤天彦名人に挑戦し
開幕からの3局を2勝1敗とリードするも、第4局から無念の3連敗。。
2勝4敗の成績に終り、名人復位は叶いませんでした。。
出直を図る第77期A級順位戦は、今月26日(木)に
今期よりA級初参戦を果たす糸谷哲郎八段との1回戦が控えます。。
台頭著しい若き秀英との開幕戦は羽生棋聖にとっては、今後を占う
大きな試金石の一戦となりそうです。。
しかし、その前に
全身全霊を懸けて臨むのは、もちろん明日の大一番。
内容的には豊島八段にリードを許すも、しぶとく2つの白星を飾り
前局でカド番を凌ぎ、一発勝負の最終戦へとつないだ羽生棋聖。。
こうなると、鬼の勝負師の本能が目を覚まし
羽生棋聖が相手の急所を抉って仕留める姿をこれまでは
何度も何度もみてきましたが、果たして今回は。。
対します、豊島八段の今期ここまでの成績は
20戦13勝7敗(.650)。順位戦はA級で開幕戦白星発進。
棋聖戦に続いて第59期王位戦の挑戦者にも名乗りを上げた
28歳の秀英は充実のシーズンを過ごします。。
しかし、今月4日(水)に行なわれた王位戦の開幕戦で
振り飛車党の若き旗頭・菅井竜也王位の圧倒的な猛威の前に
見せ場なく完敗を喫すると、その6日後に行なわれた運命の大一番
棋聖戦/第4局も精彩を欠き完敗、タイトル戴冠はお預けに。。
今回が5度目のタイトル挑戦となる豊島八段ですが
過去の4度はいずれも後一歩のところで奪取にはいたらず。。
今一つ調子の上がらない羽生棋聖を相手に先に王手をかけた
今シリーズは悲願達成への大きなチャンスと見られましたが。。
これまでの流れに関係なく、一発勝負で決着がつく最終戦。
修羅場の鬼勝負には滅法強い、羽生棋聖を向こうに回して
最後の壁にもがき苦しむ豊島八段の真価が問われます。。
【 棋聖戦/第1局 】
6月6日(水)
兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」にて。
戦型は「角換わり相腰掛銀」。
99手までで、先手・豊島八段が勝利。
【 投了図・99手目▲6ニ金 】
投了図での持ち駒
▲豊島八段: 金、歩4
△羽生棋聖: 金
【 第2局 】
6月16日(土)
東京都港区「グランドニッコー東京 台場」にて。
戦型は相居飛車力戦(豊島八段の角換わり拒否から)
81手までで、先手・羽生棋聖が勝利。
【 投了図・81手目▲4ニ金 】
投了図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△豊島八段: 角、桂、歩
【 第3局 】
6月30日(土)
静岡県沼津市「沼津倶楽部」にて。
戦型は力戦(羽生棋聖が袖飛車投入)
145手までで、、先手・豊島八段が勝利。
【 投了図・145手目▲同玉 】
投了図での持ち駒
▲豊島八段: 飛、角、金、銀2、桂2、歩6
△羽生棋聖: 飛、金、銀、歩
【 第4局 】
7月10日(火)
新潟県新潟市「高島屋」にて。
戦型は「角換わり相腰掛銀」。
133手までで、先手・羽生棋聖が勝利。
【 投了図・133手目▲3ニ金 】
投了図での持ち駒
▲羽生棋聖: 飛、金、桂2、歩6
△豊島八段: 角、銀2、歩
気になる両者の対戦成績は
ここまで26戦して、羽生棋聖の14勝12敗と拮抗。
手番もあらためて振り駒で決まる最終戦。
羽生棋聖が魔性の底力を発揮し、逆転防衛を果たすのか。
あるいは、豊島八段が悲願の初タイトル奪取を達成するのか。。
ついに決着の時を迎えた大一番
棋聖戦/第5局をぜひ、お見逃しなく。。
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心を揺さぶる逆転勝利!
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棋聖戦/第4局終局直後
棋聖戦/第4局開幕前夜。。
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王位戦/第1局終局直後の感想。。
王位戦/第1局・一日目の所感
開幕戦の舞台は豊田市