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次戦は永遠のライバルと。。第6期叡王戦・九段戦/2回戦「羽生九段-三浦九段を振り返ろう」
今回は日曜日(7日)に行われました
第6期叡王戦・九段戦予選/2回戦の注目カード
「羽生善治九段-三浦弘行九段」の模様を
ご紹介させていただきます。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△羽生九段: なし
本局の先手は三浦九段。
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
対します、羽生九段も2手目に同じく飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
4手目△8五歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△羽生九段: なし
次に両者は息を合わせて飛車先を決め
戦型はすっかり現代相居飛車の主流となった
「相掛かり」となりました。。
9手目▲7六歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△羽生九段: なし
いつもの様に、互いに角頭を金で受けた後
三浦九段は居玉を解除すると(7手目▲6八玉)
羽生九段が定跡通りに△7二銀と立てたのをみて
角道を開く、趣向の出だしを披露しました。。
ここで手番の回った羽生九段は、次に。。
10手目△8六歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△羽生九段: なし
飛車先8筋の歩を突き合わせ
あくまで自然に、歩交換を目指します。。
16手目△6二玉。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 歩
△羽生九段: 歩
以下、▲同歩~△同飛の進行で歩交換が成立。。
三浦九段が突進してきた後手の飛車先を受けることなく
3筋の歩を突いたのをみて、飛車を8四の地点に引き下げた
羽生九段は上図で居玉を解除し、6筋に構えました。。
この手をみて
三浦九段が4筋の歩を突くと(17手目▲4六歩)
局面は落ち着き、両者は自陣の駒組みを進めます。。
30手目△5四銀。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△羽生九段: 歩
三浦九段が「腰掛銀」に形を決めてから
6筋の位を取りつつ角道を開くと(29手目▲6五歩)
羽生九段もすぐに呼応し、銀を同じく5筋の戦場へ繰り出し
6筋の歩を標的に「相腰掛銀」が描き出されました。。
ジリジリとした間合いの詰め合いから
いよいよ開戦への機運が高まる中、上図から次に
三浦九段は離れ駒の金を囲いに連結(31手目▲5八金)
自陣を引き締めたのをみて。。
32手目△6四歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△羽生九段: 歩
羽生九段は争点の6筋の歩を突き合わせ
このタイミングで、先に仕掛けを決断しました。。
三浦九段は▲6六角(33手目)と切り返し、以下
△7四飛~▲6四歩~△同飛~▲6七歩~△7一玉~
▲8八銀~△4五歩~▲7五角~△6三飛~▲4五歩に
△4四歩~▲同角をみて、下図47手目▲2四歩と進行。。
47手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 歩
△羽生九段: 歩3
玉を手堅く「美濃囲い」の中へおさめてから
羽生九段がガツンと銀交換を打診しましたが
三浦九段は捌きに応じず、まずは角を呼ぶと
自らの飛車先2筋から攻勢に転じました。。
が、しかし。。
57手目▲2一飛成。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 桂、歩
△羽生九段: 歩5
三浦九段はあっさりと飛車先突破に成功しますが
上図から次に、羽生九段は先手の角を取り込むと。。
(58手目△7五歩)
70手目△7七歩成。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 金、桂、歩
△羽生九段: 角、銀2、歩5
攻守にちぐはぐで迫力を欠く先手を横目に
羽生九段は小駒で難なく敵陣を上空から押しつぶし
形勢の針は瞬く間に、後手へと大きく傾きました。。
【 投了図・76手目△8八歩 】
76手目△8八歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 金、銀、桂、歩2
△羽生九段: 角、銀、桂、歩4
意欲的な序盤の構想が
今期はなかなか結果に結びつかない三浦九段は
本局でも終盤に見せ場を作れず、上図の局面をみて
元気なく、無念の投了を告げました。。
一方、見事な快勝を飾った羽生九段は3回戦進出。
次戦で永遠のライバル・森内俊之九段と対戦します。。
こちらも楽しみ!
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一週間のまとめ(NHK杯が大詰め、羽生九段若手に貫禄、棋王戦/第3局などなど)。。
【 3月 】
1日(月)
2日(火)
3日(水)
4日(木)
5日(金)
・切れ味凄まじく。。棋聖戦/1回戦「永瀬王座、短手数で圧勝」
6日(土)
・切れ味凄まじく。。棋聖戦「森内九段-菅井八段を振り返ろう」
7日(日)
第46期棋王戦5番勝負/第3局
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相手の得意を堂々と。。第70回NHK杯/準決勝「山崎八段-斎藤八段を振り返ろう」
今回は昨日放送されました
日曜午前のお楽しみ第70回NHK杯の準決勝
注目の「山崎隆之八段-斎藤慎太郎八段」の模様を
振り返らせていただきます。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: なし
本局の先手は山崎八段。
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
対します、斎藤八段も2手目に同じく飛車先を突く
△8四歩と返して、対局はスタート。。
4手目△8五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: なし
次に両者は息を合わせて飛車先を決め
斎藤八段が山崎八段の得意を受けた立つ格好で
戦型は「相掛かり」となりました。。
10手目△9四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: なし
互いに角頭を金で受け、飛車の横腹に銀を立てる
おなじみの同形模様の出だしから、次に山崎八段が
居玉を解除し、6筋に構えたのをみて(9手目▲6八銀)
斎藤八段は追随せず、端歩を突いて手番を渡します。。
この手に対し、山崎八段は。。
11手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: なし
ケレン味なく、2筋の歩を突き合わせ
飛車先での歩交換を狙います。。
17手目▲7六歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: なし
以下、△同歩~▲同飛の進行で歩交換が成立。。
斎藤八段が突進してきた先手の飛車先に歩をあてがい
穏やかに収めたのをみて、山崎八段は飛車を2六の地点へ
浮かせて構えたから、後手に先がけ角道を開くと。。
23手目▲5六銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: なし
山崎八段は右の銀を5筋の戦場へと繰り出し
足早に「腰掛銀」に形を決めました。。
ここで手番の回った斎藤八段は、次に。。
24手目△8六歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: なし
自らの飛車先8筋の歩を突き合わせました。。
30手目△7五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: 歩
同じ手順で8筋でも歩交換が成立し
穏やかに収めた先手に対し、浮き飛車に構えた
斎藤八段はさらに、7筋の歩も突き合わせます。。
44手目△6五銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△斎藤八段: 歩2
手順を踏んで7筋で歩交換を成立させつつ
飛車をあわせた斎藤八段は、角も1筋の端からのぞかせ
そつなく臨戦態勢を整えると、上図の局面で銀をぶつけて
力強く、仕掛けを開始しました。。
山崎八段は▲同銀(45手目)と応じて、以下
△同桂に▲5六銀~△6四歩~▲7七歩~△7五銀~
▲1五歩~△8四飛~▲1四歩~△2二角~▲1三歩成~
△同香~▲同香成~△同角~下図59手目▲7六香と進行。。
59手目▲7六香。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△斎藤八段: 香、歩3
銀交換が成立した直後に
双方、ギリギリまで模様を調整する面白い展開から
1筋の端で香車を捌いた山崎八段が、手にした香車を
すかさず活用し、後手の金・銀を串刺しにしました。。
しかし、斎藤八段は慌てることなく
飛車先8筋で歩を突き合わせ反発(60手目△8六歩)。。
この手に対し、山崎八段は。。
65手目▲7二香成。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 金、銀、歩3
△斎藤八段: 金、香、歩3
金との交換で飛車の成り込みを許した代わりに
金・銀を射抜いた香車を敵陣へ鋭く成り込み、妥協なく
熱き終盤戦の幕を開きました。。
71手目▲5一銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩3
△斎藤八段: 金、香、歩2
注目の寄せ合いは、まず
格好良く決戦に誘った山崎八段が敵将に迫りますが。。
88手目△8七金。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩3
△斎藤八段: 歩2
思いのほか攻めの速度の上がらない先手を横目に
斎藤八段は上図で拠点の8筋へ、ドスンと金を投下し
攻守交替、寄せへと入りました。。
【 投了図・114手目△6九金 】
投了図での持ち駒
▲山崎八段: 銀2、歩2
△斎藤八段: 角、歩5
山崎八段も再び寄せを狙いますが、後手玉は遠く
逆に斎藤八段は一刀両断に先手玉を仕留め上げた
上図の局面で、山崎八段は無念の投了を告げました。。
関西将棋界の先輩スター棋士から見事な勝利を飾った
斎藤八段が優勝目指し颯爽と、決勝戦進出を決めました。。