2021年3月5日 健康情報377 糖尿病 5 肥満を解消して糖尿病を予防
以下の報道の要点を引用します。
〇世界肥満連合(WOF)によると、世界的に肥満が急増し、1975年からほぼ3倍に増えた。体重を少し減らしただけでも、血圧や血糖、コレステロール、中性脂肪などの数値の改善を期待できる。肥満は新型コロナのリスクも高める。肥満や過体重を減らすための取組みが世界中で行われている。
〇世界で共通してみられる、肥満になりやすい生活スタイルは以下の通り―
・脂肪や糖質の多い、エネルギー密度の高い食品を摂り過ぎている。
・運動不足が増えている。座ったまま過ごす時間の多い形態の仕事が増え、また乗用車など交通手段が発達し、都市化も進んでおり、体を動かす機会が減いる。
〇肥満は2型糖尿病の重大な原因になる。ノースウェスタン大学医学部の研究によると、米国で新規に2型糖尿病症を発症する患者の半数は、肥満を解消することで糖尿病を予防できる可能があると発表している。
〇「新規に発症した2型糖尿病のうち、3分の1から2分の1は肥満が原因と考えられます」と、同大学医学部医療センターの内科医であるナタリー キャメロン氏は言う。
〇「肥満に対策し減らすことは優先される課題です。低脂肪でカロリーを抑え、健康的で栄養価の高い食事をし、運動や身体活動を増やし、肥満を防ぐためのコミュニティ・プログラムを開発するなど、健康的な生活スタイルをサポートする公衆衛生上の取り組みにより、2型糖尿病の発症や進展を大幅に抑えられる可能性があります」と、キャメロン氏は言う。
〇肥満のある2型糖尿病の人を対象にした米国の試験では、食事と運動で体重を8.6%減少させると、1~2ヵ月の血糖値の平均を示すHbA1cが下がり、正常値にまで改善することが示された。
〇ウォーキングなどの運動を続けることも重要だ。台湾で実施された44万人超を対象とした大規模研究では、1日にわずか15分の軽度な運動を実践するだけで、糖尿病や心血管疾患の発症が明らかに少なくなった。
世界肥満デー 肥満を解消して糖尿病を予防・改善 世界の成人の5人に1人が肥満に
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