こんばんは。
一宮市の学習塾 スクール玉野 TKです。
今週も張り切って、3冊紹介していきます。
【小学生向け】【中学生向け】【高校生向け】と、読んでもらいたい人を限定してはいますが、高校生が【中学生向け】を読むのもよし、小学生が【中学生向け】を読むのもありだと思います。大人の方でも十分楽しめると思います。
週末配信、毎週3冊を続けられるように頑張ってます٩(`・ω・´)و
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【小学生へ】
『ゆめみの駅 遺失物係』(安東みきえ)
あたしが失くしたのは、おはなしでした。
ゆめみの駅の遺失物係には、失くした「おはなし」が届けられる。
探している物語は、ここにあるのかもしれない。
遺失物係が読んでくれるおはなしは、あたたかくてちょっぴりほろ苦い。
何度でも読みたくなる、ふしぎな味わいの物語。
失くした「物」は「物」でも「物語」。
少女は「物語」を失くして遺失物係のもとを訪れ、いくつかの物語を読んでもらう。
しかし、それはいつも別の人の物語だった。
作中に出てくる物語はそれもファンタジー色が強めで、とは言っても誰かの大切な部分を象徴するようなお話になっています。
個人的には「幸福の蝶」が好きですね。
【中学生へ】
『明るい夜に出かけて』(佐藤多佳子)
今は学生でいたくなかった。きっかけになったトラブルはある。
でも、うまく説明できないし、自分でも整理がついていない。
実家を出て、バイトしながら、まったく違う世界で、自分を見つめ直すつもりだった。「歴史を変えた」と言われる伝説のあのラジオ番組が小説内でオンエア!「青春小説」に名作がまた誕生した。
基本は一人称。主人公目線。情景描写のようなものももちろんあるけれど、長い長い独り言や心の声を聴いているような錯覚に陥ります。
そのおかげか、物語への没頭性が高く、主人公の成長がはっきりと(暗から明への差が分かりやすいのもあってか)感じられます。こういう一人称での混沌物語をぜひ中学生は読んでもらいたいですね。
懸念材料は「ラジオ」です。「ラジオ」がどれだけピンとくるか。え?「ラジオ」って知らない?ほんとに?
【高校生へ】
『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』(彩瀬まる)
スポーツ用品販売会社に勤める素子は、は家族を優先して「自分が食べたいもの」を忘れていたこと、母親の好物を知らないまま亡くしてしまったことに思いを巡らせ…(「ポタージュスープの海を越えて」)。彼女が大好きな枝豆パンは、“初恋の彼”との思い出の品。病に倒れた父の友人が、かつて作ってくれた鶏とカブのシチュー。―“あのひと口”の記憶が紡ぐ6つの物語。
食べ物が紡ぐ6つの短編集です。
「良い小説には食べ物の繊細な描写あり」が個人的な経験則です。
人の五感は良いものでも悪いもでも記憶との相関性が強い。その中でも「味」の部分を切り取った印象的な話ばかりです。
個人的には、精神的な生き物の人間と生物的な生き物の人間を対比させた(←背伸びして小難しく言うてみました)「シュークリームタワーで待ち合わせ」や娘と父とその友人を描いた(最近子どもものに弱いです)「大きな鍋の歌」が良かったです。
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本を読んでほしい理由。それは、自分の世界を広げるためです。
本を読むことによって、言葉が増える。言葉が増えると、自分が何を感じているか、より一層表現できるようになる。そうすることによって、世界は自然と広がっていきます。
運命の一冊に出会えることを願っています。
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