おはようございます!染川です。
前回は、カラー講師の仕事の内容をお教えするために、
自分の講師業の全貌を体系化したお話でした。
【実は最初のカラーの学習は職業訓練でした】 染川千惠ストーリー③
【それまで感じたことのない喜び、責任】 染川千惠ストーリー⑨
【カラーの仕事をチームでやっていきたい!】 染川千惠ストーリー⑬
深刻な課題。
同業者の方たちからの後を絶たない相談。
「カラー診断に自信がありません。」
診断をやっている人の自信のなさがスルーできないレベル。
診断をしてはいるけれど、
お金を頂くことに罪悪感がある
分からないことをうやむやにしてしまった
質問に答えられない
テストカラー診断しかできない
三属性についてよくわかっていない
など、理由は千差万別ですが、診断に自信がない。
スキルに自信を持つために、スタイルクリエーションができることの一つは養成講座。
だけど、それ以外にできることはないか?と考えた時、
ツールが優秀だったら、
特にドレープが使いやすかったら、
自信を持って診断できるカラーリストが増える!
そう思ったらすぐに動きたくなるんです(笑)
また、和田先生です!
染川 「ドレープ作りませんか!」
和田 「私たちがドレープですか!?」
事情を伝えて、もう1人、精査とシステム化が得意だった受講生さんにも声をかけて、
水面下でドレープ開発を進めました。
お力になってくださったのは、株式会社AIS様。
私たち(いや、私やな、、)の若干ハードル高めな希望に、快くお力を貸してくださいました。
この時実は、ドレープだけを作るのではなく、
パーソナルカラーの協会を作ろうとしていました。
なので、ドレープ以外のツールや仕組み、規定も合わせて準備をしていました。
今思うと、あの時だからできたのかもしれないと思います。
今の仕事量を抱えていたら、その人数ではできない。
それでもやりたかったら、なんとしてでもやるんですけどね^^
今は、それはいいかなと思っています。
当時は考えあって、一般社団法人にしようと思っていたのですが、
色々検討した結果、やめました。
それで、ドレープ開発です。
やってみてわかりました。
とっっっても大変です💦
何が大変って、こういうことです。
「色を選ぶ」よりも「色をつくる」方が、数倍難しい。
そして、「この色」と決めた色にたどりつくことは、
簡単ではなかったです。
それでも、1%の色調整にこだわって、
何度も何度も色出しを重ねました。
さすがに、どこかで線引きをしないと、費用も嵩みます。
これぐらいだと良いかなというところで区切りをつけて、製品として固めました。
ただ、課題は残りました。
一番の課題は、販売額が高くなること。
いくら見やすいドレープだからと言って、その価格で購入する人はどれくらいいるか?
など検討しているうちに、
染料の事情で、まもなく同じ製品を作ることができなくなることが決まりました。
商品化したかったら、別の染料でこれまでの作業を繰り返さなくてはなりません。
その労力は、その時にはもう取れませんでした。
という事情があって、せっかくだから、なんらか形には残したい。
ということで、製品1点を残して、
後は製品もう1点分をスウォッチとして残すことにしました。
それが、当校の受講生だけに販売している、
【幻のスウォッチ】です。
当時このスウォッチのことを、個人ブログに書いたところ、
他校出身のカラーリストさんや、他のカラースクールから、
購入希望の問い合わせをいただきました。
それは、お断りをしました。
売上のためなら、ビジネスとしては、もちろん売るのが正解です。
でも、私と和田先生は、「本物のカラーリストにだけ、この【幻のスウォッチ】を使って欲しい!」
そう強く思っていました。
本物の知識を持った人にしか使いこなせないからです。
なぜブルーベースにオレンジが入っているのか?
なぜ清濁の割合をシーズンによって大きくしなかったのか?
なぜグレーをたくさん作ったのか?
製品を買っただけの人に、しっかり説明できないと思ったんです。
summerのオレンジ、winterのオレンジを作って、キャッチーに見せているんじゃないんです。
そこにはきちんとした理由がある。
私たちのものづくりには、この部分は外せません。
そんな思い入れのある【幻のスウォッチ】は、
今現在スタイルクリエーションの受講生の皆さんだけが持っています。
このツールを持っていることが、ハイレベルなパーソナルカラーコンサルタントの
一つの証です。
→第15話へつづく(1/29頃の予定)