学校の宿題が混迷中 | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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今日お届けするのは、学校の宿題に関する記事です。
 

 

 学校の宿題について、最近少し話題になってきています。
 

 この問題がややこしいのは、宿題が多いのが「全国的な傾向」ではなく、地域や学校によってまるで状況が異なることです。

 定期テスト対策の範囲として、ワークから数百ページも出す意味不明なところもあれば、逆に「宿題」という形式では一切出さないというところもあるなど、本当にバラバラです。
 ですから、単純に「宿題を減らそう」と言っても、反対する人がかなりいますし、逆に「宿題を増やそう」と言っても、反対する人がかなりいるという、とても厄介な状況があります。

 これを根本から整理できるのは「宿題の出し手」である学校なのですが、自縄自縛(自爆?)で問題を余計にややこしくしており、さらにそこに教員の多忙化の問題が重なって、まさに「混迷」と言える状態があります。

 シンプルに「宿題を出すなら、子供に合った適切な宿題を出す」「それが無理なら、どの子にとっても無理のない範囲でのみ出すか、いっそ出さない。ただし、その場合は宿題に関わる学習効果はゼロを想定して、授業内で力をつける」ようにすれば良いだけの話なのですが・・・どうにもそちらには進みません。
 

 ちなみに、上でご紹介した記事は「宿題を出さない」ほうですが、ここでもなぜか「宿題に関わる学習効果」を求めてしまっています。

 

 宿題を出さない=前よりやることを減らすのですから、「そのぶん学習効果は落ちます」と正直に言って終われば良いのに、悪いことをしている気になるのか、欲を出してしまうのか「主体性がどうこう」と言い出すから話が紛れてしまいます。

 反対に、宿題をなくすことで主体性を伸ばしたいなら、「自分でテーマを見つけて、計画を立てて取り組むように呼びかけています」では論外で、どんなテーマが合って、自分に合うテーマは何かを見つける見つけ方だったり、どういった計画を立てて、どうやって実行していけば良いのかの指導やサポートといったあたりまでするのが当然です。

 たかだか「呼びかける」だけで指導した気になっているのも、記事にある「その後、6年生の教室で行われた学級指導では、宿題に代わる取り組みの参考例が担任から紹介され、子どもたちはそれぞれメモをとっていました」で指導として成立していると思いこんでいるのも、何よりこの程度で一定の指導成果が出ると期待しているのも、全てが稚拙すぎると言いますか、ほとんど小学生が小学生に教えているレベルと変わりません。


 効果が出ないような出し方をするくらいなら、いっそ出さないことにしたほうが出す側も出される側も幸せなのですが、今度は出るはずもない「出さないことによる効果」を求めてしまうのですから、救いがありません。

 結局は、宿題を出すほうの力量が上がらないとどうにもならないわけですが、今は多忙化の問題もあって「それも難しい」となるわけで、何やらもはや詰んでいるような気がしなくもありません。

 

 ただ、何をどうしたところで、最もダメージを負うのは子供たちですから(今回の宿題に関しては、保護者にもだいぶ被害が来ますが)、少しでも良い方向に向かうことを願わずにはいられません。

 

 

 

 

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