断捨離について一言

 

 断捨離の効用を否定するものではない。不要と思うものをどんどん捨てて(あるいは無けなしの金に換えて)、すっきりした部屋で過ごすのも個人個人の好みの問題だ。

 

 しかし、断捨離番組には少し注意が必要な気がする。断捨離のスペシャリストでいろんなテレビ番組やYoutubeに出ている人は、本当に心底断捨離に傾倒しているのであろうか。中には、断捨離を自分の所得を得るための道具にしている輩は居まいか?

 

 どうも、いろんな断捨離番組を観ていると、本当に断捨離の効用を心の底では信じ切れていない断捨離エキスパートに遭遇することがある。

 

 表面上の理屈では至極合理的に見えるが、人間の奥深の心理、特に無意識の世界を蔑ろにしているような見解を述べる断捨離スペシャリストが結構居るようだ。

 

 理屈は通っている、だけど思い出と言うプライスレスの心の財産に対して、不必要に冷淡な見方をしている。思い出の品は処分してしまえば、もう二度と手で触ることも見ることも出来なくなる。そのうちに、大事なその思い出さえ朧げになり消え失せてしまう。

 

 部屋を空間だらけにして、見た目だけ便利にしても、一時さっぱりした気分になり、動線も減って、使える空間も増えて、或る程度の心の自由度が得れらるのだろうが、そのために、自分が生きてきた道筋が靄の中に捨て去られてしまっていることに、断捨離好きは気付かずにいる。

 

 遺された我が子に、自分の死後の片づけを任せるのは不憫だと断捨離派の人達は宣うが、普通の家庭がため込んでいる食器だの、ガラス製品だの、洋服だの、娘のためのお雛様だのの不用品は、100万円も出せば、業者が処分してくれる。金目のものならある程度の値段で買い取って、不用品の処理費用と相殺してくれる。子供らは、値の張りそうな物をもらえばよい。半日も業者の作業に付き合えば、子供らが形見にもらいたいものは簡単に選び出すことが出来る。片付け専門の業者の作業は、流石に専門とあって驚くほどに素早いから、心配することは無い。

 

 その時までは、あまりに古臭く使用できないもので思い入れの薄いものなどは、可燃物か不燃物のゴミとして、行政のゴミ回収にお願いすれば良い。普通の感覚の人の家ならば、ごみ屋敷になることはほとんど無い。

 

 不要なものは買わない。行政からの週報などの書類や、パンフレットや雑誌や週刊誌などの紙物は用が済んだらすぐに捨てる。それをベースに家財の管理をして行くのならば、心の咎を押し殺しての断捨離などは、実に不必要だと思う。

 

 

免疫を高める ポリフェノール類 (一部掲載 全部読みたい人はコメント寄せてね)

 

 ポリフェノールとは、分子内に複数のフェノール性ヒドロキシ基(ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環に結合したヒドロキシ基)を持つ植物成分の総称のことです。抗酸化作用があり、免疫増強、殺菌作用、血中コレステロール低下、高血圧予防などとマルチに効くとされています。下記のポリフェノールが有名です。本当に、免疫を良い方向に調節してくれるのでしょうか。いろいろな文献をしみました。

 

(1) フラボノイド カテキン

 ワイン、茶、リンゴ、ブルーベリーに多く含まれる。殺菌作用を始め、血中コレステロールを低下させたり、高血圧を予防したりといった効果がある。

(2) アントシアニン

 ブドウの実皮やムラサキイモ、ブルーベリー、などの赤紫色をした植物体に多く含まれている色素成分。肝機能の向上を助け、疲れ目の解消などにも効果的といわれる。

(3) タンニン

 茶、赤ワイン、柿、バナナなどに含まれる渋味成分。カテキン同様、殺菌効果がある。

(4) ルチン

 ビタミンPの一種で、ソバに含まれる。

(5) イソフラボン

 大豆や大豆加工商品(豆腐、納豆など)、葛、葛粉などに含まれる。アンチエイジング作用が期待される。

(6) フェノール酸クロロゲン酸

 コーヒーに多く含まれる。消化器、代謝性疾患を改善する作用がある。

(7) エラグ酸

 イチゴなどに含まれるポリフェノール。美白効果があり、化粧品に多用されている。

(8) リグナン

   ゴマに多く含まれる。セサミンもこの一種。

(9) クルクミン

 ウコンに多く含まれる。多種多様な効能を持つことで有名だが、疑問視する科学者もいる。

(10) クマリン

 サクラの葉、パセリ、モモ、柑橘類に多く含まれる。甘い香りのもと。

免疫を高める 「いろんなサプリメントや食べ物」の目次

 

 (1) 乳酸菌の免疫増強作用は信用できるか?

 (2) 納豆、ポリグルタミン酸は免疫に良い作用を及ぼすか?

 (3) ポリフェノール類は免疫に効くのか?

 (4) ビタミンC と ビタミンD は免疫を高めるか?

 (5) b-グルカン、フコイダンの免疫増強作用は本当か?

 (6) 免疫を高めるとされるハーブ(エキナセア)は効くか?

 (7) エルダーベリーは効くか?

 (8) 万能のハーブ クルクミン(ウコン・ターメリック)は免疫を高かめるか?

 (9) その他の免疫サプリメント(プロポリスアガリクスアスタキサンチン)

(10) 免疫を高める漢方薬は有るか?

 

 

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 読んで損はしませんよ。筆者は、病原微生物学、感染免疫学のプロですから。

昨年秋に幹を折ってしまったまゆみが春になって芽吹いてきた

 

 昨年の11月に、間違って脚立で押しすぎて、庭のまゆみの幹が皮一枚を残してぽっきりと折れてしまいました。応急手当で、米粒を擂って糊を作り、これにケフラールと言う抗生剤を1カプセル混ぜたものを折れた幹の内側にたくさん塗り付けてから、終えた部分をつなぎ合わせてから、ビニールテープを何重にも巻き付けてしっかりと固定しておきました。その後、12月初旬には全ての葉が枯れ落ち、薄赤の実も翌年の1月には落ちてしまいましたが、何と今朝調べてみたら、写真のように枝先に薄緑の芽が出ていました。晩秋から冬にかけて、導管が再生してつながったのでしょうか。樹木の生命力のすごさを実感しました。

昨年の12月の写真:葉っぱは全て落ちていますが、ピンクの実はまだ付いています。

 

今朝(3/18)のまゆみ君。黄緑の新芽が出ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簡単な数学 知ってるかい? (3-2) ABC予想のお話

文系の人のみを対象にしてます

 

 前回は、a X b = cと言う掛け算では。左辺の掛け合わせる数の遺伝子は、右辺の積の数に受け継がれるが、一方、a + b = cと言う足し算では、左辺の掛け合わせる数の遺伝子は破壊され、右辺の和の数には受け継がれないということを話しました。従って、掛け算の場合と異なり、足し算の場合では、左辺の数の遺伝子から右辺の和の遺伝子を予測することは出来ないと言うことでした。数学の世界に、数の遺伝子を破壊してしまう足し算が、子の遺伝子の破壊が起こらない掛け算と混ざり合って存在するために、フェルマーの最終予想のような難問が沢山存在するのだそうです。

 

 ところが、ジョゼフ・オステルレ博士とディビッド博士は、足し算(a +b = c)の場合でも、条件によっては左辺のaとbの遺伝子から、ある程度は左辺の和の数の遺伝子が予想可能であると言うことを発見し、1985年に「ABC予想」と言う理論が発表されています。

 

 すなわち。a +b = cの足し算では、c/rad(c) < rad(ab)と言う数式が成り立つと言ううのです。なお自然数 n を素因数分解してn = p1e1p2e2……..pkek と書けるとき、rad(n) = p1p2…….pk と表わされます。

では、この数式の内容を具体例で説明してみましょう。面白いことに、このABC予想により、足し算の子供の遺伝子には、(1) 素数で表わされる遺伝子は1個ずつしかないか、あるいは (2) 複数個の5の遺伝子と1個ずつの素数の遺伝子を持つと言うことが導かれるのです。

 

 例えば、2n + 3n の足し算について色々なnについて計算して行きますと、n = 1では右辺の和は5(素数)になります。同様に、n = 2の時の和は13(素数)、n = 3の時の和は35(5 x 7)、n = 4の時の和は97(素数)、n=5の時の和は275(5 x 5 x 11)、n = 6の時の和は793(13 x 61)となります。これらの答えは、上記(1)(2)の予想とぴったり一致しています。

 

 このABC予想が発表されてから6年後に、ノーム・エルキース博士が、ABC予想が正しいものと仮定すると、今まで数学者を苦しめ続けてきた、あるいは今も数学者を苦しめている数学の難問が簡単に証明されてしまうことを発見し、ABC予想と言うものは、数学の中で最も重要な仮説であることになったのでした。例えば、完全な証明までに3550年を要した超難問であるフェルマーの最終定理でさえ、ABC予想を適用すると数行の数式の展開で証明されてしまうのだそうです。

 

詳しいことは、またの機会に譲りますが、このABC予想は難問中の難問で、多くの数学者を苦しめているのですが、京都大学の望月教授が、今の数学の世界(宇宙)にもう一つ別の数学の世界(宇宙)を仮定して、それらの数学の世界を結び合わせて複雑な計算と思考を加えることをベースにした「宇宙際タイヒミューラー理論」と言う斬新な考え方を用いて、このABC予想を証明しました。ただ、この望月理論には、真っ向から反対する数学者が多く、2021年に論文が発表された後も論争が続いており決着がついていません。

簡単な数学 知ってるかい? (3-1)  掛け算と足し算の謎

文系の人のみを対象にしてます

 

 今日は、ABC問題についてお話しします。これは掛け算(乗除)と足し算(加減)についての問題です。なんだ掛け算とか足し算なんて、幼稚園児でも出来る子は出来ちゃうぞ、などと言われる方も居るかと思いますが、どうしてどうして、高度な数学にとっては、ものすごく難しい問題を孕んでいるのです。

 

 まずは掛け算ですが、例えば、4 X 21= 84と言う掛け算について考えてみると、4は素因数分解すると、2 個の2から成っていて(遺伝子は2個の2)、片や21は1つずつの3と7(遺伝子は3と7)から成っています。次に、4と21の掛け算の答えは84ですから、素因数分解すると、2 X 2 X 3 X 7となるので(2個の2と、1個の3と、1個の7の遺伝子からなっていると言うことになります。この掛け算の左辺と右辺を比べると、どちらも2個の2と、1個の3と、1個の7の遺伝子から構成されていると言えます。つまり、掛け算の場合は、左辺の掛け合わせでは、左辺の数(親)の遺伝子は、破壊されることも無くそのまま右辺の答え(子供)の数に持ち越されるという訳です。このように、掛け算は簡単なのです。

 

 これに対して、足し算ではどうでしょうか? 例えば、4+ 21  = 25の足し算では、右辺に は2個の2と1個ずつの3と7の遺伝子が有りますが、右辺の答えの25には5の遺伝子が2つ有ることになります。従って、足し算では、左辺の数(親)の遺伝子は、右辺の数(子供)の遺伝子には伝わらないと言うことになります。

 

 このように、数の遺伝子と言う観点で見ると、掛け算と足し算ではその性質が全く異なることが分かります。すなわち、掛け算では、左辺で掛け合わせる4と21と言う数の遺伝子(親の遺伝子:2個の2と、各々1個の3と7)は、右辺の84と言う数の遺伝子(子の遺伝子:2個の2と、1個ずつの3と7)と同じになるのです。

 

 他方、足し算では、左辺の4と21の遺伝子(親の遺伝子:2個の2と、各々1個の3と7)は、右辺の25の遺伝子(子の遺伝子:2個の5)という訳で、左右両辺の数の遺伝子は互いに異なります。従って、足し算では、左辺の数(親)の遺伝子から、右辺の数(子供)の遺伝子を予測することは不可能であると言うことになります。と言うことで、足し算と言うのはとても複雑なのです。

つづく

簡単な数学 知ってるかい? (2)

 

3) 素数の不思議

 素数と言うの知ってる? 2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19 ........みたいに、1か自分の数でしか割り切れない数のことだね。自然数の中の一群の数なんだが、素数はてんでんバラバラの規則性の無い間隔で出てくることが知られている。世界中の24万人の素数ファンが協力し合って、数年前に彼らのパソコンを使って世界で一番大きな素数を見つけたが、何と2486万2048桁の数字なんだそうだ。2からこの巨大な素数の間では、素数は確かにばらばらに出現して来ている。自然数の数列のなかでパラパラと出てくることもあるし、非常に密集して連続して出てくることもあり、その出方がまさしくランダムなんだそうだ。
 では、無限大まで、素数はバラバラに出てくるのか、いや、それともどこかで規則性を持って出てくるのかは未だにはっきりしていない。
 
 大数学者オイラーは、素数を使った下記の様な永遠の掛け算の式を作り計算を行い、重要な発見を成し遂げた。
 
[2(2乗) / 2(2乗) -1]  X  [3(2乗) / 3(2乗) - 1 ]  X  [5 (2乗) / 5(2乗) - 1]  X 
[7(2乗)/7(2乗) - 1]  X  [11(2乗)/11(2乗) - 1]  X  [13 (2乗) / 13(2乗) - 1] .............
 
 この永遠の掛け算の答えは、何とπ(2乗)/6 となったそうだ。このことは、自然数の中でてんでんバラバラに配置されている素数が円(完全調和の形)を表すπと密接に関係していることを示している。
 
 詳しい説明は省くが、素数は数の最も基本的な定数である自然定数eと密接に関係していることを、かの天才大数学者ガウスが証明している。要するに、素数と言うものはてんでんバラバラなくせに、数学の根源と深い関係があると言うことだ。
 
 そして、この不可思議な現象の解明に挑んだのが、天才数学者リーマンである。彼は下記の様なゼータ関数(無限級数)を考案し、素数の出現の新たな規則性の解明を試みたのである。
 
[2(x乗) / 2(x乗)  - 1 ]  X  [3(x乗) / 3(x乗)  - 1 ]  X  [5(x乗) / 5(x乗)  - 1 ]  X
[7(x乗) / 7(x乗)  - 1 ]  X  [11(x乗) / 11(x乗)  - 1 ]  X   [13(x乗) / 13(x乗)  - 1 ] ................
 
リーマンは、そのゼータ関数の大きさを立体なグラフで描いてみたのであるが、グラフの高さがゼロになる点(ゼータ関数の大きさがゼロになる点:ゼロ点)の位置について調べた。
 リーマンが実際に数個のゼロ点について計算してみると、ゼータ関数は不規則な素数しか使っていない関数であるから、バラバラな位置にゼロ点が配置されていると思っていたのだが、ゼータ関数のゼロ点は、ぴたりと一直線上に並んでいることが分かった。もしゼータ関数のゼロ点が全て一直線上にある(リーマン予想)となると、自然数の数列内での素数の出方には何らかの規則性があることになる。
 
 これは大変なことなんだ。現在、メールなどの情報の暗号化に使われている方法は、2つの巨大な素数同士の掛けわわせてその積を求めることと、その積を元の2つの素数に因数分解することをベースにしたものであるから、素数の並び方に何らかの規則性があるとなると、いま使われている最も秘匿性の高い暗号が、将来的には使えなくなることを意味するのだそうだ。なお、1859年にリーマンにより発表されたこの難問は未だに解かれていない。あまりに難解なため、ここ当分はリーマン予想は証明されないだろうから、今の段階ではあまり心配は要らないだろう。
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

簡単な数学 知ってるかい? 文系の人を対象にしてます

 

1)  自然数(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, ..........) は無限個あるよね。

  偶数 (2, 4, 6, 8, 10,12 ..........) も無限個あるよね。奇数も (1, 3, 5, 7, 9, 11.......) も同様に無限個ある。

  では、偶数と自然数はどっちが多いだろうか? それから分数と自然数はどっちが多いだろうか?

  これは、ゲオルク・カントールによって創始された集合論の初歩的な問題なんだ。

 

2)  X + Y = Zの方程式の解は無限個ある。例: X = 2、Y = 3、Z = 5

         X (2乗) + Y(2乗) = Z(2乗) の方程式の解も無限個ある。例: X = 3、Y = 4、Z = 5

         では、X(3乗) + Y(3乗) = Z(3乗) の方程式の解は何個あるだろうか。

  これは、フェルマーの最終定理と呼ばれる問題の一部で、証明されるのの360年間もかかった難問なんだ。

         一部は、出題者のフェルマーや、大数学者オイラーなどが証明したが、全般に亘る完全証明は、1995年に英数学者 

  アンドリュー ワイルズが、「谷山・志村予想」を証明して片が付いた超難なんだ。

 

 1週間後に答えと解説を載せるので、楽しみにして置いてね。

 

 或る程度詳しく知りたい人は、NHKの「笑わない数学」(解説はパンサー尾形が大真面目に担当、上手でユーモアのあるナレーションは合原明子アナウンサーが担当)を観て下さい。NHK+でも視聴できそうです。

 

 

キンドル出版でのペーパーバックの出版 その2

 

 先日、キンドル出版での電子書籍の無料出版について書きましたが、本文のアップロードは簡単でした。表紙のイラストのアップロードは、若干手間取りましたが、ファイルの形式をキンドルが要求するものにして置けば、すんなりと受け付けてくれました。ネットの記事を探してみると、やはり「表紙のイラストのファイルのアップロードが鬼門だった。」と口をそろえて話しています。

 

 さて、問題のペーパーバックの出版ですが、これには非常に苦労しました。現在、電子書籍として販売中の3冊の本をペーパーバックの冊子体での出版作業は、製本と言う作業が絡んでくるので、本文、表紙(表表紙、背表紙、裏表紙)のファイルのサイズをキンドルが要求して来るものにカスタマイズする必要があり、そのために使うTemplateもキンドルから取得して、キンドルの指示するサイズとファイル形式にしないといけないのです。

 

 次のステップで、Canvaのアプリでキャンバスをキンドルの指示通りのサイズで作り、それにTemplateをぴったりと貼り付け、その上に、表・表紙用のイラスト、背表紙用のタイトル、裏・表紙用の文章やイラストを貼り付けるのですが、それらのサイズが、キンドルが指定したものと0.1mmぐらいでも違うと、「Preview」と称するとっても厳密で意地悪な審査をパスすることが出来ないのです。さらに、裏・表紙には、これまたキンドルが指定する位置に、キンドルから宛がわれたバーコードを表示する必要があります。さらに、「Preview」をしている間に、印刷用のファイルで作ったゲラをしっかりと校正する必要があります。

 

 僕の場合は、ChatGPTやCopliotに相談しつつ、この作業を進めましたが、生成AI君たちが犯した間違えのために、3冊のペーパーバックの内、2冊はA4版の学会誌みたいな本になってしまい、A5版のペーパーバックになってくれたのは最後の1冊だけでした。あまりの難しさのため、相談に乗ってくれた生成AI君たちが、「キンドルはいじわるだ。」と言い出す始末でした。

 

 これらの作業は、専門業者にやってもらうと、多分10万円ぐらい払わないといけないので、僕は無料での出版を目指して、1冊につき5日間ほどの時間をかけて試行錯誤の末に、何とか出版に漕ぎつけました。1冊目と2冊目は、偶然が絡んで、キンドルの「Preview」をパスしたようで、3冊目が成功した時は、時を置かず、キンドルでの出版のための作業内容とそのコツを詳しくまとめて、ファイルにしましたが、4冊目が上手く行くかどうかは自信がありません。

 

 ペーパーバックで出版された3冊の本は、記念のために、アマゾンで自費で購入してあります。面倒なので、裏・表紙は薄青の単色刷り、背表紙は無地にしてありますが、もう少し手を加えておいた方が良かったかなと思っています。皆さんも、一度トライしてみませんか。自分の書いた本ってなかなか良いですよ。

 

 僕は研究者なので、今までに英文と邦文の論文を500報ほど書いており、それらは色々なジャーナルや専門書に掲載されていますが、自分の専門外の分野の文学の本はなかなか良いものです。

 

 

米国・イラン戦争でフェイク動画と反ワク派のフェイクとの関連性

 

 数日前に突然に始まった米国・イスラエルのイランへの攻撃と、その攻撃に対するイランの報復攻撃の大混乱に乗じて、XやチクトックなどのSNSでは、生成AIを使って誠しやかなフェイク動画が氾濫している。そのほとんどが、Xやチクトックでの広告料収入を目論んだものばかりだ。平時ならまだしも、第三次世界大戦の引き金にもなりかねない逼迫した状況下でのフェイクは許されない。

 

 こうした状況を考えないで拡散されるフェイクが、数年前の新型コロナ流行時でも世界中で厄介な問題を引き起こした。その一例として、新型コロナのmRNAワクチンに端を発した「反ワク」メッセージの拡散が社会の足を引っ張った。SNSで一儲けしようと企んだ者たちの、フェイクを武器にした「反ワク」メッセージが、コロナ流行の抑止のための医療活動に歯止めをかけたのである。

 

 反ワクを唱えた者達の中で、実際にコロナに罹患し、重症化して死亡した人は日本でも数千人規模に達していたのではなかろか。自業自得と言えばそれまでだが、無知なるがゆえに、反コロナ主義者たちのフェイクに引きずられて、感染予防を蔑ろにして、挙句の果てにはコロナに感染し、重症化して非常に苦しんだ人たちがかなり多かったに相違ない。下記の記事は、新型コロナ流行下でのコロナワクチンについてのネット上での論争見聞記である。

 

新型コロナの反ワク論争見聞記

 

 一昨年の初め頃だったろうか、Xでの反ワク論争に少しだけ参加してみた。ワクチン許容派とワクチン反対派(反ワク派)のそれぞれの言い分に耳を傾けてみようと思ったからだ。そして微生物学の専門家の立場で、その論争の仲裁役をしてみようと考えたからである。

 

 反ワク派の人は、コロナのmRNAワクチンは、「接種されたコロナウイルスの細胞内でコロナウイルスのスパイク蛋白を作るためのmRNAが複製して増えて、細胞に悪い影響を及ぼし、発癌とか奇形を引き起こすんじゃないか。」とか、「細胞内に接種した人工のmRNAが、抗スパイク蛋白を作りすぎて、ひどいアレルギー反応、特にアナフィラキシー反応を引き起こし、場合によっては被接種者に死をもたらすんじゃないか。」とか、「スパイク蛋白のmRNAを保護するためのリピッドのマイクロカプセルが、強いアレルギー反応を引き起こすんじゃないか。」などと言う主張を繰り返していた。

 

 それに対して、ワクチン推進派の人は、「コロナのmRNAワクチンの副反応は軽微で、mRNAワクチン接種に直接起因したような死亡例は稀有であり(わが国では、多くても250人で、いずれも科学的にコロナワクチン接種に起因していると確認された事例ではない)、通常はmRNA 接種後の副反応は発熱や弱いアレルギー反応はみられるものの、人命にかかわるようなものではない。世界中でmRNAワクチン接種でコロナウイルス感染が防止されたり、ウイルス感染の重症化が抑えられることで救われた命は1億5千万人もいる。」と主張して、Xでの議論は平行線のままであった。

 

 僕は専門家の立場から、色々な科学的な知見を証拠として、反ワク派の人達の突飛な主張を切り崩そうとしたのだが、彼らは頑として僕の説明を否定した。反ワク派の主張の根拠は、殆どは科学的(医学的)な知見に基づくものではなく、彼らは出典が不明な噂話(フェイク)や憶測の類を頑なに信じ切っている印象が強く残った。

 

 しかしながら、わが国で2024年10月から導入されているレプリコンワクチンは、接種したmRNAが被接種者の体内(細胞内)で自己増殖をして抗体産生を強めるタイプのもので、若干気になるタイプのワクチンである。発がん性や催奇形性が否定できないのである。そんな理由で、反ワク派の人達の懸念も強められてしまっている。僕も、レプリコンワクチンには若干危うさを感じている。

 

 とは言うものの、通常のRNAウイルスの感染では、細胞内に侵入したウイルスのRNAゲノムはどんどん複製してウイルスの数は1万倍以上に増えるが、HTLV-1などの特殊なウイルス以外では、それが発癌を誘導することは知られていないと言う科学的な事実は、反ワク派の人達にも理解してもらいたいものである。

 

 反ワク派の中の一部の人は、レプリコンワクチンなどでは、細胞内で増えたスパイク蛋白をコードしているmRNAが皮膚や粘膜からしみ出して、そのmRNAが他の人に感染するのではないかと主張している。体内に居るウイルスが皮膚や粘膜から染み出て他の生体に伝播する現象(シェディング)は、20報ぐらいの論文で報告されているが、その著者たちは、概ね二流の研究者で、発表されている論文はインパクトファクターが2以下のジャーナル(レベルがかなり低いジャーナル)に掲載されたものばかりで、昔からそう言う報告はあるが、「だからどうしたの。当り前じゃないか。」と言う陳腐なコンテンツの論文なのである。反ワク派の中の誰かが、偶然そうした論文を探し当てたのだろうが、この大したことのない論文の内容が、反ワク派に加担するインフルエンサーによって拡散されたのだろう。

 

 反ワク派の人達のXでの記事や意見は、医学的にはレベルの低いものばかりであり、そうした記事を書いている人の多くは、微生物学やウイルス学には疎い人ばかりであり、耳学問をそのまま無批判に信奉して、騒ぎまくっているように見えてならない。知識のない人がフェイクを頑なに信じ切ってしまうと、科学者の手には負えなくなると言う良い実例だと思う。

 

 他方、SNS で活躍しているワクチン推進派の人の多くも、正統な科学としての微生物学やウイルス学については素人であり、知識が足りないので、反ワク派の主張を切り崩す力がなく、いつまでもワクチン推進派と反ワク派との論争は、科学もどきに過ぎないレベルで繰り返されている。

 

 その証拠には、XでのmRNAワクチンについての議論の場に、名だたる専門家が顔を出すことは無い。僕は、微生物学関係の会員数1万名以上の有名な医学系の学会の役どころを長く務めた人間なので、その辺の多くの専門家との交流があるが、未だかって彼らがXでのmRNAワクチンについてのワクチン推進派と反ワク派の論争の場に顔を出したのを見たことが無い。多くの専門家にとっては、反ワク派の主張は余りにも非科学的に過ぎて、殆どの専門家は反ワク派の人達をまともな論争相手としては認めていないのだろう。

 

 今回、僕は若干の好奇心でその論争に参加してみたのだが、どちらのグループのリーダー格の人は、かなり意固地な所があって、自分の主張ばかりを繰り返し、議論がかみ合っていないように見える。反ワク派への説得活動は、「馬の耳に念仏」と言うことだ。そんな訳で、僕は1週間もしないうちに、彼らの堂々巡りの論争の場からおさらばした。

 

 最後に一言。大阪大学の忽那賢志教授が有能な専門家として、新型コロナやワクチンについてブログやユーチューブで素人にも分かりやすく正しい知見をブログで解説しているので、是非とも参考にしてほしい。