高市内閣支持率はなぜ高いのか? そのからくりは?
高市内閣の支持率がずっと高いですね。でも、色々な所で綻びを見せ続けている内閣の政策に疑問を感じている人がどんどん増え続けているのは事実です。
それなのに、高市内閣の支持率は、殆どのマスメディアの世論調査では55%を超えたままです。どうも、今のマスメディアの世論調査の方法に何らかの問題がありそうです。一つは、設問と回答の仕方に問題があると言えそうです。例えば、「高市内閣を支持しますか?」と言う質問方法では、高市内閣に有利になります。何故なら、どの質問でもそうなのですが、回答者のかなりの部分は、質問内容に対しては否定的な意見は述べにくいものなのです。普通の人では、どっちか判定しにくい時には、肯定する方に傾くようないわゆるアンケートでにおける「否定バイアス」がかかりやすいのです。
多くのマスメディアでは、「高市内閣を支持しますか?」と言う質問についての、回答の選択肢を、「大いに支持する」、「どちらかと言うと支持する」、「あまり支持しない」、「全く支持しない」、「分からない」と言ったようなものに設定しています。そして、「大いに支持する」と「どちらかと言うと支持する」と言う回答を合わせて、「支持する」と言うグル―プにまとめます。他方、「あまり支持しない」と「全く支持しない」を合わせて「支持しない」と言うグループにまとめます。
この場合「どちらかと言うと支持する」と「あまり支持しない」と言う2つの選択肢が問題なのです。政治に関心のない人達は、「否定バイアス」がかかりやすいので、あまり深くは考えませんので、「どちらかと言うと支持する」を選択する傾向が大きいのです。これが、高市内閣への支持率が高止まりしていることの理由の一つです。そして、衆院選挙での自民の歴史的な圧勝が大影響しています。あまり考えもせずに、何となく女性初の総理大臣と言う言葉に惹かれて、自民に投票した人達は、少しぐらい高市内閣の政策に不満や疑問を持ち始めても、衆院選挙での己の投票行動を合理化させたい気持ちが根強く、「どちらかと言うと支持する」と言う選択肢を選びがちなのです。
本当なら、時の内閣に有利になる電話調査方式は止めにして、全て書面(ネットでの調査も可)でのアンケートにして、質問は、「あなたは、高市内閣を支持しますか、それとも支持しませんか。」と言う書き方にして、回答の選択肢を、「否定バイアス」の問題を考慮して、支持と不支持の間に偏向が生じないように、下記の様にもっと詳しく適正なものにする必要があります。
「全く支持しない」、「支持しない」、「あまり支持しない」、「やや支持する」、「支持ずる」、「大いに支持する」、「どちらとも言えない」、「分からない」の順の選択肢を用意することが肝要です。
この理由は、「否定バイアス」がかかりにくくするために、「全く支持しない」を一番先頭に持ってくる必要があります。それから、「どちらとも言えない」と「分からない」とは区別する必要があります。消極的な回答者の意識を明確にする必要があるからです。
何れにしても、統計学的には全く有意とは言えない1,000名程度の回答者数で物事を安易に済まさず、発表の間隔を空けてでも、適切な信頼性のある公正・公明な世論調査が必要です。政党支持率に至っては、多くの野党は2~5%の支持率になっていますが、この数字は統計学的には全く有意ではありません。調査の対象となっている母集団の内の標本数が少なすぎるのです。せめて、95%信頼区間は各党の支持率に書き加えておく必要があります。現在のほとんどのマスメディアで行っている電話調査では、或る政党の支持率が3.0%から3.5%に上がっても、統計学的には有意とは言えません。
多くのマスメディアの世論調査の結果は、科学論文として投稿したら、先ず間違いなく、データの統計処理が為されていないと言う理由でReject判定となり、論文は著者に突っ返されて来るでしょう。
あと、もっと大事な問題点があります。それは世論調査の対象となり、回答して寄こした人たち(標本)のprofile/propertyですが、長くなりすぎるので、今回は止めておきます。