「バタフライ効果」という言葉があります。
これは、カオス理論という学問において、普通なら無視できると思われるような極めて小さな差が、やがては無視できない程の大きな差となる現象のこと、を指した言葉です。
ブラジルでの蝶の羽ばたきが、アメリカのテキサスでトルネードを発生させる原因になることも在り得る、という主張から「バタフライ効果」と呼ばれているそうです。
日本でも、「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉がありますが、これも、バタフライ効果と似たような言葉です。
この言葉は以下のような話です。
風が吹くと土埃が舞い、土埃によって目が見えなくなる人が増える。
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そうすると、当時は目が見えない人は三味線を弾くという職業に就く場合が多かったため、三味線が売れる。
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三味線が売れると、三味線の材料に使う猫の皮が大量に必要になる。
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猫の皮を多くとるために、たくさん猫を捕まえるようになる。
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天敵の猫が減るため、ネズミが増える。
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ネズミは桶を齧るため、ネズミの数が増えれば増えるほど、桶が早くダメになる。
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桶がダメになると、新しい桶の需要が高まり、桶屋が儲かる。
面白い考え方ですよね。
しかし、もしかすると、私たちの人生にも、このバタフライ効果が関係あるのかもしれません。
先日『ミスター・ノーバディ』という映画を見ました。
この映画はパラレルワールドを扱った映画です。
あらすじは大体次のような感じでした。
舞台は2092年の地球。
人類が科学技術の発達によって、不死となった時代です。
主人公は「ニモ・ノーバディ」という名前の118歳の老人です。
ニモだけは、人類が不死になる前の時代から生きてきた人間で、今の地球上で、老衰によって死を迎えることができる最後の男です。
人類はみな、科学技術の進歩によって死ぬことがなくなったため、超高齢で自然死することの出来る最後の人類であるニモは、非常に貴重な研究材料として、医者や科学者から研究の対象とされています。
研究の一環として、医師がニモに催眠術をかけ、過去の記憶を探っていきます。
しかし、彼は9歳のときに「ある選択」を迫られてからというもの、記憶が分裂してしまっていたのです。
催眠術によって彼の口から語られた彼の過去は矛盾だらけでした。
同時に別の場所に存在していたり、途中で死亡していたり、普通に考えれば有り得ない話ばかりするのです。
しかし、これは彼が老衰でボケてしまったということではなく、彼が体験したパラレルワールドだったのです。
ゲームでは、いくつかの選択によって、その後のストーリーの展開や、エンディングが異なるというのがよくありますよね。
私が一時期ハマった「サイレントヒル」というホラーゲームにも、バッドエンド・グッドエンドのほかに、なんとUFOエンドなど様々なエンディングがありました。
どのエンディングに辿り着くかは、プレイヤーの選択によって決まっていくのです。
ちょうどあれと同じように、この映画でも、一つの選択によってその後の未来が大きく異なっていくのです。
しかもニモは、その選択によって異なる未来に分岐していくパラレルを全て体験しているのです。
ニモがまだ小さかった頃、近所に住んでいた三人の幼馴染の女の子がおり、どの子と結ばれるか、または誰とも結ばれないかというようなことについて、起こりうるすべてのパラレルを経験するのです。
選択によって、途中で奥さんが死んでしまったり、主人公自身が死んでしまったり、または本当に愛していたわけではない女性と結婚してしまったがために、生きる意味を見失ってしまったり、様々なパラレルに分岐していくのです。
医者やジャーナリストは、ニモの口から語られる真実が、現在のタイムラインから考えると矛盾だらけであるため、なかなか理解できません。
パラレルワールドという概念が無いため、当然といえば当然なのですが、完全に老衰で頭がボケてしまっていると思っているのです。
催眠術でさらに記憶を遡ってみると、ニモが生まれる前の記憶に辿り着きました。
天国で、生まれる前のこどもたちが、生まれるための準備を整えている場面です。
子どもたちは、これから自分を待ち受けている運命をすべて知っているのですが、生まれる直前になると、二人組の美しい天使がやってきて、こどもたちの唇に手を当てることによって、その記憶を全て消し去ってしまうのだそうです。
忘却の天使と呼ばれていました。
しかし、その天使が何故かニモの前だけ、素通りしたのです。
その為、彼は自分の運命、自分にまつわる全てのパラレルの記憶を忘却することが出来なくなってしまったのです。
そのまま、自分の両親を選ぶ段階になり、いい匂いがする綺麗なお母さんと、優しそうなお父さんのカップルのところに生まれることに決めました。
ニモが自分のパラレルについての記憶を持っているのは、忘却の天使が彼の前を素通りしたのが原因だったのです。
どのパラレルも、分岐点における選択次第で、ここまで未来が変わってしまうのかというほど極端に描かれています。
まさにバタフライエフェクトなのです。
彼が体験した全てのパラレルの中で、最も深く愛した一人の女性がいました。
その女性は小学生の時にニモが一目ぼれした女の子です。
中学生の時に、湖のそばで数年ぶりに再開しました。
女の子のほうからニモに話しかけてきます。
「泳がないの?」
と声をかけてきました。
この問いに対する返答でパラレルが分岐するのです。
あるパラレルでは、ニモは
「自分より頭の悪そうな奴らとなんて泳ぎたくない。」
と答えてしまうのです。
本当はカナヅチなのですが、恥ずかしくて本当のことが言えなかったのです。
当然、女の子は、嫌なやつ!と言って去っていってしまいます。
このパラレルでは、最後に大人になった二人が駅で偶然再開するのですが、時すでに遅く、彼女は結婚してしまっていて、二人の子供もいたのです。
切ないですね。
もう一方のパラレルでは、女の子に、正直に泳げないことを打ち明け、仲良くなるのです。
やがて二人は恋におち、深く愛し合うのですが、なんとお互いの親が再婚し、兄弟となってしまうのです。
やがて一つ屋根の下で暮らすことになり、表面的には兄妹を演じながらも、2人は愛し合っていました。
そんな二人の仲が両親に発覚してしまい、それが原因で両親が別れることになってしまいます。
結局離れ離れになってしまうものの、二人はずっとお互いを想い続けていました。
次の場面では、二十年近くの時が流れ、二人は35歳になっていました。
ここでもパラレルの分岐があり、再開できるパラレルと再会できないパラレルが存在するのです。
約束の場所に彼女が来ているにも関わらず、ニモが気付かずに再開することが出来ないパラレルと、見事彼女を見つけ、結婚するパラレルとがあるのです。
映画の中には、この他にも数多くのパラレルが登場しました。
その中には、見ていて胸が苦しくなるような悲惨なパラレルもありました。
私は、この映画は、シュレディンガーの猫箱に似ていると思いました。
シュレディンガーの猫箱とは、量子論における思考実験です。
物凄く簡潔に説明すると、蓋の付いた箱の中に毒ガスを発生させる装置が入っており、その毒ガスが発生する装置が作動するかどうかは確率が五分五分であるという装置があります。
その箱の中に猫を一匹入れ、蓋を閉めるのですが、箱は外からは中の様子が見えない構造になっているため、蓋を開けてみないと毒ガスが発生したかどうかがわかりません。
しばくしてから開けてみて、猫が死んでいればガスが発生したということになり、逆に、猫が生きていればガスは発生しなかったということになります。
量子論では、蓋を開けるまで、猫が生きている現実と猫が死んでいる現実の両方が同時並行的に存在すると考えるのだそうです。
蓋を開けて状況を観測してみて初めて、未来が確定するということなのだそうです。
つまり、蓋をあけるという選択をしない限りは、どちらの未来も存在するということです。
この映画の主人公ニモも、9歳の時の「ある選択」を保留したために、あらゆるパラレルを全て体験することになったのです。
この映画では、すべての始まりは選択の保留なのです。
選択を保留した結果、天使に素通りされるという現実が新たに創造されたのです。
現在が過去をも変えたという言い方もできると思います。
勿論、私たちが現在生きているこの三次元のタイムラインでは、選択を保留しても時間が経過してしまうため、結局それは選ばないという選択をしてしまったことになるのです。
ということは、もし時間が存在しないとすれば、選択をしない限り、全ての可能性が同時に存在すると言えるのではないでしょうか。
本来は時間は存在しないものであり、三次元であるからこそ時間が体感できるのです。
そのため、次元が上がれば、全ての可能性が同時並行的に存在するのを体感できるということではないでしょうか。
現在は、時間が存在するため、基本的には一つのパラレルしか体験できません。
パラレルワールドは映画のフィルムに例えるとわかりやすいと思います。
無数に存在するコマの中の一つが現在の自分が体験している現実です。
そこだけにフォーカスしているからこそ、その現実を一つの人生として体験することが出来ます。
しかし、もっと引いてみてみると、つまり高次の視点から見ると、無数のコマが存在しており、どれもが同時進行しているのです。
この映画の主人公ニモの場合は、選択を保留したことで、様々なパラレルを全て体験したのです。
例えるならば、無数にある映画のフィルムのコマの中から、一つを選びフォーカスするということをせずに、少し引いた視点からいくつかのコマを同時に見ていたということだと思います。
私たちは、常に選択を迫られて生きていますが、それは同時に、別のパラレルでは全く違う選択をした自分が生きているということでもあるのです。
実に興味深い話だと思います。
おそらく、私であれば、無数に存在するパラレルの中の一つには、高校時代に大失恋したあの子と結婚しているパラレルもあるのかもしれません。
詳しくは、
をお読みください。
また、生まれる段階で、現在の両親ではなく別の両親を選んでおり、マサイ族として狩りをしているパラレルがあってもおかしくないと思うのです。
しかし、大事なことは、今自分がいるこのパラレルにおいて、自分らしく生きるということなのではないかと思います。
なぜなら、全ては今ここに存在するからです。
人間であれば、誰しも過去を変えたいと思うことはあると思います。
私も昔はそう思ったこともありました。
しかし、過去というのは本当は存在しないのです。
存在しないものを変えることは出来ません。
全て今ここにしか存在しないのですから、今を変えるしかないのです。
宇宙の友人たちのように、様々な時空を自在に行き来することが出来る存在もいますね。
しかし、ほとんどの人にとって、過去ではなく、現在の自分を変えなくては、意味がないのです。
バタフライ効果のように、本当に小さなことで、未来が大きく変わりうるならばこそ、そうする必要があると考えます。
現在の自分が変われば、変わるのは未来だけではありません。
過去も変わるのではないでしょうか。
それは、過去も現在も未来も全て「いまここ」に存在しており、互いに影響を与えあっていると考えるからです。
多くの宇宙存在たちも、現在の自分が変われば過去の自分も変わると言っています。
やはり、私たちは「今」という永遠を生きているのであって、何か変えたいと思うならば、過去ではなく、今を変えるしかないということなのだと思います。
さらに、前述のように、時間という概念が存在しなければ、パラレルを同時に体験することが可能なのではないかと思います。
以前にも書きましたが、時間を超越するには、ワクワクして本当の自分を生きること、が近道なのではないかと思います。
本来の自分を生き、時間を超越した時に初めて、すべてのパラレルを自由に体験することが可能になるような気がします。
私は、この記事を書きながら既にワクワクしています。
いつも気が付いたら2・3時間経っていたということはよくあります。
やはり、ワクワクしている状態というのは時間を超えるのだと思います。
そういう人が増えれば増えるほど、時間という概念は無くなっていくのかもしれませんね。
読んでいただき、ありがとうございます。
ps.映画の終わりのほうで、主人公のニモが「わたしにとって、それらの可能性はみな価値のあるものだ」と言うのです。
私はこの映画でこのセリフが一番感動しました。
そうなのです。
結局どのような人生を歩んだとしても、その全てが素晴らしく、尊いものなのです。
そう考えると、どのパラレルに移行したとしても、この人生はこの人生より良くないというようなことはないのです。
この映画からは、「人生とは、どんな人生を生きたとしても、等しく価値がある」というメッセージを受け取ったように思います。
素晴らしい映画でした。
長いですが、まだご覧になっていない方は是非見てみてくださいね。
私の尊敬する方が、
「生きる目的というのを見つけようとするから苦しくなる。生きる目的があるのではなく、生きること自体が魂の目的なのです。」
と仰っていました。
生きてさえいれば目的は達成なのですね。
まさに、
「命のために生きるにあらず。」
「生きるために命を捧げましょう。」
という言葉通りだと思います。
私が好きな作品に、「ひぐらしのなく頃に」というサウンドノベルがあるのですが、これもパラレルワールドを扱ったものです。
アニメ化もされています。
こちらも非常におすすめです。
ただ、残酷な描写が多く登場しますので、苦手な方はやめておいたほうがいいかもしれません。
ジャンルはサスペンススリラーです。
パラレルワールド、とっても不思議で面白いですね。
☆個人セッション及びヒーリングセッションも行っています。
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