パラレルワールド　～美しき異世界～その5

こんにちは、タカテルのパートナーのアイです。

前回の話からだいぶ間が空いてしまいましたが、パラレルワールドのお話の続きを書いていきますね。

「パラレルワールド　～美しき異世界～その1」

https://ameblo.jp/spiritual-b-boy/entry-12325169621.html

「パラレルワールド　～美しき異世界～その2」

https://ameblo.jp/spiritual-b-boy/entry-12326721299.html

「パラレルワールド　～美しき異世界～その3」

https://ameblo.jp/spiritual-b-boy/entry-12331882008.html

「パラレルワールド　～美しき異世界～その4」

https://ameblo.jp/spiritual-b-boy/entry-12332383611.html

の続きです。

イルゴルを後にしてから、早くも一ヶ月が過ぎていました。

イルゴルがある山はとても長い山脈で、中々抜けることが出来なかったのです。

途中何度か光の流れを見つけて、クリスタルを作りましたが、近くに枯れた木は見かけなかったため、クリスタルを複数ストックすることが出来ました。

パキルも私と同じように、複数の水のクリスタルを作りましたが、使う事はありませんでした。

山脈を抜けると、広い荒地に出ました。

荒地が近付いてきた時から感じていましたが、とにかく暑いのです。

どうやら火山帯であるようで、割れた地面の所々から、湯気が立ち昇っていました。

地熱のせいで気温が非常に高く、あまりの暑さに、気を失って倒れてしまいそうになるほど過酷な環境でした。

驚いたのは、この暑さの中でも逞しく生きる生物たちがいたことです。

岩の陰にはカラフルなトカゲのような生き物やサソリのように硬い殻で覆われた昆虫のような生き物たちがいました。

その様子をみて、少し元気が出ましたが、やはり暑いものは暑く、パキルも私もフラフラになってしまいました。

エルたちは温度変化にも強いようで、涼しい顔をしていましたが、私たちの様子をみると、背中の羽を扇子のようにパタパタと動かし、風を送ってくれました。

このエルのパタパタにはヒーリングの力もあったようで、涼しさだけではなく、暑さで急激に奪われた体力が戻ってくる感覚がハッキリありました。

先へ進むと、エルたちが何かを見つけたようです。

それは、地面から隆起した大きな正三角形の不思議な石で、神代文字のようなシャーマニックなテイストの模様が刻まれていました。

そこで、その模様に手で触れてみたところ、石全体が赤い色に発光しだし、ズズズズッと音を立てて、地面の中に潜っていくではありませんか。

しばらく様子をみていると、石はどんどん奥深くへ沈んでいき、ついに見えなくなりました。

上から覗き込んでも、穴の中は暗くてよく見えません。

そこで、パキルが偵察に行ってくれることになりました。

近くにあった頑丈そうな岩にロープをくくりつけ、穴の中にスルスルと降りていきます。

心配しながら待っていると、少ししてパキルが戻ってきました。

しかし、ロープを使って戻ってきたわけではありませんでした。

先ほどの三角形の石の上に乗って、戻ってきたのです。

パキルによると、下へ降りて行くと、女性にあったそうで、その女性がこれはエレベーターのようなもので、安全ですよ、と教えてもらったのだそうです。

そこで、今度は私たち全員で石の上に乗り、穴の中へと降りていきました。

中へ降りていくと、少しずつ気温が下がっていくのを感じました。

地面の中はもっと暑いのでは、と覚悟をしていましたが、どうやら硬い岩盤で周囲の火山帯とは隔てられているようで、下へ行けば行くほど適温で、とても快適な気温になっていたのです。

一番下まで降りると、石が止まりました。

すると、大きなカゴを抱えた女性が一人、石の到着を待っていました。

パキルに石のことを教えてくれた人であるようです。

私たちが全員降りると、女性は私たちに軽く頭を下げて挨拶してから石に乗り、地上に向かっていきました。

その際、誰に向けて言ったのか

「ヒア、ちゃんと案内してあげてね。」

と言い残していったのです。

私とパキルが、顔を見合わせて女性の言葉の意味を考えていると、岩陰から一人の可愛らしい女の子が恥ずかしそうに出てきました。

隠れて私たちの様子を伺っていたようです。

女の子は私たちの前に立つと、はにかみながら、両手で三角形を作り、お辞儀をしました。

なんだろうと不思議に思っていると、プルーに背中を押されたため、私とパキルも見よう見まねで女の子の所作を真似てやってみました。

すると、女の子はとても素敵な笑顔で

「ボルへようこそ！私の名前はヒアです。よろしくお願い申し上げます。」

と、とても丁寧な挨拶をしてくれました。

そこで、私達も自己紹介をしました。

どうやらここが次の町であり、ボルという名であるようです。

ヒアがボルを案内します、と言ってくれたので後を付いて行くことにしました。

ヒアは、私たちと同じようにエルフのような耳をしており、肌の色はキャラメル色で、瞳は綺麗な赤色でした。

服装は、頭にバンダナを巻いていて、アイヌの人々の民族衣装によく似た服を着ていました。

ヒアが案内してくれたボルの町は、とても幻想的で、澄んだ水が流れる水路が張り巡らせてあり、青々とした木がたくさん生えていました。

あんなに暑い荒地の下にある町とは思えません。

建物もたくさんあり、古代ギリシャのようなテイストの趣きある建物でした。

町を一通り案内してもらったあと、ボルの長老に挨拶に行くことになりました。

ヒアによれば、ボルの長老は目が見えないものの、非常に優れたサイキックセンスを持っている人だそうで、未来を垣間見ることが出来るのだそうです。

この不思議な力を持つ長老に会いに行ったことで、驚くべきことが判明したのです。

「パラレルワールド　～美しき異世界～その6」へ続きます。

読んでいただき、ありがとうございます。

ps.3月になりましたね。

これから暖かくなってきます。

ひな祭りやお花見など、楽しいイベントも控えていますね。

どんなことをして楽しもうか、ワクワクしますね☆

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https://ameblo.jp/spiritual-b-boy/entry-12623651067.html

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