島田紳助 お坊さんが解決駆けこみ寺の感想
こんにちは、心のソムリエ 橋本文隆です。
島田紳助が司会する、僧侶の悩み相談番組
2回目が昨日放映されました。
前回は、仏教としてどうだろう?という疑問がありましたが、今回は、構成が良くなっていました。
僧侶が答える前に芸能人に議論させているので、それを踏まえた回答ができ、僧侶としては答えやすいように見えました。
ひとつの質問につき、僧侶の回答は、ひとりか二人のみ。
おそらく、他の発言は全部カットされたのでしょうが、
その方が良かったと思います。
回答が絞られていて、視聴者にも参考になったのではないでしょうか。
とはいえ、前回同様、僧侶である必然性は、ほとんど感じられませんでした。
日常的な悩み相談と仏教の教義をつなげるのは、やはり難しいのか?
仏教的な回答と感じたのは、小池龍之介さんくらいでしょうか。
他の僧侶も素晴らしい方ばかりなのですが、
話と仏教があまり結びつきません。
ボランティア活動をされている立派な僧侶もおられました。
しかしボランティアの説明はボランティアの説明であって、それは仏教の説明にはなりません。
昔、空海は、四国の満濃池の工事を担当し、多くの人を災害から救いました。
しかし工事で水害がなくなったことをいくら語っても、それは土木工事や地域行政の話であって、仏教の話ではありません。
この事業に空海が関わったのは、空海の菩提心・慈悲心の現れでしょう。
そうであるならば、
菩提心・慈悲心とはいかなるものか、
それはどのように生じるのか、
それはどのように育むのか、
その実践は何か、
などと語ることで、仏教になるのではないかと思います。
数十秒で「いい話」にまとめなければいけないTV番組では、
難しそうですね。
前回の記事 3月4日
紳助とお坊さんの番組を見て-僧侶は上から目線?
ソリューション・トークの会話例 49
ソリューション・トーク(ソリューション・フォーカスを使った会話)を
日々ご紹介していきます。
Cl: 私には無理です。
Co: もし奇跡が起こって何でもできるとしたら、まず何を行いますか?
ワンポイント
制約条件を外して、ソリューション(解決)を考えます。
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おおざっぱな仏教の歴史 7 明治の激変
仏教を葬式以外では知らない方のために、予備知識として、
仏教の歴史を書いています。
日本仏教の展開
江戸時代の仏教
日本仏教史上、5つの大きなポイント、
五番目は、明治時代です。
明治新政府は、神仏分離令を発令し、神社と寺院を分けます。
天皇を中心とした国家神道を新しい日本の精神的基盤にしたい明治政府は、仏教を冷遇します。
廃仏毀釈という運動が起こり、各地で寺や仏像が壊されます。
寺の檀家になることは強制ではなくなりました。
幕藩体制のなかで住民管理をしていた寺院は、当然その仕事がなくなります。
江戸時代、僧侶は士農工商とは異なる特権階級でしたが、明治政府は平民として扱います。
仏教では、出家者は結婚しないのですが、明治政府は平民になった僧侶に「結婚してもいいよ」と布令します。
仏教界は、各宗派ともこの発令に強く抗議しますが、やがて結婚した僧侶が一般化します。
もともと独身の僧侶が管理していた寺院は、個人のものではなく、宗派の所有物です。
宗派から住職と認められた僧侶が、管理を任されるわけです。
家族ができた僧侶は、妻や子どもに僧侶資格を取らせるようになります。
そうしなければ住職が亡くなられたとき、家族が寺に住み続けることができないからです。
こうして二世、三世僧侶が誕生するようになります。
今では大半の僧侶が結婚し、家族があります。
出家ではなく、在家として存在しているのが実態です。
江戸時代に権力の一員となり大きく変容した仏教界は、
僧侶が家族を持つという世界的にも珍しい形態となり、
さらに大きく変容しました。
ミラクル・クエスチョン 3
ミラクル・クエスチョン
今晩あなたが眠っていている間に奇跡が起こったとします。あなたがここへ来られることになった問題が解決するという奇跡です。
でもあなたは眠っていたので奇跡が起こったことを知りません。
明日の朝目がさめたときに、どんな違いから奇跡が起こって問題が解決したとわかるでしょうか。
ミラクル・クエスチョンは、おおげさにゆっくりと
問いかける方が上手くいくようです。
「こんな質問して変に思われないかな?」と不安を
持ちながら質問すると、よく失敗します。
「とても変わった質問をするけど」と最初に伝えておいて、
それから堂々と質問すれば大丈夫です。
そして、
奇跡によってどんな違いが起こるのか、
何があるから奇跡が起こったと分かるのか、
丁重に問いかけていきます。
クライアントに考える時間を与え、自己の内省を深めるようにします。
この内省を深めるところがなければ、心理療法は成り立ちません。
心理療法的コミュニケーションと教えるコミュニケーションの違いです。
ミラクル・クエスチョンは、未来の奇跡に思いを傾けながら、自己の探究を行っているのです。
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ソリューション・トークの会話例 48
ソリューション・トーク(ソリューション・フォーカスを使った会話)を
日々ご紹介していきます。
Cl: 私には無理です。
Co: とりあえず出来ることは何でしょうか?
ワンポイント
小さなゴール(目標)を探します。
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おおざっぱな仏教の歴史 6 江戸幕藩体制
仏教を葬式以外では知らない方のために、予備知識として、
仏教の歴史を書いています。
日本仏教の展開
江戸時代の仏教
日本仏教史上、5つの大きなポイント、
四番目は、江戸時代です。
江戸時代、寺は幕府の管轄下に置かれます。
各宗派は本山のもとに組織化され、幕藩体制の一翼を担います。
すべての住民は、その地域の寺に所属し、檀家となります。
これはキリシタンでないことの証明でもあり、宗教を使った効率的住民管理ともいえます。
寺からすれば、何もしなくても確実に檀家(顧客)を獲得できるので、マーケティング的には実にありがたい制度です。
葬式仏教と呼ばれる形式を確立し、経営的に安定した時代を迎えます。
一方で、仏法を学び、理解し、主体的に信を持つという仏教本来の姿が失われていきました。
ミラクル・クエスチョン 2
ミラクル・クエスチョン
今晩あなたが眠っていている間に奇跡が起こったとします。あなたがここへ来られることになった問題が解決するという奇跡です。
でもあなたは眠っていたので奇跡が起こったことを知りません。
明日の朝目がさめたときに、どんな違いから奇跡が起こって問題が解決したとわかるでしょうか。
ミラクル・クエスチョンは、変わった質問です。
日常会話では、このような質問は出てきません。
「この人は、何て変な質問するのかしら」と思われかねません。
しかし、この非日常性が、セラピーやカウンセリングでは、大きな効果を発揮します。
クライアントは、奇跡が起こるという非日常的なありえない状況を考えます。
普段の思考の延長線上ではなく、今までの思考の枠組みを離れて思考を巡らします。
ブリーフセラピー(短期療法)には、リフレーミグという有名な技法があります。
ものの見方や思考の枠組み(フレーム)を変える技法です。
しかし、ミラクル・クエスチョンを使うと、あえてリフレーミングをかけなくても、自然と枠組みが変容していきます
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ソリューション・トークの会話例 47
ソリューション・トーク(ソリューション・フォーカスを使った会話)を
日々ご紹介していきます。
Cl: 私には無理です。
Co: もし出来るとしたら、どのようにしますか?
ワンポイント
ソリューション(解決)を前提に会話します。
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おおざっぱな仏教の歴史 5 鎌倉新興仏教
仏教を葬式以外では知らない方のために、予備知識として、
仏教の歴史を書いています。
日本仏教の展開
鎌倉仏教時代
日本仏教史上、5つの大きなポイント、
三番目は、鎌倉時代、新興仏教誕生時代です。
法然(浄土宗)、栄西(臨済宗)、親鸞(浄土真宗)、道元(曹洞宗)、日蓮(日蓮宗)など、独自の日本仏教が次々と誕生します。
今の日本人が知っている(聞いたことがある)仏教は、ほとんどが鎌倉仏教でしょう。
鎌倉仏教の特徴は、教義の単純化です。
鎌倉仏教の多くの始祖達は、天台宗(比叡山)で修行します。
天台宗は、法華経を中心にしますが、密教や禅など、あらゆる仏教を幅広く修習します。
しかし鎌倉仏教は、禅一筋、念仏一筋、法華一筋という風に、
「これさえやれば大丈夫」と教義を単純化していきます。
この単純さが、仏教大衆化の大きな要因でしょう。
複雑で高度なものより、単純なものの方が、大衆受けするのは、今も昔も変わらないようです。
ミラクル・クエスチョン 1
ミラクル・クエスチョンは、ソリューション・フォーカス(解決志向)の代表的な質問技法です。
ソリューション・フォーカス・アプローチの創始者、インスー・キム・バーグが考えたもので、世界中で多くの人が使用しています。
それは、こんな質問です。
今晩あなたが眠っていている間に奇跡が起こったとします。あなたがここへ来られることになった問題が解決するという奇跡です。
でもあなたは眠っていたので奇跡が起こったことを知りません。
明日の朝目がさめたときに、どんな違いから奇跡が起こって問題が解決したとわかるでしょうか。
この質問は、多くの臨床の場(セラピーやカウンセリング)で効果をあげています。
一方で、ミラクル・クエスチョンを苦手とする人、効果がないと言う人もいます。
次回から、このミラクル・クエスチョンについて考えてみます。
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