おおざっぱな仏教の歴史 7 明治の激変 | 社員と顧客と経営者の幸福

おおざっぱな仏教の歴史 7 明治の激変

こんにちは、心のソムリエ 橋本文隆です。


仏教を葬式以外では知らない方のために、予備知識として、
仏教の歴史を書いています。

日本仏教の展開

江戸時代の仏教

日本仏教史上、5つの大きなポイント、
五番目は、明治時代です。

明治新政府は、神仏分離令を発令し、神社と寺院を分けます。

天皇を中心とした国家神道を新しい日本の精神的基盤にしたい明治政府は、仏教を冷遇します。

廃仏毀釈という運動が起こり、各地で寺や仏像が壊されます。

寺の檀家になることは強制ではなくなりました。
幕藩体制のなかで住民管理をしていた寺院は、当然その仕事がなくなります。

江戸時代、僧侶は士農工商とは異なる特権階級でしたが、明治政府は平民として扱います。

仏教では、出家者は結婚しないのですが、明治政府は平民になった僧侶に「結婚してもいいよ」と布令します。
仏教界は、各宗派ともこの発令に強く抗議しますが、やがて結婚した僧侶が一般化します。

もともと独身の僧侶が管理していた寺院は、個人のものではなく、宗派の所有物です。
宗派から住職と認められた僧侶が、管理を任されるわけです。

家族ができた僧侶は、妻や子どもに僧侶資格を取らせるようになります。
そうしなければ住職が亡くなられたとき、家族が寺に住み続けることができないからです。
こうして二世、三世僧侶が誕生するようになります。

今では大半の僧侶が結婚し、家族があります。
出家ではなく、在家として存在しているのが実態です。

江戸時代に権力の一員となり大きく変容した仏教界は、
僧侶が家族を持つという世界的にも珍しい形態となり、
さらに大きく変容しました