11月20日に、木星がやぎ座に移動します(サイデリアル式)。
そして12月21日に、木星と土星が完全にコンジャンクトする、いわゆるグレートコンジャンクションが起こります。
過去記事「グレートコンジャンクションとダルマ」で言及したように、木星と土星の組み合わせは、歴史的に社会の激変を示しているようです。
しかし今回のグレートコンジャンクションはそれだけではなく、一つの大きなサイクルが終わり新たなサイクルがスタートする、節目のときだといわれています。
Ashish Mehta氏は、このグレートコンジャンクションから今後200年のあいだに世界が経験しうる未来の予測を解説しています。
Ashish Mehta氏のこの解説の概要は、インドのYahooニュースにも掲載されました。
以下、Youtube動画およびYahooインディアのニュースよりそれぞれ一部抜粋拙訳・編集。
今年 2020年は、土星と木星のコンジャンクションがやぎ座でおきます。
グレートコンジャンクションは20年ごとに起きますが、
同じ元素で3回続けてコンジャンクションが起きる場合に
その元素が200年にわたって影響を及ぼすと考えられています。
前のサイクルは200年前 1821年にはじまりました。
これは火のサイクルでした。
1821年6月25日 木星と土星がおひつじ座でコンジャンクト
1842年1月25日 木星と土星がいて座でコンジャンクト
1861年10月25日 木星と土星がしし座でコンジャンクト
60年にわたって火のサインでグレートコンジャンクションがおこったことになり、
火元素の影響が1821年から2020年まで続きました。
この間に、電気、蒸気エンジンの発明、産業化時代の到来など大きく発展しました。
大量生産のコンセプトがはじまったのもこの時期です。
石油とガソリンの時代もこの時期にはじまりました。
火のサイクルの最後の20年に、世界はテロリズムや森林火災の増加を経験しました。
2019年12月26日に6つの天体がいて座に集合した後、コロナウイルスの感染が急速に広まりましたが、これがこのサイクルの最後のイベントになります。
200年続いた火のサイクルは2020年に終わりを告げ、
2020年12月21日に地のサイクルがはじまります。
2020年12月21日 木星と土星がやぎ座でコンジャンクト
2040年11月5日 木星と土星がおとめ座でコンジャンクト
2060年4月10日 木星と土星がおうし座でコンジャンクト
60年のサイクルのなかで、
0~20年はブラフマ 創造
20~40年 ヴィシュヌ 養育
40~60年 マヘーシュヴァラ(シヴァ) 破壊
わたしたちは、地の時代における創造のサイクルを経験しようとしています。
この地元素での木星と土星のコンジャンクションは、ヴェーダンガ・ジョーティシュでは『シャクティ・パリヴァルタナ・ユティ』と呼ばれています。
コロナウイルスによって全世界がロックダウンに直面しましたが、それは地元素を象徴しています。
今年3月30日から6月30日まで、木星と土星がやぎ座でコンジャンクトしたときに 世界はロックダウンを経験しました。
それと同時に、大地はセルフヒーリングをはじめたともいえます。
アタルヴァ・ヴェーダに、プリティヴィ・スークタというスークタがあります。
わたしたちはここから、地元素について学ぶことができます。
アタルヴァ・ヴェーダには、
地元素が影響を及ぼしているときに、大地の質が私たちに影響すると述べられています。
◆地元素の第一の性質:滋養
地元素の第一の性質は、滋養です。
つまり地元素は農業にひとしい。
ある種の改革が、農業の分野で起こるでしょう。
デジタル農業部門が成長することが示されています。
農業の成長にAIの助けを借りる国々は、世界の主導国になります。
◆地元素の第二の性質:自分の富を蓄える(ヴァスーダーニー)
地元素の第二の性質はヴァスーダーニーと呼ばれ、自分の富を蓄えることです。
来たる200年のマントラは、非グローバル化であることを覚えておいてください。
私たちは200年にわたってグローバル化を経験しましたが、これからは自らの富を守ることになります。
自国のみにお金を留めることができるようなやり方で、ビジネスを行います。
◆地元素の第三の性質:安定性(プラティシュタ)
地元素の第三の性質はプラティシュタ、つまり安定性です。
次の時期は、さらにコロナウイルスのようなパンデミックをもたらすか、あるいはあらゆる種類の病が見つかるということができます。
ですから、安定性と安全性が重要な関心事になります。
地元素は大地も表すので、地震の断層も活性化します。
カリフォルニアや日本は、この影響を経験するでしょう。
また、クリシュナのドワールカーが大海に沈んだように、海面上昇によって多くの都市が海に沈むでしょう。
わたしたちの行動は、安全性次第であることを思い出してください。
国債、保証証券、FDの傾向が戻ります。
人々が株式市場から遠ざかり始めることが予想されます。
安全性が最大の関心事であるためです。
◆地元素の第四の性質:金を愛する(ヒランニャヴァクシャ)
地元素の第四の性質 ヒランニャヴァクシャは、大変興味深いものです。
それは、金を愛する、という意味です。
つまり次の時期には、金が経済の中心になるということです。
金と組み合わされる一種のデジタル通貨が、公のものとなるでしょう。
それは、現在は存在していないものです。
さらに研究をすすめるならば、火元素のサイクルでは石油とガソリンが『黒い金』として知られていたことがわかります。
次の地の元素では、これに変化がみられます。
再生可能エネルギー、あるいは代替エネルギー時代がやってくるということです。
それは、中東など石油のみに依存する国々の経済の変化を意味します。
石油とガソリンの覇権は終焉を迎えます。
それだけではなく、プラスチックなど地球にダメージを与えるものはなくなるでしょう。
地球内部で入手可能なある種の金属あるいはクリスタルから燃料を生産する技術が発見されることが、さらなる研究で示されています。
金と組み合わされる新しい通貨が、国際準備通貨になるでしょう。
これについて深く調べてみると、常にこの言葉が聖典『スヴァルナムドラ』から得られます。
つまり、金が通貨になるか金と組み合わされたものが通貨になるか、です。
◆地元素の第五の性質:回転するもの(ジャガトー)
次の地元素の性質はジャガトーと呼ばれ、回転するものを指します。
この性質は、宇宙に関係しています。
来たるべき時に、私たちは宇宙にインフラを構築するか、おそらくそこに人が住むことにもなるでしょう。
振り返ってみれば、前回木星と土星が地元素でコンジャンクトした1961年には、ユリ・ガガーリンが宇宙に旅をした最初の人類になりました。
同じサイクルの1969年に、人類は月に着陸しました。
ですから、次の時期は宇宙開発の時代になるでしょう。
私たちは、居住できる惑星も発見します。
地球は、その軸を変化させます。
それは、天候が変化することも意味します。
◆地元素の第六の性質:感覚的快楽の支配(ニヴェーシャニ)
次の性質は、ニヴェーシャニです。
感覚的快楽の支配が増加します。
少し時間を遡れば、ロックダウンのときに私たちは何をしていたかがわかるでしょう。
読んだり書いたり、自己を高めることもできましたが、私たちはエンターテイメントにフォーカスしました。
MIT&ハーバードの報告によると、ほとんどの人はエンターテイメント番組を観て時間を過ごしたことがわかります。
私たちの興味の中心は、感覚的快楽に向かうでしょう。
地元素の星座のひとつであるおうし座がこれを示しています。
◆地元素の第七の性質:産業の成長(ヴァイシュナーヴァル)
次の性質は、ヴァイシュナーヴァルです。
それはAIの助けを借りた産業の成長が起こることを示しています。
◆地元素の第八の性質:社会の分離
最後の地元素の性質は、インドラを頭と見なします。
これは、社会全体がさまざまなグループにわけられることを示します。
そして、それぞれのグループがリーダーを持ち、グループ全体はそのリーダーに従います。
人類全体がグループに分けられます。
それを、私たちは今後200年で体験するでしょう。
インドラ神は、雨の王とも呼ばれています。
来たるべき時に、私たちは飲み水のための戦いを見るかもしれません。
飲料水の不足を体験することになります。
水は、大変高価になります。
最後に、ひとつ付け加えさせていただきたいと思います。
五つの基本元素のなかで、地元素は最後の元素です(空・風・火・水・地)。
地元素は、終わりも意味します。
ですから、次の20年、40年、60年で私たちが地球を保護しなければ、地球は生きる価値をなくしてしまいます。
私たちは宇宙で生きる以外選択の余地がなくなってしまうでしょう。
私たちの惑星 地球にたいして、思いやりをもってくださるように、すべての方々にお願いいたします。
地球を保護し、利己心によって破壊しないようにしなければなりません。
南極大陸のひび割れや北極の変化などは、もし私たちが今回これを無視すれば、来たるべき時に地球の破壊を体験することを示しています。
地球を大切にし、尊重しましょう。
アタルヴァ・ヴェーダには、ひとつの祈りがあります。
それは、私たちの利己心によって地球を破壊してはならない、と述べています。
大地が私たちを病から遠ざけ、私たちを養い続けてくれるように、私たちは地球を保護しなければなりません。
プラナーム