朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -3ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

この本は、文房具好きな人にはタマラナイかもしれません。

中国では「文房」とは文人の書斎や,そこで使う道具を指し、筆・墨・紙・硯を「文房四宝」と呼びます。

現代に置きかえると、鉛筆・消しゴム・ボールペン・ノートがその位置づけになるのかもしれません。

ここで初めて「文房具」という言葉の由来を知りました。

 

ICTが発達した今でも、仕事や生活の中で文房具は欠かせない存在です。

本書では、スケッチブック、カッターナイフ、はさみ、のり、テープ、ステープラーなど、身近な文房具の生い立ちや仕組み、使いやすさの理由を、図解とともにわかりやすく紹介しています。

 

キャンパスノート、シャープペンシル、ジェットストリームなど、日々何気なく使っている文房具には、実は考え抜かれた技術と、開発者たちの熱い思いが込められています。

たとえばジェットストリームの「クセになる、なめらかな書き味」。

その改良の積み重ねが、利用者のために挑戦し続けている結果だと知り、うれしい気持ちになりました。

 

目次

文房具メーカー訪問記(コクヨ、三菱鉛筆、セーター万年筆)

はじめに 

増補改訂版によせて

1 書く。描く。消す。(鉛筆、ボールペン ほか)

2 記す。残す。写す。(ノート、ルーズリーフ・バインダー ほか)

3 切る。貼る。留める。(カッターナイフ、はさみ ほか)

4 保存する。分類する。(穴を開けるファイル、穴を開けないファイル ほか)

5 働く。暮らす。(新しいワークスタイルの文房具、新しいライフスタイルの文房具)

本書に登場した文房具 索引

あとがき

 

著者紹介

ヨシムラマリさん
1983年、神奈川県横浜市生まれ。文房具マニア。
子どもの頃、身近な画材であった紙やペンをきっかけに文房具に魅了される。
大手文具・オフィス用品メーカーで広報・マーケティング業務に携わった後、現在はフリーランスのライター/イラストレーターとして活動。
トヨオカアキヒコさん
1960年、山形県生まれ。
大学卒業後、プラス株式会社で商品開発・マーケティングを担当。
1990年に株式会社BNNへ入社し、Macintosh専門誌『MACLIFE』でインターネットやDTPの特集を担当、1998〜2000年には編集長を務める。
2001年、日本政府主管「インターネット博覧会」のNewsサイトを担当。
2002年からはフリーランスとして情報誌・書籍の編集・執筆を行い、ものづくりの現場やワークスタイルの取材を得意とする。

 

【No1963】文房具の解剖図鑑 図解で楽しくわかる愛される文房具たちとその仕組み(増補改訂版) ヨシムラマリ トヨオカアキヒコ エクスナレッジ(2025/06)

 

「新聞を読んでいない人は、読んでいる人に比べて 1.51倍 認知症になりやすい 」

文字を読むという行為は、脳全体をまんべんなく働かせることができます。

新聞を読み続けることで、短期記憶力・集中力・注意力・基礎思考力・意欲 の5つの力が鍛えられるそうです。

毎日新聞を読む習慣があれば、脳の能力をしっかり稼働させることができ、その積み重ねが “脳がよく働く強固な土台” をつくっていくのだと感じました。

(私はすでに毎日読んでいますが)健康で長く生きていくために、できることは続けていこうと思います。

 

目次

はじめに 新聞の読み方をひと工夫して、老けない脳を手に入れましょう

第1章 いつもの新聞の読み方に“ひと工夫”でOK!かんたん脳活術

(新聞を「正しく」読めば認知症リスクを下げられる/

脳が老けない新聞の読み方① 記事に登場する人物の名前を探し、どんな顔か思い浮かべる ほか)

第2章 脳をフル稼働!ゲーム感覚で新聞を“使う”

(新聞にゲーム要素を加えると脳活効果がさらに高まる理由/

脳が老けない新聞の読み方⑩ 「いつもと違う」を取り入れると記憶力が大幅アップ! ほか)

第3章 認知症の不安から脱却!新聞から得た情報を「話す」「書く」

(新聞に「話す」「書く」を取り入れて脳活効果を倍増させる/

脳が老けない新聞の読み方⑮ 声を出すだけで新聞の効力が爆上がりする ほか)

第4章 新聞の脳活力を強力サポート!“血流アップ運動”で動ける体をつくる

(脳活力を上げるには運動が欠かせない/

脳力も体力も向上させ、健康的な生活を新聞習慣とセットで!ながら血流アップ体操)

おわりに 新聞を読むことで、新しいものに取り組む意欲を高めましょう

 

著者紹介

石川 久さん

脳神経外科医。開頭手術やMRI画像診断などを含め、これまでに1万人以上の脳を診てきた“脳の名医”。

学習院大学法学部を卒業後、近畿大学医学部に入学・卒業した異色の経歴を持つ。

帝京大学医学部脳神経外科、脳神経センター大田記念病院などを経て、現在は国際医療福祉大学三田病院脳神経外科に勤務。

とくに脳腫瘍の治療においては、あらゆる手段を駆使し、患者の生活・社会活動の再構築に尽力している。

 

【No1963】最近、「あれ」「それ」が増えてきた人のための70歳からの脳が老けない新聞の読み方 石川 久 アスコム(2025/06)

著者の春日さんは、この本を「元気で若い高齢者」と、40〜50代で親と離れて暮らす子世代の人たちに“自分事として”読んでほしいと語っている。

ここでいう「長寿期」とは、85歳以上の超高齢期を指す。

お金があってもどうにもならない場面がある。介護保険を利用すれば何とかなる、誰かがどうにかしてくれる――そんな時代ではなくなりつつある。

「人の世話にはならない」「子どもにも迷惑をかけない」という考えを手放し、地域の人、介護保険サービスの支援者、民間サービスなど、誰かの力を借りながら生きる時期がいずれ必ず訪れる。

そのときに重要になるのが、子どもや甥・姪などの親族、あるいは身近な人の中に「キーパーソン」がいるかどうかだ。

キーパーソンの存在しだいで、最晩年の生活の質は大きく変わる。

キーパーソンとは――

制度の情報を理解し、必要な支援につなぐ力を持つ人。本人の交渉力が弱っているときに代わりを務めてくれる人。生活援助などの介護サービスを受ける前に、どんな支援が必要かをアセスメントし、要介護・要支援認定の申請を行い、介護サービスや民間サービスへと橋渡ししてくれる存在である。

 

目次

はじめに

序章 進む「超長寿化」と団塊世代の未来

第1章 長寿期在宅「ひとり暮らし」「夫婦二人暮らし」の危機

第2章 増える長寿期夫婦二人暮らし

第3章 長寿期夫婦二人暮らしの行きつく先

第4章 「夫婦で百まで」を可能にする条件

第5章 超高齢在宅暮らしに必要な「受援力」

終章 まとめに代えて

おわりに 

 

著者等紹介

春日キスヨさん

1943年熊本県生まれ。九州大学教育学部卒業、同大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。京都精華大学教授、安田女子大学教授などを経て、2012年まで松山大学人文学部社会学科教授。
専門は社会学(家族社会学・福祉社会学)。父子家庭、不登校、ひきこもり、障害者・高齢者介護などの問題に、現場の支援者と協働しながら一貫して取り組んできた。

例えば、被疑者の取調べで「カツ丼」を出すことはできません。

それは取調べにおける禁止行為に該当するためです。

本書では、捜査の流れ、捜査員の役割、「捜査本部」とは何か。

こうした警察のリアルな内側を、キャリア警察官僚として長年現場と制度の両方に携わってきた古野さんが、実例と実務に基づいて丁寧に解きほぐしていきます。語り口は温かく、しかし徹底してファクトと根拠に裏打ちされたものです。

ライブ感あふれる「警察捜査の真実」。

映画やドラマの警察像とは異なる“本物の警察”の姿が、少しずつ立ち上がってくるように感じました。

 

目次

はじめに

第1章 基礎からの「捜査」―目的、概容、端緒

(捜査とはそもそも何か?/捜査と職務質問 ほか)

第2章 捜査の流れ、捜査の諸タスク

(初動捜査と一一〇番/一一〇番の活用状況 ほか)

第3章 有事の任務部隊、「捜査本部」

(「捜査本部」とは何なのか?/捜査本部の編制 ほか)

第4章 捜査員と刑事部屋―イキモノ・習性・タイムテーブル

(刑事と刑事部屋の「時間割」具体論/「事件発生!!」のインパクト ほか)

第5章 捜査をめぐる大きな謎―取調べ・自白・冤罪にフォーカスして

(取調べ室におけるヒトとヒト/法令は取調べをどう規制しているか? ほか)

 

著者紹介

古野まほろ さん

東京大学法学部卒。リヨン第3大学法学部修士課程修了。

我が国学位授与機構より学士(文学)を取得。

警察庁1種警察官として交番、警察署、警察本部、海外、警察庁などで勤務し、警察大学校主任教授をもって退官。

警察官僚として法学書を多数執筆。作家としては有栖川有栖氏・綾辻行人氏に師事。

闇バイトの構造と実態を詳細に追った一冊で、これまで断片的だった知識を整理するのに役立った。

「短時間で高収入!?」といった甘い誘いにどう向き合うべきかについても考えさせられる。

特に印象に残ったのは、危険な募集に遭遇した際、自分一人で判断しないことの重要性だ。家族や知人と冷静に相談できる環境があるだけで、被害を防ぐ可能性は確実に高まると感じた。

 

■202ページより

短時間で高収入をうたう広告を見たときは、「今の日本にそんな都合のよいバイトは存在しない」と疑うところから始めたい。

(トクリュウ=匿名・流動型犯罪グループ)によるテレグラムへの誘導があれば、それは明らかに闇バイトであり、無報酬で働かされるケースも多いと考えるべきだ。

こうした意識を持つだけでも、闇バイトの被害は大幅に減らせるはずだ。結果として国内外のトクリュウ勢力も弱体化するだろう。

国民の防犯意識が高まれば、犯罪も被害も減り、税負担の軽減や民主主義の維持にもつながる。そう考えると、まずは「疑う」姿勢を持つことは決して損ではない。

 

■13ページより

本書は犯罪行為を美化するものではなく、犯罪防止・被害防止のために記された記録である。

取材を通じて、近代日本の犯罪社会を改めて調べ直すことになり、テクノロジーの進歩が文明の発展だけでなく、トクリュウや闇バイトといった新たな犯罪形態を生み出してしまった現実を痛感した。

トクリュウという新興犯罪者たちの源流をたどり、彼らがなぜ犯罪に手を染め、何を求めているのかを知ることは、急速な文明発展の「光と影」を見つめ直す機会にもなると感じた。

 

■目次

はじめに 犯罪構造の転換期

第一章 前史 ― “トクリュウ”の源流(1989–2008)

第二章 様々な詐欺システムの盛衰(2008–2013)

第三章 トクリュウ誕生 ― “呼び名なきトクリュウ”からの進化(2013〜)

第四章 闇バイトのリクルーティング(2022〜)

第五章 トクリュウへの対峙(2023〜)

おわりに

1990年代以降の特殊詐欺/匿名流動型犯罪関連略年表

著者紹介

藤原 良さん

週刊誌・月刊誌・各種Webでアウトロー分野の記事を多数執筆。マンガ原作も手がける。万物斉同の精神で取材・執筆にあたる。

 

単独世代が増えるにつれ、死後の手続きを家族だけで担うことが難しくなってきました。結果として、葬送を社会全体で支える「公助」への移行が避けられない状況になりつつあることを、本書を通して改めて感じました。

 

49ページ 急増する独りで逝く人 から

国勢調査によれば、1980年から2020年の40年間で、夫婦と子、三世代同居といった複数世帯は半減し、逆に単独世帯は倍増して全体の約4割に達しています。家族構成の急激な変化により、弔いも「家」から「個」へと移行し、血縁者だけで弔いを継承する仕組みは限界を迎えています。

葬送に詳しいシニア生活文化研究所代表理事・小谷みどりさんは「死の社会化」の必要性を指摘し、家族が担ってきた死後の手続きに福祉の視点を取り入れ、育児や介護と同じように社会全体で分担する仕組みが求められると述べています。

人生の最初と最後――乳幼児期と終末期、そして死後の弔いは、どうしても他者の支えが必要です。「社会で子育てし、社会でおくる」制度的な保証は壮大なテーマですが、血縁主義からの解放、公と私の役割分担にも深く関わる問題だと感じました。

 

生と死は表裏一体。故人の足跡に思いを馳せ、崇敬の念を抱きながら、自分自身の最期についても考えていく姿勢を大切にしたいと思います。

205ページ から

「どのような死を望み、どのように弔われたいか」。その意思を生前に家族へ伝え、エンディングノートなどに言語化しておくことは、自分にとっても家族にとっても大切だと語られています。

弔いは死者のためであると同時に、残された者が歩みを続けるために不可欠な行為。多死社会の中でも、私たちが故人を思い、先人の足跡に敬意を払い続ける限り、弔いの灯が消えることはない――その言葉が胸に残りました。

 

特に共感したのは、「弔いは残された者が納得できるかどうか」という視点です。

204ページ から

大久保さんの言葉を借りれば、

「豪華さや儀式の形式が弔いの優劣を決めるのではない。残された者が納得できるかどうか。故人との絆を心に刻み、次世代に受け継げるかどうか」。

たとえ直葬であっても、無宗教であっても、それがすべてだと私も思います。

 

目次

はじめに

第1章 弔いの値段 現代の葬式事情(利用者の本音 親が死ぬと、いくらかかるのか?寺の実情 弔いの対価)

第2章 墓の値段(利用者の本音 墓は一代限りでいい―令和の墓問題、寺の実情 令和の墓問題―多様化する墓)

第3章 宗教の値段(利用者の本音 弔いに救いを求める日本人、寺の実情 日本人は宗教に何を求めているのか)

第4章 鵜飼秀徳×大久保潤 対談「弔いの値段」(死に直面して知る「弔いの値段」、「お気持ちです」の罠;何にいくら払っているのか?;「離檀料」というお布施はない ほか)

おわりに 

 

著者紹介

鵜飼秀徳さん

浄土宗僧侶、ジャーナリスト。1974年、京都・嵯峨の正覚寺に生まれる。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞記者、日経ビジネス記者等を経て独立。2021年に正覚寺住職に就任。主に「宗教と社会」をテーマに執筆、取材を続ける。大正大学招聘教授、東京農業大学、佛教大学非常勤講師。公益財団法人全日本仏教会時局問題検討委員会委員(学識経験者)

大久保潤さん

1963(昭和38)年生まれ。国際基督教大学教養学部卒。日本経済新聞社入社後、社会部、証券部、法務報道部、那覇支局長、新潟支局長を経て、現在は東京本社くらし経済グループ・シニアライター

 

【No1958】弔いの値段 葬式、墓、法事……いくら払うのが正解か? 鵜飼秀徳 大久保潤KODANSHA(2025/10)

刑務所で何が起きているのか、私たちはほとんど知らない。

世の中には、日のあたる場所もあれば、日の当たらない陰の場所もある。その陰の部分にも光を当てる必要があると感じた。そうした現実が確かに存在することを、まず知ることが大切だと思うからだ。

本書は、著者自身の一人称による体験記と、短編小説の形式を織り交ぜて構成されている。

著者は元国会議員であり、同時に受刑者でもあった人物だ。

死刑執行状況から、拘置所や刑務所の実態、受刑者の高齢化と高齢者介護の問題、無期懲役囚の仮出所とその後の生活、外国人受刑者の増加、そして日々苦悩する刑務官の姿まで、多岐にわたる現状が描かれている。

犯罪を犯す人、特に再犯を繰り返す人の多くは、社会の中に受け入れ先がない。

障害があるにもかかわらず、福祉の支援からこぼれ落ちてしまった人も少なくない。

出所しても社会に適応できず、再び塀の中に戻ってしまう人が多いという現実も胸に迫った。

そうした生きづらさを抱える人たちを、わずかな人数ではあっても、一所懸命に支えている人々がいることも知った。

また、刑務所が償いの場であると同時に、家族や福祉の支えを失った人たちの“受け入れ先”になってしまっているという事実には、社会の皮肉を感じざるを得なかった。

 

 目次

プロローグ

第一話 守り続けた命を奪う者

第二話 社会復帰は夢のまた夢

第三話 福祉よりも男のもとへ

第四話 アフリカの海賊とヤギ

第五話 性犯罪者と向き合って

第六話 出獄せし者の隣人たち

エピローグ

 

 

山本譲司さん

1962年生まれ。早大卒。元衆院議員。2000年に秘書給与詐取事件を起こし、一審での実刑判決を受け服役。獄中体験を描いた『獄窓記』が新潮ドキュメント賞を受賞。障害者福祉施設で働くかたわら、『続 獄窓記』『累犯障害者』『刑務所しか居場所がない人たち』などを著し、罪に問われた障害者の問題を社会に提起。現在も、高齢受刑者や障害のある受刑者の社会復帰支援に取り組む。小説作品として『覚醒』(上下巻)『螺旋階段』『エンディングノート』がある。

現状のままでは、日本の人口が減少していくことは避けられない事実のように思われます。その現実を前に、デメリットだけを強調するのではなく、人口減少がもたらす可能性やメリットにも目を向ける必要があると感じました。

 

日本社会の現状を正しく把握すること、そして過去にどのような取り組みをしてきたのかを振り返ることはとても大切です。そうした視点を積み重ねることで、これからどのような社会を目指すのか、どのように生きていきたいのかが、少しずつ見えてくるのではないでしょうか。

 

本書では、現場業務、人材育成、地域や組織との関わり、人材採用・定着、事業継続、地域連携、日々の業務や経営判断、そしてキャリア形成まで、多岐にわたる視点が示されています。著者の寺坂さんは、人口減少社会を見据えるうえで「変化を恐れず、一つの正解に囚われない柔軟さ」が必要だと指摘しています。

 

人口減少社会の基礎知識から現在の課題、これから起こりうる社会の変化までをわかりやすく解説した入門書でした。

それぞれの立場で読み、考え、行動していくことが求められているのだと感じました。個人としてどのように生きていくのか、その方向性を考えるうえでも大切な示唆が得られた一冊でした。

 

 

目次

はじめに 私たちは人口減少とどう向き合うか

1 人口減少を正しく理解するために(日本社会に何が起きているのか―人口減少の全体像、生まれる子どもが減るということ―少子化の実態を読み解く ほか)

2 暮らしに起きている変化を知る(物価・賃金・サービス―暮らしのコストが上がる、災害時に頼れる人がいない?―地域の防災力を考える ほか)

3 人口減少と共に進む地域の実践と工夫(都道府県別に見る人口変動とその特徴、行政・大学・地域が共につくる実践型アイデア ほか)

4 企業と人の実践知―人口減少社会を生き抜くために(企業の現場から学ぶ実践知と挑戦1 共感と多様性を活かした採用戦略、企業の現場から学ぶ実践知と挑戦2 働きやすさが人材を引き寄せる職場づくり ほか)

5 価値観の変化と私たちの選択(働き方・キャリアのこれから1 自律的キャリア形成と「働く理由」の問い直し、働き方・キャリアのこれから2 組織と個人を両立するためのキャリア戦略 ほか)

用語解説

索引

おわりに 

 

著者紹介

寺坂絵里さん

1994年兵庫県生まれ。広島大学総合科学部卒業。在学中にタイのチュラロンコン大学へ交換留学。大学卒業後、総合電機メーカーに入社し、イタリア勤務を含む国内外の鉄道事業における調達業務に携わる。

2023年度、事業構想大学院大学ネクスト地域イノベーター養成プログラム修了。東北でのフィールドワークを通じて、地域課題の多くが人口減少に起因していることを実感。以降は地域の総合計画やまちづくり活動を通じ、人口減少社会における持続可能な地域や組織づくりに取り組んでいる。

 

 

【No1955】最新人口減少社会<人口の推移 少子化対策 雇用問題 自治体の取り組み>がよくわかる本 自治体や企業の指針となる基礎知識 寺坂絵里 秀和システム新社(2025/11) 

 

水族館は、いつ訪れても心が癒されます。大きな水槽をゆったり泳ぐ魚を眺めているだけで、胸の奥が静かに落ち着いていきます。そんな水族館に、僕の知らない魅力がまだあるのではないかと思い、この本を手に取りました。


読み進めるうちに、気分はまるで水族館探検。海水エリア、淡水エリア、海獣エリア、そしてバックヤードへと、実際に館内を歩いているかのように、思いもよらない見どころや裏側のエピソードが次々と紹介されていきます。飼育員の仕事の裏側が丁寧に描かれており、とても興味深く読むことができました。
 

水族館が、生物研究や種の保存の拠点としての役割を担い、さらに学校教育や社会教育の場としても活躍していることを知り、あらためてその存在の大きさを感じました。水槽の裏側でうごめく生きものたちの面白さや、それを支える職員の努力も印象に残ります。
 

特に、水槽前にある解説パネル「魚名板」。あれは飼育員が自ら写真を撮り、説明文を考え、試行錯誤の末に完成させた“作品”なのだと知り、これからは一枚一枚を心して眺めたいと思いました。また、水族館は経済的な事情や運営会社の変更などで突然閉館することもあるため、「気になっている水族館には早めに行くべき」というアドバイスも胸に響きました。

 

 

目次

はじめに

1 海の中へようこそ

2 魅惑の淡水世界

3 海獣のくらし

4 STAFF ONLYの向こう側

おわりに 

 

 

著者紹介

なんかの菌さん

1983年、長野県に生まれる。神戸大学大学院にて美術史学を専攻。水族館の採用試験で物好きな館長に採用され、海水魚の飼育員を経て社会教育を担当する。現在は生きものを中心としたイラスト制作などを請け負っている。著書に『水族館飼育員のキッカイな日常』(さくら舎)がある。『イップ・マン』のドニー・イェンに憧れているので木人椿が欲しい。X→@washoking

 

【No1954】水族館飼育員のただならぬ裏側案内 なんかの菌 集英社インターナショナル(2025/07)

本書は、日本美術の「そもそも論」から始まり、縄文・弥生・古墳時代から現代までの歴史、運慶・雪舟・琳派・狩野派といった代表的な作家の紹介、百済観音像・源氏物語絵巻・鳥獣人物戯画・円山応挙の金刀比羅宮障壁画などの名品、そして鑑賞のポイントまで、日本美術をより楽しく味わうためのエッセンスが厳選して紹介されています。

 

絵画、彫刻、工芸、刀剣、染織、建築など、日本美術の奥深い世界には尽きない魅力があります。

学生時代に学んだ以上の体系的な知識は持っていませんでしたが、美術館や博物館で出会う作品の中で、自分にとって「よいもの」を肌で感じ取ってきました。

 

本書では、美術の各分野や歴史の要点に加え、海外流出の経緯や美術展の歩き方など、初心者に寄り添った内容が多く盛り込まれています。

敷居が高いと感じていた日本美術が、初歩から理解できるよう丁寧に解説されており、「日本美術って面白い」と自然に感じられる一冊でした。

著者の日本美術への深い愛情と、「実際に作品を観に行ってほしい」という思いが伝わってきます。この本に出会えて本当に良かったです。

 

■5ページより

著者は次のように述べています。

日本美術初心者のもう一歩手前にいる人に向けて、その「最初の一歩」を踏み出してもらうための一冊を書こうと思いました。

日本美術の概説書や美術全集はすでに多く存在し、美術館では学芸員による丁寧な解説も受けられます。

しかし、「初心者になるための最初の一歩」を踏み出すハードルが日本美術には不思議と高い。

一度足を踏み入れれば面白さが広がっているのに、そのきっかけが見つかりにくい――著者はその点に光を当てています。

 

仏像鑑賞について

「○○寺宝物展」など仏像の展示があれば、よく足を運びます。展示では照明に細心の注意が払われ、仏像はお堂とは異なる表情を見せてくれます。仏像は一つとして同じ顔・姿・形のものはなく、幾多の試練を経て現代に残ってきました。多くの人々が手を合わせてきた仏像には、自然と気持ちや念が宿っているように感じられ、ありがたい気持ちになります。

 

■69ページ「仏像 どこに注目すればいい?

仏像は美術品である前に、信仰の対象として作られたものです。

仏像の前に立つとき、実際に手を合わせなくても、心の中で居住まいを正す気持ちが大切だと著者は述べています。

仏像の見どころは、造形の妙にあります。威厳、親しみ、威圧感など、尊像の性格が形として表現されています。如来像を除き、千手観音・阿修羅・明王など、人間離れした姿のものも多くあります。

どの仏像も、全体のバランスを考えた細やかな調整を重ね、人を超越した姿でありながら尊厳を失わない絶妙なラインに仕上げられています。

また、仏像には一体一体、必ず作られた理由があります。薬師如来像、阿弥陀如来像など、その寺院や仏像の歴史を学び、当時それを求めた人の気持ちに寄り添って仏像の前に立つと、同じに見えていた仏像が語りかけてくるように感じられるはずです。

 

 

目次

はじめに 

1 日本美術って何?(そもそも日本美術って何?日本美術にはどんなジャンルがある? ほか)

2 超ざっくり日本美術史(縄文・弥生・古墳時代、飛鳥・奈良時代 ほか)

3 一挙紹介!日本美術のスター作家たち(名実ともに仏師の頂点 運慶(?~1223年)画聖と呼ばれるのには理由がある 雪舟(1420~1506年頃) ほか)

4 これだけは知っておきたい名品、逸品(謎多き仏像界のスーパーモデル 百済観音像(7世紀中頃、法隆寺)三つの顔を持つ異形の美少年は何を憂う 阿修羅像(八部衆像、734年、興福寺) ほか)

5 美術館へ日本美術を見に行ってみよう!(要注意!作品はいつでも見られるわけじゃない、展示室の作品解説は読む?読まない? ほか)

おわりに

 

 

著者等紹介

ちいさな美術館の学芸員さん

東京都生まれ。都内のとある美術館で働く学芸員。複数の大学でも教鞭を執る。2022年からnoteにて美術館や学芸員に関する仕事コラムをスタート。すでに投稿した記事は300本以上。現在もコツコツと更新継続中

 

【No1953】学芸員が教える日本美術が楽しくなる話 ちいさな美術館の学芸員 産業編集センター(2025/05)