朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -4ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

 

夜空に咲く花火は、ただの夏の風物詩ではない。

長岡の花火には、戦争で奪われた命への鎮魂と、未来へ希望をつなぐ祈りが込められている。

 

先の大戦で空襲により街は焼かれ、多くの尊い命が失われた。その痛みと願いが、時を越えて現代へと受け継がれていく――本作は、長岡まつり大花火大会を舞台に、過去と現在が静かに結び直される物語である。

 

「ずっと君に会いたかったです」

高校入学してすぐに葉山煌から夏目誠が当然の告白を受けた。

 

物語の鍵となるのは、一枚の古い絵。

真っ暗な夜を背景に、祈るように咲く白い大輪の菊花火が描かれ、そこには「夏目誠」のサインがあった。裏面には長岡市内の住所と「2026年8月1日14時」とボールペンで記されている。

まるで過去からの呼び声のように、その絵は主人公たちを未来の約束へと導いていく。

 

「(葉山)煌、長生橋で絶対、絶対いっしょに花火を見よう」

 

果たされなかった約束を胸に、主人公は覚悟を決める。過去から託された想いを受け取り、途切れた夢を未来へ継いでいくために。

 

作品には、花火が人の心を照らす力が繰り返し描かれる。

 

290P

「花火師となって世界中の爆弾を花火にするんだ」

 

207P

「どんげにつらいことがあっても花火を見れば元気になる。

つらくても難儀でも花火みたいに煌めいて一生懸命生きようなぁ」

 

過去に生きた人々のおかげで今の自分があるという事実に向き合う場面も胸に迫る。

 

277P

自分のちっぽけな命が過去に生きた人々のお陰で今ここにあるという事実に直面すると、その命の不確かさがとても重たく感じられて怖さを覚えた。

 

章立ては季節の移ろいとともに、登場人物の心の変化を静かに映し出す。

 

第一章 春

第二章 Summer

第三章 煌(あき)

第四章 ハル

第五章 ふゆ

 

著者・真戸香さんは、『あしたの私のつくり方』以来18年ぶりの小説執筆。執筆中にぎっくり腰となり鍼灸を体験したというエピソードも添えられている。8月3日生まれ。

 

長岡の夜空に咲く花火のように、過去の想いが現在の心を照らし、未来へと続いていく。

その光の連なりを、静かに受け止めたくなる一冊だった。

人はだれしも必ず死ぬ。

いつか迎えるその時を思えば、いまをどう生きるかを考えずにはいられない。

死を恐れながらも、どこか惹かれてしまう――本書は、その矛盾した感情に静かに踏み込んでいく。

 

実は死んでいなかった死者、父親を撃ったと思い込んでいた娘、自殺に見せかけた首吊り、14発もの銃弾を自らに撃ち込んだ男、薪ストーブで死体を燃やした女、毒による完全犯罪、消えた凶器……。

前代未聞の事件が次々と登場し、軽妙な語り口で読みやすい。

 

著者は、1万体以上を検視・解剖してきた法医学医。血痕、傷、骨、臓器――死体に残されたわずかな痕跡から、死の真相を読み解いていく。

死体は、決して嘘をつかない。

不可解な死の裏側には、人間の弱さ、愛憎、執念、切なさが静かに横たわっていた。

 

亡くなった人に最後の「発言の機会」を与えること。

その言い分に耳を傾け、痕跡を拾い上げること。

それが著者の法医学医としての矜持であり、本書の核となっている。

 

印象に残った箇所

32P 科学捜査の三原則 

1 ローカルの交換原理:すべての接触は痕跡を残す。

2 ケトレーの原則:同じものは二つとない。痕跡は特定の人物・物に結びつく。

3 一度取りこぼした痕跡は二度と戻らない。

 

41P 

死体発見現場は想像を絶するほど不潔なことがある。破傷風の予防接種を打ってから入るべきと思うほどの場所も存在する。

また、テレビドラマのように指紋だけで犯人が特定できるわけではない。全国民の指紋データベースなど存在しない。

 

176P 

自殺件数は毎年ほぼ一定で、方法も大きく変わらない。男性は首吊り、女性は薬物の過剰摂取が一般的。

 

208P 

薪ストーブで死体を燃やした犯人への質問。

「一番燃えにくかった部位は?」

「頭部でした。全部で4回も燃やす羽目になりました」

 

264P 

法医学医の敵は「救急隊員による蘇生術」と「腐敗」。

蘇生術は第三者の行為による病変を生じさせ、腐敗は窒息の診断に必要な痕跡を消してしまう。

 

 

 

目次

日本語版への序文 死体は、すべてを知っている フリップ・ボクソ

まえがき 法医学の世界へようこそ

プロローグ(法医学医になるまで、科学捜査で行なわれていること)

1 死体は、生きていた、私は殺人犯ですか?もしもし、パパ?わたしよ、あまりにも黒い死体

2 なぜか騒がしい部屋、骸骨は、ずっと待っていた、場違いなミイラ、死体を喰った豚、どうしても、死にたかった

3 自殺に偽装した殺人、薪ストーブの中で、自分を14回撃った男、血塗れのフォーク、消えてしまった凶器

4 首を絞めるもの、口は災いのもと、毒を盛る女たち、死体は汗をかく、裁判長、お許しください

あとがき すべてには「終わり」があるから

訳者あとがき

 

 

 

著者紹介

フィリップ・ボクソ 

ベルギーの法医学医。リエージュ大学教授。6000体以上の検案、4000体を超える司法解剖を担当し、重罪裁判所での証言も多数。法医学の知見を物語として描く作家としても人気が高い。

 

神田順子 

フランス語通訳・翻訳家。上智大学外国語学部卒。

 

「普通にこだわり、普通の人や生活を描きたい」。

その言葉どおり、7つの短篇には、日常のなかにある“普通の風景”が静かに息づいている。読み心地がよく、どこか懐かしさを覚える作品集だった。

 

当たり前に過ごすことは、実は幸せに近い行為なのかもしれない。

日々の曖昧さや、ふとした違和感、心温まる瞬間――そんな「人生のかけら」が丁寧にすくい取られている。

 

たとえば、

 

「カシさん」 クリーニング店で下着まで頼もうとする女性客

 

「米屋の母娘」 態度の悪い米屋に通い続ける男

 

「一等賞」 商店街に時折現れ、何かを探し回る荒雄

 

「スナック墓場」 常連が次々と亡くなる不思議なスナック

 

どの作品にも、少し奇妙で、でもどこか愛おしい人々が登場する。観察眼の鋭さとユーモアが心地よい。

 

とくに「スナック墓場」では、店の空気を支える“清潔感”という心構えが印象に残った。

美薗ママは常連にも一見にも同じように接し、ボトルを丁寧に扱い、態度を変えない。その公平さが、店の居心地のよさにつながっている。

ハラちゃんもまた、誰に対しても朗らかで、慌てず、余裕をもって働く。人を対等に扱う姿勢が、読んでいて心を和ませてくれた。

 

普通の日々のなかにある揺らぎや違和感を、そっと描き出す短篇集だった。

先般講演会で語られた“普通の人間を描きたい”という作者の言葉が、作品の余韻をいっそう確かなものにしてくれた。

 

目次 

ラインのふたり/カシさん/姉といもうと/駐車場のねこ/米屋の母娘/一等賞/スナック墓場/解説・森絵都

 

著者紹介 

嶋津輝さん 1969年東京都生まれ。2016年「姉といもうと」で第96回オール讀物新人賞受賞。「一等賞」は『短篇ベストコレクション 現代の小説2019』に収録。

 

今回の柚月さんの作品も面白く、一気に読み終えた。人気がある理由がよくわかる。

 

弁護士・久保利典が、行きつけのクラブの女性から不同意性交等罪で訴えられた。久保は無実を主張し、大学時代の同期である佐方貞人はその言葉を信じ、事件の経緯を調べ始める。

 

物語は、佐方と事務員・小坂千尋、そして容疑者である久保側の章と、蕃永石採掘に関わる大橋猛・原じい・晶らの章が交互に進んでいく。

一見まったく別の物語のように見える二つの流れが、どこでどう繋がるのか――その興味が読み進めるほどに高まっていった。

 

丁寧な人物描写によって、人間ドラマのリアリティが際立つ。

佐方は「事実」と「真実」の違いを見据え、地道な調査を積み重ねて真相に迫っていく。その執念と信念が、物語の芯を強く支えていた。

 

「事実と真実は違う。動機という真実がわからなければ、事件が解決したとは言えない」

 

過去と現在が交錯しながら、やがて一つの真実へと辿り着く。

一見事件と関係なさそうな回想が、最後の裁判やその後の展開に深く結びついていく構成も巧みだった。

 

✦ 人間関係の「濃さ」について ✦

時間の長さではなく、その時間の「濃さ」が関係性を形づくる――作品の中で語られるこの視点が印象に残った。

 

大学で四年間机を並べたものの、寮で酒を飲んだり遊びに行ったりした回数は多くない。それでも佐方にとって久保は「短い時間でも深い繋がりを持つ相手」だった。

その関係性を言い表す言葉が見つからないという佐方の心情が、静かに胸に響く。

 

✦ 信頼の重さ ✦

信頼は時間をかけて築かれるが、崩れるのは一瞬だ。

逮捕は「容疑がかかった」という段階にすぎないのに、世間はすぐに犯人扱いをする。たとえ無実が証明されても「後ろ暗いところがある人間」という烙印は残る。

まして弁護士であれば、その失うものは計り知れない。

 

久保が背負うことになる重さを思うと、佐方の調査に込められた覚悟がより鮮明に感じられた。

 

✦ 目次 ✦

プロローグ

第1章〜第14章

エピローグ

 

✦ 著者紹介 ✦

柚月裕子さん 1968年岩手県生まれ

2008年『臨床真理』で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。

2013年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、2016年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞、2018年『盤上の向日葵』で本屋大賞2位。

 

哲学・宗教・芸術といった基礎教養から、政治・経済・国際社会、マンガやお酒などのカルチャー、さらに自然科学まで、幅広い分野をイラスト豊富にまとめた一冊。

 

「教養とは何か」「なぜ必要なのか」を示しながら、思索の土台となる知識から現代社会の理解、生活を豊かにする文化まで、全体像をつかみやすい導線が引かれている。読み進めるほど、気になる分野を掘り下げたくなる構成になっている。

 

●ライフスタイル「瞑想・ヨガ」より

今の状態に目を向け、こころと体をコントロールするための訓練。

 

呼吸が大切 

 腹式呼吸でリラックスし、吐く息・吸う息・深さ・速さ・体の動きを観察して「今この瞬間」に意識を向ける。

 

今の自分に目を向ける 

 雑念を手放すことで気持ちが整い、必要な場面で集中力が高まる。

 

心身の健康を目指す 

 持久力やインナーマッスルが鍛えられ、瞑想により副交感神経が優位になってストレスが軽減する。

 

 

●現代社会「メンタルヘルス」より

健康的な生活習慣:睡眠、運動、食事、ワークライフバランス

 

ストレス管理:マインドフルネス、呼吸法、コーピング

 

 

●心に残った言葉

3ページ

世界を知ること、世界とつながること、世界の魅力と深さにつながること――そこは心が動いたあなた自身の魅力と深さの発見である。

 

8ページ

なぜ教養が必要なのか? 

 ⇒ 外から与えられた価値観ではなく、自らの内側からあふれるものを見つける力になる。

 

教養があるとどうなるか? 

 ⇒ 他者との関係を共感をもって築ける。

 

生活の中での効果 

 ⇒

 ・知性:情報を見極める力、思考力・判断力、知的好奇心

 ・感性:比較が生まれ、心のゆとりが育つ

 ・自己形成:自信、自己肯定感、視野の広がり

 ・人間関係:他者理解、共感力、トラブル回避

 ・社会生活:職業選択の幅、人生の豊かさ

 

教養の範囲 

 ⇒ 人文学、社会科学、自然科学、現代社会、衣食住・流行、文化など多岐にわたる。

 

 

●目次

はじめに

なぜ教養が必要なの?

教養の範囲って?

1 世界を解き明かす教養の始まり(知の始まり、日本における教養の発展)

2 思索の土台となる教養(哲学、宗教、欧州の歴史、ロシア・東欧の歴史、アメリカの歴史、中東の歴史、アジアの歴史、ラテンアメリカの歴史、アフリカの歴史、美術、音楽、文学)

3 現代社会を正しく理解するための教養(政治・経済・国際社会、社会科学、自然科学、実践科学、現代社会)

4 もっと楽しく生きるための教養(飲食物、日本の伝統文化、カルチャー、スポーツ、ライフスタイル)

知っておきたい主な人物100人

社会を把握するキーワード

お店でのふるまいの教養

索引

 

 

 

●著者紹介

上田紀行さん 

文化人類学者。博士(医学)。東京科学大学特命教授。愛媛大学、東京工業大学などで教鞭をとり、リベラルアーツ研究教育院長、副学長を歴任。教養教育の発展に長く携わってきた。

 

【No2066】今さら聞けない教養の超基本 上田紀行/監修 朝日新聞出版(2026/05)

豊臣秀吉について、基礎的な概説書をいくつか読んだあとに本書を手に取ると、これまで点として理解していた出来事が、血縁・家族・一族という軸で立体的につながっていく感覚があった。

秀吉の行動原理や政権運営の背景には、個々の武将の能力や政治判断だけではなく、「家」という枠組みをどう構築し、どう維持するかという視点が深く関わっていたことがよく分かる。

 

とくに興味深かったのは、秀吉が積極的に用いた養子戦略と婚姻政策である。

於次秀勝・小早川秀秋・結城秀康といった養子の配置、さらには妹や養女を通じて有力大名家を羽柴家の親類へと組み込んでいく手法は、単なる血縁の拡張ではなく、豊臣政権の安定を図るための政治的装置として機能していた。

秀吉の名字が「羽柴」で、姓が「豊臣」であったことの意味も、家の形成と権威づけの観点から読み解くと、これまで以上に説得力をもって理解できた。

 

また、本書は秀吉一族の人物像を、従来の通説やイメージに寄りかかることなく、一次史料を丹念に読み解きながら再構成している点が大きな魅力である。

秀長の政治的役割、秀次やその弟たちの実像、秀頼出生をめぐる問題など、豊臣家の内部構造がどのように揺れ動き、政権の行方に影響を与えたのかが丁寧に示されている。

秀吉政権を「個人の才覚」だけで語るのではなく、「家」という制度の特異性から捉え直すことで、豊臣政権の強さと脆さの両面が見えてくる。

 

さらに、天変地異や貨幣流通、対外政策など、秀吉研究の新しい論点がまとめられている点も読み応えがあった。

大地震が社会に与えた影響、金銀銭の流通から見える「黄金太閤」の虚像と実像、宣教師の記録に映る秀吉の世界認識など、これまでの秀吉像を揺さぶる視点が随所に盛り込まれている。

太閤検地や刀狩り令、惣無事令、朝鮮出兵などの政策も、豊臣家の構造と結びつけて読むことで、従来とは異なる理解が得られた。

 

秀吉と豊臣一族を「家」という観点から総合的に捉え直す本書は、豊臣政権の成り立ちとその終焉を考えるうえで、確かな手がかりを与えてくれる一冊だった。

 

目次

はじめに――秀吉政権の基板となった「家」の特異性  河内将芳

第1部 秀吉は「血縁」をどういかしたのか

第2部 一族の果たした役割

第3部 秀吉研究をめぐる新論点

秀吉関係系図

執筆者・編者紹介

 

 

著者等紹介

河内将芳さん

1963年、大阪府出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。現在、奈良大学文学部教授

 

【No2065】秀吉と豊臣一族研究の最前線 河内将芳 日本史史料研究会 山川出版社(2025/12)

 

豊臣秀吉は、百姓の身分から関白へと上り詰めた稀有な人物である。

その右腕として支え続けた秀長が、もしもっと長生きしていたら。

秀長の耳の痛い進言を秀吉が受け止めていれば、中国明への侵攻も、秀次の切腹も、淀殿や秀頼の悲劇も避けられ、豊臣政権はもう少し延命できたのではないか。つい「たられば」で判官びいきの目を向けてしまう。

 

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟」では、ちょうど清須会議のころが描かれている。

登場人物や時代背景を併せて学びながら視聴すると、番組をより深く楽しめ、歴史理解の助けにもなると感じる。

 

本書では、「墨俣一夜城」「石垣山一夜城」「中国大返し」「清須会議」など、通説として語られてきた出来事を一次・二次資料から丁寧に読み解き、真偽を検証していく。

 

著者の提示する解釈に触れると、こうした見方もあるのかと納得させられる。史料の緻密な読解と考察によって、これまでのイメージに埋もれていた事実が浮かび上がる一冊だ。

 

疑わしい伝承や後世の編纂物、想像の産物ではなく、敗者側の記録や中立的な書状など、信頼できる史料をもとに歴史を再構成していく歴史家や歴史学者の姿勢に共感する。

 

彼らには、史実に基づくエピソードから真実へ迫る説明をこれからも期待したい。

 

✦ 目次

はじめに

 

第1章 秀吉の出自と豊臣家の謎(秀吉・秀長の父母や兄弟姉妹にまつわる謎、秀吉は連雀商人だったのか?貧しかった若き日の秀吉は薪売りをしていた?一次史料に記された秀吉の出自とは?秀吉は天皇家の血筋につながっていたのか?秀吉には知られざる兄弟姉妹がいた?秀吉には指が六本あった?「猿」と呼ばれた秀吉は鼠にも似ていた?)

 

第2章 武将・秀吉の軍略と政略にまつわる謎(「一夜城」「水攻め」は本当にあったのか?「中国大返し」は実行可能なのか?秀吉は清須会議で三法師を擁立したのか?賎ヶ岳の戦いの「美濃大返し」は本当か?公家でもない秀吉が、なぜ関白になれたのか?)

 

第3章 天下人・豊臣兄弟の謎(「最高の補佐役」秀長が不祥事を起こしていた?秀長にはどんな家臣がいたのか?秀吉はなぜ養子・秀次を死に追いやったのか?秀吉は本気で朝鮮・明を征服しようとしていたのか?秀吉が行った数々の残酷な所業は本当か?秀吉は女性好きだったのか?)

 

おわりに

主要参考文献

 

 

著者等紹介

渡邊大門さん

1967年神奈川県生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、株式会社歴史と文化の研究所代表取締役

 

能登の震災復興を軸に、阪神淡路・東日本での経験を重ね合わせながら物語が静かに進んでいく。大人の視点と子どもの視点が交互に現れ、能登の男性たちの迷いや自信の揺らぎを、子どもたちのはつらつとした姿がそっと照らしていく構成が印象的だった。

 

日本は地震大国であり、阪神淡路、東日本、熊本と、幾度も大きな災害を経験してきた。被災後にも台風や水害が追い打ちをかけることがあり、世の中の不公平さを思わずにはいられない。

 

「総論賛成、各論反対」では前に進めない。自分の意見だけを主張するのではなく、相手の声にも耳を傾ける姿勢が必要だと感じた。

故郷をどうしていきたいのか――その問いを中心に、過去の経験や復興の教訓から何を生かせるのかを考える物語だった。

 

✦ 引用(要点のみ)

79P 

東日本大震災では、行政支援のもと「復興商店街」がにぎわいを取り戻した。えびす温泉郷でも、旅館ごとの囲い込みではなく、温泉街全体が賑わう仕組みづくりを検討している。

 

226P 

「温泉郷全体で創造的復興を掲げるのはきれい事だ」という批判に反論できない現実。

“創造的復興”は国が掲げた言葉だが、生活がままならない中でその重圧だけがのしかかり、成果が根付かない例も多かった。

 

244P 

安易な解決ではなく、関係者全員が徹底的に議論し、納得できる落としどころを探ることが重要だと学んだ。

自分たちのプランを磨くと同時に、地域の「大旦那衆」を巻き込み、共感と支援を得る努力が欠かせない。

 

 

✦ 目次

おかしも

きのどくな

ととらく

おそすぎ

ぬしや

あめあめふるな

ここにいるよ

 

 

✦ 著者等紹介

真山仁さん

1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者を経てフリーライター、作家として活動を続ける。2004年刊行のデビュー作『ハゲタカ』がベストセラーに

〇「頭蓋骨」と「頭骸骨」、「おざなり」と「なおざり」、「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」と「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」など、日常で使っている日本語には、意味の取り違えや発音・表記の誤り、使い方の混同が少なくありません。

 

本書では、「読み方」「表記」「意味」「敬語・言葉遣い」の4章に分けて、大人でも間違えやすい日本語をクイズ形式で紹介しています。

繰り返し読み解くことで、日本語を正しく使えるようになり、表現力がより豊かになっていくのではないかと思いました。

 

知らず知らずのうちに誤った日本語を使っていても、相手には何となく伝わってしまうことが多く、面と向かって指摘してくれる人はあまりいません。

あとから気づいて恥ずかしい思いをする――そんな事態はできれば避けたいものです。

 

そうであるならば、自分で学び、少しずつ改善していくしかありません。

もし間違いを指摘されたときには、素直に受け止めてお詫びし、次から正しく使える人でありたいと感じました。

 

 

印象に残った表現をいくつか挙げてみます。

 

両親の畑に行くとジャガイモがたわわに実っていた 

 ⇒ ×「たわわ」は枝がしなるほど多くの実をつけること。土の中の収穫物には使わない。

 

子供のころに習っていたのでピアノに身に覚えがある 

 ⇒ ×「身に覚えがある」は思い当たる節があること。

   自分の能力に自信がある場合は「腕に覚えがある」が正しい。

 

あのときは恥ずかしさのあまり目から火が出たよ 

 ⇒ ×恥ずかしいときは「顔から火が出る」。

 

思わず出た言葉が失笑を買い、その場にいた人々から笑みが消えた。 

 ⇒ ×「失笑」は思わず笑ってしまうこと。

   「失笑を買って場が和んだ」のように使う。

 

そんなおざなりな説明では到底納得できない 

 ⇒ 「おざなり」は形だけでいいかげんに物事を行うこと。

   「なおざり」はいいかげんに考えて物事を放っておくこと。

 

頭ごなし/頭ごし 

 ⇒ 「頭ごなし」:一方的に決めつけること。

   「頭ごし」:当事者をさておいて進めること。

 

 

目次

はじめに 

第一章 何かがおかしい読み方

第二章 表記がおかしい日本語

第三章 意味がおかしい日本語

第四章 何かがおかしい敬語・言葉遣い

参考文献

 

 

著者等紹介

高島雅文さん

新潟県生まれ。編集者、ライター。日本語や文学に関する書籍の編集を経て、フリーに。現在はジャンルを問わず一般書全般の企画・執筆をメインに活動中

 

本を読んだだけではおしゃれにはなれない。実際にヒントを取り入れ、行動してみることが大切だと感じた。

 

著者が述べる、

「おしゃれを通して品と自信を引き出すことが重要であり、それによって人生を好転できる」

「センスは経験値の積み重ねでしか磨けない」

「おしゃれは奥深いが、基本だけならそこまで難しくない」

という考え方に深く納得した。

 

読んでいて、黒系統のアイテムはセットアップしやすく、少数精鋭の軸になりやすいという印象を持った。

 

クローゼットには、これまでに手に入れた多くの服がある。しかし、すべてを着ているわけではなく、実際に手が伸びる服はいつも決まってくる。

中身を見直し、本当に必要な服だけで気持ちよく翌日を迎えたいと思い、この本を手に取った。

 

とくに参考になったのは「要らない服の見極め方・手放し方」。できるところから実践していきたい。

 

・リサイクルショップやフリマサイトで売る、リサイクルボックスを活用する

 

・一年間着なかった服:スタメンから外れているので手放しても問題ない

 

・5年以上前の服:清潔感が薄れ、くたびれてくる。愛着があっても手放す

 

・サイズが合わなくなった服:体型の変化でフィットしていない

 

・着るとテンションが下がる服:気持ちがどんよりするもの

 

・キャラが被る服:似たデザインをつい選びがち

 

・ダメージがある服:首元のよれ、プリントの薄れなど清潔感がない

 

・インパクトが強い服:普段使いしづらく、コーディネートが組みにくい

 

 

 

ちなみに、著者が提案する「基本の10着」は次の通り。

1. ブルーの長袖シャツ

2. ブラックのセットアップ

3. グレーのテーパードパンツ

4. オフホワイトのニット

5. ブラックのナイロンパーカー

6. ダークグレーのTシャツ

7. ブルーの解禁シャツ

8. ブラックのショートパンツ

9. ライトブラウンのウールコート

10. ブラックのダウンジャケット

 

 

目次 

はじめに

1章 僕らの人生に必要な服の条件(服選びのめんどさ、コーデのしんどさからの脱却、「要らない服」の見極め方・手放し方 ほか)

2章 人生が変わる「少数精鋭クローゼット」~基本の10着編~

3章 人生が変わる「少数精鋭クローゼット」~小物編~

4章 人生が変わる「少数精鋭クローゼット」~あると便利な+α編~

5章 こんなに簡単!コーディネート実例集(究極の10着は、どう組み合わせても失敗がない)

おわりに

 

【No2061】10着で十分 センス不要で、そこそこおしゃれ 大山シュン 三笠書房(2025/05)