著者の春日さんは、この本を「元気で若い高齢者」と、40〜50代で親と離れて暮らす子世代の人たちに“自分事として”読んでほしいと語っている。
ここでいう「長寿期」とは、85歳以上の超高齢期を指す。
お金があってもどうにもならない場面がある。介護保険を利用すれば何とかなる、誰かがどうにかしてくれる――そんな時代ではなくなりつつある。
「人の世話にはならない」「子どもにも迷惑をかけない」という考えを手放し、地域の人、介護保険サービスの支援者、民間サービスなど、誰かの力を借りながら生きる時期がいずれ必ず訪れる。
そのときに重要になるのが、子どもや甥・姪などの親族、あるいは身近な人の中に「キーパーソン」がいるかどうかだ。
キーパーソンの存在しだいで、最晩年の生活の質は大きく変わる。
キーパーソンとは――
制度の情報を理解し、必要な支援につなぐ力を持つ人。本人の交渉力が弱っているときに代わりを務めてくれる人。生活援助などの介護サービスを受ける前に、どんな支援が必要かをアセスメントし、要介護・要支援認定の申請を行い、介護サービスや民間サービスへと橋渡ししてくれる存在である。
目次
はじめに
序章 進む「超長寿化」と団塊世代の未来
第1章 長寿期在宅「ひとり暮らし」「夫婦二人暮らし」の危機
第2章 増える長寿期夫婦二人暮らし
第3章 長寿期夫婦二人暮らしの行きつく先
第4章 「夫婦で百まで」を可能にする条件
第5章 超高齢在宅暮らしに必要な「受援力」
終章 まとめに代えて
おわりに
著者等紹介
春日キスヨさん
1943年熊本県生まれ。九州大学教育学部卒業、同大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。京都精華大学教授、安田女子大学教授などを経て、2012年まで松山大学人文学部社会学科教授。
専門は社会学(家族社会学・福祉社会学)。父子家庭、不登校、ひきこもり、障害者・高齢者介護などの問題に、現場の支援者と協働しながら一貫して取り組んできた。
