例えば、被疑者の取調べで「カツ丼」を出すことはできません。
それは取調べにおける禁止行為に該当するためです。
本書では、捜査の流れ、捜査員の役割、「捜査本部」とは何か。
こうした警察のリアルな内側を、キャリア警察官僚として長年現場と制度の両方に携わってきた古野さんが、実例と実務に基づいて丁寧に解きほぐしていきます。語り口は温かく、しかし徹底してファクトと根拠に裏打ちされたものです。
ライブ感あふれる「警察捜査の真実」。
映画やドラマの警察像とは異なる“本物の警察”の姿が、少しずつ立ち上がってくるように感じました。
目次
はじめに
第1章 基礎からの「捜査」―目的、概容、端緒
(捜査とはそもそも何か?/捜査と職務質問 ほか)
第2章 捜査の流れ、捜査の諸タスク
(初動捜査と一一〇番/一一〇番の活用状況 ほか)
第3章 有事の任務部隊、「捜査本部」
(「捜査本部」とは何なのか?/捜査本部の編制 ほか)
第4章 捜査員と刑事部屋―イキモノ・習性・タイムテーブル
(刑事と刑事部屋の「時間割」具体論/「事件発生!!」のインパクト ほか)
第5章 捜査をめぐる大きな謎―取調べ・自白・冤罪にフォーカスして
(取調べ室におけるヒトとヒト/法令は取調べをどう規制しているか? ほか)
著者紹介
古野まほろ さん
東京大学法学部卒。リヨン第3大学法学部修士課程修了。
我が国学位授与機構より学士(文学)を取得。
警察庁1種警察官として交番、警察署、警察本部、海外、警察庁などで勤務し、警察大学校主任教授をもって退官。
警察官僚として法学書を多数執筆。作家としては有栖川有栖氏・綾辻行人氏に師事。
