好きなこと、得意なこと、そして世のため人のためになること。
その三つが重なる場所に仕事を置きたいという思いが、年齢を重ねるほどに強くなっていきます。
本書では、健康と老後の生活を見据えながら、月10万円ほどを無理なく稼ぐ働き方を軸に、さまざまな高齢期の仕事の選択肢が提示されていました。
職業ごとの男女比、年齢別就業者数、年収や週労働時間の分布、就業形態の割合といったデータに加え、実際に働く方々の「生の声」、さらには求人情報まで幅広く紹介されています。
こうした情報を手がかりにすると、「やってみよう」「これならできるかもしれない」と思える小さな仕事に出会える可能性が広がり、高齢期におけるやりがいや生きがいの発見につながると感じました。
少子化による人口減少で、人員確保が難しくなっています。
高齢者が働くことは、もはや社会を支える大切な要素になりつつあります。
だからこそ、「高齢者にはこの仕事しかできない」という固定観念ではなく、この仕事は誰が担うべきかという視点で考えることで、多くの人にとってより良い職場環境をつくれるのではないかと思いました。
📘 340ページより
高齢期の就労研究を通じてシニアの方々にインタビューをしていると、地域に根差した小さな仕事を続ける中で、現代人が直面する課題を自然と解決している姿が見えてきます。
無理のない範囲で働き続け、仕事を通じて地域とのつながりを生み、適度に体や頭を使うことで健康を保っている人が多いのです。
たとえば、図書館司書はスキルを活かしながら無理なく長く続けられる仕事の一つとして紹介されていました。
定年退職や継続雇用の満了は、誰にとっても訪れる「一区切り」であり、同時に新しい人生や仕事へのスタートでもあります。
📘 3ページ
定年後の仕事は「現役時代の延長線上」にはない。
むしろ延長線上にないからこそ、過去にとらわれず自由に選ぶことができる。
📘 5ページ
定年後は、家計の状況と照らし合わせて働き方を決める。
年金以外にどれくらいの収入を得るのかを設定し、そのうえで仕事に割く時間を考えることが大切だと述べられていました。
目次
はじめに
第1部 定年後、仕事探し「以前」の基礎知識(「定年後のお金」について知る―なぜ月10万円が必要なのか?「定年後のキャリア」について知る―仕事探しはどう変わるのか?)
第2部 月10万円稼ぐ「定年後の仕事」厳選100(経験を活かせる仕事―事務・営業、マイペースでできる仕事―警備員・施設管理人、体を動かす仕事―運転手・運搬・清掃員・包装、女性が活躍する仕事―販売員・調理・接客・給仕、人とつながる仕事―介護・保健医療サービス・生活衛生サービス・生活支援 ほか)
おわりに
著者等紹介
坂本貴志さん
リクルートワークス研究所研究員・アナリスト。1985年生まれ。一橋大学国際・公共政策大学院公共経済専攻修了。厚生労働省にて社会保障制度の企画立案業務などに従事した後、内閣府で官庁エコノミストとして「経済財政白書」の執筆などを担当。その後三菱総合研究所エコノミストを経て、現職。研究領域はマクロ経済分析、労働経済、財政・社会保障。近年は高齢期の就労、賃金の動向などの研究テーマに取り組んでいる
【No2002】定年後の仕事図鑑 月10万円稼いで豊かに暮らす 坂本貴志 ダイヤモンド社(2025/03)









