朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -2ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

106万円の社会保険料、110万円の住民税、130万円の社会保険料や国民健康保険、160万円の所得税……。

こうした税金や社会保険料の負担が増える収入ラインは、一般に「年収の壁」と呼ばれています。

例えば、妻のパート収入が一定額を超えると(=壁を超えると)、夫の扶養から外れ、本人に社会保険料の負担が発生します。さらに、夫も扶養控除が受けられなくなるため、結果として世帯全体の税負担が増えることになります。

大切なのは、目先の手取りを優先するのか、将来の年金や保障を重視するのかという視点です。

女性の就労が進み、共働きが当たり前になってきた今、年収の壁は家族全体の働き方や将来設計に大きく関わる問題だと感じました。納得のいく働き方を選ぶことが重要です。

 

目次

1.「年収の壁」早わかりQ&A

2.年収の8つの壁

3.読み始める前にチェック! 図解「要注意ワード」

1 しくみの理解が第一歩! 年収の壁となる税金のキホン

2 手取りへの影響大! 年収の壁となる社会保険のキホン

3 どう働けばいい? 世帯構成別に見る年収の壁のポイントと対策

4 児童手当・就学支援金・奨学金 etc. 子育て世帯がもらえるお金にかかわる年収の壁

5 まだまだある! 年金・介護・医療費・贈与などその他の年収の壁

6 いまから備える! 年収の壁に関わる将来の動き

索引

 

著者紹介

土屋裕昭さん

税理士、CFP、登録政治資金監査人。早稲田大学政治経済学部卒業。設立間もないベンチャー企業から上場企業まで幅広いクライアントを持ち、特に中小企業のサポートを得意としている。

佐藤敦規さん

社会保険労務士。中央大学文学部卒業。一般企業勤務を経て46歳でFP・社会保険労務士に転身。現在は社会保険労務士法人に勤務し、「ダイヤモンド・オンライン」などのウェブメディアで執筆も行っている。

「ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した。」

いつの間にか自分が虫になっている――その不条理さにまず圧倒された。

物事には必ず原因があるとどこかで思い込んでいたが、ここには理由も説明もない。

変身のために魔法を使ったのか、魔法をかけられたのか、それとも白昼夢なのか。

現実的に考えれば「なぜ自分がそうならなくてはならないのか」という思いが湧くが、腹の底から納得できる合理的な理解には到底たどり着けない。

家族に理解されず、気味悪がられ、孤独の中でひっそりと死んでいく――その設定からは、現代社会に拒絶された人の姿が重なって見えた。

作品全体に漂う違和感は、読者の心にじわりと染み込んでくる。

グレーゴルと家族との関係が淡々と描かれていく文体は、かえって薄気味悪さを強めている。

事実だけを静かに積み重ねるレポートのような筆致が、悲劇を過度に dramatize することなく、むしろ不気味さを際立たせていた。

 

目次

旧新潮文庫あとがき 高橋義孝

解説 有村隆広

年譜

定年後、仕事を終えたあとの人生をどう歩んでいくのか──その指針となる示唆に富んだ提言が詰まった一冊で、読後には前向きな気持ちが湧き上がってきた。現在の自分の生活スタイルを大きく変えなくても、十分に豊かに生きていけるのではないかという安心感が生まれ、心が少し軽くなった。

本書は、定年後のマインドリセット、お金、仕事、勉強、交友関係といったテーマについて、筆者自身の実体験に基づくヒントを与えてくれる。

日本の社会制度やインフラ、生活の利便性は「世界一の楽園」であり、自分が培ってきた経験値や人生観を土台に、行動範囲や興味の対象、人間関係を適度に絞り込みながら、残りの人生を有意義にしていくべきだという主張には深く共感した。

心の安らぎのためにも、「孤独な賢者の時間」をこれから大切に活用していきたい。

 

📘129ページ 賢者の時間を大切に 黄金の精神世界より

何もしない時間こそ、最も贅沢で有意義な時間である。ふとした瞬間に、まったく新しいアイデアがひらめくことがあるからだ。

「孤独は人を賢者にする」という言葉があるように、古来、偉大な思想や哲学、文学、芸術は、孤独な時間の中から生まれてきた。「ひらめき」が訪れるのは、まさにその静かな時間である。

それは一部の天才だけの特権ではない。誰もが、自分と向き合う孤独の中で新しい発見を得ることができる。

意識的に孤独を選び、感性を磨き、心の清浄を取り戻す。必要以上に友を求める必要はなく、むしろ直観力を研ぎ澄ませばよい。気の置けない友人を数人持ちつつ、なるべく孤独な時間を確保すること──それが定年後の理想的な生き方なのかもしれない。

 

<目次>

まえがき 「自分が本当に幸せだ」と感じる条件が揃う日本

第一章 定年後のマインド「リセット」

第二章 定年後のおカネ

第三章 定年後の勉強

第四章 定年後の仕事

第五章 定年後の交友関係

第六章 定年後の隠れ家

第七章 定年後の家族関係

第八章 定年後の恋愛・趣味・健康

あとがき 他人と比較してものを考えるのは致命的な習慣

 

著者紹介 佐藤優さん

1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省に入省。ロシア連邦日本国大使館勤務、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として対ロシア外交の最前線に立つ。

2002年に逮捕・起訴され、2009年に執行猶予付き有罪が確定し外務省を失職。2013年に執行猶予期間満了。

著書『国家の罠』で毎日出版文化賞特別賞、『自壊する帝国』で新潮ドキュメント賞・大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。

悪意は連鎖していく。

言葉や行動による暴力に耐え続ける千映の姿に、胸が締めつけられるような切なさと重さを感じた。それでも、目が離せない展開に引き込まれ、一気に読み終えてしまった。

千映は、重度のアルコール依存症の父を持つ。さらに、夫にも酒への執着が見られる。

客観的に見れば、千映が置かれている状況で「ゆるす」ことはとても難しいはずだ。

それでも「全部ゆるせたらいいのに」と願ってしまうのは、家族であり、そこに確かに愛があったからなのだと思う。そのもどかしさと切なさが胸に残った。

自分の努力ではどうにもならないことと向き合うのは、本当に難しい。

幼い頃、千映は父から確かに愛されていた。しかし父は病気のためにその記憶を失い、覚えていない。その事実がとても悲しかった。

夫・宇太郎と千映の物語だと思いながら読み進めていたが、最後に気づいたのは、これは千映と父親の壮絶な人生の物語でもあったということだ。

 

目次

1 愛に絶望してはいない

2 愛から生まれたこの子が愛おしい

3 愛で選んできたはずだった

4 愛で放す

 

著者紹介

一木けい

1979年福岡県生まれ。東京都立大学卒。2016年「西国疾走少女」で第15回「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞。2018年、受賞作を収録した『1ミリの後悔もない、はずがない』(新潮社、新潮文庫)でデビュー。

 

モモは、丸い髪の毛がチリチリとした天然パーマの、小さな女の子です。いつもはだしで、少し変わった服装をしています。

よく見ると、青色の大きめのジャケットを羽織り、継ぎ接ぎのある黄色いワンピースを着ています。どれも体に合っておらず、ぶかぶかの服に包まれているようです。

 

モモは、この世でたった一人と言っていいほどの“聞き上手”。

動物たちの声さえ聞き取れるほどで、人の話を本当に聞ける人が少ないなか、その存在は特別です。

相手の話を遮ってしまう人が多い現代にあって、モモの姿勢はまぶしく映ります。

絵はどれも美しく、眺めているだけで心に何かが触れるようでした。

文字からも深い情感があふれ、胸に響くものがあります。

モモの純粋な世界観がぎゅっと詰まった、目の保養にもなる一冊でした。

 

小さなモモがだれよりも得意だったのは、ほかの人の話を聞くことでした。

ほんとうによく話を聞ける人は、ごくわずかしかいません。

モモは、この世でたった一人と言ってもいいくらいの聞き上手でした。

 

自分の人生は失敗だ、無意味だ――そう思い込んでいる人がいたとします。

ところが、その人はモモに向かって話しているうちに、その考えがまちがっていたと気づくのです。

自分は唯一無二の存在であり、世界にとって特別に重要なのだと理解するのでした。

モモはそんなふうに、人の話を聞くことができたのです。

 

あるとき、小さな男の子が、鳴かなくなったカナリヤを連れてきました。

それはモモにとってむずかしい役目でした。

カナリヤが再びうれしそうに歌い始めるまで、モモは一週間まるごと、その声に耳をかたむけ続けました。

モモは、あらゆるものの話を聞きました。

いぬ、ねこ、こおろぎ、ひきがえる。

それどころか、雨の音や木々のあいだを通り抜ける風の声まで。

すべてのものが、それぞれのやり方でモモに語りかけたのでした。

 

著者紹介

ミヒャエル・エンデ

1929–1995。ドイツを代表する作家。国際的な賞を多数受賞。

『モモ』『はてしない物語』などの作品は50以上の言語に翻訳され、累計発行部数は世界で3500万部に達している。

シモーナ・チェッカレッリ

科学者として半生を過ごしたのち、子どものころの夢を叶えるために絵の道へ。

2016年以降、世界中の出版社のために子どもの本や大人の本の挿絵を手がける。

現在は夫と2人の子ども、3つの国籍、4つの言語とともにスイス在住。

松永美穂

翻訳家、早稲田大学文学学術院教授。

訳書にベルンハルト・シュリンク『朗読者』(毎日出版文化賞特別賞)、

カトリーン・シェーラー『ヨハンナの電車のたび』(日本絵本賞翻訳絵本賞)など多数。

 

【No1969】『モモ(絵本版)』ミヒャエル・エンデ/作、シモーナ・チェッカレッリ/絵、松永美穂/訳 光文社(2024/10)

業務効率化と成果向上を一気に実現する、Windows標準搭載AI「Copilot」。

本書は、この強力なAIを“使い倒す”ための決定版ガイドです。

無料で利用できる「Copilot」は、その名の通り“副操縦士”として仕事を支え、日々の業務負担を劇的に軽減し、成果の質をさらに高める力を持っています。

 

Copilotがもたらすメリットは計り知れません。例えば――

•企画書や社内プレゼン資料の作成:短時間で説得力ある資料を生成し、作業時間を大幅に削減

•画像生成やExcel数式作成:煩雑な作業を瞬時に処理し、驚くほどの効率化を実現

•文章/Web/PDFの要約や翻訳:膨大な情報から必要なポイントを即座に抽出し、意思決定を加速

•提案書や文章の質向上:アイデアを最適な表現に磨き上げ、相手に響く提案を可能にする

•マクロ生成・ビジネスリサーチ・メール作成:日常業務を自動化し、時間を成果創出に集中できる

•会議でのブレインストーミングやSNS投稿のリスク評価:安全かつスマートに業務を進め、確実に成果へとつなげる

 

つまりCopilotは、**「時間短縮」「負担軽減」「品質向上」「成果拡大」**を同時に叶える、ビジネスパーソン必携のAIツールなのだ。

 

 

目次

はじめに

Introduction 無料のAIをビジネスで大活用!

第1章 Copilotの使い方と基本操作

第2章 企画立案や文書生成に役立てるCopilot

第3章 知識やアイデアを広げて仕事に活かすCopilot

第4章 コミュニケーションスキルをアップするCopilot

第5章 面倒な作業をCopilotやWindows AIで効率化

第6章 Copilotの応用とファクトチェック

索引

 

著者紹介

橋本和則氏

IT初心者からプロフェッショナルまで幅広い層に支持される著者。Windows操作・AI・Surface・Office・カスタマイズ・ネットワークなどをわかりやすく解説した著書多数。Microsoft MVP(Windows and Devices for IT)を18年連続受賞、Surface MVPでもあり、その功績は業界で高く評価されている。7つの専門サイトを運営し、日本のPCユーザーのITスキル向上に貢献。オンライン講義や講演も好評で、「Windows AI+Copilot講義」は総合視聴ランキング1位を獲得。

 

 

【No1968】毎日の面倒な作業がなくなる!Copilotビジネス活用術 橋本和則 翔泳社(2025/07)

かんぽ生命の不適切販売や、保険の二重払い2.2万件、郵便局による“押し売り”問題などで世間を騒がせた、かんぽ生命の実態を明らかにした日記集である。

著者が営業現場で何を見て、何を考え、なぜ退職を決断したのか。記されているのは、すべて著者自身がかんぽ営業の現場で体験した“ありのまま”の事実だ。その部署で働いていなければ分からない生々しい内容が随所に感じられた。

かんぽ生命の異常な売り方や、お客様への“だまし討ち”のような説明の実態が描かれ、その怖さがひしひしと伝わってくる。募集後の手当、通称「ボテ」の仕組みが実際に存在することもよく分かった。

ゆうちょ銀行とかんぽ生命は別会社であるにもかかわらず、ゆうちょ銀行の預金残高などの個人情報を利用した勧誘の実態には、目を覆いたくなるほどの衝撃を受けた。

長年積み重ねてきたかんぽ生命の信用は、築くには時間がかかるが、失うのは一瞬なのだと痛感した。とにかく驚かされる内容だった。

 

目次

まえがき かんぽ営業の表も裏も

第1章 かんぽ生命、入りませんか?

(「正社員/金融部門」:リクナビエントリー、配属先:“ボテ”が稼げる環境だから ほか)

第2章 かんぽ! かんぽ! かんぽ!

(銀行か、信用金庫か:世間知らずでピュアな大学生、人生の分岐点:メガバンクを去る ほか)

第3章 ボテを稼ぐ日々

(10倍保障型養老保険:会社も私もオイシイ商品、ミーハー気分:「クローズアップ現代」出演 ほか)

第4章 郵便局は変わらない

(営業停止処分:変わらない組織、ネタ元:「週刊東洋経済」での告発 ほか)

あとがき 終の棲家にて

 

著者紹介

半沢直助さん

1975年愛知県生まれ。大学卒業後、大手都市銀行に入行。その後、地方銀行、信用金庫、乗合保険代理店を経て、40歳を過ぎて日本郵便に入社。東海地区の郵便局に配属され、かんぽ生命の保険営業に従事。かんぽ営業の手法とその裏側を、実体験をもとに描き出す。

【No1967】かんぽ生命びくびく日記 ノルマ死守!本日もお年寄りに営業かけます 半沢直助 フォレスト出版(2025/11)

会話調の平易な語り口と多数のイラストによって、自然と興味が深まりました。

登場する偉人たちには、ある共通点があります。

それは――

世のため人のために役立てたいという思いを胸に、諦めず粘り強く探求を続けたこと。その積み重ねが、やがて偉大な成果へと結実したことです。

彼らの業績からだけでなく、考え方や姿勢などから学ぶべきことが多いと思います。

 

まえがき より

本書に登場する偉人たちが、順風満帆な人生を送ったわけではありません。

むしろ貧しい家に生まれ、周囲の無理解に苦しみ、戦争や差別といった厳しい環境の中でも、探求を諦めなかった人が多くいます。

彼らに共通するのは、真理を追究したい、人の役に立ちたいという強い思い。

そして、誰も発見できなかった問題を自らの探求テーマとして掲げ、逆境や失敗を重ねても試行錯誤を続け、粘り強く歩みを進めたことです。

その姿勢こそが、後世に残る成果へとつながりました。

 

 

偉人たちの含蓄ある言葉 から

• 「一人でも多くの患者を取り扱って経験を積まなければ熟練することはできない……」

杉田玄白(『解体新書』翻訳・出版)

• 「やがて最終的には、人類にとって最も恐ろしい災禍である天然痘は絶滅するであろう」

エドワード・ジェンナー(天然痘予防、近代免疫学の父)

• 「ただ思うことは、瀕死の人を救う医術のことだけだ……」

華岡青洲(全身麻酔の先駆者)

• 「偶然は準備された精神にしか微笑まない」

ルイ・パスツール(狂犬病ワクチン、近代生化学の父)

• 「怠るなかれ、決してあきらめるな」

ロベルト・コッホ(コレラ菌・結核菌の発見)

• 「終始一貫 自分の意思を貫き通す」

北里柴三郎(破傷風菌血清療法、日本細菌学の父)

• 「今日の発明研究は学理に基礎を置き……」

高峰譲吉(タカジアスターゼ、アドレナリンの発見)

• 「家が貧しくても体が不自由でも、決して失望してはいけない……」

野口英世(梅毒研究、黄熱病解明)

• 「普通と違った外観や出来事を決して見逃してはならない……」

アレクサンダー・フレミング(リゾチーム・ペニシリンの発見)

 

 

目次

巻頭言 社会の中のデザイナー(Design in Society)

まえがき

近代医学の扉を開いた解剖学者 アンドレアス・ヴェサリウス

血液の循環を発見した ウィリアム・ハーヴィ

『解体新書』の翻訳・出版 杉田玄白

近代免疫学の父 エドワード・ジェンナー

全身麻酔の先駆者 華岡青洲

近代生化学の父 ルイ・パスツール

結核菌の発見 ロベルト・コッホ

日本細菌学の父 北里柴三郎

アドレナリンの発見 高峰譲吉

精神分析学の創始者 ジークムント・フロイト

アルツハイマー病を発見した アロイス・アルツハイマー

不屈の細菌学者 野口英世

ペニシリンの発見 アレクサンダー・フレミング

あとがき

参考文献

偉人名言参考文献

協力者一覧

 

【No1966】サイエンス探求シリーズ 偉人たちの挑戦6 医学・薬学編 東京電機大学編 東京電機大学出版局(2025/07)

第1四半期の振り返りでは、企業の経常利益の増加分が従業員への還元よりも、内部留保や株主配当に多く回っている点が指摘されていた。また、生産年齢人口の減少を女性・高齢者・外国人で補っている現状があり、労働価値の上昇とともに離職率も高まり、労働力の希少性が一段と強まっていることが示されていた。

 

第2四半期に向けては、企業が「勤務の魅力」を競い合う時代に入り、特色ある多様な雇用形態の創出が期待されていた。

非正規から正規への転換、週休3日制、定年制を設けない企業、介護離職を防ぐための在宅勤務制度など、親の介護と仕事を両立できる働き方モデルの早急な構築が求められている。

人手不足により総労働力は減少を続け、企業の持続性を左右するのは人員補充の巧拙となり、労働力の奪い合いが本格化する。

 

普段あまり触れることのない分野について、基礎的な情報や知識を得られることは、社会のトレンドを知り、選択肢を広げるうえで大きな意義がある。

「社内転職制度―社内キャリアチェンジで個人と組織の成長促進」

「地方公務員の兼業―兼業人材による地域の人手不足解消」

「シニア社員のキャリア開発―バブル世代の大量定年に向けた急務の対応」

など、興味のあるテーマを選んで深掘りできる点は、本書の大きな魅力だと感じた。

 

 

目次

巻頭言 分配の転換点を迎えた社会―四半世紀を振り返って

第1部 グローバル化の新局面で、日本経済は持続的成長を図れるか

(長期的視点に立ち持続的成長を目指せ/関税危機を乗り越えよ/景気拡張期の記録更新へ/世界経済は「トランプ関税」で環境一変/少数与党下で悪化の可能性をはらむ財政/高値圏で推移する金/方向感の出にくい原油)

第2部 2026年のキートレンドを読む

(人口減少対策最前線―気仙沼市の挑戦/無形資産経営と知的財産の活用/人手不足下の女性活躍の課題と展望/日本企業が実現すべきガバナンスとは/アニメ業界はグローバル化の荒波を乗りこなせるか)

第3部 2026年を理解するためのキーワード

(国際社会・海外ビジネス/産業/企業経営/地球環境・脱炭素/働く場/社会・文化/地域)

執筆者一覧

 

【No1965】2026年日本はこうなる 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 東洋経済新報社(2025/11)

人生の後半を前向きに働くためのヒントが詰まった一冊。

健康で幸せに生きるためには、良い人間関係が欠かせず、他者への貢献や利他的な姿勢を大切にしながら、自分らしく働くことが重要だと説く。

 

186ページから。

著者が出会った人々から感じ取ったのは、「彼らの豊かな半径3メートルの世界」。

彼らが教えてくれたのは、働くという行為こそが人の可能性を無限に広げ、他者とつながるための本質的な営みであるということだった。働くことで他者を思いやる気持ちが芽生え、働くことそのものが幸せへとつながる最良の手段となる。

(中略)

日々の仕事に、腹の底から真面目に、誠実に向き合い、完全燃焼する。その積み重ねは、誰かの心を動かし、誰かの目標となり、勇気を与え、役に立つかもしれない。

「働く」という行為には、こんなにも素敵な世界が広がっている。

(中略)

誰かに合わせるためでも、誰かに見せるためでもない。

心の底から湧き上がる衝動に、ただ素直に従えばいい。転職でも、起業でも、会社に居続けることでも、早く隠居することでも、どんな選択でも構わない。

だって、それはあなた自身の人生なのだから。

そして、その背中を若い世代に見せてほしい。

 

目次

「ありのままの自分=本来の自己」を知りたい人へ

プロローグ

第1章 「老害」と呼ばれたくない私たち

(デリケートなミドル社員、「老害」を自称してしまう心理、40代・50代・60代それぞれの壁)

第2章 新世代型中高年 私たちの憂鬱

(たかがパーカーおじさん、されどパーカーおじさん、軽んじられる“新世代型中高年”、倒壊寸前の「ジジイの壁」)

第3章 自分を縛るしがらみの存在

(限界を決めるのは誰か、長寿社会がもたらす課題、幸せに必要な3つの要素)

第4章 「心の土台」を再構築する

(「何のために働くか」から見えるもの、幸せになれない人の共通点、「内的な力」のタイプに気づく)

第5章 「いい大人」の呪縛から離れる

(日本は「超高齢社会」ではなく「超中年社会」、「自分は若い」と思うことの大切さ、「心の土台」を意識する、利他の心が幸福度を高める)

おまけ

 

著者紹介

河合 薫さん

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。千葉大学教育学部卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、「人の働き方は環境がつくる」をテーマに研究・講演・執筆活動を行う。

 

【No1964】「老害」と呼ばれたくない私たち 大人が尊重されない時代のミドル社員の新しい働き方 河合 薫 日経BP日本経済新聞(2025/11)