哲学者でありアドラー心理学の権威、岸見一郎さんから、単なるhow-toものではない、含蓄が詰まった言葉から自分を深化させる言葉までがありました。
人生の後半に向けて、十二分に自分を見つめ直したいと考えています。
72P 新たな生きがいを見つける必要があるか
定年になったことが問題なのではなく、定年という与えられた現実をどう受け止め、その後の人生をどう生きるかを、自分で決めればいいのです。
対人関係では、悩みがあり喜びがある。
それならば不幸ではなく幸福になるようにして生きていければ。
142P すべての喜びは対人関係の喜び
アドラーが「あらゆる悩みは対人関係の悩みである」といっているように、対人関係は悩みや不幸の源泉だといえます。
生きる喜びや幸福は対人関係の中でしか感じられないものです。
なにかを目に見える成功よりも、いまのこころが幸せになることを目標にして生きていければ、気持ちが楽になります。
169P 成功ではなく幸福を
成功が量的なものであるのに対し、幸福は質的なもの。
定年の前からも、成功ではなく、幸福を目標にして生きることができれば、定年後、環境が大きく変わっても、そのことで生き方が大きく変わることはないでしょう。
今を生き切る、今日を丁寧に生きることが結局は幸せにつながる。
心がけていきたい。
183P 今を生きる
定年後であろうとなかろうと、人生のどの段階にあっても、今だけを生きると考えて生きるしかないのです。
過去のことを思って後悔したり、未来を想って不安になったりするのは、今を生き切れていないからです。今を生き切ることができれば、これから待ち受けている老いや死をも怖くはなくなります。
205P 今日という日を今日という日のためだけに生きる
定年について考えるということは、結局生きることについて考えるということです。
人間の価値は生産性にではなく、生きることにあるということです。
後悔することも不安になることもなく、今日という日を丁寧に生きる、これが今私たちにできることなのです。
<目次>
はじめに
第1章 なぜ「定年」が不安なのか
第2章 定年に準備は必要か
第3章 あらためて働くことの意味を問う
第4章 家族、社会との関係をどう考えるか
第5章 幸福で「ある」ために
第6章 これからどう生きるのか
参考文献
哲学者。1956年京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的に執筆・講演活動を行っている
著書に「アドラー心理学入門」「幸福の哲学」「老いる勇気」など。









